意地悪な君【BL】

水月 花音

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 自分でやるのとは全然違う刺激に足がガクガクして膝から崩れ落ちた。カチャカチャという音が旭の顔の近くでする。

「そんな淫乱なら、舐められるよな?」

 将司が取り出した肉棒が、旭の頬にペチンと当たった。旭は言われた言葉とされたことに対して、頭が真っ白になるくらいの衝撃を受ける。意地が悪いにしても程があると思った。

「お兄ちゃんのだと思ってしゃぶれよ」

 ピンク色をした旭の唇に、将司は自らの凶悪な大きいモノを擦り付ける。

「バラされたいの?」

 気分がすごく悪かったが、旭は太陽にバレたくない一心で、将司のモノに舌を這わせた。暗示のように、これはお兄ちゃんのおちんちん、と心の中で繰り返す。
 いつもしゃぶる妄想をしていたからか、将司のだと頭でわかっているのに興奮してきて、旭は自分に絶望した。

「擦るだけにしてやるから、尻向けろ」

 乱暴にそう言われても、拒否権のない旭は従う他ない。
 ベッドに手をついて、将司の方にお尻を向ける。ローションでトロトロになったお尻に熱くて大きいモノが擦り付けられる。
 将司は、旭の真っ白な尻肉を両手で掴むと自身のを挟むようにして、腰を前後し始めた。

「は、……んっ」

 顔が見えないからか、擦られているからかわからないが、感じてきてしまう旭。声が出ないように両手で押さえてる旭は、将司でなくても嗜虐心をくすぐられるほど可愛い。

 なにも言わない旭をいいことに、将司はくぱくぱしている蕾に自身の先を滑り込ませた。ストロークの間にチュプと、少しだけ挿れる。
 それでも何も言わない旭に気をよくした将司は、ずんずんと押し進んだ。

「あ、あ、はっ、んっ」

 将司が腰を動かす度に、旭から嬌声が漏れる。その姿に興奮したのか、将司が激しく腰を打ちつけ始めた。
 パンッパンッと乾いた音が部屋に響く。
 旭は、将司に穿たれながら、自身の小さなピンク色のソレを上下に扱いていた。

「旭、エロすぎ」

 太陽の声じゃないのに、その声に反応したのか、旭が白濁を吐き出した。その時に、ぎゅぎゅうっと締め付けられた将司も、旭の中でイく。
 ズルっと旭から抜けた将司には、いつの間にかコンドームがついていた。



 あれ以来、旭は拒否することもできずに将司に犯されている。
 旭は、将司がすぐに飽きるだろうと思って受け入れていたが、毎日毎日抱いているのに飽きた様子が微塵もない。
 学校から帰ってから、土日は一日中、将司は旭のことを犯し続けた。

《ピンポーン》

 ある日、インターホンが鳴ったのに、何を思ったのか将司が旭を抱えたままリビングまで移動した。

「はーい」

 と将司が、旭と繋がったままインターホンに出る。将司の家に来た人物を見て、旭の息が止まった。

「太陽、旭を知らないか?」

「ごめん、彼女が来てるから」

 将司が答えて、旭は死にそうになる。将司はニヤリと笑って旭に出し挿れした。インターホンのウインドウには太陽が映し出されている。
 旭は小さな声で、やめて、やめてと言いながら、将司ので感じすぎて喘ぎ声が出そうになっていた。
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