乙女ゲームに転生したらしい私の人生は全くの無関係な筈なのに何故か無自覚に巻き込まれる運命らしい〜乙ゲーやった事ないんですが大丈夫でしょうか〜

ひろのひまり

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13.お忍びで町に降りるとイベント発生するんですか?

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 さて、本日はお忍び町探索!
ヤッター!初めて町へのお出かけです。
セバスとトマスが付いて、護衛の騎士達は遠巻きについて来てくれるそうです。

アディもお家の許可が降りて、一緒に行ける事になりました!

集合場所は我が家です。
我が家に皆集まって馬車は二台で町まで行きます。

私とアディとトマス。
お兄様とテオとセバス。
テオは一応王子なのでセバスがちゃんと付くそうです。


楽しみだなぁ。
なんか食べ歩きみたいな事とか?できるのかな?
それともカフェでお茶?
買い物とかもできるのかな?

かなりニヤニヤしていたみたいで、トマスに注意されちゃった。


「リリィ様、ちょっとキモいっす。あと、あんまりお転婆しないで下さいよ?」

「わかってるわよ!だいじょうぶよ。アディもいっしょだし」

「まあ、確かにアデライト様がいてくれればぶっ飛んだリリィ様の抑止力になりますか」


…トマスは結構失礼な奴だと思う。
お兄様に対しても同じような感じだから、元々こういう性格なんだろうけど。
まあ、ニナと双子なだけあるわ。
2人とも変わってるもんね。

でも、ツンとしてたり下手に出られすぎても気持ち悪いし。
今の我が家のメンバーはかなり付き合いやすくていいんじゃないかなーって思ってる。


ちなみに、今日はロウはお留守番。
流石に町にはそのまま降りれないでしょ?
少し小さくなったりもできるらしいけど。
それはそれですごくね?
何か起きたらすぐに駆け付けるって。

はー楽しみ楽しみ!
もうすぐ着くかな?


ちなみに、皆少し変装してるんだ!
テオとお兄様と私の金髪は王家の血筋ってモロバレになるから、魔法で髪の色を変えてもらってます。

普通の茶髪。
スゴイ懐かしい感じがする。

アディの真っ赤な髪の色は貴族の色らしいから、アディも茶髪。
セバスは元々黒髪。
黒髪も珍しいらしいけど本人がNO変装!って言っていたのでそのままなんだって。
トマスは茶髪に近い色だから問題ないって。


そしてなんだかんだで、到着!

馬車から町に降り立ちました!
うわー。
人が多い!ザワザワしてる!スゴイ活気がある!


なんか屋台みたいなのも出てる。
いい匂いもするし!

キョロキョロしてたらアディが腕を絡めて来た。


「リリィ、おちついてね」

「あ、うん!でもすごいねっ!おいしそうなにおい!」


はぁはぁ。
マジで肉の焼ける匂いとか…匂いとか、匂いとか…
久しぶり…はぁはぁ。


「リリィ、アデライト嬢、大丈夫かな?」

「おにいさま!おいしそうなにおいが…」

「アディ。そういう格好も似合うね」


…そうなのだ。
今日は女の子は簡素なワンピーススタイル。
男の子はシャツにズボンとシンプルなスタイルだ。
あとは皆、あの時の加護の付いた花を一輪胸ポケットや帽子などに刺してきてます。
アディにもプレゼント済み。

あ…このお花、ブローチとかそういうのにならないかなー?
お揃いで付けたら可愛いよね!
どこかのお店で加工してもらえないかな?

ふふふ。
そしてーーお小遣いもお母様にバッチリ貰ってきてます!


「おにいさまたち!どこからみますか?」

「そうだね、ボクは魔法具屋を見てみたいな」

「オレは本屋だな」

「わたくしは、ざっかやさんにいってみたいです」

「わたしはやたい!」


てんでバラバラやないか!
うーん。
どうやって動きましょうか。


「では、オレとアディで雑貨屋と本屋を回ろうか。セバスついて来てくれるか?」

「え?いいのですか?」

アディ!カワイイ!顔が真っ赤よ!!

「畏まりました。お任せください」

「じゃあ、ボクとリリィで動こうか。まずは魔法具屋に行ってもいい?」

「はい。だいじょうぶです。そのあとはにくですよ!」

「リリィ様、はしたないっす」


ーーー。

トマス、あんたには肉あげないからな!


