ベストナイン

秋本シラキ

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第35球 サブマリン対昭和ナイン

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圧倒的な強さで、ついに準決勝までやってきた!正直、ここまでこれるとは思っていなかった。もうここまできたからには、優勝するしかない!



準決勝の相手は北海道代表の十勝高校。この学校は、去年決勝で飛鳥高校に敗れた高校だ。なので相当強い・・・



十勝高校のスタメンは、以下の通り↓



1番センター  加部

2番セカンド  野川

3番サード   相馬

4番ライト   森谷

5番キャッチャー藤崎

6番レフト   宮下

7番ピッチャー 南島

8番ファースト 日和崎

9番ショート  石田



やはりここも4番森谷とピッチャーの南島がすごいんだとか・・・



そしてグランドに昭和ナインと十勝ナインが集まり、互いに礼をし、試合開始となった。今日は俺達が後攻だ。



1回の表、1番加部が打席に向かう。早速応援団による応援が始まった。

幸希「さ~~みなさん!ついに我らの昭和ナインは準決勝まで進みました~~!!今日も有馬君に0点に抑えてもらいましょう~~!!」

莉緒「今日も大きな声援お願いしま~~す!!」

幸希「頑張れ頑張れあーりーまー!!」



俺は気合を入れ、加部と対戦した。

ヨウマ「うりゃ!!」



効果音「ブン!!」

加部「がっ!!」



まずは三振!続く2番野川も・・・



効果音「ブン!!」

野川「うわっ!!」



また三振!!さらに3番相馬も・・・



効果音「ブン!!」

相馬「速い・・・」



なんと!簡単に三者連続三振で初回を終わらせた!

ナイン「すげ~~!!」

監督「ヨウマすごいな!」

ぴな「やるわね!」



そして1回の裏、昭和高校の攻撃が始まる。相手の先発の南島は、なんとアンダースローで投げてくる!彼のピッチングのおかげで十勝ナインは準決勝まで進んできた。彼の緩急をつけたピッチングに、俺達は勝てるのだろうか・・・

南島「今日も勝つぜ~~!!」



そして、1番真澄が打席に立った。

真澄「今まで対戦したことのないタイプだなぁ・・・打てるかな・・・」



まずは初球・・・



効果音「ビュン!」



真澄「うわっ!!」



審判「ストライーーク!!」



球速は120キロ台と、そんなに速くはないのだが、真澄は下から来るストレートに思わず飛びのいた!

真澄「ビ、ビックリした~~(汗)」



続く2球目は・・・



審判「ストライーーク!!」



緩~~~いスローカーブが来た!球速はなんと90キロ台・・・

真澄「お、遅すぎて打てません(汗)」



そして3球目は・・・




審判「ストライーーク!!バッターアウト!!」

真澄「おかしいって!!(笑)(汗)」



今度は緩~~いシンカーが来た!これも球速は90キロ台・・・真澄は全く手が出なかった。

監督「ん~~・・・困ったなぁ・・・」



続く2番大我も・・・



効果音「ビュン!!」

大我「うわっと!!」



大我は120キロ台のストレートを見逃してしまい、三振に倒れた・・・

大我「何これ!?」



3番純も・・・



効果音「ブン!!」

純「ギャッ!!」



90キロ台のスローカーブにタイミングが合わなかった・・・相手の南島も初回、三者連続三振に抑えた。

純「早くも、投手戦の予感が・・・」



 南島は満面の笑みでベンチに戻っていった。

南島「ふっ♪今日も調子がいいぞ♪」



一体、どうやったらこのサブマリンに勝てるのだろうか・・・

ヨウマ「絶対負けねーーぞーー!!」



俺は南島のピッチングを見て刺激を受け、2回も三振の山を築いた!



