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第3章:エルフの国と優しい女王編
第17話:冒険者として
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「それでキアラ、ルクシアの町での出来事を詳細に報告していただけますか?」
「はっ! 実は――」
キアラはルーティア女王に促されて、ルクシアの町で起こったことを話した。
道中に感じた森の様子から、町に着いてから食べた美味な料理まで。
そして、ルクシアの冒険者ギルドにて当該依頼を完遂できるほどの冒険者はおらず、騎士団を呼ぶ時間稼ぎとして俺たちを連れてきたこと。
女王は、どの話も真剣に耳を傾け、うなずきながら聴いていた。
「なるほど、ではそちらの方々が、騎士団が到着するまでの三週間、この国を護ってくださるということですね」
「はっ!」
女王の言葉にキアラが答える。
「レオ様、リズ様、シレイド様、でしたわね。慣れない地での活動かと思いますが、よろしくお願いできますか?」
「はい。しっかりと務めさせて頂きます」
頭を下げて、女王の言葉に答える。
謁見が終わり、俺とリズ、シレイドは大きな客間に通された。
天蓋の大きなベッドがあり、ふかふかのソファーや大理石のテーブルなどがある。
「それでは、今日からこちらで寝泊まりしてもらう。奥にはトイレと風呂もある。何か足りないものがあったら、外のメイドに言ってもらえれば用意させる。ベッドが一つしかないな……何人迎えるか分からなかったから、あえて用意しなかったのか」
「ベッドはこれで十分だよ!」
「ん……シレイドたち、同じベッドで寝る……」
「そうか、ならいいが」
待て。三人、同じベッドで寝るのか?
確かにこのベッドの大きさだと三人余裕で寝られそうだが。
追加のベッドをお願いしようとも思ったが、二人の即答で俺の意見は言葉にもできずに霧散してしまった。
「では、これで。魔物が現れたら知らせるから、この部屋で待機していてくれ」
キアラの言葉に若干の違和感を覚える。
その違和感は、リズも感じていたようですぐにキアラに尋ねる。
「エルフの国を見て回ったりはできないの?」
「すまないが、エルフの文化上、必要最低限の行動以外は制限させてもらいたい」
「そ、それって、この部屋で三週間缶詰めってこと!?」
「魔物が襲ってくれば、もちろん戦ってもらうことになる。が……まあ、いいようによってはそうとも言えるかな……すまない」
なんとも、ばつの悪そうな顔で答えるキアラ。
キアラも本意では無いことが見て取れる。
なるほど、住民の反応も合わせてみるに、俺たちへの信頼みたいなものがガラテア側に無いのだろう。
状況を打開したくて、冒険者を呼んだ。
だけど、その冒険者は繋ぎで、あとから本命の騎士団が来る。
その繋ぎの冒険者に、誰が期待しようか。いや、しないだろう。
ガラテアとしては問題を起こすことなく国を護ってもらえればいいのだから、魔物が出るまで軟禁が一番簡単だ。
俺はリズとシレイドを呼び、少々小声で話をさせてもらう。
キアラも俺たちの言いたいことは解ってくれているようで、黙って待っていてくれた。
「リズ、ここに三週間、正直耐えられるか?」
「無理だよぉ……! あたし、じっとしてられなくて冒険者になったようなもんだもん……!」
「シレイドは?」
「……動かなかったら戦いの腕がなまる……あと、太る……冒険に行きたい」
「よし、じゃあ一つ提案だ。あの三つの指名依頼は形式上、俺たちが受けていることになっている。俺たちが本格的に討伐に動いても、ギルドは文句言えないはずだ。ギルドの人たちは俺たちが達成できないと踏んでいるがな」
リズとシレイドは俺の話を頷きながら聴く。
「そこでだ。俺たちで三つの指名依頼を達成してしまうのはどうだ?」
俺だって、こんな場所に三週間もただ居るだけなんてまっぴらごめんだ。
自分の生活を充実させるために活動しているのに、何もせずにだらだらヒモみたいに軟禁生活を送るほど、暇ではないし自堕落にもなりたくない。
