【R18】異世界魔剣士のハーレム冒険譚~病弱青年は転生し、極上の冒険と性活を目指す~

泰雅

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第3章:エルフの国と優しい女王編

第27話:宴の夜に

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「か、勝った……勝ったよ!! レオー!」
「ご主人様……すごい……!」
 リズとシレイドが満身創痍ながら駆け寄って抱きついてくる。
「ああ……! 俺たちの勝ちだ……! っとと……!」
 思わずよろめいてしまう。
 MPを使い果たしてしまったようだ。
 目眩がして、その場にへたり込んでしまう。
「だ、大丈夫か、レオ……!?」
 キアラも心配そうに近づいてくる。
「ちょ、ちょっと……MPを使いすぎたみたいだ……」
 もう、鑑定一回も使えないくらいカラカラだ。
 だが、全力の一撃でレッドオークを倒せた。
 レッドオークの亡骸を見ていると、心臓の部分で何かが光った。
 コロン……。
 真っ二つになった水色の玉。
 おそらく、レッドオークの体内にあったものだろう。
 一刀両断した時に一緒に斬れてしまったらしい。
「あの玉……どっかで見たような……」
「あっ!! レオ、あの時だよ!! シルバーウルフと戦った時の!!」
 ああ、どうりで見たことがあるはずだ。
 あの時は確か、粉々になってしまったか。
「リズ、鑑定かけてくれるか」
 俺の言葉にリズが首肯する。
「鑑定」
 リズが詠唱すると文字が浮かび上がる。
 俺も見れるようにしてくれたらしい。
 
名前:???
素材ランク:???
説明:???

「やっぱり鑑定できないね……」
「シレイドも……鑑定してみたけど無理だった……」
 結局、正体は分からず仕舞いだ。
 まあ、いい。今はとにかく、勝ててよかった。

「女王様!? ご無事で!? 下の階のオークも全て倒しました!!」
 エルフの兵士が女王の間に飛び込んでくる。
「分かりました。ご苦労様です……! 怪我人はすぐに治療を……! 動ける者は、ここに集まってください。勝利宣言とこれからの行動を命じます」
「はっ!」
 女王の言葉に、エルフ兵が敬礼して去っていく。
「あなたたち。レオ様たちを、治療室へ……! この国の恩人です」
「は、はいっ! 分かりました!」
 奥で住民と共に震えていた女王の従者たちに連れられて、女王の間を後にする。
 その時――。
「冒険者様!! ありがとう!! お陰で無事だったよ!」
「かっこよかったぜ!! 流石はルクシア屈指の冒険者様だな!!」
「ありがとうございました! このご恩は一生忘れません!!」
「シレイドねえちゃん!! かっこよかったよ!! また、おかしいっしょにたべようね!!」
 ルーティア女王の後ろで震えて縮こまっていた住民たちが歓声を上げて、俺たちを褒め称えてくれる。
 俺たちが……護った人たちだ……。
 達成感と充実感、そして何とも言えない照れ臭い気持ちが押し寄せてくる。
「レオ! 良かったね!!」
「ん……シレイドたち、よく頑張った……♪」
 俺たちは住民たちに手を振り、治療室へ向かった。

 治療室はかなり大きかったが、怪我をした兵士たちで溢れかえっていた。
 俺たちは特別室に案内され、手厚く治療を受ける。
 少し、申し訳ない気もしたが、敵軍の大将を倒したのだ、大目に見てもらおう。
 俺の隣でリズとシレイドも治療を受けて、休んでいる。
 キアラも同じ部屋に運ばれて、治療を受けていた。
 エルフの医者に治癒魔法をかけてもらい、備え付けられたベッドに寝転ぶと、すぐさま猛烈な眠気が襲ってきた。
 俺は、抗うことなくそのまま意識を手放した。

 眠ってからどれくらい経っただろうか。
 俺は、日がどっぷり落ちた夜中に目を覚ます。
 太陽は沈み切っているのに、窓の外は明るい。
 ゆっくりと起き上がり、窓を開けると町から陽気な歌や、人々の賑やかな声が聞こえてくる。
「あら、起きたようですね……レオ様」
 振り向くと、ルーティア女王が立っていた。
「じょ、女王様……!?」
「そのままでいいのですよ。そんなに畏まらないでください……あなたはガラテアを救った英雄様なのですから」
 俺が慌ててひざまずこうとすると、ルーティア女王は優しく制止した。
「うふふ、よほど疲れていたのですね。二日も眠っていたのですよ」
「ふ、二日も……」
 どうりで喉が渇くわけだ。
 よく見れば、この部屋は治療室じゃない。
「あ、あの、ここは?」
「ここは私の自室です。護衛たちが宴に向かいましたので、いざという時、私の身をレオ様に護っていただこうと思い、お運びいたしました」
 護るも何も今さっきまで、俺は寝ていたわけなんだが。
 まあいい、とにかく今は喉が渇いている。
「何か飲み物はありますか?」
「はい。こちらに果実水が……」
 ルーティア女王自ら、コップに入れてくれた甘い果実水を一気飲みする。
「リズとシレイドの様子は?」
「二人ともすっかり元気になったようです。住民たちに誘われて、今は、町の宴に一緒に参加しているはずですわ。あなたのそばにいたいみたいでしたが、主役がいなければ宴が盛り上がらないということで、強引に連れていかれてしまったようです」
「そうですか、よかった。キアラと城の兵士たちの怪我は?」
「キアラは折れた骨を治癒魔法で治してもらいました。もうすぐ全快するでしょうが、まだ安静にしています。城の兵士も怪我した者は全て治療して回復しました……四分の一ほどは、治療もできずに亡くなってしまいましたが……」
「そうですか……」
 あれだけ激しい戦闘だったんだ。
 死人が出るのは当然だとは思うが、転生者の俺にとっては慣れない話だった。
「そんなに悲しい顔をしないで……?」
 ルーティア女王がそっと俺の頬に手を添える。
「女王様……」
 その愛に満ちた温かさに思わず胸がきゅっと締め付けられる。
「すみません……人の死には慣れてなくて……」
「それでいいのですよ……そんなものに、慣れる必要などありません」
 そのまま女王様は俺の頭を自分の胸に押し当ててくれる。
 温かく……柔らかく……優しい感触だ。
 ほのかに甘いミルクのような匂いもする。
 ふと気が付くと、俺のイチモツが驚くほど隆起していた。
 さながら、天に向かってそびえ立つバベルの塔のごとく。
 しまった、エルフの国に来て一週間以上、リズとシレイドに引っ付かれながら禁欲していた上、寝起きということもあって凄まじいことになっている。
「あ、あらあら……」
 ルーティア女王も気が付いたようで、顔を真っ赤に染める。
「す、すみません……! そ、その、女王の胸があまりにも心地よくて……!!」
 とっさに離れようとすると、ルーティア女王は俺の頭を再び自らの乳房に埋もれさせる。
「……その……よいのですよ……?」
 どういう意味だ……?
 どの『よいのですよ?』だ?
 フル回転する頭が柔らかさでオーバーヒートする。
 もう……何も、考えられない……快感をただ享受したい。
 俺は、遂にその魔法のような引力に負けて、ルーティア女王の胸を両手で鷲づかみにしたのだった。
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