森谷「ばっ!!」

藤崎「ぐおっ!」

宮下「だはっ!」



これで両軍合わせて、9人連続で三振した事になる・・・かなりハイレベルな投手戦だ・・・

よこちん「今日はこれ、先に1点取った方が勝ちかもね(笑)」

しまこ「そうかもね~~(汗)」

歩「なんだか観てるこっちも緊張するわね(汗)」

さいち「そうね(笑)なんとか勝ってほしいわ~~・・・」



そして、2回の裏、打席に向かうのは・・・



セオス「サブマリンだかバファリンだか味醂(ミリン)だか何だか知らんが、ただの遅い球しか投げられんピッチャーだろ!?俺が打ち砕いてやるわーー!!」



昭和の怪物・セオスだ!!

監督「よーし!その強い気持ちがあれば大丈夫だ!打ってこいよーー!!」



南島はまず初球、スローカーブから入った。



セオス「うわーーー・・・」



審判「ストライーーク!!」



セオスは見逃した。

セオス「す、すっげぇおっそいな、間近で見ると・・・」



次もスローカーブだ!



審判「ストライーーク!!」

セオス「な、なぜ手が出ないんだ・・・」



ここで一旦セオスが打席を外した。

セオス「(ここで絶対ストレートが来るはずだ!)」



そしてセオスは3球目を待った。そして・・・・・





効果音「カキーーーン!!!」



打球は高々と打ちあがった!!

真澄「おーー!!??」

パル岡「どうだ!?」

浩一「伸びろ!!」

監督「いけ!!」



しかし、この時南島はにやりとしていた。

南島「ふっ♪・・・」

セオス「あれ?全然打球が伸びねぇぞ?(汗)」



セオスはレフトフライに倒れてしまった・・・

南島「はっはっは!このアンダースローからホームランを打つのは99%無理だ!!諦めろ!!」

セオス「ちっくしょーー・・・こりゃあ困ったぞ(汗)」



続く八木っちょ、泰彰も一発を狙ったが、共に外野フライに打ち捕られてしまった。

八木っちょ「ストレートが遅いのに、打てない・・・」

泰彰「なんてこった!!・・・」



やはり下から来る球は打ちにくいのだろうか・・・

監督「こりゃあホームランは無理だ。ヒットで繋いでいくしかない・・・」



北原監督が久しぶりに悩んでいた。



そして3回の表に進み、7番ピッチャー南島との対戦となった。

南島「打ってやる!!」



俺はピッチャー相手でも、思いっきり投げた!!



効果音「ビューーン!!」



南島「うわっ!!」

審判「ストライーーク!!バッターアウト!!」



148キロのストレートで南島を三振に打ち捕った!これで7人連続!

パル岡「いいね~~!球が走ってるよ~!」



続く8番日和崎も・・・



効果音「ブン!!」



日和崎「ちぇっ!」



9番石田も・・・



効果音「ブン!!」



石田「マジかよーー(汗)」



なんと!9人連続三振!一体この記録はどこまで続くのだろうか!?自分でも楽しみだ(笑)

監督「ヨウマ頑張ってんな~~。あとは打線が点を取れればいいんだが・・・」



それから3回の裏も、南島の緩急を付けたピッチングに歯が立たず、三者凡退・・・4回の表、俺は11人連続で三振を奪ったが、3番の相馬にヒットを打たれてしまい、記録が途絶えた(泣)しかし、牽制で刺したので、結果的には3人で攻撃を終えた。



それから昭和ナインは段々とアンダースローに慣れてきたのか、4回以降から1本ずつヒットが出るようになった。4回は純、5回は泰彰、6回は真澄がヒットで出塁した。だが、打線に繋がりがない。



一方俺は、7回の表を投げきり、ここまで被安打は3番の相馬に打たれた1本のみだ。

ヨウマ「ふ~~、なんとかここまできたぞ~。あとは打線の援護が・・・」



7回の裏、攻撃を始める前に、監督が選手達を集めた。

監督「みんな、いい策を考えたんだ!聞いてくれ!」



監督は南島を捕らえる秘策を思いついた!この回は4番セオスから始まる。果たして昭和ナインは、このラッキーセブンに先制点を入れる事はできるのだろうか!?



第36球へ続く
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