リヒトヴァルト王国の遊戯人

蓮条緋月

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1話 楽しくなりそうな境遇

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 はっとして目を覚ました先に広がっていたのは見知らぬ天井だった。……え? ここどこ!? ていうか、体が痛い! なんで床で寝てんだよ! 
 ゆっくりと体を起こしたら、見渡す限りの知らない景色。一瞬頭が混乱するが、すぐに己が目を覚ます直前に命を落としたことを思い出した。たしか……依頼人への仕事の紹介先を選ばないとな~って考えていた時に、後ろで騒いでいた酔っ払い共の焦った声が聞こえて、うっせぇなとか思っていたら突然背中に衝撃が走ったかと思ったら車に吹っ飛ばされて、今ここ。…………………………ん? つまり? 俺酔っ払い共のおふざけと不注意で殺されたってことにならね?
 ……。

「いや、どんな死に方だよ!」

 まっじで最悪! なんでそんな死に方するかな? いや、異世界転生もので事故死はめちゃくちゃあるよ? めっちゃテンプレだよ? だけどさ、こんな事故り方ってあります!? いや、事故じゃなくてこれもう殺人じゃね? つーかいくら酔っ払いでも、交差点でふざけてんなよ胸糞悪いな!!! あ、酔っ払いだからそういう正常な判断ができないか。はあ……。
 …………………………もう死んじまったものはしょうがないな。いつまでもうじうじしてられないし、そんなの俺のキャラじゃねえ。……と、なれば、さっさと現状の把握だな。……今は真夜中なんだけど。

 –––この体の名前はスヴェルド・ティルナノグ。リヒトヴァルト王国の第五王子で……王子?
 俺はそっと周りを見たが……うん、なんていうか、物置小屋……とまでは言わないがシンプルすぎる部屋ですねぇ? どう考えても王族が生活する部屋ではない。ろくに掃除がされていないから埃が積もっているし、髪もろくに手入れされていないからぼっさぼさのぱっさぱっさ。しかも一度も整えられていないせいで無駄に長いし。邪魔でしょうがない。食事もろくに取れていないから体もがりがり。……とりあえず、突っ込みどころが多すぎるので後にして情報の整理を先にしましょ。

 –––ここは異世界にあるリヒトヴァルト王国。西大陸に属するこの国は三つある大国のうちの一つで、のどかな平原が国の大半を占める農業と芸術の国。
 俺が今いるのはそんな国の王都・エリンにあるドルイド城……の、の一室である。なんで王子である俺がそんなところにいるのか、という説明だが、まあ早い話が勘違い馬鹿女のやらかしているいじめである。元々は王宮のほうに住んでいたのだが、ご丁寧にも俺が離宮暮らしを望んでいるということにしてのこと。しかもその女はスヴェルドが自分に逆らわないように母の命を盾に脅しているというまじもんのクズ。俺の母・エリセラは隣国・アルカディア王国から嫁いできた姫だが、姫はあの国でも立場が弱かったため厄介払いよろしくこの国へ追い払われたのだ。だがその姫は素行が悪いという噂がなぜか広まり、母は輿入れ後、相当肩身が狭かったようで、王宮内でも良い扱いは受けていない。国王や上二人の兄と宰相、それからその子どもたち、あとは僅か数人の人間以外は母の噂を真に受け、仮にも他国の王女に対して腫れ物のように扱っているという大問題が起きていた。その中でも最も母を見下していたのが、側室候補の一人だった例の勘違い馬鹿女で、現在俺がいる離宮の侍女頭という……。確か言い分が「陛下の側室に選ばれなかったことは残念ですが、新たに来る側室様をお支えして両国の友好に貢献できればと思います」……だったっけ。元々あの女は外面が良く社交界でもいじめがあれば被害者を庇っていたらしいし、その人間性を評価されて侍女頭にって流れだった気がする。……思っていた以上に事情を把握している理由はあの馬鹿女が得意げに話していたのを聞いたからだ。でもその言い分も実際は堂々と嫌がらせができる免罪符が欲しかっただけだったんだろう。実際の扱いはこの部屋の状況を見ればわかる通り、父王に話したこととは程遠い。そうなると社交界でいじめの被害者を庇っていたのも自作自演のパフォーマンスの可能性が高い……というかそれしか考えられないな。ではここまでの情報を知っていたのにも関わらずスヴェルドがなぜ動かなかったかということになるが……動けなかったんだよな。よりにもよってあの女、本当に母に毒を盛っていたんだから。この女に従わないと実母が殺されると思ったら怖くて動けなかったらしい。……うん、記憶が戻る前の俺悲惨だな!? 俺ならためらいなく陛下に突き出すぞ? 裁判にかけられたら一発で死刑なんだからさぁ?
 俺の年齢は現在十八歳。この世界ではすでに成人済みにも関わらず、まともに礼儀作法もできない、ということにされている。なんでそんなことになっているのか? 件の馬鹿女とその取り巻きのクソ使用人とクソ教師のせいですが、なにか? 馬鹿女と取り巻きは言わずもがな論外。教師の場合はあれです。漫画やアニメなんかで見る王子に対して暴力暴言をかましやがるタイプ。母の噂を鵜呑みにしてその息子である俺に当たってくるというゴミ野郎だ。あれって普通に不敬罪で首ちょんぱまっしぐらだろうになんで大丈夫って思っているのか心底謎である。
 ちなみに俺の礼儀作法だが、実は完璧だったりする。ゴミ教師やクズ使用人共の前ではできないふりをしていたらしい。……結構したたかよな。記憶は戻らずとも魂が憶えていたんだろう。来るべき時に備えて事前に準備していた、と考えるべきか。なんとなくだが、憑依とかじゃなくて普通に転生って感じなんだよな。その物証もちゃ~んと用意していたみたいだしねぇ?

