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9章 誤解
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しおりを挟む田舎から帰って翌日、兄さんから電話が入っていた。
「苗!
旅行の日取り決まったから行く人数を確認して折り返し連絡入れてくれ。」
『わかった!』
苗は由美にも連絡し確認を取る‥
場所が二時間も掛らないところだった為に、身重のオカンも行きたいといい出した。田中家は皆が参加希望だった‥
「確認取れたか?」
『うん!、述べ由美を入れて11人参加ですっ』
「わかった、潮干狩りの日程も組んでるから楽しみにしとけよ!
道具はこっちで用意しとくからな。じゃあ明後日な!」
予定が決まり皆でいそいそとバックに荷物をつめる。
オカンは5年前に買った水着と睨めっこしていた‥
「お母ちゃん‥
マタニティだからビキニはどうかと思うだょ」
「‥‥そうね//」
「‥そだ!
兄さんにもらったデパートの商品券があるから妊婦用のを買ってきてあげる!!
ついでに買い物もしてくるからっ!」
苗はそう言うとデパートに向かった。
‥ついでにキヨマツ薬局で洗剤買ってこっと!
そぅ、今日はキヨマツ薬局の特売日‥
洗剤128円お一人二個!!の商品を手に入れるべく苗は変装道具を手に勇んで出掛けた。
・
「大介ー!!アキちゃん来たわよ。」
「今、出る…。」
「やぁねぇーあんた、今からデートなのに何!??そのしんき臭い顔は?彼女にフラレるわよ!!」
「‥
フラレるとか言うなっ」
元、全日本バレーのエースアタッカーの母親はとことん体育会系だった。
ずんぐりとした父親に似ず夏目は母親の血を濃くうけついでいる‥
夏目はあの日、苗に電話を切られて以来自暴自棄になっていた…
‥俺から別れを告げたのと訳が違う…
今度は間違いなく俺がフラレた──
思い出しただけで涙がにじんでくる。
何ひとつ言葉も発してくれず一方的に電話を切られた‥
俺の言いたかったことは解った筈なのに‥聞いてももらえなかった──
もぅ‥
完全に無理…
夏目は電話に出たのが苗だと思い込んでいた。
そして、はっきりと苗にフラレたと勘違いした夏目は気を紛らすようにアキと毎日デートをしている‥
何かをしてないと泣けてくる。
ただ、水泳をしている時だけは無心になれた為、夏目の自己タイムはめきめきと縮んでいた‥
「ねぇ、あたし久しぶりにケンチキ食べたい」
「俺、ケンチキ嫌い‥」
「‥っ…いいじゃんたまには!」
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