ゾンビ世界侵略

九話 任務 空港

「次の任務は空港だ。空港内は広い。気を付けるんだ。」
　隊長は五人に言った。
「よし、行くぞ」
　五人は基地から車でそう遠くない、空港まで来た。
「えっ……」
「なんだ……これは……」
　そこには目を疑うような光景が広がっていた。
「ゾンビの……死骸……？」
　そう、空港一面にゾンビの死体が転がっていたのだ。
「とりあえず見て回るぞ！」
　浩はそういった。
　しばらく歩いた時だった。
「なんだ？」
　ゾンビが一体いるのが見えた。
　銃の標準を定める……
　一瞬で標準からゾンビの姿が消えた。
「動きが……速い！？」
　するとゾンビは倒れているゾンビの死骸のほうに行った。
　そしてゾンビを……食べている。
「な……何をしているんだ？」
　浩は口をポカンと開けたまま言う。
「共……食い……？」
　五人は混乱を隠し切れない。
「なんだかわからないが攻撃するぞ！」
　素早いゾンビは、五人の攻撃に気づくと、ものすごい勢いで移動を始めた。
「動きがはえぇ」
　銃弾が当たらない。
「くっ」
「くそ！　いったん逃げるぞ！」
　このままではだめだと思った浩は四人に合図し、いったん複雑な施設内をりよして、素早いゾンビから逃げた。
　いま、素早いゾンビは五人の真下にいる。
　素早いゾンビは五人を探しているようだ。
「チャンスは一度きりだ……」
　正面で戦っていては無理があると考えた五人は不意打ちを狙うことにした。
「俺が行く」
　春人はそう言って真上から銃弾を放った。
　銃弾は外れた。
「くそ！」
　素早いゾンビは一瞬で振り向き、五人を見た。そして春人目掛けとびかかった。
「はっ！」
　隆義は素早いゾンビ目掛け、拳銃を撃った。
　弾薬はゾンビの頭部に当たり、そのまま落下して動かなくなった。
　五人は基地に戻り、隊長に素早いゾンビの存在を報告した。