閑話休題それはさておき

 とにかく俺の周りはお掃除しなきゃならねえゴミの溜まり場というわけだ。兄たちが優秀なこともあり、劣等感をこじらせて俺が周囲を拒絶しては使用人たちに当たっているという、とんでもない噂が流れているのだ。あながち嘘でもないんだけど、それは専属侍従兼護衛役に対してだけだ。だがそのおかげで幼少期はそれなりに構ってくれていた国王や宰相、第一王子と第二王子も今となってはほとんど、どころか全く交流なし。助けを求めたくても求められず不名誉な噂だけが広がっていくという最悪な状況に俺は思った。

「……楽しくなりそうだなぁ?」

 この離宮だけで当分退屈しなさそうで安心したわ。


   ♦♦♦♦♦♦♦


 さて、そうと決まればまずあの女をさっさと片付けてしまおうか。一番いいのは不敬とこれまでの悪行の暴露をしたところでの現行犯逮捕だが……ふむ。

「それに関しては離宮の警備をしている騎士たちにさせるか。侍女頭は絶対に騎士を中に入れなかったからな。一番いいのは俺の専属護衛が証人になるところだが……あいつ今担当外されてるんだよなぁ」

 イルダーナ公爵家の次男でスヴェルドの専属侍従兼護衛であるシェルド・イルダーナは俺が嫌だって駄々こねたせいで専属を一時的に外されている。と言っても実際に外されているわけではないのだが。なんで駄々をこねたのかという理由だが、別に彼が嫌いだったわけではない。それについてもちゃんと本人に話すとしようか。そのためには彼に離宮に来てもらう必要があるんだけど……今なら夜中だし、抜け出すならぴったりじゃないか。
 そうと決まれば、と俺は机に向かって紙の切れ端にメモを書いていく。

「これでよし。あとは……」
 
 書き終わったメモに第五王子の封蝋を施し、それを持って俺は靴を脱ぎ、窓へと駆け寄ってそのまま近くの木まで飛び部屋から脱出する。足音を立てずに木を登る方法も気配の消し方も全部前世で習得済み。この程度どうってことはない。確かこの時間帯はちょうどこの窓の直線上にある井戸付近を通るはずだ。
 使用人連中は俺のことを舐め腐っているからな。窓から抜け出すなんて思ってもみないだろう。気配を消してそっと井戸の傍にある木に登り、巡回の騎士が来るのを待つと、さほど時間を置かずに姿を確認した。さすが騎士というべきか、俺の気配に気づいたらしく警戒が強まった。

「そこに誰かいるのか!?」

 やっぱり本物の軍人は違うな。ピンポイントで当ててきたか。まあもともと騎士に接触することが目的だったからいいけどね。俺は胸にしまっていた四本の枝と鴉が描かれた紋章を取り出し、騎士たちに見えるように垂らした。