ギルドやガラテアにとっちゃ単なる繋ぎの感覚なんだろうが、それなら繋ぎじゃなくなればいい。
当然、勝算とリスクも考えたうえでの結論だ。
今日戦った魔物は危険度Dが多かった。
三件の討伐対象の魔物も危険度D、キングボアだけは危険度D+ということだったが、今日の戦いぶりを見るに十分戦えそうだ。
三週間もの間、魔物たちに全く動きが無いとは考えにくい。
ガラテアの想定している通り、魔物たちがこの国を襲ってくることも十分に考えられる。
その場合、このエルフの国で戦って民を危険にさらすより、こちらから攻撃を仕掛けて魔物を潰していった方が被害は無い。
「全部倒して、ギルドの連中に一泡吹かせてやろうじゃないか」
「うん! 賛成!」
「シレイド……頑張る!」
俺の言葉に、リズとシレイドも賛成してくれる。
「話は終わったか?」
俺たちの様子を見て、キアラが問いかけてくる。
「ああ。キアラ、俺たちは明日から正式に指名依頼を遂行していこうと思う。ルーティア女王にもそう伝えておいてくれ」
「な……? 護衛のはずじゃなかったのか?」
「俺たちは冒険者だ。こんな狭い部屋の中で閉じ込められるくらいなら、依頼をこなすために堂々と外を歩きたい」
「……ふ、ふふふ。ははははは! 面白い! では、そのように伝える。明日から指名依頼に取り掛かるとな」
「ああ、だが、この森を歩くのは三人では不慣れだ。誰か付き添いが欲しい」
「それなら問題ない。私が付き添おう。もとより、戦闘の際は私も加わる予定だったしな」
キアラが胸をトンと叩き、答えてくれる。
話は決まった。
俺たちは、冒険者として三件のクエストに取り組むことになった。
キアラが部屋を出て行ってから、部屋の隅に例のハチの巣を取り出す。
さっさと素材を取り分けて、要らない部分を捨てたほうがいいと思ったからだ。
今日できることは今日しないと、どんどん溜まり、いつかの生活を圧迫する。
小さなナイフを使って、巣を切り分け、小瓶の中に蜂蜜を削ぎ取っていく。
リズとシレイドも手伝ってくれた。
「わわ!? 白いのが巣から出てきた!?」
リズが慌てる。
見ると、コロコロした白い小さな塊が蜜を削ぎ取っている巣からポロポロと落ちていく。
鑑定をかける。
名前:マノハチノコ
素材ランク:B
説明:蜂系の魔物の幼体。まだ、姿かたちが定まっておらず、ぷにぷにと柔らかい。食べるとパチッと弾け、中から甘味が広がっていく。
「なるほど、これが、キアラが言ってた『マノハチノコ』か……」
どれだけ地球のハチノコに近いのか分からないが、少なくとも『マノハチノコ』はそのまま食べられるらしい。
試しに、一つ食べてみた。
プチッ……ニュル、ジュワァ……!
うん、なんとも独特の触感。
味は悪くない、甘い。
中にジェルが入っているグミのような感覚か。
シレイドもパクリと食べた。
「ん……おいしい……甘い……あーん」
パクパクとマノハチノコを食べるシレイド。
「どれだけ採れるか分からんから、その辺にしとこうな」
「ん……分かった」
シレイドは食べる手を止めて、蜂蜜の削ぎ取り作業に戻る。
「あはは……あたしは無理だな……『マノハチノコ』……」
リズが苦い顔をしている。
それでいいと思う。
人には得意不得意が必ずある。
みんな違って、みんな良いのだ。
『赤色蜂蜜』が大量に手に入ったのと、『マノハチノコ』が瓶五本分手に入った。
『赤色蜂蜜』をリズにいくらか分けて、残りは俺がもらった。
『マノハチノコ』が思った以上に取れたので、シレイドに瓶一本丸々渡してやると、目を輝かせて「むふー……♪」と喜んでいた。
お腹がすいた時にでも食べればいいさ。
解体が終わったころには、すっかりと日が落ち、エルフの国の王宮料理に舌鼓を打った。
灰熊の手を渡しそびれて食べ損ねたが、それは依頼を達成した後のお楽しみとしておこう。
部屋に備えられていた大きな風呂に三人で入り、同じベッドで眠る。
久しぶりの湯船は言うまでもなく最高だ。
自分が日本人だということを深く実感する。
ちなみに、客人として招かれていることもあり、そういうことは自重した。
