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第3章「海と大地の箱庭」
65話 降りかかる危機
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重苦しい微睡みのせいで、身体がまともに動かない。指先から動かしていくと、徐々に身体の感覚が戻ってくる。
突然の地響きで目が覚め、身体を起こす。知らない匂いが漂っている。自分が倒れていたのは、建物に囲まれた芝生の上。周囲はやけに騒がしく、悲鳴や罵声が聞こえてくる。というのも、石畳の道路が大勢の人で埋め尽くされているのだ。
「起きましたか、クリム。早く立ちなさい」
僕が起きるのに気がつくまで、ヴィータは建物の壁に隠れて人々の様子を見ていたようだ。彼女に近寄り、周囲の様子を見る。
箱庭の端を通り抜けやってきたのが、この世界。人間の箱庭、彼らの住む街であろう。遠くには海が見える。知らない匂いの正体は、「潮風」とやらなのだろう。
図書館で見た箱庭の資料に載っていた写真と似たような場所だ。
「魔物はこの辺りにはいませんが、混乱は箱庭全体に広がっていると見ていいようです。どうしますか?」
「被害者たちを見つけたら保護しつつ、魔物の破壊を止めよう。ヴィータ、魔物のところに飛んでいくよ」
「了解です。この混乱ですし、人間たちも気に留めている暇はないでしょう」
ヴィータの身体を両手で抱え、翼を広げ飛び上がる。
街の周囲を見渡し、海とは正反対の場所に山脈を見つけた。その近くで、巨人の影が活発に動いている。
巨人の元に向かう間、二人で神がいないかを探す。事前にヴィータにも情報は共有しておいたので、被害者を見つければすぐにわかるはずだ。
そもそも、神も人間も見た目はほとんど同じだから見つけづらい可能性もあるが……神どころか、人間すら見当たらない。まだ生きているのか死んだのかさえわからない。
巨人に見つからないよう、ある程度距離を詰めたら地面に降り、ヴィータを降ろす。降りた場所はちょうど森の入り口であった。魔物ともかなり距離が縮まっており、地響きに加え地震も頻繁に起きるようになり、自然を破壊する轟音が大きくなっている。
「あとはこの森くらいだけど、どうする?」
「…………」
「ヴィータ?」
「……お兄様!!」
そう叫んだと思ったら、急に森の奥へ走り出してしまった。あまりにも突然すぎる行動だった。
「ちょっと、ヴィータ! 勝手に動かないで!」
はぐれたりでもしたら危険だ。慌てて追いかける。
しかし、向こうの走るスピードは異様なほどに早く────追いかけ始めて数分も立たないうちに見失ってしまった。魔物までの距離が縮まっているのか、地震も規模が大きくなってきている。
お兄様……謎に包まれたあの子供にまっすぐと繋がる、僕が聞いた最初の言葉だ。家族なのだろうが、それ以上のことは何もわからない。
しばらく歩いていると、ガサガサと草音が聞こえてきた。
「そこに、誰かいるのか……?」
草音の聞こえた方向から、誰かが近づいてくる。最初に目に入ったのは、相手が抱えている人物────レノ・ソメイユだ。事件の被害者リストにも載っていた。気絶してしまった彼女を抱きかかえている者もまた、レノに似た少女であった。
目にした瞬間、黄緑色の目が大きく見開かれる。
「オマエは……アーケンシェンのクリム! どうしてここに? オマエも巻き込まれたのか?」
「落ち着いて。僕は君たちを助けに来たんだ、シュノー」
興奮するシュノーを落ち着かせ、ここまで来た経緯を説明する。彼女らの幼なじみであるアルバトスらも、二人をすごく心配しているということを伝えた。
だんだんと落ち着きを取り戻していき、安堵のため息をついた。
