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第8章:マッサ鉱山と謎のダークエルフ編
第14話:救いの手
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俺は彼女のその呟きを逃さなかった。
「ちょっと待て。『最後』ってどういう事だ?」
俺の問いかけに、我に返ったようにロザリアは驚いた。
「さ、『最後』……そ、その、えっと……いや、大したことじゃ……」
なぜか、言い淀む彼女。
訊かないという選択肢もあるが、以前『何でもする』と言っていた彼女の顔がよぎる。
「言え」
「え、え?」
「いいから、言え」
強引だとも思ったが、俺の感が正しければ、碌な事じゃないと思う。
「い、いや……言えな……いぎぃ♡」
言うことを聞かない彼女から、なんとか吐かせるために乳首を思いっきりつねってやる。
彼女の中に入ったままのチ〇ポもあと数回は発射できるだろう。
「言わないのなら、本当に死ぬほどイキ狂わせるぞ」
「う、ぅうっ」
俺の言葉に観念したように言葉を紡ぐ。
「決して、誰にも言うなよ……わたしは、その、エルフの里『アイスウッド』の暗殺部隊長なんだ」
「ほう」
今回の事件もギルドを通して大っぴらに捜査しなかったり、わざわざ町の外れの林を拠点にしていたところから、表立って動けない人物だとは予想していた。
そうか。暗殺部隊の者だったのか。
「それで……その……私に下された命は二つある……『攫われたエルフたちを救うこと』……もう一つが……」
彼女は再び言い淀んだが、覚悟を決めたように言う。
「『アロイを再起不能にすること』だ」
なるほどな。俺は彼女の言葉の意図することがすぐに解った。
「……攫われた者たちを救っても、諸悪の根源であるアロイが権力を持ち続けている以上、同じ事が繰り返されるだろう……女王は、私に、二度とアロイがエルフたちを攫わないように策を講じろと仰った……つまり」
「『アロイの暗殺』だな?」
俺が言葉を引き取ると、彼女はコクリと頷いた。
「証拠が攫われた者たちの証言だけでは、貴族の権力ではぐらかされて終わりだ……。暗殺部隊長である、私ができるアロイを再起不能にする策はそれしかない……そして、その後、私が犯人として自首し、罪を償う」
「それは、エルフと人間たちとの戦争を避けるためか?」
「……ああ。私が個人的にアロイの殺害を行ったという事にして、死罪になれば、問題も大きくならなくて済む……少なくとも、人間たちの怒りは私個人に向かうはずだ……ここに来る前、私とアイスウッドとの関係は完全に断ち切ってきたからな」
少し哀しげな表情をして、ロザリアが言う。
なるほど……近々、自分が罪を犯し死罪になるから『最後』というわけか。
そんなことだろうとは思っていた。
「馬鹿だな……ロザリアは」
「え?」
「俺がこの話を聞いて、何もしないと思ったか?」
「それってどういう……?」
俺は『魔法の袋』から、ある書類を取り出す。
「そ、それは……?」
「マッサ鉱山の攫われていた者たちがいた場所にあった書類だ」
俺はロザリアにその書類を渡す。
「……こ、これ……!!」
「ああ。誘拐の実行犯とアロイとの契約書だ。ご丁寧に、エルフの誘拐から引き渡す手順まで事細かに記されている。アロイ側が残したか、誘拐犯側が残したかは定かではないが、お互いに信用してなかったから、破棄しなかったんだろう。相手を共犯ということにするためにな。誘拐だけじゃなく、そいつとアロイとの賄賂や密輸の情報もビッシリと載っている」
「ど、どうして、マッサ鉱山に……!?」
「査問騎士団の捜査が始まり、自分たちの下に置いておいたら危険だと判断したからじゃないか? 万一、誰かにその書類が見つかれば、動かぬ証拠になってしまうからな。騎士団がアロイの周辺を漁っても証拠が出なかったのはそのせいだろう」
