SOBE

秋本シラキ

文字の大きさ
24 / 26

第24話 2度目のレコード大賞出場

しおりを挟む
ツアーが無事終了し、レコ大と紅白出場が決まったSOBE。東京に帰ってきたメンバー達は、それぞれプライベートな時間を過ごしていた。もうすっかり売れっ子ミュージシャンとなったので、外出時には帽子とサングラスは必需品となった。



真澄は変装してよこちんと遊んでた。

真澄「フライデーに撮られたら最悪だもんね(笑)」

よこちん「『真澄に彼女!?』みたいな(笑)」



莉緒も変装して久しぶりにショッピングに出かけていた。だが、周りにいる人間は莉緒だとすぐわかってしまった。

莉緒「(も~~、視線が気になって買い物に集中できないよ~~(泣))」



さいちも変装して地元の友達と久しぶりに遊んでいた。待ち合わせしてる時、友達が気付かなかった。

さいち「ちょっとあんた~、何普通に素通りしてんのよ~(笑)」

さいちの友達「ごめ~~ん!気付かなかった(笑)」



 また、ヨウマとセオスは安全策を取って、自宅でノンビリしていた。

ヨウマ「一番無難な策だね」

セオス「10時間睡眠最高~~!!」




それから何日か経ち、メンバー達は幸希に呼ばれて集まった。

幸希「みなさん、レコ大と紅白の出場おめでとうございます」

SOBE一同「あざーーっす!!」

幸希「今日はですね、とっても重大なお話があって、みなさんをお呼びしました。」



幸希は少し時間を置いてから話し始めた。

幸希「紅白の司会なんですけど、赤組の司会が、あのぴなさんなんですよ」

SOBE一同「お~~~~~!!!!!」



メンバーは驚いた。だが、まだ驚く話は続いた。

幸希「それで、白組の司会はね・・・・・・・・・



真澄君、あなたにNHKから依頼が来たわ」

真澄「・・・・・・・・・・・・」



真澄は驚きすぎて失神し、倒れた。

ヨウマ「お~~いますちゃん起きろ~~~!!!」

幸希「うふふ。ちょっと驚いたかしら」

ちょっとどころではない・・・・・



しばらくして真澄が目を覚ました。

真澄「・・・ん??」

莉緒「あ~~やっと起きたわね」

真澄以外「おはよ~~」

真澄「???お、おはよ??」



幸希は問いかけた。

幸希「話の途中だったけど、覚えてるかしら?」

真澄「え?え~~っと、確か白組の司会がなんたらかんたらって・・・あーーー!!!俺か!!」



真澄は我に返った。


真澄はしばらく考えた。

真澄「う~~ん・・・俺みたいな人間が出て、国民が許しますかね?全然大御所と呼ばれるような人間でもないし、ましてや何かの番組で司会をやったことなんて無いですよ?」



悩んでる真澄に幸希がすべてを話した。

幸希「NHKさんはね、あなたのその独特のキャラ・明るさが気に入ったそうなの。それに今SOBEはノリにのってるバンドでしょ?そのバンドのリーダーにやってもらいたいとの事なのよ~」