「そうか……キャッセリアも大変だったか。早くアルトたちを安心させないと」
「そのためにも、セルジュや他の被害者たちを見つけなきゃいけない。どこにいるか知ってる?」
「わからない。みんな、あの巨人……グラウンクラックの攻撃で散り散りになった。シオンは攻撃を直にくらって死にかけたし、レノも風圧で飛ばされて頭を打ったみたいで……」
シュノー曰く、被害者の中で生き残っている者は自分を含め七人しかいないらしい。他は全員、グラウンクラックと呼ばれるあの巨人の餌食にされた────そう、犯人の男に言われたらしい。
あの黒いローブを被った男か……。
「……クリム。オマエに言わなきゃいけないことがある」
「何?」
「犯人は、クレーと名乗る男だったけど……アイツの正体が────」
「シュノー、待ってー! 置いてかないでー!」
言葉の途中で、シュノーの後ろからもう一人やってきた。金髪のおさげに碧眼の少女……被害者の一人である、ユキア・アルシェリアだ。
彼女は魔特隊にも入っていない上、最近成人となったばかりの若い神だ。若い部類のシュノーらよりも年下である。
「え……アーケンシェンの、クリム?」
「君たちを助けに来たよ。もう大丈夫だから」
「…………」
てっきり喜ぶのかと思ったが、少し複雑そうな顔になった。シュノーにも疑問を持たれている。
そのとき、頭上から殺気を感じた。シュノー、ユキアと僕が飛び退いた直後、誰かが僕らが立っていた場所に黒い刃を突き刺してきた。
薄く赤く発光する黒い鎌。中庭で襲われたとき、同じものを見た。そして、鎌を持つ男には姿を隠すローブがなく、一つ一つの特徴が宵闇の中でもはっきりわかった。
「……! オマエ、なんでここに……」
黒い翼……黒い髪と服……肌と目以外、何もかもが真っ黒な男。
驚愕と悪意に満ちた青と赤のオッドアイを目にしたとき────自分の胸が、ひどく痛む。
「嘘、だ……」
無意識に呟いてしまうくらい、信じられなかった。現実だと思いたくなかった。
「なんで君がここにいるんだ……クロウ!!」
自分がよく知る者が、そこにいた。
突然の地響きで目が覚め、身体を起こす。知らない匂いが漂っている。自分が倒れていたのは、建物に囲まれた芝生の上。周囲はやけに騒がしく、悲鳴や罵声が聞こえてくる。というのも、石畳の道路が大勢の人で埋め尽くされているのだ。
「起きましたか、クリム。早く立ちなさい」
僕が起きるのに気がつくまで、ヴィータは建物の壁に隠れて人々の様子を見ていたようだ。彼女に近寄り、周囲の様子を見る。
箱庭の端を通り抜けやってきたのが、この世界。人間の箱庭、彼らの住む街であろう。遠くには海が見える。知らない匂いの正体は、「潮風」とやらなのだろう。
図書館で見た箱庭の資料に載っていた写真と似たような場所だ。
「魔物はこの辺りにはいませんが、混乱は箱庭全体に広がっていると見ていいようです。どうしますか?」
「被害者たちを見つけたら保護しつつ、魔物の破壊を止めよう。ヴィータ、魔物のところに飛んでいくよ」
「了解です。この混乱ですし、人間たちも気に留めている暇はないでしょう」
ヴィータの身体を両手で抱え、翼を広げ飛び上がる。
街の周囲を見渡し、海とは正反対の場所に山脈を見つけた。その近くで、巨人の影が活発に動いている。
巨人の元に向かう間、二人で神がいないかを探す。事前にヴィータにも情報は共有しておいたので、被害者を見つければすぐにわかるはずだ。
そもそも、神も人間も見た目はほとんど同じだから見つけづらい可能性もあるが……神どころか、人間すら見当たらない。まだ生きているのか死んだのかさえわからない。
巨人に見つからないよう、ある程度距離を詰めたら地面に降り、ヴィータを降ろす。降りた場所はちょうど森の入り口であった。魔物ともかなり距離が縮まっており、地響きに加え地震も頻繁に起きるようになり、自然を破壊する轟音が大きくなっている。