「静かに」

 突然の王族の紋章に騎士たちが青ざめながらその場に跪く。まあこんな時間に王族が出歩いているなんて思わないよな。

「君たちに極秘でお遣いを頼みたい」
「お遣い、でございますか?」
「ああ」

 俺は木から降りて一番近くにいた騎士に先ほど書いたメモを渡した。

「それを必ずシェルド・イルダーナへ届けろ。それから彼がここに来たらあいつの指示に従って行動しろ。これは第五王子からの勅命である」
『かしこまりました殿下』
「この件は他言無用だ。……行け」
『は!』

 俺の命令を受けた騎士たちが速やかに俺の前から立ち去ったことを確認し、俺は部屋へと戻った。

「さて、それじゃあ……あいつらが来るまでしばらく寝ますかね」


   ♦♦♦♦♦♦♦


 いつも通りの時間よりも遅く、俺はゆっくりと目を覚ました。現在時刻は午前八時。本来なら七時に起床のはずだが、一時間も遅れている。まじで見下してんなあいつら。な~んて思っていたら外から足音が聞こえた。おっそいわ! そのすぐ後に扉が開かれ、顔に嘲笑を貼りつけながら現れた馬鹿女……名前なんだっけ?

「あら殿下、起きていらしたんですね? 申し訳ございません、用事がありましたもので」

 王族の身支度よりも大事な用事って何ですかね~? まじで喧嘩売ってんなこいつ。さてと……どうすっかなぁ、と周囲を見渡して枯れた花の入った花瓶が目に入った。……そうだ、どうせなら噂を事実にしてしまえばいいんじゃね? たしか……使用人にあたっている、だったか? そして俺の視界にはお誂え向きに奴らの怠慢の証拠である花瓶が鎮座……と、くればやることはひとつだよな。

「侍女頭、こちらへ」
「あら……殿下が私をお呼びになるなんてどういうつも」
「いいから来い」
「なんですか! 私に向かってそんな口を」
 
 喋るだけ喋って一向に言うことを聞こうとしない女に腹が立った俺はそのまま花瓶をひっつかみ、思い切り女の顔面めがけて叩きつけた。けたたましい音と花瓶に入っていた水が飛び散る音、そして悲鳴が部屋に響き渡る。

「なっ!? いきなりなにをなさるのですか!?」
「あ? 馬鹿の不敬を罰しただけだよ。いつまでも俺がお前らみたいなゴミの言いなりになって俯いていると思うなよ? お前はただの使用人で俺は王族だ。王族の権威がお前ら如きに劣るとでも思ってんのか?」
「なっ!? この私に対して!」
「うるせぇな」

 そう言って今度は髪をひっつかみ、チェストに顔面を打ち付けた。一緒に入ってきていた使用人は恐怖のあまりガタガタ震えて動けなくなっている。それを無視して俺は傍にあった椅子へと腰掛けた。

「あ~あ、血だらけだな。ちゃんと掃除しろよ?」
「このっ……! 誰に向かって命令をしているのですか! 貴方は私の言うことを聞いていればいいのですよ!」
「だから、なんで使用人如きが王族に命令してんだよ。むしろ顔面強打で済んでマシだと思えよなぁ? それともこれまでずっと見下していた第五王子なんて王族じゃねえとでも言うつもりか? 自惚れてんじゃねえぞババア」

 ババアって言われたことが気に食わなかったのか、今まで反抗しなかった俺がこんな態度を取っていることに腹を立てたのかは知らないが、およそ王族に対するものとは思えない顔で睨みつけた後、気味の悪い笑みを浮かべて歪に笑った。

「良いのですか? 私にそんな態度を取って。殿下のお母君にまた毒が盛られても」
「毒ねぇ? そうやって王族を脅して不敬と思わないあたり、今までどれだけ親に甘やかされて天狗になったかが窺えるな。王子の悪意ある噂をばら撒いて自分の思い通りに動かすために俺の母に毒を盛って脅していたこと、認めるんだ?」
「さあ? 何のことでございましょう? 私には何のことだか……」
「まあとぼけるのならそれでもいいが……王族よりも優先しなければならない用事って何だったんだ?」
「それを殿下にお教えする必要などございませんでしょう?」
「なるほどな。お前は使用人の分際でありながら王族の世話をさぼりあまつさえ自分のほうが上であるかのようにふるまっても問題ないと思っているようだな。……何の価値もない雌の分際で俺よりも上……ねぇ?」
 
