ベストナイン

秋本シラキ

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第34球 逆境を苦にしないナイン

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まさかの初回での失点だった・・・俺は自信を持ってストレートを投じた。だが、完璧に捕らえられてしまった。

ヨウマ「う、うそだろ・・・(汗)」



俺はわけのわからぬまま、宮澤がホームを踏んだ。0‐2とリードを許してしまった。

パル岡「ヨウマ気にすんな!決して甘い球じゃなかったぞ!」

ヨウマ「・・・うん、ありがとう!」



俺はパル岡の言葉に救われた。彼が女房役で本当によかったと思う。



その後は気を取り直し、5番山崎をファーストフライに打ち捕った。

山崎「くそっ!」

ヨウマ「よっし!!」



回は2回の表に進んだ。

八木っちょ「2点なんてすぐにひっくり返せるさ!」



八木っちょは強気な気持ちで打席に向かった。



一方、ピッチャーの野村は早速2点をもらい、気持ちが楽になっていた。

野村「このまま9回まで2点のリードがあれば充分だ!」



八木っちょが打席に立ち、野村はストレートでグイグイ押した。



審判「ストライーーク!!」



カウントは2‐1となった。

八木っちょ「(そろそろくるかな?)」



そして・・・

野村「ほいよ!!」




八木っちょ「そこだ!!」




効果音「カキーーン!!」



野村「・・・・・何!?」



八木っちょはカットボールがくるのを読んでいた!打球はセンター前へ!ノーアウトランナー1塁だ。

野村「まぁいい。次はゲッツーだ!」



野村はゲッツーを狙ったが・・・




効果音「カキーーーン!!!」




野村「へ!!??」



6番泰彰の打球はライト方向へグングン伸びていった!

泰彰「オッケーーー!!!」



打った泰彰は大きくガッツポーズを掲げた!

野村「そんな・・・まさか・・・」



そしてスタンドイン!!アルプススタンドが沸いた!

幸希「うっひょ~~!!」

莉緒「さすが泰彰ね!!」



泰彰の豪快な花火であっさり追いついた。

泰彰「やっぱホームランは気持ちいい~~♪」



同点に追いついた昭和ナインは、さらに野村に襲い掛かる!

パル岡「うらっ!」



効果音「カキーーン!!」



パル岡もカットボールを捕らえ、レフト前ヒットで出塁すると・・・

浩一「ほっ!」



効果音「カキーーン!!」



浩一もカットボールを捕らえ、ライト前ヒットで出塁した!パル岡が3塁に進み、これでノーアウト1、3塁!

よこちん「すご~~い!!4連打だ!」



友香「止まらないわね!」



そしてバッターは俺。

監督「ヨウマ!思いっきりいけ!」

ヨウマ「はい!」



監督からゲキを飛ばされ、俺は打席に向かった。

ヨウマ「やるぞ~~!!」

真澄「いけーー!!」



そして野村は、やはりストレートを多投してきた。



審判「ストライーーク!!」



カウントは2‐2となった。

ヨウマ「(やっぱり、カットが来るんだろうなぁ)」



そして、読み通りにカットボールが来た!

ヨウマ「キターーー!!!」



効果音「カキーーン!!」



野村「は!?何で!!??」



打球はライト前へ!パル岡が生還し、俺のタイムリーで3‐2と逆転した!

ヨウマ「しゃーーー!!!」



この回一挙5連打!これには観客は大興奮の嵐だ!

よこちん「ヨウマすごすぎ~~!!」

さいち「すごいわね!昭和高校!」

歩「マジ強いわ~~」

しまこ「これ簡単に1回戦突破するんじゃない??」



球場の興奮が冷めやらない中、真澄が打席に向かう。

真澄「俺も続くぞ~~!!」



 そして真澄が打席に立った。

野村「ちっ!まさか逆転されるとは・・・とりあえずお前で1アウトだ!」

真澄「俺達を甘く見ない方がいいぜ!お前のカットボールなんか、スタンドインだ!」




そして・・・・・

真澄「だーーー!!!」




効果音「カキーーーーーン!!!!!」



野村「・・・・・(汗)」



打球は勢いよくライト方向へ!

ヨウマ「おーー!!いったーー!!」



打った瞬間、真澄はバットを豪快に投げ捨て、ゆっくりと歩き出した。

真澄「見たか!!俺達昭和ナインに不可能は無い!!参ったか!?」



そして打球はスタンドイン!この瞬間、野村はしゃがみこんでしまった。

野村「ば・・・馬鹿な・・・何なんだこいつら!?」



大歓声の中、真澄がホームイン!2点ビハインドとゆう逆境を全く気にせず、あっさりと6‐2と大逆転に成功した!

