SOBE

秋本シラキ

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第11話 運命のファイナルステージ

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見事、第2ステージを突破したSOBE。ついに最終ステージまでやってきた。この最終ステージには、北海道・東北・関東・東海・近畿・中国・四国・九州・沖縄の代表が参加する。果たして、9バンドの中から1位になるのは、どの地方のバンドなのだろうか。



この最終ステージは、東京ドームで行われることになった。

ヨウマ「東京ドームとかマジすごいよね~(笑)」

莉緒「ちょっとやりすぎよね」



なお、東京ドームは真澄の家の近くなので、自転車ですぐだった。

真澄「助かるわ~(笑)」



本番までメンバー達は、いつものように猛練習していた。デビューがかかった大事なステージだからである。



そして本番の日がやってきた・・・


東京ドームにSOBE一同が集結した。

セオス「きたぜ~~東京ドーム!」

さいち「あの巨人軍の本拠地か~、こんなところでできるなんてすごいわね!」



ちょうどこの頃は野球はオフなので使いたい放題(?)であった。

真澄「プロになる前に東京ドームでライブできるなんて、最高だな」



メンバーはグランドに立った。

ヨウマ「ひゃ~~すげぇ~!」

莉緒「ここで巨人の選手がプレイしてるのね!」



当然、他のバンドの人達も興奮していた。



本番まであと3時間。SOBEのもとにスタッフがやってきた。それは、今日の出番が何番目かを告げるものだった。

スタッフ「え~、今回の出番は、1番目です」

SOBE「え!?」



メンバーは驚いた。



まさかのトップバッターである。

真澄「マ・・・マジで!?」

さいち「そんな~~・・・」



それは、他に優勝候補のバンドがたくさんいるとゆう意味だった。

セオス「こうなった以上はしょうがない。やるっきゃないっしょ!」

莉緒「そうね・・・ここまできたんだから・・・」



メンバーは逆に開き直った。ちなみにこの日の優勝候補は、北海道代表の中ちゃん率いるバンドと、沖縄代表のさくら率いるバンドであった。

真澄「あの人達が結構すごいらしいな」

ヨウマ「勝てるかな~~・・・」



中ちゃんもさくらも、歌がうまそうなオーラが出ていた。



また、この日はいくつかのレコード会社から、スカウトが来ていた。



その中の一人が、有名な「TAIRAX RECORDS」の社長・幸希であった。彼女は多くのミュージシャンをスカウトし、デビューさせている。

幸希「今日はどんなバンドが見れるかしら。楽しみだわ」



真澄は、その幸希を知っていた。

真澄「あれ?あの人、TAIRAX RECORDSの社長じゃね?」

莉緒「マジ!?そんなすごい人まで来てるの!?」

セオス「あの人にスカウトされたら最高だよな!」



メンバーは興奮していた。



時間は過ぎていき、あっとゆう間に本番がやってきてしまった。

真澄「よし、んじゃあ今日は、本当に悔いのないように頑張りましょう。結果を考えずに、やれることをしっかりやりましょう!」



メンバーはステージに立った。


セオスがギターを構えた。ヨウマがベースを構えた。さいちが椅子に座った。莉緒がマイクを握った。そして真澄がバチを握った。全員準備が整った。



真澄はみんなに目で合図した。真澄がカウントを取った。演奏が始まった。マネージャーのしまこ、真澄の親友よこちん、八木っちょ、一郎に見守られる中、メンバーは勢いのある演奏をした。

