祝福は貴方だけに捧げます!!

中村湊

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わたしは貴方だけ!!

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 リヒャルト様と王宮の執務室から、絶賛逃亡中!! 誰から、何から……簡単に言いますと。聖騎士団長様から、デス。

【数分前】
 「リヒャルト!! いえ、殿下!! 何故なにゆえ教えてくださらなかったのですか?」
 「……めんどくさい……」
 「今、めんどくさい。と?」
 「あぁ、そうだ!! 団長と話すくらいなら、マリアとイチャイチャしたい!!」
 「…………」
 「出て行ってくれないか? 執務の邪魔だ」
 「では、そのマリア嬢だけでもっ!!」



 執務室から、リヒャルト様に横抱きにされて。逃げ回ってます。息切れせず、わたしを抱えて。


 で、今に至ります。
 たしか、聖騎士団はじめ、リヒャルト様の光魔法に関しては伏せられていましたし。わたしの祝福は、限定ですし。どこから……。わかりません。

 「マリア嬢ぉーーーーー!! アナタ様の香り袋ぉおーーー!!」
 「マリアの名を、軽々しく呼びおって!!」

 ドゴッォ!!

 あっ、横蹴り。追いかけてきて、横についた団長様を、クリーンヒット。って、団長。さすが、すぐに立ち直っていました。

 「リヒャルト様……香り袋って、まさか……」
 「マリアが、騎士たちに配った香り袋だろう」
 「ぅう、すびばぜん」
 「君は俺が護る!!」

 額に軽くキスしながら、なおも走る2人。尋常じゃないです。


【それから1時間後】
 えぇっと……横抱きは、なくなって。2人で、剣を抜いて戦闘状態。どうなっているか、頭が追いつきません。

 「騎士団長様? 香り袋でしたら、差し上げます」
 「まっ、真ですか?」
 「ダメだ!! この男は、狸な上に、狐だ!!」
 「何を言うか!!」
 「えぇっと、いりますか?」
 
 持っていた香り袋を差し出すと、目の前で膝付いて受け取って。スキップして帰られました。
 何だったのでしょうか?
 リヒャルト様は、不機嫌ですが……。

 夕食の時も、とても不機嫌で。寝室でも、背中を向けられて……とても悪いことしたと、さすがに反省。

 「リヒャルト様。ごめんなさい」
 「…………」
 「気分を害されましたよね……わたしには、貴方だけです」
 「……っ……」
 
 そっと後ろから彼の背中に抱きついて、ごめんなさい。と、もう一度。言葉だけでは、足りないけど。どう、謝ったら許してくれるだろうか?
 ごめんなさいのキスを彼の頬にした。

 「わたしには、あなただけ。あなただけに、祝福を与えます。傍にいたいのも、貴方だけ。愛してる」
 「っ!!」

 彼の身体が酷く震えていて。それだけ、怒りがおさまらないと思ったら。
 わたしは天蓋が見えて、その前に、彼の顔が見え……。

 「っん、んんっ!! ぁん!!」
 「はっ、んっ……マリア。そんな風に言われると……んっ」
 「ぁ……んっぁ。リヒャルトさ、ま……おこって……ないの、ですか?」
 「怒った。だから……そのぶん……」

 すごく、そのぉ……悪巧わるだくみしている表情。それに、指先がゆっくりとわたしの唇なぞって。あぁ、わたし今。すごくゾクゾクして、期待してしまって。
 リヒャルト様の、冷たい悪い瞳。漆黒に瞳が熱を持って見つめて。 唇を乱暴に奪われて、舌が腔内こうないを激しく蹂躙じゅうりんして。息をするのも苦しいくらいに激しくなって。同時に、育ち盛り?! の胸を激しく揉みしだかれて。頂きをぎゅぅっと指先で刺激され、思わず身体が跳ね上がると彼のたぎったたかぶりを下腹部にぐぃっと押しつけられ。
 激しく彼に罰するように愛されたい気持ちが……。あぁ、わたしって、そういう。ドMなだったかなぁ? リヒャルト様に、色々と開発されている……よね?

 「ふっ、もっと。されたいだろ? マリア?」
 「ぁあ……っあ、やぁあ!! らっ、あぁ!!」
 「ダメ、じゃないだろ。もっと、いたぶるように、苛められたいだろ? 俺に?」
 「……っ!! っあ、やっ……」
 「ほら? こんなに期待のもった瞳に、唇。どうされたい?」

 見透かしていたように、彼の冷たい言い方にゾクゾクして身体が跳ね上がる。
 
 「いじめて、罰して……あなた以外をみつめた罰を……」
 「そうだよな? 俺以外を見て話した、香り袋までやったよな?」
 「はい……ごめんなさい」
 「いけないことをした俺の嫁には、俺の女だとわかるようにしないといけないな?」
 「っ……ぁ……お願い、あなただけに……」
 「俺の声、姿、足音。手、俺の……全てに感じるように、な?」 
 冷えているけど、熱と深い愛のこもった彼の瞳。独占欲の強い彼の想い。それに、屈したいわたし。
 あぁ、もう、彼に溺れて……いく。
 激しい蹂躙のキスが再開されて、全身をくまなく彼の唇と指先が愛撫というなの罰を与えていく。今までにない、感じ方を覚えさせられていく。
 彼の息づかいが、激しく囁きながらわたしを罰していく。

 「アカネ。君は、俺だけの嫁だからな。ほぅら、こんなに気持ちよくなって、いけないだ」
 「あぁっ、はぁ!! っあぁぁぁぁ!! らっ、ぁあ!! いっちゃう!!」
 「ダメ、だよ……もっと、君を罰しないと俺の気持ちがおさまらないねぇ」
 「ふっ、あぁ!! ぁふ、んんっ!! あぁ!!」

