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「あれ?…ロン毛…」
付け毛だろうか?今日は写真集の撮影があるとか言ってたな?
眉目秀麗。
ぐっすりと眠っている上半身裸の結い髪をほどいた若君様──
下も脱いでるのかと、あたしはシーツをめくった。
「──…っ…」
これはまたっ──
驚きながらまじまじと凝視する。
ロン毛で眠りにつく、ふんどし姿の夏希ちゃん──
これってレア?
週刊誌にいくらで売れる?
「晶さんのエッチ…」
「……」
ふんどしに目を奪われて居ると夏希ちゃんが微睡(まどろ)みながらニヤリとしていた。
「若様、このお姿は一体──…」
「撮影でふんどし姿撮ったんだよ、着心地良かったからそのまま履いてきた──」
「なる」
「それより…」
夏希ちゃんは言いながらあたしの腕を掴む。
「こんな早い時間に帰ってきて、今日は喫茶店休み?」
「うん」
「マジに?すげー嬉しい…」
聞きながらベットに引っ張る夏希ちゃんに頷くと、あたしはそのままシーツにくるまれた。
・
「ああっ若様お戯れをっ…」
「苦しゅうない、近うよれ…そなたの香りを余は感じたいのだ」
「ぷ…」
「……笑うな。やるなら最後まで演じてよ」
手慣れた台詞回しに笑いながらも結構ドキドキしてる。
その台詞を吐く夏希ちゃんはホントに美しい若君様みたいな顔をしている。
肩下までの黒髪の付け毛がはらりと肩から落ちる様子もすごく色っぽい。
夏希ちゃんは上から覆い被さると濡れた瞳で見つめてくる。
寝起きのとろけた眼差し。
甘い表情──
ゆっくり唇を重ねて離すと夏希ちゃんはあたしの頭を撫でる。
「晶さん──」
「………」
「もう時期したら撮影終わるから…」
「うん?」
「俺のマンションで一緒に住もう…」
「………」
「いや?」
夏希ちゃんは顔を覗き込む。
「俺、晶さんと一緒にいたいよ…隣に晶さんいないと眠れない──晶さん抱きながらじゃないと全然休まらない──…」
「………」
夏希ちゃんは潤んだ瞳で言葉を紡ぎあたしの唇をなぞる。
「俺のために一緒に住んで…お願い」
「………」
「晶さん?」
「……あたしと一緒がいいの?」
「……当たり前。俺、晶さんと離れることぜんぜん想像できない──」
夏希ちゃんは言いながらあたしを抱き締めて肩に顔を埋めた。
付け毛だろうか?今日は写真集の撮影があるとか言ってたな?
眉目秀麗。
ぐっすりと眠っている上半身裸の結い髪をほどいた若君様──
下も脱いでるのかと、あたしはシーツをめくった。
「──…っ…」
これはまたっ──
驚きながらまじまじと凝視する。
ロン毛で眠りにつく、ふんどし姿の夏希ちゃん──
これってレア?
週刊誌にいくらで売れる?
「晶さんのエッチ…」
「……」
ふんどしに目を奪われて居ると夏希ちゃんが微睡(まどろ)みながらニヤリとしていた。
「若様、このお姿は一体──…」
「撮影でふんどし姿撮ったんだよ、着心地良かったからそのまま履いてきた──」
「なる」
「それより…」
夏希ちゃんは言いながらあたしの腕を掴む。
「こんな早い時間に帰ってきて、今日は喫茶店休み?」
「うん」
「マジに?すげー嬉しい…」
聞きながらベットに引っ張る夏希ちゃんに頷くと、あたしはそのままシーツにくるまれた。
・
「ああっ若様お戯れをっ…」
「苦しゅうない、近うよれ…そなたの香りを余は感じたいのだ」
「ぷ…」
「……笑うな。やるなら最後まで演じてよ」
手慣れた台詞回しに笑いながらも結構ドキドキしてる。
その台詞を吐く夏希ちゃんはホントに美しい若君様みたいな顔をしている。
肩下までの黒髪の付け毛がはらりと肩から落ちる様子もすごく色っぽい。
夏希ちゃんは上から覆い被さると濡れた瞳で見つめてくる。
寝起きのとろけた眼差し。
甘い表情──
ゆっくり唇を重ねて離すと夏希ちゃんはあたしの頭を撫でる。
「晶さん──」
「………」
「もう時期したら撮影終わるから…」
「うん?」
「俺のマンションで一緒に住もう…」
「………」
「いや?」
夏希ちゃんは顔を覗き込む。
「俺、晶さんと一緒にいたいよ…隣に晶さんいないと眠れない──晶さん抱きながらじゃないと全然休まらない──…」
「………」
夏希ちゃんは潤んだ瞳で言葉を紡ぎあたしの唇をなぞる。
「俺のために一緒に住んで…お願い」
「………」
「晶さん?」
「……あたしと一緒がいいの?」
「……当たり前。俺、晶さんと離れることぜんぜん想像できない──」
夏希ちゃんは言いながらあたしを抱き締めて肩に顔を埋めた。
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