129 / 143
第六章 戦乱の京
閑話2 兄妹
しおりを挟む
魔王城上階。
そこには魔王国の中でも選ばれた者しか入る事が出来ず、無論そこに存在する部屋は重要な役割を備えた場所になっている。
魔王国幹部統括であるマーレの私室もここに存在する。
その部屋には書類がたくさん入る棚と簡素な机しか存在せず、およそ生活感は感じられない。もし魔王城で働く者がこの部屋を見れば誰かが使ってるなどとは思わないだろう。
マーレはその部屋でいつものように様々な書類をまとめ、審査し、決定を下す。
ジークは何か問題が発生した時のみ動くため日常的な国を運営する作業は彼女が全権を握っているといってもいい。
そんな彼女の私室にコンコン、とノックが響く。
「どうぞ」
何者か尋ねることもなくマーレは入室を許可する。
そもそも上階へ来られる時点で来る人物は絞られる。わざわざ確認する必要が薄いのだ。
そもそも彼女は高精度な魔力探知能力でその人物を察知していたのだが。
「失礼する」
ガチャリとドアを開け入って来たのは幹部の一人である虎鉄。
その手には何やら紙の束を持っている。
「マーレ殿。陰陽京との件の報告書、及び同盟締結の内容についての資料をお持ちした」
「ありがとう虎鉄。助かるわ」
虎鉄はマーレの机に近づき手にした資料を丁寧に並べる。
その様子を見てマーレは感心する。
「じゃあ読ませて貰うわ」
マーレはそう言いパラパラと資料に目を通す。
側から見れば読み飛ばしているようにしか見えないが、彼女はそれだけで全ての内容を完璧に記憶し適切な判断を下す。
虎鉄もそれを把握しているため黙ってその様子を見ていた、
やがてマーレは「ふう」と一息つき書類を机に置く。
「よくまとめられていたわ。流石ね。ヴォルクやテレサにも見習って欲しいわ」
「昔から字を書くのは得意なのだ。気に入ってもらえた様で何より」
懐から自前の筆を取り出し虎鉄は得意げに笑みを浮かべる。
当然書類は全てその筆で書かれている。マーレは「その筆のせいで達筆過ぎて読みづらいのだけど……」と思いながらも口にはしない。
パソコンの使えない彼にこれ以上を求めるのは酷だからだ。
「ところで、その、あの件、はどうだ」
歯切れ悪く虎鉄が尋ねる。
あの件、というのは虎鉄が以前よりマーレに頼んでいる妹の捜索のことだ。
「妹さんの捜索は現在も続行中です。心配しなくても大丈夫です」
「そ、そうか。感謝する」
二人の間に気まずい空気が流れる。
しばらく続いたその沈黙を破ったのはマーレだった。
「もし、もし妹さんと会われたらどうするつもりなのですか?」
「会ったら……か。思えば探すのに必死でそこまで考えていなかったな」
虎鉄は少し考え込むと、やがて意を決したように口を開く。
「以前だったら……拙者は何も言えなかったかもしれぬ。妹を探していた理由も今思えば目の前の惨状から目を背けたいだけだったかもしれぬ」
「今は、違うのですか?」
「うむ。今回の一件で思い知ったのだ。どんなに孤独な世界だと思っていても人は必ず一人ではない。友であれ恋人であれ家族であれ、その全てと縁が切れることはない。必ず拙者達は誰かと繋がることで生きているのだ」
虎鉄は一人だと思っていた。
ゆえに唯一肉親の肉親である妹を探していた。
例え彼女が虎鉄をよく思っていなかったとしても血の繋がりは切ることができない。虎鉄は例え心が繋がっていなくてもそのか細い繋がりを立たれたくなかったのだ。
「それを妹にも伝えてやりたい。あやつも拙者に似て熱くなると周りが見えなくなることがあるからな。きっと今も一人で頑張りすぎているのだろう。拙者にはわかる」
虎鉄は窓から遠くを眺め、まだ見ぬ家族を想う。
そこにはもう孤独な男はおらず、ただ家族を思いやる一人の兄がいた。
「だからあやつに会ったら言ってやるのだよ。『お主は一人ではない』とな。拙者だけじゃない、陰陽京の連中やこの国の者、幹部達にジーク殿。両の手で数え切れぬ人々がお主と繋がっているとな」
「そう、ですか。妹さんは幸せですね、そこまで想っていただけるなんて」
