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第四章 伝説編
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しおりを挟むゆっくりと顔を放すとモニカはうつ向いたままお礼を言った。
「じ‥じゃ‥ぁ‥///💧」
そしてアルもぎこちなく、手を振り背を向けた‥
そんな二人から少し離れた先の方では、大きな黒馬の背の上で長身の色男が放心状態になっている…💧
「…ア…ル…っ」
『彼女と熱烈なちゅうしてたぜ♪』
‥ちゅう!?
『あたし、女なんだから彼女作るわけないじゃん!』
‥じゃあ今のはなんだ!?
猛獣の妄想が始まっていた💧
自分に気づいてもくれず、街角を曲がってどんどん目の前から遠ざかる愛しい人をロイドは唖然としたまま見送る
いつの間にか辺りは薄暗くなり街灯がつきはじめていた‥
ロイドはそのままの状態で、暗くなるまでそこで過ごしてしまったようだった💧
「ロイ! 遅かったな?
どこ行って…ってどうした?
そんなにやつれて💧?」
今日の国会議のことを伝えに来たルイスは夕暮れ時に帰ってきたロイドを見て問いかける
ロイドは酷く疲れ果てていた💧
「何があった?」
「いや‥
‥なんでもない」
「そうか💧?
今朝の会議での話をと思ったんだが‥‥‥」
・
ルイスは怪訝そうにロイドの顔を覗き込む‥
「大丈夫だ…
どんな内容だったんだ?…」
「そうか? そうは見えないが…っ」
なんとなく心ここに在らずのロイドにルイスは取りあえず語って聞かせた
「また、黒い雲が現れたらしい──」
「‥そうか…」
「……っ…💧
で…その黒雲の進む先を辿るとどうやら我が国に行き着くようだ‥‥‥」
「‥そうか…」
「‥‥‥💧
やっぱり、またの機会に話すか?」
「‥そうか…」
「‥‥‥‥
今日の晩飯はピーマン尽くしらしいぞ」
「‥そうか…」
「‥‥‥‥💧」
ロイドはまったく話を聞いていないらしい…
完全に上の空だった
「じゃあ…
俺はまだ、やることがあるから‥今日から泊まり込みだって?
…あんまり無理すんなよ‥」
ルイスはロイドの肩を叩くと労いの言葉だけをかけて立ち去った‥
「子供が死んじゃってから病気になっちゃったの?」
「うん‥なんかいい薬作れない?」
アルは夕食の時間に昼間のことをマークに相談していた
・
「もしかしたら精神的な発作みたいなやつかもしれないよ!
あとで図鑑で調べて見る!」
マークはそう言うと急いで食事を口にする。
「そんなに慌てなくてもいいよ」
「うん!でもボクやることいっぱいあるんだ!」
そう、マークはルイスに地図に書いてある文字の解読と老師には伝承の本の訳も頼まれている‥
「じゃごちそうさま!!」
「マーク!! それはオイラに任せろ!」
食べ終わった食器を片づけようとしたマークにティムは言った
「早くやること終らせないと子馬が見れないぞっ」
「あ、!…わかった
じゃあティムお願い」
子馬のことを思い出しキラキラと顔を輝かせる子供達をアルも楽しそうに見つめている
‥みんながお互いの事を思いやってる‥‥‥
この子達には教えられてばっかりだな‥
‥‥あたしもしっかりしなきゃ!!
「そういやアル、レオのヤツは最近どうだ?
さっぱり動きが見えねぇが…」
今日はザドルも非番で休みだった。
最近、静かなレオにザドルは不安を隠せない‥
「うーん‥今のところは…💧」
「ロイドの見張りが効いてるってことか?」
‥はっきり言ってロイドの方が危険なんだけど…っ
・
はっきりいうとロイドはほとんど役に立っていない。
泊まり掛けで来てくれてはいるが、この間もレオはこっそりアルの部屋に忍びこみ、薔薇の花束を置いて行っている‥
「ねぇ‥たぶんもぅ、レオは大丈夫だと思うからロイドの見張りも必要ないかもしれない‥💧
ロイドもわざわざ泊まり込むのも大変だと思うし‥」
アルは遠回しにロイドの見張りを断るようザドルに頼みこんだ。
「そうか?まぁ、お前ぇがそれで大丈夫ってんならいいが‥‥」
ザドルはそう言ってアルの意見を尊重してくれた。
―コトッ‥
みんなが寝静まったあと‥ひとつの部屋からは小さな物音と明かりが漏れる‥
「んーと‥‥💧
これじゃ文字がよく読めないや‥」
虫眼鏡で地図を眺めぼやいているのは世界を救う期待の星、マーク博士だった‥
地図師が写してくれた地図のところどころに書かれてある古の文字を見ると、原書の地図自体の文字が消えかけていたせいではっきりと解読出来ない‥
「んーと‥力ある勇気在る者‥‥‥青の‥んー…続きが消えてるっ」
マークは取りあえず文字のはっきり読める部分だけを解読して書きまとめた。
・
‥はぁ‥アル‥
一向に俺を受け入れてくれないのはもしかして‥
馬小屋の二階に横になりロイドはため息交じりに考え込む。
小柄な少女の頬に手を添え照れながらキスをするアルの姿を思い出し、ロイドは思った―――
‥華奢な子が好きってことか?
そういやどちらかと言うとアレンも男にしては華奢だし‥‥
もはや悩みの論点が確実にずれている💧
ロイドは困惑しながら眠りについた…
.。o○.。o○.。o○.。o○
『アル‥//‥』
『ふふ、やめてよロイド‥』
ロイドは傍にいた愛しい人の首筋にクスクスと笑いキスをする‥
『ねぇロイド‥
ほんとに暑苦しいから傍にこないでくれる?』
『え💧‥
今、なんて‥?』
まったりとした雰囲気からいきなり興ざめしたようなアルの口ぶりに、ロイドは冷や水をかけられたような顔をしていた‥
『なんか、嫌なんだよねー‥そのゴツゴツした硬い筋肉質の腕とかさっ』
『は💧‥アル?』
『やっぱり肌を合わせるなら柔らかい感触の方がいいに決まってるじゃん。
この娘みたいな‥ね』
アルの隣にはいつの間にか小柄な少女が‥
『悪いけどほかあたって』
『えっ!?ちょっ‥アル!!』
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