ラブプレイ~Hな二人の純愛ライフ~

中村 心響

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「ああっもうっ…夏希ちゃん早く帰ってきてっ…」

なんてつい叫んでしまう。

夏希ちゃんとセックスするようになってすっかり躰が贅沢になってしまった……。


彼氏の居ない四年間、ほんと錆び付いたようにこんな欲求とは無縁だったのに。。。


「ヘンタイが移ちゃった…」

あたしはお尻まで流れてシーツを濡らした自分の失態に熱い溜め息を吐きながらバイト前にシャワーを浴びた。



風のない中で蝉の声が蒸し暑さを増幅させる。

もう風流なんて悠長にいってられない──


「もうとけるっ…残暑の京都…殺人的暑さじゃんっ…」

「言うな…心頭滅却しろっ」

「風間さんの顔見たら余計暑い…」

「……」

寝不足の躰に猛暑が鞭を打つ──

心頭滅却なんて言うわりに、平安衣をまといダラダラと滝のように汗を流す風間さんの顔を見ながら暑さに拍車が掛かる。

「メイクさん大変そう…」

風間さんを見て再度呟いた。

涼しいロケバスは女性陣達が占領している。
このくそ暑い中、舞を踊る俺の身にもなって欲しいと思いながら俺は最低限の水分を口に含んだ。

「藤沢さん目閉じてください」

噴き出す汗のせいで度々メイク直しで中断する。



日除けのパラソルの下で扇いでもらいながら汗を拭き取るメイクさんがふと手を止めた。

「夕べ何時に寝ました?」

「………」

「時間追うごとにクマが出てきてますよ?」

「寝た記憶がありません」

「なんだお前、朝帰りで現場直行かよ」

隣りで風間さんが野次を飛ばす。

「レコか?」

イヤらしい顔で小指を立てて聞いてきた。

「……ちがうよ」

クマを作って撮影に響かせるなんて役者のプロとしての自覚が足りない。

よって、俺は嘘を突き通す。

「嘘こけ」

風間さんはあっさり見抜いていた。

「朝っぱらからエロモンだだ漏れのイヤらしい顔して現場現れた奴が何言ってんだかっ」

「………」

正直反論出来なかった…


“聖夜、なんだそのイヤらしい顔は?今日は濡れ場の撮影はないぞ?…フェロモン抑え目にしといてくれよ?”

それは今朝、俺の顔を見るなり楠木さんにも指摘された一言だったから。


「クマ隠せますか?」

俺は風間さんを無視してメイクさんに気を使い言葉を掛けた。
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