俺の言葉に、ロザリアは言葉を失っている。
「ついでに言っておくと、それは複製魔法で作ったコピーだ。本物はすでに査問騎士団に渡してある。君が暗殺を行わなくても、アロイは近いうちに失脚し、罪人になり権力を失う。文字通り、再起不能だな」
俺がそう言うと、ロザリアは「うそ……」と零し、ぽろぽろと涙を流す。
「わ、わたし……まだ、生きていられるのか? アイスウッドにまた帰れるのか?」
「ああ。そうだな。もちろん『誘拐』の件に関しては、被害者がいないんじゃ話にならん。攫われていた者たちの証言は不可欠だ。なるべく早く、この町の査問騎士団の下に連れて行って証言させてやってくれ。話は通してある」
俺の言葉に「ああ! ああ!」と泣きながら何度も頷くロザリア。
「あ、あの、れ、レオは、私の事情に感づいていたのか? だから、アロイを失脚させたのか?」
「何か込み入った事情があるとは思っていたが、それよりも、俺は悪人が許せないタチでな。単純にアロイにムカついていたから、証拠を掴んでやろうと思っていただけだ」
「くすっ……貴族相手に……馬鹿な男だな……おまえは……」
そう言うと、彼女は静かに唇を重ねてきた。
「ちゅぱ……まだ、夜は長いだろう? 今日は、朝までシよう……? お互い、死んでしまうのではと思えるくらいに……♡」
「魅力的な提案だな」
彼女の言葉に俺は短く答え、彼女の蜜壺に入っているイチモツを再びゆっくりと動かし始める。
「断っておくが、最初に言ったように俺は不義理な交際は絶対しない。ここまで来たからには、俺の彼女になってもらうぞ?」
「んふふ……強引だな……んんっ♡ でも……はぁ♡ あぁん♡ 望むところだ……♡ いいだろう……おぉっ♡ おまえのぉ♡ 彼女になってやる……はぁ♡ はぁ♡」
俺の腰の動きに呼応するように恍惚の表情を浮かべながら、要求に応じるロザリア。
こうして俺に、新たにダークエルフの彼女ができたのだった。
「ちょっと待て。『最後』ってどういう事だ?」
俺の問いかけに、我に返ったようにロザリアは驚いた。
「さ、『最後』……そ、その、えっと……いや、大したことじゃ……」
なぜか、言い淀む彼女。
訊かないという選択肢もあるが、以前『何でもする』と言っていた彼女の顔がよぎる。
「言え」
「え、え?」
「いいから、言え」
強引だとも思ったが、俺の感が正しければ、碌な事じゃないと思う。
「い、いや……言えな……いぎぃ♡」
言うことを聞かない彼女から、なんとか吐かせるために乳首を思いっきりつねってやる。
彼女の中に入ったままのチ〇ポもあと数回は発射できるだろう。
「言わないのなら、本当に死ぬほどイキ狂わせるぞ」
「う、ぅうっ」
俺の言葉に観念したように言葉を紡ぐ。
「決して、誰にも言うなよ……わたしは、その、エルフの里『アイスウッド』の暗殺部隊長なんだ」
「ほう」
今回の事件もギルドを通して大っぴらに捜査しなかったり、わざわざ町の外れの林を拠点にしていたところから、表立って動けない人物だとは予想していた。
そうか。暗殺部隊の者だったのか。
「それで……その……私に下された命は二つある……『攫われたエルフたちを救うこと』……もう一つが……」
彼女は再び言い淀んだが、覚悟を決めたように言う。
「『アロイを再起不能にすること』だ」
なるほどな。俺は彼女の言葉の意図することがすぐに解った。
「……攫われた者たちを救っても、諸悪の根源であるアロイが権力を持ち続けている以上、同じ事が繰り返されるだろう……女王は、私に、二度とアロイがエルフたちを攫わないように策を講じろと仰った……つまり」
「『アロイの暗殺』だな?」
俺が言葉を引き取ると、彼女はコクリと頷いた。