という事で、二手に分かれて行動開始です。
一応お昼の時間になったら、広場の噴水前で集合。


「おにいさま、まほうぐやはどのあたりですか?」

「セバスのおすすめの店がこの通りの端にあるらしいんだ。ただ、ちょっとクセのある人がやっているらしいけど…」

「セバスさんのって事はリンリンさんの所っすかね?」

「りんりんさん?」

「…まあ行ってみたらわかるっす。気に入った入らないで対応が変わるんすよ」


へえ!おもしろそうな人!
楽しみだなぁ。


「あ。ここっす」

「ここか…」


なんかファンキーな見た目の店だな…。
この世界にもこんな感じなのあるんだねぇ。


カランコロン

「おじゃましまーす」

「ーーっリリィ!」

「リリィ様、躊躇無し!」


ん?あれ?ダメだったかな?
私結構お一人様でも平気なタイプだったから…。
たまにいるよね?一人じゃお店とか入れない人。
入りにくそうでも、思い切って入っちゃえば全く何の問題も無かったって思うものなんだけどね。


「…いらっしゃいませぇ」


お!そういう系のクセがある、ね。

リンリンさんはボウズでマッチョだけど、これはオネエ系だわって仕草。
前の世界でも結構そういう人がお客様で来たりしてたから偏見なんてモノは全くない。
逆にスゴイ楽しい人達が多いから大好きだったんだ。


「…子供に売るものは何もないわよ?」

「あ、すみません。わたしはみるだけです。おにいさまがみたいといったのでついてきただけです」

「あらそう?何だか口が達者な子ねぇ。変なコ!」

「リンリンさん。すみませんうちのリリィ様、生意気なもんで」


ちょっと、トマス!あんたマジで失礼よ!


「あらぁ、トマスちゃんじゃない!て事はコッチはクリスちゃん?」

「あ、始めまして。クリス…です」

「ふふ。セバスから噂は色々聞いてるわ。天才児君。ってことはコッチがリリィね」


いきなりの呼び捨て!

まぁ、セバスの知り合いって事は一筋縄ではいかないタイプの人なんだろうなぁ。
私も仲良くなりたい!
でも、こういう人って子供でしかも女の子ってあんまり好きじゃないって人多いんだよね。

…仕方ない。
大人しくしておこう。


「とりあえず色々見せてもらってもいいですか?」

「いいわよぉ。好きなだけ見てちょうだい。気になるのがあったら声かけてねぇ」


とりあえず、私も見せてもらおうっと。
ふんふん。
何か綺麗な色の道具が多いな。
短剣から通信機器、お守り?まで何でも揃ってるんだね。

…そうか、人によって魔力は使える種類が決まってるから使えない魔法を魔法具で補ったりもするんだ。
それに、防御とか強化とかの物もあるみたい。


「…はぐるま?」

沢山のペンダントが並んでいる所に一つ少し変わった形のペンダントがあった。

何だろう?他のペンダントは結構分かりやすく石が付いてるのだけど。
コレはそういうの何にも付いてないし…。
歯車が3個付いてる。


「あら?アンタ結構良い目持ってるじゃない」

「え?」

「そのペンダントよ」

「あ、なんかかわってますよね?」

「うふふ。それね、アタシの自信作なのよ?ちなみに性能はね、回数に制限はあるのだけど…」


うんうん。
何?気になるじゃん!
そんな所で話止めたらさ!
回数制限があるとか、けっこうレア!?


「それはね…」

ウンウン!
何?何?

「なんと!!」

あーはいはい。
チョット飽きてきちゃった。

「チョット!アンタもう少し興味持っておきなさいよ!」

あ、バレてら。
ハハ、すみません。

「コホン。なんと!世界樹の湖に行けるのよ!」


ーーー!!

……?なんだ。
そんだけか。

他のやつ見よ…。


「チ、チョット!!アンタ!!なんでスルーなのよ!世界樹の湖に行けるのよ!?あ、アンタ世界樹の湖の事知らないのね?」

「え?あー、このあいだいってきたので」

「え!?…行った?」

「はい。もう、じゆうにいくことができるそうなのでそういうのはだいじょうぶです」

「ーーーーー!!?え?!!」


あら?リンリンさんパニック?
お口が開いたままよ?


「りんりんさん、そんなおかおしてたら、びじんがだいなしよ?」

「ーーー!んん。…アンタ、セバスが言うように変わってるわね」


セバス…一体どんな風に人の事を話してるんだ?後で問い詰めなくちゃ!


「かわって…ますか?」

「ええ。普通は世界樹の湖になんて行ける事ないのよ?高位の精霊か聖獣に…」


あ、またその話かー。
セバスの知り合いなら悪いようにはならないよね?


「えーと、せいじゅうとけいやくしましたので、じゆうにいくことができるようになりました」

「ーーー!!!せっ聖獣!?」

「はい、ふぇんりるです。しってますか?」

「しかもフェンリル!!!!」


リンリンさん、おもしろーい。
驚きの顔が全部違うし。


「はい。なのでだいじょうぶです。ほかのもの…。っあ!!」

「あ!って何よ!?驚かせないでちょうだい!」


さっき、リンリンさんがペンダント作ったって言ってたよね?
て事は魔法具作れる人って事だよね?


「りんりんさんは、かこうとかもしてくれますか?」

「ーー。物によるわね」

「おはななのですが、コレ」

「ーーーーーー!!こっこれ!って加護付き!?しかも…高位の…!!」


あら、見ただけでわかるなんてリンリンさんも結構やり手なのね!
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