名探偵レン太郎

レン太郎

文字の大きさ
10 / 21

SM屋敷の惨劇

しおりを挟む

 とある西洋風の屋敷で、殺人事件が起きた。
 殺害されたのは、その屋敷の主人。通報したのは、その屋敷に仕える執事で、夜中に主人の部屋から物音が聞こえてきたので、気になって部屋を訪ねたところ、主人が死んでいるのを発見したという。
 黒川は早速、部下を引き連れて現場へと急行した。


 屋敷に到着──。
 とても大きな屋敷だ。そして、門も大きい。屋敷の至る所に、金を掛けているのがよくわかる。
 呆気にとられながらも黒川は、門の脇にある、高級そうな呼び鈴を押した。


ブーーーッ!


「……ショボイな」

 なぜか、呼び鈴の音はショボかった。
 すると屋敷から、一人の老人が姿を現した。

「警察の方々ですね。ようこそお越し下さいました」

 老人の顔は、真っ白な白髪に隠れて確認しずらかったが、見た感じ、70~80歳位の男性のようだった。

「あなたが、通報をくれた執事さんですか?」

 黒川は老人に尋ねた。

「ええ、私がご連絡を差し上げました、この屋敷に仕える執事でございます」

 どうやらそのようである。

「殺人があった現場へ、案内して下さい」

「はい、こちらへどうぞ」

 そう言うと執事は、屋敷の奥へと入って行き、黒川達も執事の後に続いた。


「こちらでございます」

 一番奥の突き当たりの部屋の手前で、執事はそう言った。黒川は執事を追い越し、殺人があった現場へと、足を踏み入れたのであった。

「こ、これは……」

 黒川の目に、最初に飛び込んできた光景とは、その屋敷の主人と思われる、チビ・デブ・ハゲと三拍子揃った中年の男が、全裸で四つん這いになったまま、亀甲縛りをされて死んでいる姿だった。
 そしてなんと、お尻には、とてつもなくデカイ浣腸が刺さっており、頭は真っ二つにされ、凶器の斧が、まだ刺さったまんまだった。

「す、すごい死に方だ……」

 黒川は、おもわず息を飲んだ。

「事件があった日のことを、詳しく教えて下さい」

 黒川は、部屋の外で待っている執事に聞いた。

「あれはそうですねえ……昨夜、私がその日の最後の仕事を終えて、寝ようと思った時のことです」

「ほう、それで」

「旦那様の部屋から、すごい音が聞こえてきたので、慌てて部屋の方へ向かいました」

「フムフム」

「すると部屋から、男が走り去って行くのを見ました」

「その男の顔を見ましたか?」

「いえ、暗かったので顔までは……」

「そうですか、話を続けて下さい」

「はい。そして、旦那様の部屋をノックしてもお返事がなかったので、入ったら……」

「死んでいた?」

「その通りです」

 黒川は部下の刑事に聞いた。

「この付近一帯の目撃情報はあったのか?」

「はい。この執事の言う通り、昨夜この屋敷から、怪しい人影が走り去るのを、近所の住人が目撃しています。性別までは不明ですが……」

「どうやら、そいつが犯人のようだな。よし、一旦本部に帰って報告後、捜査開始だ」

「わかりました!」

 犯人は屋敷の主人を殺害後、逃走を謀った模様だ。早く犯人を捕まえなければ。

「執事さん、後は鑑識がきて現場を処理しますから、私達はここで失礼します」

「そうですか、ご苦労様でした」

 と、黒川達が帰ろうとしたその時である。

「ちょっと待っておくれやす」

「誰だっ!」


 早くイクこと風の如く!
 連射可能なマグナム探偵!
 名探偵レン太郎!


 黒川は黙ったまま、頭を押さえてうなだれている。

「あ、あれ……どうしたんですか? 黒川さん」

「誰なのかわかっているのに、誰だっ! と言ってしまった、自分が嫌になっただけだ」

「そんなー! お約束じゃないですか。気にしない気にしない」

 レン太郎は、黒川の背中をポンポン叩いている。

「で、どっちだ?」

「……はい?」

「お前はどっちのレン太郎なんだ?」

「どっちって、どういう意味ですか?」

 そう、前回の話で、レン太郎は二重人格者であることが判明している。二重人格といっても、見た目は変わらないので、黒川はどっちかわからないでいた。

「質問していいか?」

「はい、どうぞ」

「いい国つくろう」

「ハメ撮り天国」

「やっぱり、アホな方か……」

 レン太郎は、銃声を聞くことによって、賢くなったりアホになったりする特異体質だ。
 まあ普通、銃声なんて聞く機会なんて滅多にある事ではない。なのでレン太郎は、前回アホになってから、そのまんまという訳だ。