「証拠が攫われた者たちの証言だけでは、貴族の権力ではぐらかされて終わりだ……。暗殺部隊長である、私ができるアロイを再起不能にする策はそれしかない……そして、その後、私が犯人として自首し、罪を償う」
「それは、エルフと人間たちとの戦争を避けるためか?」
「……ああ。私が個人的にアロイの殺害を行ったという事にして、死罪になれば、問題も大きくならなくて済む……少なくとも、人間たちの怒りは私個人に向かうはずだ……ここに来る前、私とアイスウッドとの関係は完全に断ち切ってきたからな」
少し哀しげな表情をして、ロザリアが言う。
なるほど……近々、自分が罪を犯し死罪になるから『最後』というわけか。
そんなことだろうとは思っていた。
「馬鹿だな……ロザリアは」
「え?」
「俺がこの話を聞いて、何もしないと思ったか?」
「それってどういう……?」
俺は『魔法の袋』から、ある書類を取り出す。
「そ、それは……?」
「マッサ鉱山の攫われていた者たちがいた場所にあった書類だ」
俺はロザリアにその書類を渡す。
「……こ、これ……!!」
「ああ。誘拐の実行犯とアロイとの契約書だ。ご丁寧に、エルフの誘拐から引き渡す手順まで事細かに記されている。アロイ側が残したか、誘拐犯側が残したかは定かではないが、お互いに信用してなかったから、破棄しなかったんだろう。相手を共犯ということにするためにな。誘拐だけじゃなく、そいつとアロイとの賄賂や密輸の情報もビッシリと載っている」
「ど、どうして、マッサ鉱山に……!?」
「査問騎士団の捜査が始まり、自分たちの下に置いておいたら危険だと判断したからじゃないか? 万一、誰かにその書類が見つかれば、動かぬ証拠になってしまうからな。騎士団がアロイの周辺を漁っても証拠が出なかったのはそのせいだろう」
俺の言葉に、ロザリアは言葉を失っている。
「ついでに言っておくと、それは複製魔法で作ったコピーだ。本物はすでに査問騎士団に渡してある。君が暗殺を行わなくても、アロイは近いうちに失脚し、罪人になり権力を失う。文字通り、再起不能だな」
俺がそう言うと、ロザリアは「うそ……」と零し、ぽろぽろと涙を流す。
「わ、わたし……まだ、生きていられるのか? アイスウッドにまた帰れるのか?」
「ああ。そうだな。もちろん『誘拐』の件に関しては、被害者がいないんじゃ話にならん。攫われていた者たちの証言は不可欠だ。なるべく早く、この町の査問騎士団の下に連れて行って証言させてやってくれ。話は通してある」
俺の言葉に「ああ! ああ!」と泣きながら何度も頷くロザリア。
「あ、あの、れ、レオは、私の事情に感づいていたのか? だから、アロイを失脚させたのか?」
「何か込み入った事情があるとは思っていたが、それよりも、俺は悪人が許せないタチでな。単純にアロイにムカついていたから、証拠を掴んでやろうと思っていただけだ」
「くすっ……貴族相手に……馬鹿な男だな……おまえは……」
そう言うと、彼女は静かに唇を重ねてきた。
「ちゅぱ……まだ、夜は長いだろう? 今日は、朝までシよう……? お互い、死んでしまうのではと思えるくらいに……♡」
「魅力的な提案だな」
彼女の言葉に俺は短く答え、彼女の蜜壺に入っているイチモツを再びゆっくりと動かし始める。
「断っておくが、最初に言ったように俺は不義理な交際は絶対しない。ここまで来たからには、俺の彼女になってもらうぞ?」
「んふふ……強引だな……んんっ♡ でも……はぁ♡ あぁん♡ 望むところだ……♡ いいだろう……おぉっ♡ おまえのぉ♡ 彼女になってやる……はぁ♡ はぁ♡」
俺の腰の動きに呼応するように恍惚の表情を浮かべながら、要求に応じるロザリア。
こうして俺に、新たにダークエルフの彼女ができたのだった。
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