「いくら言葉を尽くしたところで伝わるかどうか分からぬがな、拙者は口下手だからな。しかし必ず想いは届くと信じている」
「ええ、あなたの想いはきっと届きますよ」
「!!」
そう言いながら微笑むマーレに虎鉄は妹の顔を重ねてしまう。
全然違う顔なのにその仕草と表情が重なってしまうのだ。
しかし二人は別人、虎鉄は気を取り直し平静を取り戻す。
「ふふ、拙者としたことが喋りすぎたな。お主を相手にするとなぜだか気が緩んでしまう。今日はここで失礼するよ」
「はい。報告ご苦労様です」
虎鉄は頬を少し赤く染め恥ずかしそうに部屋をあとにする。
そして、部屋の中にはマーレただ一人だけが残った。
虎鉄が出て行った扉を眺めながら彼女は誰に言うでもなくポツリと言葉を漏らす。
「大丈夫、ちゃんとあなたの言葉は届いてますよ……兄さん」
そこには魔王国の中でも選ばれた者しか入る事が出来ず、無論そこに存在する部屋は重要な役割を備えた場所になっている。
魔王国幹部統括であるマーレの私室もここに存在する。
その部屋には書類がたくさん入る棚と簡素な机しか存在せず、およそ生活感は感じられない。もし魔王城で働く者がこの部屋を見れば誰かが使ってるなどとは思わないだろう。
マーレはその部屋でいつものように様々な書類をまとめ、審査し、決定を下す。
ジークは何か問題が発生した時のみ動くため日常的な国を運営する作業は彼女が全権を握っているといってもいい。
そんな彼女の私室にコンコン、とノックが響く。
「どうぞ」
何者か尋ねることもなくマーレは入室を許可する。
そもそも上階へ来られる時点で来る人物は絞られる。わざわざ確認する必要が薄いのだ。
そもそも彼女は高精度な魔力探知能力でその人物を察知していたのだが。
「失礼する」
ガチャリとドアを開け入って来たのは幹部の一人である虎鉄。
その手には何やら紙の束を持っている。
「マーレ殿。陰陽京との件の報告書、及び同盟締結の内容についての資料をお持ちした」
「ありがとう虎鉄。助かるわ」
虎鉄はマーレの机に近づき手にした資料を丁寧に並べる。
その様子を見てマーレは感心する。
「じゃあ読ませて貰うわ」
マーレはそう言いパラパラと資料に目を通す。
側から見れば読み飛ばしているようにしか見えないが、彼女はそれだけで全ての内容を完璧に記憶し適切な判断を下す。
虎鉄もそれを把握しているため黙ってその様子を見ていた、
やがてマーレは「ふう」と一息つき書類を机に置く。
「よくまとめられていたわ。流石ね。ヴォルクやテレサにも見習って欲しいわ」
「昔から字を書くのは得意なのだ。気に入ってもらえた様で何より」
懐から自前の筆を取り出し虎鉄は得意げに笑みを浮かべる。
当然書類は全てその筆で書かれている。マーレは「その筆のせいで達筆過ぎて読みづらいのだけど……」と思いながらも口にはしない。
パソコンの使えない彼にこれ以上を求めるのは酷だからだ。
「ところで、その、あの件、はどうだ」
歯切れ悪く虎鉄が尋ねる。
あの件、というのは虎鉄が以前よりマーレに頼んでいる妹の捜索のことだ。
「妹さんの捜索は現在も続行中です。心配しなくても大丈夫です」
「そ、そうか。感謝する」
二人の間に気まずい空気が流れる。
しばらく続いたその沈黙を破ったのはマーレだった。
「もし、もし妹さんと会われたらどうするつもりなのですか?」
「会ったら……か。思えば探すのに必死でそこまで考えていなかったな」
虎鉄は少し考え込むと、やがて意を決したように口を開く。
「以前だったら……拙者は何も言えなかったかもしれぬ。妹を探していた理由も今思えば目の前の惨状から目を背けたいだけだったかもしれぬ」
「今は、違うのですか?」
「うむ。今回の一件で思い知ったのだ。どんなに孤独な世界だと思っていても人は必ず一人ではない。友であれ恋人であれ家族であれ、その全てと縁が切れることはない。必ず拙者達は誰かと繋がることで生きているのだ」
虎鉄は一人だと思っていた。
ゆえに唯一肉親の肉親である妹を探していた。