「いいか! よく聞け!」

 黒川は、レン太郎を見据えたまま話を続けた。

「俺は今から本部に帰る。お前もこの屋敷から出ていく。以上だ! わかったなっ!」

「はい、わかりました!」

 そう言うとレン太郎は、その部屋を興味深そうに物色し始めた。

「わかってねーじゃねーかっ! オメーはっ!」

「ほらほら、黒川さーん! この部屋、SMグッズがいっぱいありますよー!」

 レン太郎は、宝の山を見付けたかのように、はしゃいでいる。

「刑事さん、何なんですか? あの人は」

 執事は、わけのわからない男に部屋を荒らされて、怒っているようだ。

「すみません、単なる変態です。すぐに連れて帰りますから」

 そう言って黒川は、レン太郎に近づいた。
 すると、

「ねえ、黒川さん」

 レン太郎は、主人の死体を見ながら話し始めた。

「なんだ?」

「この人、幸せな死に方をしてると思いませんか?」

「どうしてだ? こんな酷い殺され方なのに……」

「だって、SMのプレイ中に、絶頂に達したところで死んでるんですよ。さぞ、本望だったんじゃないですか?」

「プレイ中に……だと?」

 黒川は、レン太郎の言葉を聞いて少し考えた。そして、鋭い眼光で執事をにらみつけた。

「執事さん」

「は、はい。何でしょうか?」

「あなた確か……男が走り去ったって言いましたよね?」

「え、えーと、男だったような女だったような……」

「ご主人は、SMの趣味がおありのようです。しかも、死に方から推測すると、かなりのマゾのようだ」

 黒川は、執事から目を離さずに話し続けた。

「SMプレイの最中に殺されたということは、相手……いや犯人は、女王様という事になる。だから、走り去ったのは女だ。執事さん、あなたウソを言いましたね?」

 執事は、そのまま黙り込んでしまった。

 すると、

「く、黒川さん! た、大変です!」

 レン太郎が慌てた様子で、黒川を呼んだ。

「ど、どうした?」

「私のチンコが、おっきくなっています」

 レン太郎は、膨らんだ下半身を黒川に見せつけた。

「オメーには、節操ってもんがねーのかっ!」

 黒川は、レン太郎の頭をグーで殴った。

「痛いです」

「当たり前だ」

「黒川さん。私のチンコは、いい女にしか反応しないんです」

「だからどうした?」

「でも、ここには男しかいないんですよ。ね、大変でしょ?」

「そういえば……」

 たしかに、この部屋には、黒川と、その部下の男と、執事と、レン太郎しかいない。にもかかわらず、レン太郎の下半身が膨らんでいるのは、どういう事なのだろうか。

「ミホコさんがいる時は、ギンギンなんですけどね。黒川さんもそうでしょ?」

「うるせーよ」

 どうやら、黒川もミホコには反応していたように思われる。
 と、黒川がレン太郎と言い合っていると、

「わ、私は、用事がありますので失礼します」

 そう言って執事は、部屋を出ようとした。

「あっ、ちょっと待っ……ん?」

 その時、黒川は見た。執事の真っ白な白髪の下から、黒い髪がチラリと出ているのを──。

「執事さん」

「は、はい」

「あんた、本当は執事じゃないだろ?」

「な、何を言ってるんですか。私はこの屋敷に長年仕えている……」

 執事は、かなり動揺しているようだ。

「その白髪のヅラの下から、本当の髪がはみ出て見えてんだよっ! しかも、前髪を下ろして、ご丁寧に顔まで隠しやがって!」

 そう言うと黒川は、執事の髪を掴んで引っ張った。すると、ヅラが外れて、執事の正体が明かとなったのだ。

「……あ」

 と、黒川は言った。

「……あ」

 と、部下の刑事達も言った。

「……お、おおっ!」

 と、レン太郎はテンションが上がった。

 それもそのはず、その白髪のヅラの下から現れた顔とは、まだ20代と思われる、黒髪の美女だったのだ。

「お前、いったい何者だ?」

 黒川は美女にそう聞いた。

「あたしは、この死んだ男の妻よ」

 なんと、この美女の正体は、殺された屋敷の主人の妻だったのだ。

「ええっ!」

 と、黒川は驚いた。

「ええっ!」

 と、部下の刑事達も驚いた。

「イヤーッ! こんな美人がこの男と、あんなことやこんなこと……」

 と、レン太郎はジタバタしながら悔しがった。

「あんたが、この男の妻?」

 半信半疑ながらも、黒川は再確認した。

「そうよ」

 殺された主人は、チビ・デブ・ハゲと三拍子揃っている。そして、SMが趣味で、超ど級のMときている。どう考えても、この美女とは不釣り合いだ。

「世の中、わからんもんだな」

 そう言うと黒川は、タバコを取り出して口にくわえた。

「黒川さん、火をどうぞ」

「あぁ、スマンな」

 レン太郎は、真っ赤な低温ローソクで、黒川のタバコに火を点けた。

「おい」

「はい?」

「このローソク、どっから持ってきた?」

「え、そこら辺にごろごろ落ちてましたけど……」