当然、風呂やベッドで無防備な女の子の姿をこれでもかと見せつけられた俺の欲望のタガは崩壊寸前だった。
「はっ! 実は――」
キアラはルーティア女王に促されて、ルクシアの町で起こったことを話した。
道中に感じた森の様子から、町に着いてから食べた美味な料理まで。
そして、ルクシアの冒険者ギルドにて当該依頼を完遂できるほどの冒険者はおらず、騎士団を呼ぶ時間稼ぎとして俺たちを連れてきたこと。
女王は、どの話も真剣に耳を傾け、うなずきながら聴いていた。
「なるほど、ではそちらの方々が、騎士団が到着するまでの三週間、この国を護ってくださるということですね」
「はっ!」
女王の言葉にキアラが答える。
「レオ様、リズ様、シレイド様、でしたわね。慣れない地での活動かと思いますが、よろしくお願いできますか?」
「はい。しっかりと務めさせて頂きます」
頭を下げて、女王の言葉に答える。
謁見が終わり、俺とリズ、シレイドは大きな客間に通された。
天蓋の大きなベッドがあり、ふかふかのソファーや大理石のテーブルなどがある。
「それでは、今日からこちらで寝泊まりしてもらう。奥にはトイレと風呂もある。何か足りないものがあったら、外のメイドに言ってもらえれば用意させる。ベッドが一つしかないな……何人迎えるか分からなかったから、あえて用意しなかったのか」
「ベッドはこれで十分だよ!」
「ん……シレイドたち、同じベッドで寝る……」
「そうか、ならいいが」
待て。三人、同じベッドで寝るのか?
確かにこのベッドの大きさだと三人余裕で寝られそうだが。
追加のベッドをお願いしようとも思ったが、二人の即答で俺の意見は言葉にもできずに霧散してしまった。
「では、これで。魔物が現れたら知らせるから、この部屋で待機していてくれ」
キアラの言葉に若干の違和感を覚える。
その違和感は、リズも感じていたようですぐにキアラに尋ねる。
「エルフの国を見て回ったりはできないの?」
「すまないが、エルフの文化上、必要最低限の行動以外は制限させてもらいたい」
「そ、それって、この部屋で三週間缶詰めってこと!?」
「魔物が襲ってくれば、もちろん戦ってもらうことになる。が……まあ、いいようによってはそうとも言えるかな……すまない」
なんとも、ばつの悪そうな顔で答えるキアラ。
キアラも本意では無いことが見て取れる。
なるほど、住民の反応も合わせてみるに、俺たちへの信頼みたいなものがガラテア側に無いのだろう。
状況を打開したくて、冒険者を呼んだ。
だけど、その冒険者は繋ぎで、あとから本命の騎士団が来る。
その繋ぎの冒険者に、誰が期待しようか。いや、しないだろう。
ガラテアとしては問題を起こすことなく国を護ってもらえればいいのだから、魔物が出るまで軟禁が一番簡単だ。
俺はリズとシレイドを呼び、少々小声で話をさせてもらう。
キアラも俺たちの言いたいことは解ってくれているようで、黙って待っていてくれた。
「リズ、ここに三週間、正直耐えられるか?」
「無理だよぉ……! あたし、じっとしてられなくて冒険者になったようなもんだもん……!」
「シレイドは?」
「……動かなかったら戦いの腕がなまる……あと、太る……冒険に行きたい」
「よし、じゃあ一つ提案だ。あの三つの指名依頼は形式上、俺たちが受けていることになっている。俺たちが本格的に討伐に動いても、ギルドは文句言えないはずだ。ギルドの人たちは俺たちが達成できないと踏んでいるがな」
リズとシレイドは俺の話を頷きながら聴く。
「そこでだ。俺たちで三つの指名依頼を達成してしまうのはどうだ?」
俺だって、こんな場所に三週間もただ居るだけなんてまっぴらごめんだ。
自分の生活を充実させるために活動しているのに、何もせずにだらだらヒモみたいに軟禁生活を送るほど、暇ではないし自堕落にもなりたくない。
ギルドやガラテアにとっちゃ単なる繋ぎの感覚なんだろうが、それなら繋ぎじゃなくなればいい。
当然、勝算とリスクも考えたうえでの結論だ。
今日戦った魔物は危険度Dが多かった。