「あとはこの森くらいだけど、どうする?」
「…………」
「ヴィータ?」
「……お兄様!!」
そう叫んだと思ったら、急に森の奥へ走り出してしまった。あまりにも突然すぎる行動だった。
「ちょっと、ヴィータ! 勝手に動かないで!」
はぐれたりでもしたら危険だ。慌てて追いかける。
しかし、向こうの走るスピードは異様なほどに早く────追いかけ始めて数分も立たないうちに見失ってしまった。魔物までの距離が縮まっているのか、地震も規模が大きくなってきている。
お兄様……謎に包まれたあの子供にまっすぐと繋がる、僕が聞いた最初の言葉だ。家族なのだろうが、それ以上のことは何もわからない。
しばらく歩いていると、ガサガサと草音が聞こえてきた。
「そこに、誰かいるのか……?」
草音の聞こえた方向から、誰かが近づいてくる。最初に目に入ったのは、相手が抱えている人物────レノ・ソメイユだ。事件の被害者リストにも載っていた。気絶してしまった彼女を抱きかかえている者もまた、レノに似た少女であった。
目にした瞬間、黄緑色の目が大きく見開かれる。
「オマエは……アーケンシェンのクリム! どうしてここに? オマエも巻き込まれたのか?」
「落ち着いて。僕は君たちを助けに来たんだ、シュノー」
興奮するシュノーを落ち着かせ、ここまで来た経緯を説明する。彼女らの幼なじみであるアルバトスらも、二人をすごく心配しているということを伝えた。
だんだんと落ち着きを取り戻していき、安堵のため息をついた。
「そうか……キャッセリアも大変だったか。早くアルトたちを安心させないと」
「そのためにも、セルジュや他の被害者たちを見つけなきゃいけない。どこにいるか知ってる?」
「わからない。みんな、あの巨人……グラウンクラックの攻撃で散り散りになった。シオンは攻撃を直にくらって死にかけたし、レノも風圧で飛ばされて頭を打ったみたいで……」
シュノー曰く、被害者の中で生き残っている者は自分を含め七人しかいないらしい。他は全員、グラウンクラックと呼ばれるあの巨人の餌食にされた────そう、犯人の男に言われたらしい。
あの黒いローブを被った男か……。
「……クリム。オマエに言わなきゃいけないことがある」
「何?」
「犯人は、クレーと名乗る男だったけど……アイツの正体が────」
「シュノー、待ってー! 置いてかないでー!」
言葉の途中で、シュノーの後ろからもう一人やってきた。金髪のおさげに碧眼の少女……被害者の一人である、ユキア・アルシェリアだ。
彼女は魔特隊にも入っていない上、最近成人となったばかりの若い神だ。若い部類のシュノーらよりも年下である。
「え……アーケンシェンの、クリム?」
「君たちを助けに来たよ。もう大丈夫だから」
「…………」
てっきり喜ぶのかと思ったが、少し複雑そうな顔になった。シュノーにも疑問を持たれている。
そのとき、頭上から殺気を感じた。シュノー、ユキアと僕が飛び退いた直後、誰かが僕らが立っていた場所に黒い刃を突き刺してきた。
薄く赤く発光する黒い鎌。中庭で襲われたとき、同じものを見た。そして、鎌を持つ男には姿を隠すローブがなく、一つ一つの特徴が宵闇の中でもはっきりわかった。
「……! オマエ、なんでここに……」
黒い翼……黒い髪と服……肌と目以外、何もかもが真っ黒な男。
驚愕と悪意に満ちた青と赤のオッドアイを目にしたとき────自分の胸が、ひどく痛む。
「嘘、だ……」
無意識に呟いてしまうくらい、信じられなかった。現実だと思いたくなかった。
「なんで君がここにいるんだ……クロウ!!」
自分がよく知る者が、そこにいた。
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