例え彼女が虎鉄をよく思っていなかったとしても血の繋がりは切ることができない。虎鉄は例え心が繋がっていなくてもそのか細い繋がりを立たれたくなかったのだ。
「それを妹にも伝えてやりたい。あやつも拙者に似て熱くなると周りが見えなくなることがあるからな。きっと今も一人で頑張りすぎているのだろう。拙者にはわかる」
虎鉄は窓から遠くを眺め、まだ見ぬ家族を想う。
そこにはもう孤独な男はおらず、ただ家族を思いやる一人の兄がいた。
「だからあやつに会ったら言ってやるのだよ。『お主は一人ではない』とな。拙者だけじゃない、陰陽京の連中やこの国の者、幹部達にジーク殿。両の手で数え切れぬ人々がお主と繋がっているとな」
「そう、ですか。妹さんは幸せですね、そこまで想っていただけるなんて」
「いくら言葉を尽くしたところで伝わるかどうか分からぬがな、拙者は口下手だからな。しかし必ず想いは届くと信じている」
「ええ、あなたの想いはきっと届きますよ」
「!!」
そう言いながら微笑むマーレに虎鉄は妹の顔を重ねてしまう。
全然違う顔なのにその仕草と表情が重なってしまうのだ。
しかし二人は別人、虎鉄は気を取り直し平静を取り戻す。
「ふふ、拙者としたことが喋りすぎたな。お主を相手にするとなぜだか気が緩んでしまう。今日はここで失礼するよ」
「はい。報告ご苦労様です」
虎鉄は頬を少し赤く染め恥ずかしそうに部屋をあとにする。
そして、部屋の中にはマーレただ一人だけが残った。
虎鉄が出て行った扉を眺めながら彼女は誰に言うでもなくポツリと言葉を漏らす。
「大丈夫、ちゃんとあなたの言葉は届いてますよ……兄さん」
0
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
スキルで最強神を召喚して、無双してしまうんだが〜パーティーを追放された勇者は、召喚した神達と共に無双する。神達が強すぎて困ってます〜
東雲ハヤブサ
ファンタジー
勇者に選ばれたライ・サーベルズは、他にも選ばれた五人の勇者とパーティーを組んでいた。
ところが、勇者達の実略は凄まじく、ライでは到底敵う相手ではなかった。
「おい雑魚、これを持っていけ」
ライがそう言われるのは日常茶飯事であり、荷物持ちや雑用などをさせられる始末だ。
ある日、洞窟に六人でいると、ライがきっかけで他の勇者の怒りを買ってしまう。
怒りが頂点に達した他の勇者は、胸ぐらを掴まれた後壁に投げつけた。
いつものことだと、流して終わりにしようと思っていた。
だがなんと、邪魔なライを始末してしまおうと話が進んでしまい、次々に攻撃を仕掛けられることとなった。
ハーシュはライを守ろうとするが、他の勇者に気絶させられてしまう。
勇者達は、ただ痛ぶるように攻撃を加えていき、瀕死の状態で洞窟に置いていってしまった。
自分の弱さを呪い、本当に死を覚悟した瞬間、視界に突如文字が現れてスキル《神族召喚》と書かれていた。
今頃そんなスキル手を入れてどうするんだと、心の中でつぶやくライ。
だが、死ぬ記念に使ってやろうじゃないかと考え、スキルを発動した。
その時だった。
目の前が眩く光り出し、気付けば一人の女が立っていた。
その女は、瀕死状態のライを最も簡単に回復させ、ライの命を救って。
ライはそのあと、その女が神達を統一する三大神の一人であることを知った。
そして、このスキルを発動すれば神を自由に召喚出来るらしく、他の三大神も召喚するがうまく進むわけもなく......。
これは、雑魚と呼ばれ続けた勇者が、強き勇者へとなる物語である。
※小説家になろうにて掲載中
巻き込まれ異世界召喚、なぜか俺だけ竜皇女の推しになった
ノラクラ
ファンタジー
俺、霧島悠斗は筋金入りの陰キャ高校生。
学校が終わったら即帰宅して、ゲームライフを満喫するのが至福の時間――のはずだった。
だがある日の帰り道、玄関前で学園トップスターたちの修羅場に遭遇してしまう。
暴君・赤城獅童、王子様系イケメン・天条院義孝、清楚系美少女・柊奏、その親友・羽里友莉。
よりによって学園の顔ぶれが勢ぞろいして大口論!?