 黒川は、タバコをくわえたまま、怒りにうち震えている。

「ここは殺人現場だっ! 勝手に現場の物を触るんじゃねーっ!」

 そして黒川は、勢いづいたまま美女にも話し出した。

「あんたも、何で執事に変装する必要があったんだ? 素直に最初っから妻だと名乗ればいいだろう!」

「嫌だったのよ」

「なにがだ?」

「この男の妻だって、名乗るのが嫌だったからよ」

「じゃあ、なんで結婚なんかしたんだ?」

 美女は、バツが悪そうな顔をしたまま、黙ってしまった。

「財産目当てか?」

 と、黒川は美女に聞いた。

「そうよ! この屋敷の財産が欲しくて、この男と結婚したわ」

「で、殺したのもあんただな?」

「だって、この男、毎晩毎晩、あたしに女王様のコスチュームを着せて、SMプレイを強要するんだもの」

「だから殺したのか?」

「そうよ。でも殺すなら、せめてプレイの最中に絶頂に達した時に殺してやろうと思ったの」

「せめてもの情けか?」

「そんなところね」

「で、殺害後、あんたはそのまま逃走をしたと見せかけて屋敷に戻り、執事の変装をして警察に通報したわけだ」

「その通りよ。誰かが逃げたのを、近所の住人に見られなければならなかったから……」

「そこまでしたのに、残念だったな」

 そう言いながら黒川は、美女に手錠をかけた。

「殺人の容疑で逮捕だ」

 そして事件は解決した。

 すると、

「黒川さん、ちょっといいですか?」

 と、レン太郎の声がした。
 見ると、レン太郎はワクワクした表情で全裸になっていた。

「な、何やってんだ?」

「何って、現場検証ですよ」

 そう言いながらレン太郎は、全裸のまま四つん這いになった。

「さあ、女王様! 私を殺したご主人だと思って、最初っからプレイを再現して下さい!」

「うるさい! あんたさえ来なければ、上手くいっていたのにっ!」

 美女は声を荒らげ、レン太郎を怒鳴りつけた。

「イヤーン! その調子ーっ!」

 だが、レン太郎は喜んでいる。

 この時、黒川は思った。

 たしかに、レン太郎が来なければ、執事に変装していた事も、犯人だった事も気づかずに、そのまま帰っていた。まさか本当は、このレン太郎は、アホな方ではなく、賢い方だったのではないか……と。


「さあ! 早く続きをっ!」

 レン太郎は女王様に、プレイの続きを期待している様子だ。

「まさかな、考え過ぎだ」

 そして、黒川は犯人を連行し、レン太郎は部下の刑事に、保護という形で取り押さえられ、事件は幕を閉じた。

 意外な活躍で、事件を解決へと導いた名探偵レン太郎。
 次回は、どんな現場に現れるのであろうか。

「まだ現場検証が、終わってませーん!」


(つづく)
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

【完結】限界離婚

仲 奈華 (nakanaka)
ミステリー
もう限界だ。 「離婚してください」 丸田広一は妻にそう告げた。妻は激怒し、言い争いになる。広一は頭に鈍器で殴られたような衝撃を受け床に倒れ伏せた。振り返るとそこには妻がいた。広一はそのまま意識を失った。 丸田広一の息子の嫁、鈴奈はもう耐える事ができなかった。体調を崩し病院へ行く。医師に告げられた言葉にショックを受け、夫に連絡しようとするが、SNSが既読にならず、電話も繋がらない。もう諦め離婚届だけを置いて実家に帰った。 丸田広一の妻、京香は手足の違和感を感じていた。自分が家族から嫌われている事は知っている。高齢な姑、離婚を仄めかす夫、可愛くない嫁、誰かが私を害そうとしている気がする。渡されていた離婚届に署名をして役所に提出した。もう私は自由の身だ。あの人の所へ向かった。 広一の母、文は途方にくれた。大事な物が無くなっていく。今日は通帳が無くなった。いくら探しても見つからない。まさかとは思うが最近様子が可笑しいあの女が盗んだのかもしれない。衰えた体を動かして、家の中を探し回った。 出張からかえってきた広一の息子、良は家につき愕然とした。信じていた安心できる場所がガラガラと崩れ落ちる。後始末に追われ、いなくなった妻の元へ向かう。妻に頭を下げて別れたくないと懇願した。 平和だった丸田家に襲い掛かる不幸。どんどん倒れる家族。 信じていた家族の形が崩れていく。 倒されたのは誰のせい? 倒れた達磨は再び起き上がる。 丸田家の危機と、それを克服するまでの物語。 丸田 広一…65歳。定年退職したばかり。 丸田 京香…66歳。半年前に退職した。 丸田 良…38歳。営業職。出張が多い。 丸田 鈴奈…33歳。 丸田 勇太…3歳。 丸田 文…82歳。専業主婦。 麗奈…広一が定期的に会っている女。 ※7月13日初回完結 ※7月14日深夜 忘れたはずの思い~エピローグまでを加筆修正して投稿しました。話数も増やしています。 ※7月15日【裏】登場人物紹介追記しました。 2026年1月ジャンルを大衆文学→ミステリーに変更しています。

