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しおりを挟む「晶、こっち!」
「多恵ちゃんっ昨日はごめん!」
「いいよ生理ならしょうがないし」
「はは…」
とまあ、地元に帰ったあたしは多恵ちゃんと約束していた裸の付き合いを“生理”を理由に断っていた。
今日は地元の高校近くの大衆酒場を貸しきっての同窓会。待ち合わせ場所に先に来ていた多恵ちゃんと落ち合うとあたし達は店に入った。
「高槻君少し遅れるって」
「──……なんであたしに言うの?」
「あれ?気にならない?」
「別に…もうなんとも思ってないし」
「ありゃ?言うね晶…」
「ほんと!はっきり言ってくれたね晶…」
「──…っ!?」
背後から多恵ちゃんの言葉に続いて聞かされた声にあたし達は振り返っていた。
「高槻君っ!?」
「久し振り」
高い背を仰ぐと懐かしい顔が笑っている。
「晶も久し振り、元気してた?」
「……う、ん」
普通に話し掛けられて何だかこっちが戸惑ってしまった…
少し明るく染めた髪のせいか、高校の時よりもだいぶあか抜けた感じがする。
・
高槻の方もあたしをさらっと足先から眺めた。
「変わらないな、晶は…」
「はいはい、ごめんよ」
そういうあんたは大学で羽目外し巻くってそうとチャラくなったね…
とまでは言わないけどさ…
ちょっとムッとすると高槻は何気にあたしの肩に手を置いた。
「怒るなよ、昔のまま綺麗だって褒めたんだから…」
「…──」
は?
さらっと言ってくれちゃうわけ?んなキザなことを?
だいぶ大学で遊んだな──
なんて思わせる元彼の台詞。
置かれた大きな手は肩に乗ったままだ。
こういった仕草も手慣れた感が拭えない。
置かれたその手はあたしの肩を掴むように回されてくる。
あたしはその手を然り気無く払った。
あたしは夏希ちゃんのものだから──
離れると同時にあっさり新しい彼女を作った奴のことなんかどうでもいい…
そう思い先に座敷に上がるあたしの後ろ姿を高槻は見つめていた。
同窓会を仕切る委員長の丸山に会費を渡し、掘りゴタツ式の床に腰を据えると後から来た高槻は当然のようにあたしの隣に陣どった。
多恵ちゃんは大胆に攻めの様子を見せる高槻を見てニヤニヤとした視線を向けてくる。
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