……陰キャ代表の俺に混ざる理由なんて一ミリもない。見なかったことにしてゲームしに帰りたい!
そう願った矢先――空気が変わり、街に巨大な魔法陣が出現。
赤城たちは光に呑まれ、異世界へと召喚されてしまった。
「お~、異世界召喚ね。ラノベあるあるだな」
そう、他人事のように見送った俺だったが……。
直後、俺の足元にも魔法陣が浮かび上がる。
「ちょ、待て待て待て! 俺は陰キャだぞ!? 勇者じゃないんだぞ!?」
――かくして、ゲームライフを愛する陰キャ高校生の異世界行きが始まる。
転生貴族の領地経営〜現代日本の知識で異世界を豊かにする
初
ファンタジー
ローラシア王国の北のエルラント辺境伯家には天才的な少年、リーゼンしかしその少年は現代日本から転生してきた転生者だった。
リーゼンが洗礼をしたさい、圧倒的な量の加護やスキルが与えられた。その力を見込んだ父の辺境伯は12歳のリーゼンを辺境伯家の領地の北を治める代官とした。
これはそんなリーゼンが異世界の領地を経営し、豊かにしていく物語である。
勇者パーティーを追放されたので、張り切ってスローライフをしたら魔王に世界が滅ぼされてました
まりあんぬさま
ファンタジー
かつて、世界を救う希望と称えられた“勇者パーティー”。
その中で地味に、黙々と補助・回復・結界を張り続けていたおっさん――バニッシュ=クラウゼン(38歳)は、ある日、突然追放を言い渡された。
理由は「お荷物」「地味すぎる」「若返くないから」。
……笑えない。
人付き合いに疲れ果てたバニッシュは、「もう人とは関わらん」と北西の“魔の森”に引きこもり、誰も入って来られない結界を張って一人スローライフを開始……したはずだった。
だがその結界、なぜか“迷える者”だけは入れてしまう仕様だった!?
気づけば――
記憶喪失の魔王の娘
迫害された獣人一家
古代魔法を使うエルフの美少女
天然ドジな女神
理想を追いすぎて仲間を失った情熱ドワーフ
などなど、“迷える者たち”がどんどん集まってくる異種族スローライフ村が爆誕!
ところが世界では、バニッシュの支援を失った勇者たちがボロボロに……
魔王軍の侵攻は止まらず、世界滅亡のカウントダウンが始まっていた。
「もう面倒ごとはごめんだ。でも、目の前の誰かを見捨てるのも――もっとごめんだ」
これは、追放された“地味なおっさん”が、
異種族たちとスローライフしながら、
世界を救ってしまう(予定)のお話である。
異世界召喚は7回目…って、いい加減にしろよ‼︎
アノマロカリス
ファンタジー
『おぉ、勇者達よ! 良くぞ来てくれた‼︎』
見知らぬ城の中、床には魔法陣、王族の服装は中世の時代を感じさせる衣装…
俺こと不知火 朔夜(しらぬい さくや)は、クラスメートの4人と一緒に異世界に召喚された。
突然の事で戸惑うクラスメート達…
だが俺はうんざりした顔で深い溜息を吐いた。
「またか…」
王族達の話では、定番中の定番の魔王が世界を支配しているから倒してくれという話だ。
そして儀式により…イケメンの正義は【勇者】を、ギャルっぽい美紅は【聖戦士】を、クラス委員長の真美は【聖女】を、秀才の悠斗は【賢者】になった。
そして俺はというと…?
