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参の巻 奉仕でござる!
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しおりを挟む‥あいつ‥──
俺に任すって言ってなかったか!??
なんだか無償に腹が立つ‥
‥自分は黙って傍観するようなこと言ってこれかよッ!
カガヤは沸き上がる感情を押さえきれずユリノの部屋に近づいていく‥
二人にかせられた使命は、どんな手を使ってでもいいから城主の元へ、孫娘のユリノを自分の意思で向かわせるように仕向けること‥
従って、ユリノを連れて帰ることが出来るのなら二人のどちらでも構わない‥
構わないのだが‥
カガヤはユリノを抱きしめるミツキに密かに嫉妬の炎を燃やしていた‥
「──っ!
‥‥取り込み中だろ?
気ぐらい使えよ」
「え、何っ?…」
自分を抱きしめてたミツキの言葉にユリノは驚く
そして、部屋の隅から闇に紛れて声がした‥
「ハッ!‥
よくゆうぜ!?
いつからそんな姑息な手を使うようになった!?あ!?」
‥え?…せ、千納寺くん?
壁の方から響いてくる聞き憶えのある声に気づいた
ユリノにミツキは脱がした服をかけてやりながら受け答えしている。
「姑息?……
俺が何かするのに輝の許しを得ないといけない訳じゃないだろ?」
・
‥な、
ど、どうしたのかしらっ
二人共何だか様子が変だわ?
ユリノは何処かしら雰囲気の違う二人に焦りを感じている
そして、ミツキの言葉にカガヤは敏感に反応していた
「お前も手を出したいなら初めからそう言えっつってんだよ!??」
「──!?
‥‥‥‥ユリ‥」
カガヤに言われミツキはベットを降りると別の気配に耳を傾けた。
「今日はおあずけだ‥
邪魔が入ったことだし‥」
「なっ‥──っ!!?」
ミツキの言葉に怒りをあらわにしたカガヤも表情が一瞬で真顔に変わった。
二人して何かに耳を澄ます
―コンコン!
「百合乃ちゃん?‥
まだ、起きてるのかぃ?
何かさっきから声が聞こえるんだけど‥
パパ、ドア開けちゃうよ」
部屋の中の様子を伺う様にユリノのパパ 陽一郎がユリノの部屋の異変に気づきドアを開けた──
‥カチャ!―
パパは部屋に入って電気を付ける
‥おかしぃな‥
確かに、声がしたのに…
布団に潜り込んでいるユリノを確認しパパは首を傾げた。
そして、開けっぱなしの窓に目を向ける
百合乃ちゃんは寝てる‥
でも、声は聞こえた‥
そして、この匂い‥
・
そう‥パパは感づいていた
ユリノの部屋に漂う微かな男物の香水の香り‥
カガヤのつけていた香水の残り香に‥‥‥
パパは急いで家の周りに取り付けた防犯カメラを確認する!
「──!!‥やっぱりっ…
とうとう、来たか…」
パパはカメラに映った映像を確認して、時間差で映る二人の男の影に目を凝らす
‥この動きは確かに華鳥家の忍びの者──
‥‥‥ふーチャン!!
僕らの百合乃ちゃんは絶対に守って見せるからね!!
パパは愛しい妻、芙蓉にあの日誓った‥
「陽ちゃん‥‥
我が華鳥家は先祖代々、女性が短命の家系‥‥‥
もしかすると、いつかは我が娘、百合乃を迎えにくるかも知れませぬ‥
どうか守って‥
あたくし達の娘を‥‥‥
あんなシキタリに縛られた所に連れ戻されないように‥」
それが芙蓉の遺言だった
パパは、ずっと警戒していたのだ‥
そして、次の日から様々な罠を自宅周りに仕掛ける
「ただいまっ‥どぁッッと、とっ…」
ガシャッッ!カチャーン
「‥トホホ
また、やっちゃったよ~」
パパは見事に自分で罠にかかりまくる。
そぅ、ユリノの鈍くささはパパ譲りだったのだ‥
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