SOBE

秋本シラキ

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第3話 初ライブ

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SOBEは1回目の練習が予想以上にうまくいき、真澄は可能性のあるバンドだと確信し始めていた。

2回目の練習でも、メンバーそれぞれが意見を言い合える事が出来たり、家で練習してきた通りに演奏出来たりと、かなりうまくいっている。



こうして5回の練習を重ね、真澄は口を開いた。

真澄「ちょっと早いかもしれないけど、そろそろライブやりたいね。」

セオス「え~?まだ早くねぇ?」

セオスは少し驚いた。



真澄「やっぱ、なるべく早目に慣れておく必要があると思うんだよ。何回かやってれば、その内緊張しなくなるし」

セオス「そうかぁ・・・」

真澄「みんなはどう思う?」

莉緒「う~ん、真澄がやりたいなら、とりあえずやってみようか!」

ヨウマ「もう5回もやってるし、なんとかなるんじゃないかな?」

さいち「私はいつでもいいよ」



みんな結構乗り気である。



真澄は再びセオスに聞いた。

真澄「どう?」

セオス「まぁ、とりあえずやってみっか!」



こうして初ライブをやることとなった。

次に、ライブハウスの場所を決める事になった。

真澄「ライブハウスなんだけどさぁ、一ついい場所調べてきたんだ~」



真澄が調べてきたライブハウスは、駒込の【RABBITS】という、グラサンをかけたうさぎが看板のライブハウスであった。

真澄「ここはちょっと狭いんだけど、チケットノルマは1000円の15枚!初めてのライブだし、まずはここからスタートしてみない?」

ヨウマ「そうだね。いきなり高級なとこでやるのもプレッシャーかかるだけだしね。」

莉緒「いいね!そうしよう」



場所決めもあっさり決まった。

真澄「んじゃあ一人3枚、頑張って売ってね~」

真澄以外「は~~~い」


その後、真澄は【RABBITS】に音源を持って行き、一ヶ月後のブッキングを組んでもらう事に成功した。

真澄「こんな簡単にうまくいくなんて、世の中意外と甘いんだな(笑)」



ライブまでの一ヶ月間、メンバーは練習に練習を重ねた。

セオスはギターを弾きすぎて弦が4本切れたり、真澄はドラムを叩きすぎてバチを2本折ったりなどしてしまったくらいであった。



チケットのノルマも結構低いので、早い人ではもう3枚売れたメンバーもいた。



そんな中、莉緒は一人考え込んでいた。

莉緒「私、友達の前では歌えるけど、他人の前で歌った事なんて無いからなぁ・・・ちょっと心配」

そんな不安が莉緒を襲っていた。



莉緒はこの事を真澄に相談しようと思い、真澄に電話をかけた。



真澄「もしもし?」

莉緒「莉緒で~す!コンバンミ~~」

真澄「ビビるさんの真似か(笑)」

莉緒はいつの間にかギャグを習得していた。



莉緒「あのさぁ、ちょっと相談があるんだけど、いい?」

真澄「おう!どんな相談でも乗るぜ」



莉緒は悩んでる事すべてを真澄に話した。

真澄「大丈夫大丈夫。不安なのはみんな一緒さ。俺だって本番緊張してるさ。」

莉緒「そうなの?」

真澄「てか、友達を呼ぶわけだけら、そんなに緊張しなくてもいいんじゃないかな?もっと楽な気持ちで臨もうよ」

莉緒「うん、そうだね。」



真澄は莉緒を励ました。

真澄「友達だけどどうしても緊張しちゃったら、こう呪文を唱えるんだ。「みんなさつまいも」って」

莉緒「ジャガイモじゃないの??」

真澄「その通ーーーり!!!」

莉緒「ぷっ!(笑)真澄っておもしろいね」

真澄「てへっ」

真澄はくだらないギャグで莉緒を元気付けた。



莉緒は真澄の言葉ですっかり不安が無くなっていた。

莉緒「夜遅くにありがとね」

真澄「また何かあったらいつでも電話していいよ」

莉緒「ありがと。んじゃあおやすみ~」

真澄「おやすミントガム~~zzz」

二人は電話を切った。


その後もスタジオ練習を重ね、いよいよ初ライブの日がやってきた。

この日、SOBEは1発目を任された。

ヨウマ「うそっ!?うちらトップバッター!?イチロー!?」

セオス「こりゃかなりプレッシャーだな」

真澄「しょうがないよ。うちらバンド組み始めたばっかだし、まだまだ無名のバンドだもん。」

さいち「トリを任せられるバンドになれば大したもんだよね」

真澄「そうゆう事~」