 雌と言われたことに腹を立てたらしい女はカッと顔を赤らめた。

「雌ですって!? 無礼ですわよ! 私は人ですらないとでもいうおつもりですか!!!」
「いや、だってそうだろ? 人間だったら身分制度を理解できているから王族に盾突くなんてことはしない。犬や猫に人間の身分制度が適用されないんだから礼儀ができなくても当たり前だろう? お前だって同じだ。使用人の分際で王族を下に見れるのはお前が身分制度も理解できない別種族だから、だろ? 人間も分類でいえば動物だが、どんな動物にだって社会や生態がある。そして群れで生きる生物は基本的に群れを率いるリーダーがいるが、そのリーダーを見下すことは基本ない。別種族であったなら話は変わるが、な。だから使用人という仕える身でありながらその主を見下すということは自分は身分制度も理解できない別種族であると自分で公言しているということだ。この雌にくっついて一緒になって見下しているお前らも同様だ。だから俺はお前たちを雄や雌と呼ぶ。理解できたか?」

 元々人を見下すことが標準装備になっている連中だ。自分が隠したと思っていた人間からの雄雌扱いは耐えられまい。その証拠に今にも俺に掴みかからんばかりに睨みつけているしな。さぁて、とどめだ。

「母に側室の座を取られたことによる嫉妬から来ているんだろうが……どんな理由であれ選ばれなかった雌の負け犬如きが人間様に逆らってんじゃねえよ……雌豚」

 ついに怒りが頂点に達したらしい女が俺に向かって怒鳴り始めた。

「この!!! 出来損ないの分際で!!! 貴方は黙って私に従っていればいいのよ!!! あんな女なんて死んで誰が困るというの!!! 自国で派手に男遊びをしていたって言うじゃない! そんな貞淑さのかけらもない女が私より上なんて認めないわ!!!」
「お前の事情など知ったことか。母に毒を盛って王族を害するということがどういうことかもわからんゴミ以下の分際で喚くな鬱陶しい」
「ミゼリア様になんて無礼な発言をなさるのですか殿下!」
「そうです。いくら何でも失礼が過ぎますよ!」

 先ほどまで恐怖で固まっていた使用人共がここにきて参戦か。というかこの女の名前ミゼリアだったっけ。まあどうでもいいかそんなこと。

「体を使ってまんまと篭絡された連中が元気なものだな。そんなにこの女の具合が良かったのか? なら侍女などやめて娼館にでも行った方が需要があるだろうに」
「黙りなさい! あんな下品な女に毒を盛ったところでお前は証拠も持っていないでしょう? この私の輝かしい未来を奪った身の程知らずの売女など死ねばいいのよ! お前も同罪!! だからこそ私が教育してあげているというのに! 身の程知らずが!!!」

 そう言って激高するままに俺へ向かって手を振り上げ–––

「私に命令するな!!!!!」

 俺の頬を思い切り叩いた。
 
 –––はい、王族へ実害確定。怒りで我を忘れて自分が何をしたのか全く気付いていない馬鹿は俺の赤くなった頬を見て勝ち誇ったような顔をしている。
 俺は腫れた頬をおさえながらクローゼットへと視線を向けた。

「お前たちもう出てきていいぞ」
「……は?」

 俺の言葉に使用人連中がぽかんとする中、内側から開かれたクローゼットから数人の騎士が姿を現した。彼らはクローゼットから出てくるなり使用人連中を数名の騎士が床に縫い付け、その他の騎士が俺の傍に集って使用人連中に剣を向ける。何が何だかわからず声を上げている使用人たちに一人の騎士が歩み寄った。

「私はリヒトヴァルト王国来冦騎士団所属、第五王子スヴェルド・ティルナノグ殿下付き専属護衛であるシェルド・イルダーナ。貴様らを王族への不敬罪並びに暴行罪で拘束する」

 騎士の名乗りを聞いた使用人連中が真っ青な顔で騎士を見上げる。その光景を騎士たちの隙間から見ている俺はゆっくりと口角を上げた。
 –––地獄行き片道切符のご購入、誠にありがとうございます、お客様方?
 
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