憧れのスローライフを異世界で?

さくらもち

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学生編

ここ大丈夫?

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工場はとってもいい感じのがあったんだけど場所がちょっと不安だよ。

なんでかって?大通りから1本裏に行くと低所得者層の地域なんだもん。お酒なんて置いておいたら不味そうだけど平気かな…。
でも他にいい所なかったし物件としてはいい感じだったからさ。

「お嬢様、ここでしたら防護の魔道具と用心棒も数名用意するべきかもしれませんね。」
マークもこう言ってるし、どうするかなぁ。
とりあえず今日はキープした奴隷さん達を迎えに行く日だ!
ちなみに明日は入学式だよ。
アンちゃんからの手紙で代表挨拶は皇太子殿下に押し付けられたと来ていたから安心してこっちの仕事に打ち込めるんだ。

「よし!とりあえずキープした人たちを引取りに行くとしますか!」
「ですね。ついでに用心棒も見せてもらってはどうでしょう?」
「確かに、でも私には見極められないけらマークが今度はアドバイスしてね。」
「任された。」

護衛候補は正直酷かった、遠慮のない視線にガキのお守りなんてやってらんねと言わんばかりの態度。
聞いたところによると借金奴隷はほとんどがギャンブルと酒、女によってここに来るとこになったらしい。
ダメ男の典型が多いみたい女の人もギャンブルっていう理由も少なくなかったね。

そんな中1人だけ娘の薬代って人が居たよ。
「マーク、あの人知ってるの?」
何となくその人が出てきた時にマークが驚いていた気がしたんだよね。
「はい、この仕事をする前に一緒に冒険者をしていた奴です。アイツは根が真面目だし、娘が病気になって高額の薬のために金策に走り回っているとは聞いていましたが。」
ちょっと切なそうなマークなんてレアなんだけど!
よし、話をしてみてヤル気が有ればこの人も買おう。

「ハンク、27歳、元冒険者だ。」
ちょっとぶっきらぼうだけどしっかり相手の目を見て話してくれるしっかりした人だね。
「ハンクさんは用心棒のお仕事をどう思いますか?」
「仕事ならなんでもやります。出来れば早目に借金を返せるならそれでいいです。」
「すみません、娘さんの薬代の借金と聞きましたが、早く借金返して家族とまた暮らしたいということでしょうか?」
「ええ、そうです。」
「では、あなたを買って奥さんと娘さんを私が雇ってもいいと言ったらどうしたしますか?」
「なっ!」
「そうすれば借金を返しながら家族で過ごせますけど。」
工場の方は済ませられないけど従業員の寮の管理人なら出来るしね。子供が小さくてもなんとかなるでしょ。
「お、お嬢!」
「なにマーク?」
「いやいやいや、そんなこと安易に言っちゃダメです。」
「大丈夫だよ。別に工場内部で働いてもらう訳じゃないからさ。」
「本当にそんなことが可能なのですか?」
ハンクはちょっとびっくりして固まっていたけど復活したのか怖々聞いてくる。
「問題ないよ、むしろ他に買った作業員奴隷さんたちの寮を管理してもらうって仕事でも良ければだけどね。」
「そういうことっすか。」
マークもそれを聞いて納得しみたいで肩の力が抜けたみたい。
「家族で過ごせるなら是非お願いします。嫁も喜びます。」
ハンクは男泣きしてるし、マークも良かったなとそっと慰めてるよ。
ゴツイ男同士でむさくるしかもだけど前世の腐女子の1部は喜びそうなシュチュエーションかもなぁと思ってしまったわ。
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