真澄「そ・・・そうですかぁ・・・」



真澄は再び考えた。

セオス「いい機会じゃん!やってみなよ!」

真澄「でも、初出場でしかも司会って・・・ちょっといくらなんでも・・・全国民が見るわけだし・・・」



真澄はあまりやる気がなかったので・・・

セオス「じゃあ俺がやる!」

ヨウマ「じゃ、じゃあ俺がやる!」

真澄「いや、やっぱ俺がやる!」




ヨウマとセオス「あ、どうぞどうぞどうぞ」

真澄「やると思った(笑)・・・」



結局・・・・・

真澄「やっぱり今回は遠慮させていただきます。またいつの日か、機会があればその時は喜んで、その依頼をうけたいと思います」

幸希「そうね、私もそれが一番だと思うわ。ちょっといくらなんでも、やりすぎかなって私も思ったのよ(笑)」



真澄は演奏に集中することに決めた。

莉緒「もったいないなぁ、本当にやらなくていいの??」

真澄「うちらデビューしてまだ2年ぐらいだよ?ここは断るのが無難かと・・・」

真澄は少し後悔しているようだったが、仕方無いと思っていた。



それから時は流れ、12月30日、2回目のレコード大賞出場の日がやってきた。

真澄「や~~るぞ~~!!」



今日も去年と同様、真澄の親友達はテレビの前でスタンバイしていた。

八木っちょ「早く始まんないかな~」

一郎「楽しみだな~」

よこちん「レコード大賞に輝くかなぁ・・・」

歩「早く早く~~♪」



そして、本番が始まった。SOBEの出番はまだ先だったので、メンバーは楽屋で待機していた。

さいち「なんだか、今日は不思議とあまり緊張しないわね」

ヨウマ「去年も出てるからじゃない?」

セオス「でも明日はかなりやばいかも・・・」

真澄「とにかく今日は精一杯やるだけ。明日の事は明日考えよう」

莉緒「みんなファイト~~♪」


今年も、今年活躍したアーティスト達が参加し、何組かすでに演奏が終わった。



そして時間は流れていき、SOBEの出番がやってきた。



司会「続いてはSOBEのみなさんです!!」

SOBEが階段を降りて現れた。

よこちん・八木っちょ・一郎・歩「キタ―――( ゜∀ ゜)―――!!!!!」



司会「去年に続き2回目の出場ですが、どうですか?」

莉緒「そうですね、あまり緊張してないんで、なんとかうまくいきそうです」

司会「そうですかー、それではみなさん頑張ってください~」

SOBE一同「よろしくおねがいしま~す」



そして、レコード大賞にノミネートされた『諦めないで』の演奏がスタートした。メンバーの表情にも、緊張しているような雰囲気は全くなく、堂々としていた。バンドがかなり成長した証と言えるだろう。

真澄「(いいぞみんな、その調子!)」



この時の瞬間最高視聴率は、40%を越えた。



そして演奏が終わり、あとは結果を待つだけとなった。

莉緒「ふ~~、終わった~~。お疲れ~~!」

莉緒以外「お疲れ~!」



テレビを見ていた人達は、皆感動していた。

純「なんていい曲なんだ~~(涙)」

浩一「俺、一生この人達のファンでいるわ(涙)」



番組も終わりが近づいてきて、各賞の発表となった。新人賞の発表などが終わり、ついに2011年のレコード大賞の発表となった。今年もノミネートされた曲は10曲。その中から決まる。

莉緒「ドッキドキね~~」

真澄「演奏してる時より緊張するんだけど(笑)」



司会がマイクを握った。

司会「それでは・・・・・発表致します!!!」

司会がハサミで封を切った。



司会「レコード大賞は!!!!!!・・・・・・・・


SOBEの『諦めないで』!!!!!!おめでとうございます!!!!!!!!!!!」



この瞬間、メンバー全員の目が真っ赤になった。

よこちん・八木っちょ・一郎・歩「バンザーーーーーーーーーーーイ!!!!!!!!!!!!!」

純「うっほ~~~~~~~!!!!!!!!」

浩一「すっげーーーーーーーーーー!!!!!!」



莉緒は泣きながら記念品などを受け取った。

莉緒「ありがとうございま~~す(涙)」



司会「どうですか今の気分は?」

莉緒「もう・・・・嬉しすぎて何て言ったらいいかわかりません(涙)」

莉緒はとても興奮していた。



そして毎回恒例、もう一度歌うことになった。

司会「それではもう一度歌っていただきましょう!」



SOBEは再び演奏を始めた。だがしかし、莉緒の涙が去年以上の涙だったので、莉緒はなかなかうまく歌えなかった。

莉緒「(う~~~、涙の意地悪(泣)・・・・・)」



しかし、ここはプロ根性を出し、最後まで力を振り絞って莉緒は歌った。

真澄「(頑張れ頑張れ!あと少し!)」



そして、莉緒は歌い抜いた。

莉緒「みなさん、本当にありがとうございました~~!!」

莉緒は全員に感謝した。




見事に、デビュー2年目でレコード大賞を受賞したSOBE。明日はいよいよ夢にまで見た紅白出場。SOBEの出番は赤組の中では後ろから5番目である。果たしてSOBEは、紅白出場を大成功とゆう形で終わり、2011年を最高の形で締める事が出来るのか!?



第25話へ続く
しおりを挟む

あなたにおすすめの小説

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

百合ランジェリーカフェにようこそ!