監督「強い!強すぎる!こんな強いチームの監督で、僕は幸せです!!」

ぴな「私も、こんな強いチームのマネージャーで、幸せです!」



さすがに福山高校の監督はピッチャーを交代した。

野村「なぜだ・・・今までの俺は、一体何だったんだ・・・」



野村はまだ立ち直れないでいた。そしてピッチャーは3年生の阿部に交代した。この阿部に代わってからはヒットが出ず、2回の表を終えた。



しかし、2回の裏に入ると同時に、スタンドの観客・応援団達から大きな拍手を浴びた。

ヨウマ「俺達、か~なりイケてるね!」

真澄「そうだね!(笑)」



その後、2回の裏以降はお互いスコアボードに0を刻み続けた。



 お互いヒットは出るものの、なかなか点が入らない状況が続いていた。そんな感じで試合は7回の表まで進み、この回の先頭は・・・



セオス「さ~~て、そろそろ豪快な一発を打つとするか!」

盛大な拍手に迎えられて、セオスが打席に向かった。

幸希「打てーーー!!!」

莉緒「絶対打てーーー!!!」



2番手として登板した阿部は、セオスをここまでノーヒットに抑えている。

阿部「絶対に打たさん!」



阿部は初球からフォークを投げた!



効果音「ブン!」



セオス「おいおい。いきなりフォークかよ(笑)」



続く2球目も・・・



セオス「そうくると思ったぜ!小心者が!!」



効果音「カキーーーーーン!!!!!」



阿部「・・・・・げっ・・・・・(汗)」



2球目もフォークが来たが、セオスはそれを完璧に捕らえた!

純「うおーーー!!!」

泰彰「いったっしょ!?」

パル岡「入れ入れ!!」



打ったセオスは今ゆっくりと走り出した。そして打球は、レフトスタンド上段まで飛んでいった!

セオス「よっしゃーーー!!!」

阿部「・・・・・はーーー・・・・・」



7回に貴重なダメ押し点が入った!


ヨウマ「やっぱセオスは頼りになるな~~!!」



場内が盛り上がる中、セオスはゆっくりとホームインした。

セオス「これで決まったかな♪」

浩一「5点差だもんな!」

真澄「このまま勝つべ!」



7‐2となり、これで俺はより一層楽な気持ちになった。

監督「こいつ、プロに入っても間違いなく4番だな(笑)」

ぴな「ですね(笑)」



 その後は7回と8回も0点に抑え、2回戦の事も考慮し、9回にストッパー・一郎がマウンドに上がった。

一郎「よ~~し、ささっと片付けるぞ!」



バッターは7番の石川から。一郎は強気のピッチング!

一郎「だーー!!」



効果音「ビュン!!」



審判「ストライーーク!!バッターアウト!!」

ナイン「オッケーーオッケーー!!」



8番鈴木も・・・



効果音「ビュン!!」



審判「ストライーーク!!バッターアウト!!」



なんと二者連続見逃し三振!!相手は全く手が出なかった!

監督「よ~~し!あと一人だ!」



2アウトとなり、9番池上との対戦。応援団から「あと一人」コールが沸き起こった。

応援団「あと一人!あと一人!」



一郎は池上も簡単に追い込んだ。

池上「う~~・・・俺達の夏は、ここで終わってしまうのか・・・」



そして・・・



効果音「カキン!」



一郎「オッケ!」



打球は力無く打ちあがった!サードの八木っちょが打球をおいかける!

八木っちょ「オーライオーライ!」



そして、打球が落ちてきた・・・・・







審判「アウト!ゲームセット!!」



試合終了となり、場内が沸いた。

中ちゃん「やったーー!!」

さくら「1回戦突破ね!!」



昭和ナインと福山ナインが互いに礼をし、解散となった。昭和ナインは校歌を歌い、そして、福山ナインは甲子園の土を持って帰った。

ヨウマ「泣きながらあんなこと・・・絶対したくないね(汗)」

貞「そうだね(笑)絶対最後まで勝ち残ろう!」



それから俺達昭和ナインは、2回戦を4‐0、3回戦を12‐0、準々決勝を9対0と、圧倒的な強さで勝ち進んでいった。ホームランダービーでは、1位がセオスの5本、2位が泰彰と純の3本、4位が真澄と八木っちょの2本だ。そして俺は1回戦の初回に点を捕られてからは、ずーーっと無失点だ。



そんな事もあり、いつの間にか俺は「甲子園のアイドル」と呼ばれるようになっていた。毎年必ず一人はいるよね(笑)



さぁ、次は準決勝。優勝まで、あと2勝・・・




第35球へ続く
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