 身体が今までにないくらい敏感になる。彼の息が耳にふきかかった瞬間、身体をビクリと跳ね上がらせて、軽く達した。そこから、彼の本領発揮になった。
 えの喘ぎ声を、部屋中に響かせ。もう、彼の与える言葉。いたぶる指先。唇。全身が、心も体も、頭の中も。彼を求め始めて、彼だけに、与えたい。
 祝福だけでなく、愛も、わたしのすべて……を。

 「っあ、あぁ!! リヒャルトさまぁ!! 愛してるのぉ!! んんっ、もっと、愛したいのぉ!!」
 「はぁ、マリア。俺の愛しい、愛するマリア。あぁ、アカネ、愛してる!!」
 「あっ、あぁぁん!! やっ、あぁ!! 欲しいですぅ!!」
 「何がだ? 何が欲しい? 」
 「リヒャルト様の……わたし、ひとつになりたい。あぁ!!」
 「そうか……じゃぁ、マリア。たっぷりと、なぁ!!」
 
 グッっと彼の昂ぶりをあてがわれて、ナカへと挿入られる。その瞬間に、マリアは嬌声きょうせいをあげ達した。絶頂と同じくらいに。
 それから、彼の絶倫ぶりとロイ達に教わった魔法を更に進化させていた魔法。加え、彼がマリアとのためにと開発しつくした魔法の幾つかを遣う。
 マリアのリヒャルトへの奥底に眠っていた想いと感情を引き出させた。魔法自体は、感情を引き出すきっかけの補助魔法だったが……マリアの眠っていたモノは、溢れてとまらなかった。
 その彼女の愛らしい瞳と、潤んだ表情。喘ぐ時の声や、身体の反応。すべてが、リヒャルトをさらに興奮へと追いやる。激しい蹂躙のような罰する愛し方から、彼女を愛おしく大切に愛するのもやめられない。
 両方の愛され方を受け止めている彼女。歪んでいるかもしれないが、彼女を一目見た。妹自慢するフィリップの映像魔法に映し出された彼女の実物を、茶会で初めて見たあの日。見初めたあの日。
 我慢し続け、待てをされ。挙げ句に、サラとかいう女に彼女を……もう、誰にも邪魔されず彼女を愛し続けたい。
 
 「んぅ、あっぁ!! リヒャルト、さまぁあ!! っあ、あん!! またっ、あっぁぁぁ!!」
 「ぅくっ!! はっ!! マリア、はっ、はぁ!!」
 「愛してますぅ!! お慕いして、あぁん!! あなたの奥さんにしてっぇ!! ずっと一緒に……ひぅ、ひゃぁあ!!」
 「はっ、ぁ、言ったな? 俺の嫁に……と?」
 「あっ、あぁ!! なりたぃ!! あぁ、あん!! んんっ!! あなただけ、ですぅ!!」
 「っ、くぅ!! マリア、愛してる!!」 

 激しい穿うがちが増すいっぽうで、昂ぶりがいっそうたぎり。彼女のナカを刺激していく。
 とこの営みの中でとは言え、マリアから言質げんちをとれた。しっかりと、リヒャルトはぬかりなく……彼女の言葉を魔法で残した。
 翌朝、ベッドで微睡まどろむ彼女を抱きしめキスをする。
 小さな瞳が、俺を見つめて……「わたし、リヒャルト様と……」と、もごもごと言っている。
 昨夜の婚儀の言質は、反故にさせて堪るか!! 彼女の言葉を再生しようかとした時。
 
 「婚儀、したい……です。あなたの、奥さんになりたい」
 「……!?……」
 「あっ、あの? ダメ? でしょうか……」
 「俺の嫁に、なる?」
 「はい」

 ぎゅぅっと抱き締められて、激しいキスをされて。
 彼は、とても喜んで。屋敷中に響く声。いえ、領内中に響く声で……「マリアは俺の嫁だぁーーーーー!!」と、叫びました。
 あれっ?! いつもの、暴走騎士様。あぁ、わたしの旦那様だ。 昨夜の愛し方。わたし、クセになってしまいました。

 リヒャルト様の光魔法の回復。異様なまでの魔法力と、祝福の力の話しは王宮に出入りする貴族達の耳にも入っていた。
 クロイツ侯爵とフィリップは、教会にて祝福の力の測定をした際のことを教会長に依頼した。今後、マリアにとって大切なことだと感じた。

 「教会長、この件は頼みました」
 「えぇ、わたしめもリヒャルト様の幸せを願うひとりです。もちろん、マリア嬢の幸せもですよ」
 「ありがとうございます」
 「これについては、あの方々からも強く願われていましたから……」

 教会長をはじめ、クロイツ侯爵、フィリップは。少し遠い目をした。
 王宮の最大権力者。国王だけでなく、王妃、殿下の弟の王太子。この3人の存在がおおきかった。マリアがリヒャルトと出逢って、婚約話が出たのは、例の事件の前兆もあった。結果として、リヒャルトがマリアに惚れていたのは、家族中の周知の事実だったし。マリア自身、彼に対して嫌な感情などはなくむしろ「待って欲しい」という返事だった。
 今は、婚約はしていないものの、一緒にワルバーン公爵邸で暮らしている。

 「さて、本題です」
 「そうでしたね。例の殿下の所望されている件でしたか?」
 「殿下からの手紙で、良い返事が貰えたと」
 「それは、それは!! 喜ばしいことです!!」

 男3人。これからの事を、順調に進めるがための思案と策略を教会の一室で練り始めた。
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