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第二章 迫る!ダンデリオンの影
第三話 ライブ会場
しおりを挟むそれから数週間はギア子達は特に何事もなく過ごしていた。
そして月一の女子会の日でいつものメンバーでランチをしていた。
だが、楽しい女子会のはずが財団の話題が中心となった。
ゆき:澄玲さんって方から色々聞かれたけど、私は施設に入った事もないし主人もまったく分からないって言ってたわ。
美奈子:うちも同じ。事件は解決した訳じゃないの?
ギア:解決したと思ってたけど。それに私達が見た時には金庫は空っぽだったし、煙が凄くて何がどこにあったのか分からなかった。後はハニワを持って来るのが精一杯だったし。
ぺん:私はラテちゃんを舞台から降ろしたら施設の人に外につまみ出されますた。悲しみ。
それは自業自得でしょとギア子は思った。
サクラ:私はその時にいなかったしなあ。
一同ため息を漏らし一斉に頬杖をついていた。
ギア:でも、どうして御神体の弓だけを調べてるんだろう。
集まったメンバーであーでもない、こーでもないと話していたが、これ以上は埒があかない判断しその日は解散となった。
ギア子がアパートに帰宅し階段を上がりきったところでセラの部屋から男性が出てきた。
セラも丁度見送りをしていたようでギア子に気がつきその男性と一緒に近づいてきた。
セラ:こんばんわ。こちらは私の兄でトーマです。
トーマ:はじめまして。いつも妹のセラがお世話になってます。
トーマはすっと右手を差し出しギア子に握手をしてきた。
握手を交わした際にギア子はチクっと電流が手に流れて来るのを感じた。
それを見たトーマは一瞬目を細めたがすぐ元の顔に戻り「これからもよろしく」と言って何もなかったかのように階段を降りていった。
セラ:うちのお兄ちゃんそっけなくてごめんね。またね。
セラは申し訳なさそうにぺこりと頭を下げると玄関を閉めた。
明るくて人懐っこいセラとは対照的で兄のトーマは落ち着いていて表情を全く崩さないタイプに見えた。
ギア子は手を握ったり開いたりしたが得に何もなく「気のせいだったのかな」と言い聞かせ自分も部屋に戻るのであった。
そして一方では財団の一件が終わってから徐々に瑳呂紋のバンド活動が活発になり、歌番組出たりライブも多くなり知名度が上がって来ていた。
久々にツアーから帰って来た瑳呂紋がギア子の部屋を訪れ「是非みなさんを誘ってライブに来て欲しい」とチケットを置いて行った。
女子会のメンバーを誘ったがみんな都合が合わずサクラと二人で行く事になった。
ライブの日はかなり外気の気温が上がっていて、少し移動すると汗が噴き出すようだった。
ギア:ほんと暑っ。そういえば、ニュースで太陽フレアが活発のせいとか言ってたっけ。
サクラ:惑星配列の位置がずれたからなんちゃらってやつ?地球温暖化とはまた別なんかなこの暑さ。
実際に太陽がここ数年で活発となり、そのせいか昔に比べて気温上昇もさる事ながら気候変動も激しくなっているようだった。
汗を拭きつつ電車を使ってライブ会場に着いた頃には入り口近くではかなりのお客で埋め尽くされ中に入るのに長蛇の列が出来ていた。
会場に入る列に並んでみたものの時間が経つにつれてサクラが気分が悪いと言い出した。
ギア:大丈夫?無理しないで外で少し休憩しよ。
サクラ:ごめんね。なんか頭がボーッとして来ちゃった。
サクラを会場外にある涼しい場所に座らせギア子は自販機へと飲み物を買いに行った。
飲み物を持って戻るとサクラの横にセラの兄のトーマが座っていた。
ギア:トーマさんこんにちわ。トーマさんもライブ見に来てたんですか?サクラ冷たいドリンク買って来たから飲んで。
サクラ:ギア子ありがとう。私がぐっりしてるのを見てこの方が声をかけてくれたの。ギア子の知り合いなの?
トーマ:こんにちわ。ギア子さんのお友達でしたか。具合が悪そうな女性がいたので気になってお声をかけたところです。
ギア:こちらはセラちゃんのお兄さんよ。
サクラ:そうだってんですか。はじめまして。
サクラはきちんと挨拶しようと立った時だった、ふらつき地面に崩れそうになった。
トーマが咄嗟にサクラの体を支えベンチに座り直させた。
トーマ:大丈夫ですか。帰った方が良さそうですね。車を用意させますから少々お待ちを。
ギア:お手数かけます。サクラもう少しの我慢だからね。
少しすると二人男性が現れて片方の男性がサクラを軽く持ち上げお姫様抱っこした。
トーマ:家はセラの住んでる場所だから頼む。
男性:承知しました。そちらの方もご一緒に。
ギア:はい。トーマさんありがとう。今度改めてお礼させて頂きます。
トーマ:では、私はこれで。礼には及びませんよ。その代わり妹と仲良くして下さい
トーマは軽くてを振って会場内へと消えて行った。
「なんてスマートなの‼︎」
ギア子とサクラはトーマに用意して貰った車に乗りライブ会場を後にしたのであった。
つづく
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