莉緒「逆に後でやるよりかは最初にやっちゃった方が気が楽かもね」

と、様々な会話が飛び交った。



 ライブ開始の前にリハーサルが行われた。この日は、友香とゆうソロシンガーと対バンする事になっている。

その友香がリハーサルを行なった。リハーサルとはいえ、出演者の人達はみんな友香の歌声に釘付けとなった。



莉緒「う・・・うまい・・・」

ヨウマ「天使のような歌声だよ・・・」



友香のリハーサル終了後、莉緒が声をかけた。

莉緒「こんにちわ!SOBEのボーカルの莉緒と申します!あの、どうやったらあんなにうまく歌えるようになるんですか!?」

友香「こんにちわ莉緒さん。う~~ん、私は小さい頃から音楽をやってきてるから、何て説明したらいいのやら・・・」

昔から音楽をやっている人間は、優れた才能を持っているものだ・・・



逆リハなので、最後にSOBEのリハーサルとなった。

SOBE一同「よろしくお願いしま~す!」



リハーサルは順調に進み、後は本番を待つだけとなった。

真澄「やべぇ、軽く緊張するよ・・・」

莉緒「みんな、間違ったらごめんね」

ヨウマ「大丈夫だよ。まだまだ練習量はそんなに多くないけど、今までやってきた通りにやればいいんだよ」

莉緒「そうだね」



真澄はここで一つ提案を思いついた。

真澄「みんな、ステージに上がる前に円陣組もうよ!」

セオス「そうだな。それいい」

さいち「賛成~~」


本番まであと30分となり、開場となった。

真澄「ところでみんな、今日チケット何枚売れた?俺は3枚!」

セオス「2枚!」

ヨウマ「3枚!」

莉緒「2枚!」

さいち「2枚!」

真澄「お~~みんなよく頑張った!」



真澄はみんなの頑張りに喜んだ。



 本番1分前となり、メンバーは円陣を組んだ。

真澄「いくぞーーー!!!」

SOBE一同「おーーー!!!」



そしてライブが始まった。今日真澄は親友のよこちん、八木っちょ、一郎の3人を呼んでいた。

よこちん「きゃ~~~始まる~~!!」

八木っちょ「ムフフ、楽しみだ」

一郎「どんなライブを見せてくれるかな」



今日はマネージャーのしまこも駆けつき、カメラの用意もバッチリ。



莉緒が歌う前に、まずはMCを披露した。

莉緒「みなさ~~んこんにちわ~~~!!!」

観客「こんにちわ~~!!」

莉緒「今日暑いですね~~」

観客「そ~~ですね!」

莉緒「でも夜には雪が降るらしいですよ」

観客「そ~~ですね!」

莉緒「んな事は無い!!」

観客「ハッハッハッハ」



莉緒は初めてのライブとは思えないほどのマイクパフォーマンスで、いきなり観客を笑わせた。



莉緒「それじゃ今日は初ライブなんで、めちゃめちゃ楽しんでいくんで、最後までよろしく~~!!」

観客「イエーーーイ!!」



こうしてライブは始まり、自転車、エース、歳上の男性(ひと)、泣きたくなったら、未来へ続く虹を披露した。

観客のノリは思ってた以上によく、メンバー達はいつの間にか、緊張が無くなっていた。



莉緒「ありがとうございました~~!!」

ライブは無事終了した。

真澄「みんなお疲れ!よくミスせずに頑張ったよ!」


そして親友の元へ行った。

よこちん「お疲れ真澄~!めっちゃかっこよかったよ」

真澄「ありがとう!この言葉が聞きたかったんだよ(笑)」

八木っちょ「いやぁみんな盛り上がってたねぇ!これデビューできんじゃね??」

真澄「いやぁまだまだっしょ」

一郎「またライブやる時は呼んでくれな」



真澄はみんなの言葉に涙が出そうになった。



その後、メンバー達は友香の演奏を聴いた。

莉緒「あぁ、あんな人になりたいなぁ」

真澄「莉緒ならなれるさ」

莉緒「私、あの人が目標だわ」

友香はとても綺麗な歌声で、観客をうっとりさせた。



そして友香の演奏が終わった。

莉緒「お疲れ様です!すごいよかったですよ」

友香「ありがとうございます。でも、これでもまだまだなんですよ」

友香は謙虚な人だった。

莉緒「私、ファンになりました!今度ライブあったら、私行きます!」

友香「あら本当!?これは嬉しいわ~」

ライブハウスは、出演者同士が仲良くなる場でもある。



メンバーはその後、反省会も兼ねた打ち上げを行った。この打ち上げでは、しまこがSOBEの初ライブを誉めまくっていたのであった。



第4話へ続く
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