スキル「共感覚」のおかげで最強の魔法使いになったので魔人を集めて魔王になることにしました 〜最恐魔王の手さぐり建国ライフ!〜

熊乃げん骨

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第六章 戦乱の京

第16話 元老院

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 二人と同じ四象家が一つ、青松院家《せいしょういんけ》の家元、青松院《せいしょういん》龍々家るるいえ
 2mもある背丈に頑強な肉体を持ち、坊主の着る袈裟に身をまとった彼は坊主でこそないが僧侶のような見た目だ。
 右手にはその背丈に匹敵する大きさの錫杖を握っており、度々シャラシャラと鳴っている。
 彼も虎鉄と興亀、そして朱凰院とは同年代であり小さい頃はよく遊んだが、青松院は厳格な家のため次第に会う回数は減っていった。

 大人しい彼は元老院の命令にも従順なため、最近はますます興亀と虎虎も距離を置くようになってしまった。

「まさかお前までいるとはな。ということは……」

 嫌な予感を感じる興亀。
 その予感は集合場所の広間にいたある人物を見つけた事で核心に変わった。

「げえ! なんだお前ら揃いも揃って!!」

「やっぱりな……」

 広間にいたのは残る一つの四象家の家元である朱凰院《すおういん》雀長《じゃくちょう》だった。
 彼も興亀や虎鉄と同年代だったが、その天邪鬼で負けず嫌いな性格が災いして一緒にいることは少なかった。
 しかし友人や親しい人がほぼいないにも関わらず家元の座を勝ち取ったのはその才能と努力が抜きん出ていたからだろう。

「まさか四人全員集合とはな、いつ以来だ?」

「今日は厄日ね、間違いないわ」

「諸行無常、成るように成る」

「お、おい! いったい何が始まんだ!?」

 四者四様。
 この招集がただ事ではないことを理解する。

「全員集まったか」

 広間の上部より声が響く。
 四人を見下ろし、話しかけてきたのは和装に身を包んだ八人の男性だった。
 彼らこそ陰陽師の最高権力者『元老院』だ。
 そもそも元老院とは陰陽師の世界で大きな功績を残したもののみが就く事の出来る『役職』のようなものであり、彼らに血縁関係のようなものはない。
 優秀な陰陽師の結束を高めるためにと古来より続く慣習だが、最近は元老院の持つ権力を求めて不正にその座を得る者も見られ問題視されている。

「不敬だぞ、膝をつき給え」

「ちいっ!」

 元老院の一人の言葉に興亀は舌打ちをしながら応じる。
 ここで歯向かっては家に迷惑がかかってしまう。そのために表立って反抗する事はできないのだ。

「さて、今日忙しい君たちに集まってもらったのは他でもない」

 てめえらがこき使うからだろ……
 という言葉を押し殺して興亀は話を聞く。

「君たちには京の平和を保っていただき感謝している。そこで今日は君たちの助けにもなる素晴らしいお方を紹介しようと思う」

 味方? 誰の事だ?
 不思議に思い残りの三人を見る興亀だが他の面子も心当たりがないようだ。

「さあ先生、入って来て下され」

 コツリ、と音を立てて元老院の背後より一人の人物が顔を見せる。
 家元たちはその人物に見覚えがなく、キョトンとしていたがただ一人興亀だけは違った。

「な、なんでてめえがここに……!」

 忘れるはずもない。
 それは興亀が血眼になって探していた人物だからだ。

「紹介しよう、我らの新しい仲間にして導き手。芭蘭先生だ」

「ふふ、よろしく」
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