三件の討伐対象の魔物も危険度D、キングボアだけは危険度D+ということだったが、今日の戦いぶりを見るに十分戦えそうだ。
三週間もの間、魔物たちに全く動きが無いとは考えにくい。
ガラテアの想定している通り、魔物たちがこの国を襲ってくることも十分に考えられる。
その場合、このエルフの国で戦って民を危険にさらすより、こちらから攻撃を仕掛けて魔物を潰していった方が被害は無い。
「全部倒して、ギルドの連中に一泡吹かせてやろうじゃないか」
「うん! 賛成!」
「シレイド……頑張る!」
俺の言葉に、リズとシレイドも賛成してくれる。
「話は終わったか?」
俺たちの様子を見て、キアラが問いかけてくる。
「ああ。キアラ、俺たちは明日から正式に指名依頼を遂行していこうと思う。ルーティア女王にもそう伝えておいてくれ」
「な……? 護衛のはずじゃなかったのか?」
「俺たちは冒険者だ。こんな狭い部屋の中で閉じ込められるくらいなら、依頼をこなすために堂々と外を歩きたい」
「……ふ、ふふふ。ははははは! 面白い! では、そのように伝える。明日から指名依頼に取り掛かるとな」
「ああ、だが、この森を歩くのは三人では不慣れだ。誰か付き添いが欲しい」
「それなら問題ない。私が付き添おう。もとより、戦闘の際は私も加わる予定だったしな」
キアラが胸をトンと叩き、答えてくれる。
話は決まった。
俺たちは、冒険者として三件のクエストに取り組むことになった。
キアラが部屋を出て行ってから、部屋の隅に例のハチの巣を取り出す。
さっさと素材を取り分けて、要らない部分を捨てたほうがいいと思ったからだ。
今日できることは今日しないと、どんどん溜まり、いつかの生活を圧迫する。
小さなナイフを使って、巣を切り分け、小瓶の中に蜂蜜を削ぎ取っていく。
リズとシレイドも手伝ってくれた。
「わわ!? 白いのが巣から出てきた!?」
リズが慌てる。
見ると、コロコロした白い小さな塊が蜜を削ぎ取っている巣からポロポロと落ちていく。
鑑定をかける。
名前:マノハチノコ
素材ランク:B
説明:蜂系の魔物の幼体。まだ、姿かたちが定まっておらず、ぷにぷにと柔らかい。食べるとパチッと弾け、中から甘味が広がっていく。
「なるほど、これが、キアラが言ってた『マノハチノコ』か……」
どれだけ地球のハチノコに近いのか分からないが、少なくとも『マノハチノコ』はそのまま食べられるらしい。
試しに、一つ食べてみた。
プチッ……ニュル、ジュワァ……!
うん、なんとも独特の触感。
味は悪くない、甘い。
中にジェルが入っているグミのような感覚か。
シレイドもパクリと食べた。
「ん……おいしい……甘い……あーん」
パクパクとマノハチノコを食べるシレイド。
「どれだけ採れるか分からんから、その辺にしとこうな」
「ん……分かった」
シレイドは食べる手を止めて、蜂蜜の削ぎ取り作業に戻る。
「あはは……あたしは無理だな……『マノハチノコ』……」
リズが苦い顔をしている。
それでいいと思う。
人には得意不得意が必ずある。
みんな違って、みんな良いのだ。
『赤色蜂蜜』が大量に手に入ったのと、『マノハチノコ』が瓶五本分手に入った。
『赤色蜂蜜』をリズにいくらか分けて、残りは俺がもらった。
『マノハチノコ』が思った以上に取れたので、シレイドに瓶一本丸々渡してやると、目を輝かせて「むふー……♪」と喜んでいた。
お腹がすいた時にでも食べればいいさ。
解体が終わったころには、すっかりと日が落ち、エルフの国の王宮料理に舌鼓を打った。
灰熊の手を渡しそびれて食べ損ねたが、それは依頼を達成した後のお楽しみとしておこう。
部屋に備えられていた大きな風呂に三人で入り、同じベッドで眠る。
久しぶりの湯船は言うまでもなく最高だ。
自分が日本人だということを深く実感する。
ちなみに、客人として招かれていることもあり、そういうことは自重した。
当然、風呂やベッドで無防備な女の子の姿をこれでもかと見せつけられた俺の欲望のタガは崩壊寸前だった。
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