楠富 つかさ
青春
 主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?  ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!! ※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。 表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。

次期国王様の寵愛を受けるいじめられっこの私と没落していくいじめっこの貴族令嬢

さら
恋愛
 名門公爵家の娘・レティシアは、幼い頃から“地味で鈍くさい”と同級生たちに嘲られ、社交界では笑い者にされてきた。中でも、侯爵令嬢セリーヌによる陰湿ないじめは日常茶飯事。誰も彼女を助けず、婚約の話も破談となり、レティシアは「無能な令嬢」として居場所を失っていく。  しかし、そんな彼女に運命の転機が訪れた。  王立学園での舞踏会の夜、次期国王アレクシス殿下が突然、レティシアの手を取り――「君が、私の隣にふさわしい」と告げたのだ。  戸惑う彼女をよそに、殿下は一途な想いを示し続け、やがてレティシアは“王妃教育”を受けながら、自らの力で未来を切り開いていく。いじめられっこだった少女は、人々の声に耳を傾け、改革を導く“知恵ある王妃”へと成長していくのだった。  一方、他人を見下し続けてきたセリーヌは、過去の行いが明るみに出て家の地位を失い、婚約者にも見放されて没落していく――。

私が王子との結婚式の日に、妹に毒を盛られ、公衆の面前で辱められた。でも今、私は時を戻し、運命を変えに来た。

MayonakaTsuki
恋愛
王子との結婚式の日、私は最も信頼していた人物――自分の妹――に裏切られた。毒を盛られ、公開の場で辱められ、未来の王に拒絶され、私の人生は血と侮辱の中でそこで終わったかのように思えた。しかし、死が私を迎えたとき、不可能なことが起きた――私は同じ回廊で、祭壇の前で目を覚まし、あらゆる涙、嘘、そして一撃の記憶をそのまま覚えていた。今、二度目のチャンスを得た私は、ただ一つの使命を持つ――真実を突き止め、奪われたものを取り戻し、私を破滅させた者たちにその代償を払わせる。もはや、何も以前のままではない。何も許されない。

光のもとで2

葉野りるは
青春
一年の療養を経て高校へ入学した翠葉は「高校一年」という濃厚な時間を過ごし、 新たな気持ちで新学期を迎える。 好きな人と両思いにはなれたけれど、だからといって順風満帆にいくわけではないみたい。 少し環境が変わっただけで会う機会は減ってしまったし、気持ちがすれ違うことも多々。 それでも、同じ時間を過ごし共に歩めることに感謝を……。 この世界には当たり前のことなどひとつもなく、あるのは光のような奇跡だけだから。 何か問題が起きたとしても、一つひとつ乗り越えて行きたい―― (10万文字を一冊として、文庫本10冊ほどの長さです)

夫婦交換

山田森湖
恋愛
好奇心から始まった一週間の“夫婦交換”。そこで出会った新鮮なときめき

あるフィギュアスケーターの性事情

蔵屋
恋愛
この小説はフィクションです。 しかし、そのようなことが現実にあったかもしれません。 何故ならどんな人間も、悪魔や邪神や悪神に憑依された偽善者なのですから。 この物語は浅岡結衣(16才)とそのコーチ(25才)の恋の物語。 そのコーチの名前は高木文哉(25才)という。 この物語はフィクションです。 実在の人物、団体等とは、一切関係がありません。

上司、快楽に沈むまで

赤林檎
BL
完璧な男――それが、営業部課長・**榊(さかき)**の社内での評判だった。 冷静沈着、部下にも厳しい。私生活の噂すら立たないほどの隙のなさ。 だが、その“完璧”が崩れる日がくるとは、誰も想像していなかった。 入社三年目の篠原は、榊の直属の部下。 真面目だが強気で、どこか挑発的な笑みを浮かべる青年。 ある夜、取引先とのトラブル対応で二人だけが残ったオフィスで、 篠原は上司に向かって、いつもの穏やかな口調を崩した。「……そんな顔、部下には見せないんですね」 疲労で僅かに緩んだ榊の表情。 その弱さを見逃さず、篠原はデスク越しに距離を詰める。 「強がらなくていいですよ。俺の前では、もう」 指先が榊のネクタイを掴む。 引き寄せられた瞬間、榊の理性は音を立てて崩れた。 拒むことも、許すこともできないまま、 彼は“部下”の手によって、ひとつずつ乱されていく。 言葉で支配され、触れられるたびに、自分の知らなかった感情と快楽を知る。それは、上司としての誇りを壊すほどに甘く、逃れられないほどに深い。 だが、篠原の視線の奥に宿るのは、ただの欲望ではなかった。 そこには、ずっと榊だけを見つめ続けてきた、静かな執着がある。 「俺、前から思ってたんです。  あなたが誰かに“支配される”ところ、きっと綺麗だろうなって」 支配する側だったはずの男が、 支配されることで初めて“生きている”と感じてしまう――。 上司と部下、立場も理性も、すべてが絡み合うオフィスの夜。 秘密の扉を開けた榊は、もう戻れない。 快楽に溺れるその瞬間まで、彼を待つのは破滅か、それとも救いか。 ――これは、ひとりの上司が“愛”という名の支配に沈んでいく物語。

処理中です...