『おぉ、伝承にある通り…異世界から召喚された者には、素晴らしい加護が与えられた!』
「それよりも不知火君は何を得たんだ?」
イケメンの正義は爽やかな笑顔で聞いてきた。
俺は儀式の札を見ると、【アンノウン】と書かれていた。
その場にいた者達は、俺の加護を見ると…
「正体不明で気味が悪い」とか、「得体が知れない」とか好き放題言っていた。
『ふむ…朔夜殿だけ分からずじまいか。だが、異世界から来た者達よ、期待しておるぞ!』
王族も前の4人が上位のジョブを引いた物だから、俺の事はどうでも良いらしい。
まぁ、その方が気楽で良い。
そして正義は、リーダーとして皆に言った。
「魔王を倒して元の世界に帰ろう!」
正義の言葉に3人は頷いたが、俺は正義に言った。
「魔王を倒すという志は立派だが、まずは魔物と戦って勝利をしてから言え!」
「僕達には素晴らしい加護の恩恵があるから…」
「肩書きがどんなに立派でも、魔物を前にしたら思う様には動けないんだ。現実を知れ!」
「何よ偉そうに…アンタだったら出来るというの?」
「良いか…殴り合いの喧嘩もしたことがない奴が、いきなり魔物に勝てる訳が無いんだ。お前達は、ゲーム感覚でいるみたいだが現実はそんなに甘く無いぞ!」
「ずいぶん知ったような口を聞くね。不知火は経験があるのか?」
「あるよ、異世界召喚は今回が初めてでは無いからな…」
俺は右手を上げると、頭上から光に照らされて黄金の甲冑と二振の聖剣を手にした。
「その…鎧と剣は?」
「これが証拠だ。この鎧と剣は、今迄の世界を救った報酬として貰った。」
「今迄って…今回が2回目では無いのか?」
「今回で7回目だ!マジでいい加減にして欲しいよ。」
俺はうんざりしながら答えた。
そう…今回の異世界召喚で7回目なのだ。
いずれの世界も救って来た。
そして今度の世界は…?
6月22日
HOTランキングで6位になりました!
6月23日
HOTランキングで4位になりました!
昼過ぎには3位になっていました.°(ಗдಗ。)°.
6月24日
HOTランキングで2位になりました!
皆様、応援有り難う御座いますm(_ _)m
猫好きのぼっちおじさん、招かれた異世界で気ままに【亜空間倉庫】で移動販売を始める
遥風 かずら
ファンタジー
【HOTランキング1位作品(9月2週目)】
猫好きを公言する独身おじさん麦山湯治(49)は商売で使っているキッチンカーを車検に出し、常連カードの更新も兼ねていつもの猫カフェに来ていた。猫カフェの一番人気かつ美人トラ猫のコムギに特に好かれており、湯治が声をかけなくても、自発的に膝に乗ってきては抱っこを要求されるほどの猫好き上級者でもあった。
そんないつものもふもふタイム中、スタッフに信頼されている湯治は他の客がいないこともあって、数分ほど猫たちの見守りを頼まれる。二つ返事で猫たちに温かい眼差しを向ける湯治。そんな時、コムギに手招きをされた湯治は細長い廊下をついて歩く。おかしいと感じながら延々と続く長い廊下を進んだ湯治だったが、コムギが突然湯治の顔をめがけて引き返してくる。怒ることのない湯治がコムギを顔から離して目を開けると、そこは猫カフェではなくのどかな厩舎の中。
まるで招かれるように異世界に降り立った湯治は、好きな猫と一緒に生きることを目指して外に向かうのだった。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる