やがて神Sランクとなる無能召喚士の黙示録~追放された僕は唯一無二の最強スキルを覚醒。つきましては、反撃ついでに世界も救えたらいいなと~

きょろ

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第16召喚 スキルが更なる高みへいきました

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♢♦♢

 アーサーがひたすらフロア周回する事早1ヵ月――。
 Dランクの最上物であるゴブリンアーティファクト、それも全てがLv9であるアーサーの能力値では最早この新Eランクフロアは容易過ぎた。

 しつこいと言うのか、ある意味持続力があると言うのか。
 あれからもアーサーは変わらずアカデミーでバット達に嫌がらせを受ける日々を過ごしていが、バット達の嫌がらせ自体はもうアーサーも気にしていない。ここまでくると日常だ。

 しかし、そんなバット達の嫌がらせよりも彼の心を揺さぶったのが母親の容体。

 不治の病にかかってしまった母親は当然体調が思わしくないのだが、「ここ1ヵ月でまた体が弱ってきている」とお見舞いに行っているエレインから伝えられたアーサーはどうしようもない虚無感を覚えていた。

 母親の容体を聞いた翌日、アーサーはこれまで全く気にしていなかったバット達の嫌がらせに猛烈に苛立ってしまった。だが今の実力で歯向かった所で結果は以前と同じ。そう思ったアーサーは再びその怒りを全てエネルギーに変え、ただひたすらダンジョンにストレスをぶつける。

 毎日、毎日、毎日。
 休みの日は朝から晩までずっと。アーサーは愚直に前だけを見て日々乗り越えていた。

 そして。

 遂にそんな彼の努力が実を結ぶ瞬間が訪れた――。

**

~ダンジョン・フロア19~

『ギギャッ!?』

 今日も流れ作業かの如くフロア19のビッグゴブリンを倒したアーサー。

「よ~し、これでどうなるか……頼む! 奇跡よ起きてくれ!」

 アーサーは自分しかいなフロア19で大きく叫ぶ。彼は自らのウォッチを確認した後、溜まったスキルPを使用した。

『スキルPを1,500使用。召喚士Lv20になりました。召喚士Lv20になった事によりランクが上がります』

『召喚士のランクが上がったので、ランクアップ召喚の可能ランクがDランクから“Cランク”にアップしました』

『ランクアップ召喚の上限回数が上がります』

 彼の世界が180度変わったあの日――。

 そしてあの日と全く同じ、ウォッチから流れたこの無機質な祝福が再びアーサーの世界をも上のランクへと押し上げた。

「や、やったぁぁぁぁぁッ……!」

 両手でガッツポーズをしながら大興奮するアーサー。

 そう。彼は遂にやり遂げた。
 この1ヵ月ひたすらフロア周回をしたアーサーは毎日アーティファクトとスキルPを着実に溜めていた。 

 溜めて溜めて溜めて。召喚して召喚して召喚して。
 数え切れない程地道な作業を繰り返したアーサーは、あれから召喚士としてのレベルを確実に上げていき今日遂にスキルがLv20に達した。しかもその瞬間ウォッチから流れた音声は、アーサーが何よりも期待を抱いて待ち望んでいたものであった。

「キタキタキタキタキターーー! ヤバいぞこれは……!」

 ウォッチの音声を聞いたアーサーの体は次第に小刻みに震える。溢れ出る興奮に、思わず呼吸の仕方を忘れて息苦しくなるアーサー。
 まさかという可能性に懸けていた彼は、まだ今日分の召喚を1度も使っていない。そしてゴクリと生唾を呑み込んだアーサーが次に取った行動。それは勿論。

「ランクアップ召喚――!」

 元気よく叫んだアーサーの声が、彼しかいない静かなフロアに木霊する。
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