八木っちょ「今日のみんな、いつもより頑張っているな」

一郎「今日はいつもより気合入るだろ~~」

よこちん「みんな、頑張って!」

しまこ「(ビデオ撮影中のため、無言)」



この日もやはり『未来へ続く虹』と『大切な人へのMessage』を演奏した。すっかり彼らの看板曲となった。これを見ていた幸希は

幸希「すごい!なんてポップなバンドなの!?」

と、目を大きく開いて驚いていた。

幸希「こんなバンド、久しぶり・・・」



SOBEは幸希をビビらせた。



演奏は無事終了し、拍手を浴びた。

真澄「やりとげた~~!!」

莉緒「疲れた~~!!」



仲間が駆けつけた。

よこちん「お疲れ様~~!!」

しまこ「あなた達今までで一番輝いてたよ~~!!」

八木っちょ「マジかっこよかった!」

一郎「これデビューできるって!!」

多くのお褒めの言葉を頂いた。



その後、6バンドの演奏が終わり、残るは優勝候補の中ちゃんのバンドとさくらのバンドとなった。

セオス「どんだけすごいんだろ・・・」

さいち「きっと、私達の何十倍上をいってるんだろうなぁ・・・」



中ちゃんのバンドの演奏が始まった。中ちゃんは莉緒に負けないくらいの綺麗な歌声だった。

莉緒「う・・・すごい・・・」

ヨウマ「歌手みたいだ・・・」



メンバーの口がポカンと開いた。



しかし、さくらの歌声は中ちゃんのさらに上をいっていた。

真澄「マッジで!?」

セオス「ドッヒャーーー!!!」



二人とも、かなりの腕前であった。

ヨウマ「これ、やばいんじゃないの??」

莉緒「負けたかも・・・」

メンバーは一気に自信を失った。



ライブが終わり、結果発表となった。3位までのバンドには、それぞれ金・銀・銅メダルが授与され、運がよければスカウトされるとゆうものである。

真澄「あまり高望みせずにいこう・・・銀メダル取れれば大したもんだよこれ・・・」

さいち「そうねぇ・・・」


メンバーは1位よりも、スカウトされるとゆう運を優先した。そして、発表が始まった。5位から始まった。



 審査員がマイクに顔を近づけた。

審査員「それではまず、第5位の発表です!第5位は・・・・・・・・・・・・・・エントリーナンバー3番!・・・」

SOBE一同「セーーーーーーーーフ!!!!!」



なんとか5位ではなかったので助かった。

セオス「マジ恐いんですけど・・・」

ヨウマ「ドッキドキだね~~!!」



そして、第4位の発表となった。ギリギリメダルが取れない順位である。

真澄「4位じゃ喜べないよなぁ(汗)」

さいち「ここまで来たら絶対3位以内に入りたいわね!」

ヨウマ「4位だったら、俺マジひきこもるよ(泣)」



審査員「続いて、第4位の発表です」

莉緒「あ~~~恐い!」



審査員「第4位は!!・・・・・・・・・・・・エントリーナンバー・・・



1番!!SOBEのみなさんです!!」

SOBE一同「・・・・・え!?」

しまこ「うっそ!?」

よこちん「そんな・・・」

一郎「マジかよ・・・」

八木っちょ「か~~~~_| ̄|○」



残念なことに、SOBEはあと一歩のところで3位以内を逃してしまった。

真澄「おい・・・嘘だろ?・・・」

莉緒「信じられない・・・」



審査員「それではSOBEのみなさん、ステージの上に上がってきてくださ~い!」

メンバーは明るい表情一切無しでステージに向かった。

さいち「どうして?・・・」

セオス「わけわかんねぇ・・・」



メンバーからは溜息が漏れていた。



メンバーは賞状を頂いたが、笑顔は無かった。

真澄「屈辱的だ・・・」

ヨウマ「なんか、この賞状が残念賞に見えてきたよ」



そして、中ちゃんのバンドは2位、さくらのバンドは1位に選ばれた。

中ちゃん「やった~~~!!!2位だ~~~!!!」

さくら「嬉しい~~~!!!1位だ~~~!!!」



メンバーは彼女らの喜びの声を聞いていた。

セオス「うらやましい・・・」



中ちゃん「一生の思い出が出来たわ~!」

さくら「音楽やってて、本当によかった(涙)」



真澄はすかさず声をかけた。

真澄「みんなよく頑張った!俺は4位でも満足だよ。また頑張ればいいじゃないか!」

さいち「そうよね!4位なんてそうそう簡単にはなれないし!」



真澄はそうしか言えなかった。こうしてオーディションライブは幕を閉じた。



オーディションライブ最終ステージが終わり、1週間が経ったある日のことだった。莉緒が真澄に電話をかけた。

真澄「もしもし~?」

莉緒「もしもし~?あのさぁ、大事な話があるんだけど、今から会えない?」

真澄「今からぁ?」



二人は会うことになった。

真澄「何?話って?」

莉緒「実は・・・・・」



一体、莉緒は何を話すために真澄を呼んだのだろうか!?



第12話へ続く
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