同じアパートに住む年上未亡人美女は甘すぎる。

ピコサイクス
青春
大学生の翔太は、一人暮らしを始めたばかり。 真下の階に住むのは、落ち着いた色気と優しさを併せ持つ大人の女性・水無瀬紗夜。 引っ越しの挨拶で出会った瞬間、翔太は心を奪われてしまう。 偶然にもアルバイト先のスーパーで再会した彼女は、翔太をすぐに採用し、温かく仕事を教えてくれる存在だった。 ある日の仕事帰り、ふたりで過ごす時間が増えていき――そして気づけば紗夜の部屋でご飯をご馳走になるほど親密に。 優しくて穏やかで――その色気に触れるたび、翔太の心は揺れていく。 大人の女性と大学生、甘くちょっぴり刺激的な同居生活(?)がはじまる。

サレ妻の娘なので、母の敵にざまぁします

二階堂まりい
大衆娯楽
大衆娯楽部門最高記録1位! ※この物語はフィクションです 流行のサレ妻ものを眺めていて、私ならどうする? と思ったので、短編でしたためてみました。 当方未婚なので、妻目線ではなく娘目線で失礼します。

わたしの下着 母の私をBBA~と呼ぶことのある息子がまさか...

MisakiNonagase
青春
39才の母・真知子は息子が私の下着を持ち出していることに気づいた。 ネットで同様の事象がないか調べると、案外多いようだ。 さて、真知子は息子を問い詰める? それとも気づかないふりを続けてあげるか? そのほかに外伝も綴りました。

百合ランジェリーカフェにようこそ!

楠富 つかさ
青春
 主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?  ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!! ※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。 表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。

上司、快楽に沈むまで

赤林檎
BL
完璧な男――それが、営業部課長・**榊(さかき)**の社内での評判だった。 冷静沈着、部下にも厳しい。私生活の噂すら立たないほどの隙のなさ。 だが、その“完璧”が崩れる日がくるとは、誰も想像していなかった。 入社三年目の篠原は、榊の直属の部下。 真面目だが強気で、どこか挑発的な笑みを浮かべる青年。 ある夜、取引先とのトラブル対応で二人だけが残ったオフィスで、 篠原は上司に向かって、いつもの穏やかな口調を崩した。「……そんな顔、部下には見せないんですね」 疲労で僅かに緩んだ榊の表情。 その弱さを見逃さず、篠原はデスク越しに距離を詰める。 「強がらなくていいですよ。俺の前では、もう」 指先が榊のネクタイを掴む。 引き寄せられた瞬間、榊の理性は音を立てて崩れた。 拒むことも、許すこともできないまま、 彼は“部下”の手によって、ひとつずつ乱されていく。 言葉で支配され、触れられるたびに、自分の知らなかった感情と快楽を知る。それは、上司としての誇りを壊すほどに甘く、逃れられないほどに深い。 だが、篠原の視線の奥に宿るのは、ただの欲望ではなかった。 そこには、ずっと榊だけを見つめ続けてきた、静かな執着がある。 「俺、前から思ってたんです。  あなたが誰かに“支配される”ところ、きっと綺麗だろうなって」 支配する側だったはずの男が、 支配されることで初めて“生きている”と感じてしまう――。 上司と部下、立場も理性も、すべてが絡み合うオフィスの夜。 秘密の扉を開けた榊は、もう戻れない。 快楽に溺れるその瞬間まで、彼を待つのは破滅か、それとも救いか。 ――これは、ひとりの上司が“愛”という名の支配に沈んでいく物語。

寄生虫の復讐 ~美咲の冷徹な一刺し~

スカッと文庫
ミステリー
「お前みたいな寄生虫はゴミだ」 10年尽くした夫・雅也から突きつけられたのは、離婚届と不倫相手。 彼は知らない。私が家を飛び出した「サカモト・ホールディングス」の令嬢であることを。 そして明日、彼が人生を賭けて挑む調印式の相手が、私の実父であることを。 どん底に叩き落とされたサレ妻による、容赦なき「経済的破滅」の復讐劇。

処理中です...