SOBE

秋本シラキ

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第25話 夢の紅白出場~前編~

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2011年12月30日、SOBEはレコード大賞を受賞した。これによりまたファンは急増したことだろう。そして12月31日大晦日、SOBEは遂に、真澄が掲げてた目標である紅白に出場することとなった



真澄「ついに、この日がやってきたのか・・・」



12月31日、12時03分、まずセオスがNHKホールに到着。

セオス「おはようございま~す」



12時24分、続いてさいちが到着。

さいち「おはようございま~す」



12時29分、ヨウマが到着。

ヨウマ「おはようございま~す」



12時34分、真澄が到着。

真澄「おはようございま~す」



そして12時42分、ボーカルの莉緒が到着。

莉緒「おはようございま~す」



これで全員が揃い、リハなど最終確認的なことをスタッフと行なった。

ヨウマ「なんか、今からすっごく緊張してるんだけど・・・」

さいち「全国民が見るからね~・・・」



スタッフ「それでは本番、よろしくお願いしま~す!」

SOBE一同「よろしくお願いしま~す!」



と、メンバー達が楽屋に向かおうとしたその時、赤組の司会であるぴなに再会した。

ぴな「あらみなさん!」

莉緒「あ、どうも!」

ぴな「本日は紅白出場おめでとうございます」

莉緒「ありがとうございます~!」



莉緒は喜んだ。ここでぴなが真澄にするどい発言をした。

ぴな「真澄君、聞いたわよ、司会の仕事断ったって」

真澄「あ・・・・はい・・・すいません・・・」

真澄は動揺した。



ぴな「私と司会やらないなんて、一生後悔するわよ~」

真澄「えぇ・・・まぁ・・・そのー・・・」

真澄はますます動揺した。



真澄「やっぱ自分はまだまだデビューしたばっかの人間ですし、紅白の司会なんてこんな大きなこと、自分にはまだまだ出来ないことだと思ったんで・・・だからもっとすごい人にやってもらった方が良いのではないかと思いまして・・・」

ぴな「ほぉ・・・謙虚な方ね」



しばらくぴなと会話した。そして楽屋に戻ることとした。

ぴな「それじゃみなさん、赤組が勝つために頑張ってくださいね」

SOBE一同「は~~い!!頑張りま~す!!」



SOBEは少し緊張が和らいだ。


メンバーは楽屋に戻り、待機していた。

セオス「本番までまだまだ時間あるなぁ・・・」

莉緒「しかも私達、結構後ろの方なんだよね(汗)」

ヨウマ「軽くだりぃわ・・・」



まだまだ時間があるので、各自練習していた。



さいち「練習は普通に出来るけど、やっぱステージ立つとわけわからなくなるんだろうなぁ・・・」

真澄「俺、1度も間違えずに終えられるって自信が、あまり無いんだけど(汗)」

ヨウマ「おいおい、リーダーがそんなこと言っていいのかよ!?(笑)」

真澄「そうだった(笑)すまんすまん、今の発言は忘れてくれ」



さすがの真澄も、やはりいつもとは違う心境でいた。

真澄「やっぱ紅白って、普通の番組とかと全然違うよなぁ・・・」



練習に飽きてきたセオスがK‐1の話を始めた。

セオス「そういや今夜、武蔵とボビーオロゴンがやるけど、どっちが勝つと思う?」

さいち「そりゃあ武蔵でしょ~」

莉緒「ボビーオロゴンじゃない?」

セオス「俺、多分判定までいくと思うな!」



真澄も質問した。

真澄「じゃあチェ・ホンマンと山本KIDの対戦はどうなると思う?」

ヨウマ「あれは本当無差別級だからなぁ・・・身長差ありすぎだし、チェ・ホンマンかと・・・」

セオス「いやわからんぞ!神の子山本KIDが何かしでかすかもしれないぞ!」

真澄「俺はどっちが勝つか予想つかないんだよねぇ・・・てか須藤元気現役復帰しないかなぁ・・・」



メンバーはK‐1の話で盛り上がり、少し緊張が和らいだ。



K‐1の話が終わったところで、メンバーは再び練習を再開した。

ヨウマ「頑張らなきゃ!」

さいち「絶対大成功で終わって、2012年を迎えるわよ~!」



時間は流れ、本番まであと1時間となった。

真澄「うわ~~、もうあと1時間かよ~」

セオス「いよいよって感じだな」


その頃、今までSOBEを支えてきてくれた人達は大掃除を済ませ、テレビの前でスタンバイしていた。

よこちん「いよいよ紅白ね!」

八木っちょ「本当によくここまで頑張ったなぁ」

一郎「紅白なんて、そんな簡単に出られる番組じゃないのに、よくここまで頑張ったなぁ」

歩「早く始まらないかしらぁ・・・」

しまこ「私、本当にSOBEのマネージャーやっててよかった!」

泰彰「今日は彼らの集大成が見れるな」

大我「【TAIGER】発のメジャーデビューしたバンドは彼らが初めてだから、嬉しいなぁ」

幸希「みんな、今日は精一杯頑張ってくださいね」 



本番まであと30分となったところで、全員の携帯が鳴った。

真澄「あれ?みんな同時?(笑)」

ヨウマ「あ!幸希さんからじゃんか~!」



それは、社長幸希による励ましのメールだった。

幸希「みなさん、ここまで本当によく頑張りました。いよいよ紅白出場ですね。みなさん相当緊張していると思いますが、今まで通り、自信を持って頑張ってきてください。テレビの前でしっかりと見守っています。☆幸希より☆」



セオス「うっひょ~~~!!!こりゃ元気が出るな~~!!」

さいち「すごいね、デコメ使ってるよ!」

莉緒「よ~~しやるぞ~~!!」



そして、本番がやってきた。



SOBEは他のアーティスト達と一緒に階段を降りて登場する。司会が一組一組紹介していく。

ぴな「赤組初出場!SOBE!」

SOBEがテレビに映った。



親友達はもちろん、純と浩一など、ファン達も興奮した。

純「うお~~~~~!!!!!」

浩一「録画バッチリ!!!」



これを見て幸希は涙を流した。

幸希「あんた達・・・本当にすごいよ(泣)・・・」

幸希は彼らをスカウトしてからのことなど、いろいろな事を思い出して涙がこみ上げてきた。

幸希「私、こんなに泣いたのいつ以来だろ?・・・」



そしてオープニングが終わり、赤組の1組目の演奏が始まった。



 SOBEはまた一旦楽屋に戻った。

真澄「まだまだ出番まで時間あるよな~」

莉緒「22時半ぐらいなんじゃないの?」

セオス「かったり~~(汗)」



時計の短針は9を指し、チャンネルを紅白からK‐1に変えた。

ヨウマ「やっぱ見たいもんね(笑)」


しばらくK‐1を見ていた。

セオス「いけ!いけ!いいぞ!!」

真澄「よ~~~しキタ~~~!!!」



そして・・・

さいち「ついにチェ・ホンマン対山本KIDね!」

莉緒「すご~~い、本当に身長差が・・・」



と、ここでスタッフがドアをノックした。

スタッフ「そろそろスタンバイお願いしま~~す!」

SOBE一同「・・・・・・・・・・・・・・・・・・」

タイミングが悪かった。



 SOBEは渋々スタンバイに向かった。

真澄「なぁ、思ったんだけど、うちらの演奏とチェ・ホンマン、被るじゃん(泣)」

莉緒「うぎゃ~~!!し・・視聴率が・・・・・」

セオス「大変だなこりゃ・・・」

ヨウマ「30%いけばな・・・・」

さいち「私は40%は欲しいわね・・・」



SOBEにピンチが起きた。

真澄「とにかくあまり気にせずいこう!」



そしてSOBEはぴなの隣に並んだ。

ぴな「みなさん、紅白初出場おめでとうございます」

SOBE一同「ありがとうございま~す」



ここでSOBEのメンバーは来年の抱負をぴなに聞かれ、一人一人答えていった。

ぴな「それではみなさん、来年の抱負を聞かせてください」



まずセオスが答えた。

セオス「そうですね、来年は出す曲がみんな1位になれるような、素晴らしい曲をたくさん出していきたいと思います」



続いてヨウマ

ヨウマ「来年は今年より緊張しないようになりたいと思います」



続いてさいち

さいち「来年は私を目標としたピアニストが一人でも多く誕生できるように頑張ります」



続いて真澄

真澄「来年はまたこの場所に立っていられるように頑張ります」



最後に莉緒

莉緒「来年はファン層を増やすための努力をしていきたいと思います」



全員が抱負を述べた。



 そしてぴながSOBEを送り出した。

ぴな「みなさん素晴らしい抱負ですね!さぁそれではみなさん頑張ってきてくださいね!」



SOBEはステージに向かった。

ぴな「さぁ、この曲は昨日のレコ大で、見事レコード大賞に輝いた曲です!それでは、SOBEで、『諦めないで』です。どうぞ!」



ぴなによる紹介が終わり、真澄がカウントを取る準備に入った。果たしてSOBEは、見事な演奏をし、全国民を感動の渦に巻き込むことができるのだろうか!?



次回、最終回
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