チェリーボーイ

レン太郎

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おっぱいのチカラ

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 タクヤはミチヨに付き添われながら、降り口の階段を降りた。だがその時、ムニュっとした感触が、タクヤの肩を直撃していた。
 そう、ミチヨのおっぱいである。寄り添うことによりミチヨの乳は、タクヤの肩にダイレクトに触れていた。
 階段を降りる、一歩一歩を踏み締めるたびに、タクヤの肩にボイーンボイーンと跳びはねるミチヨの乳。当然のことながら、タクヤはその感触を噛み締め、ポコチンを勃起させたまま、階段を“ゆっくり激しく”降りていったのであった。もちろん、前かがみで。

「あそこに座りましょう」

 ミチヨは、ヘルズコースターからちょっと離れた場所にあるベンチを指差した。

「あ、ああ……」

 相変わらず勃起しているタクヤ。もうこれで、ミチヨの『おっぱい肩のせタイム』が終了かと思うと、本当に、本当に残念でならない。
 ミチヨはタクヤをベンチへと座らせ、献身的に背中をさすっていた。

「おい、大丈夫か? タクヤ」

 タクヤの前かがみの時間が、あまりにも長いので、さすがにユウタも心配になり声をかける。前かがみのまま、タクヤはひきつった笑顔をチラリと見せた。

 本当はぜんぜん大丈夫なのだが、ここで背筋を伸ばしてしまうと、タクヤの股間の大きく張ってしまっているテントを、みんなに見られてしまう。
 そのテントの側で、小人たちがキャンプファイアーを囲い、みんなでマイムマイムを踊っていても、まったく不思議ではないくらいのテントの張り具合である。
 そして、そのテントの中には、巨大化したカメさんが潜んでいるのだ。タクヤはこの事実を、誰にも悟られてはならない。
 とその時、

「……あ」

 タクヤの視界に、ある建造物が飛び込んできた。
 そう、公衆トイレである。

「お、俺ちょっと、トイレに行ってくる」

 タクヤは再び、前かがみのまま立ち上がり、公衆トイレを目指して歩きはじめた。タクヤが公衆トイレに行く理由──。
 決して、気分が悪いわけでも、用をたす為でもない。

 そう、一発ヌクためである。

 もはやペニ佐衛門は、爆発寸前のところまできていた。自然におさまる気配は、微塵も感じられない。
 はち切れんばかりのペニ佐衛門を静めるには、中に溜まっている、性欲の権化を放出する以外に方法はないと、タクヤは考えたのだ。
 タクヤは、公衆トイレという名の、オナニールームを目指し、ヨタヨタと早足で歩いていた。

「タクヤ、俺も一緒に行くぜ」

 ユウタが、タクヤの後を小走りで追ってきた。

「く、来るなぁーっ!」

 だが、タクヤはユウタを拒絶した。一発ヌク傍らで、親友とはいえ人がいたのでは、出るものも出ないわけだから、まあ当然といえば、当然の話である。

 ユウタを振り切るように、タクヤは前かがみ競歩で、オナニールームへと滑るように入っていった。その様子を、ユウタをはじめ、ミチヨとアキナも見守っていた。
 そして、タクヤが姿を消して、一分も経たないうちに、公衆トイレから、なまめかしい声が響き渡った。

「アハァーハァン」

 お察しの通り、タクヤがイッた合図である。
 その声を目の当たりに聞いていた残された三人は、不思議な気持ちに包まれていた。

「な、なんだ? 今の声」

「さぁ、でもなんか、おかしな声よね?」

 ユウタとアキナは、キョトンとした顔で話していた。
 だが、ミチヨはハッとひらめいた。というより、気付いてしまったのだ。
 タクヤが、一発ヌイてしまったということを──。

 タクヤが勃起しているのを、ミチヨは瞬時に見抜いていた。実は、『おっぱい肩のせタイム』は、ミチヨの確信的行動であったのだ。
 さりげなく、自慢のおっぱいを、男の身体に擦り寄せる。これで、たいがいの男は、下半身の突起物に、なんらかの反応を示す生き物であることを、ミチヨは知っていたのだ。
 ヘルズコースターでもみくちゃにされながらも、おっぱいを揉もうと、勇猛果敢にチャレンジしたタクヤ。そんなタクヤに心を打たれ、せめてものご褒美のつもりだったのかどうかは定かではないが、とにかくミチヨは、自らのおっぱいを確信的にタクヤに擦り寄せ、勃起を促したのである。

 ミチヨはブサイクだ。どんなに頑張っても、顔の良さでは勝負できない。そこでミチヨは、自らの最大の武器である、おっぱいを利用したというわけだ。
 このおっぱい攻撃は、いかなる男でも、簡単に虜にできる。顔はブサイクでも、男というのは、おっぱいに弱い生き物。哀しいかな、遠くにいる美人より、近くにあるおっぱいに飛びつく性質を持つ、ヒト科の哺乳動物(♂)なのである。
 これでタクヤは、少なからず、ミチヨと“ヤリたい”と思っているに違いない。ミチヨはそう確信していた。

 とそこへ、非常にスッキリとした顔のタクヤが、公衆トイレ(オナニールーム)から出てきた。
 その姿は実に爽やかで、周りにモンシロチョウが飛び回っていても、まったく違和感がないほどである。
 入った時とは違い、背筋をピーンと伸ばし、お手本のようなウォーキングで軽やかに歩くタクヤ。どうやら、暴れん坊ペニ佐衛門が、おとなしくなったようである。

「スッキリしたか?」

 タクヤの顔色を見て、気分が良くなったと安堵した、ユウタが声を掛ける。

「ああ、スッキリしたぜ!」

 親指をピンと立て、ニカッと笑うタクヤ。その歯はいつもよりも白く輝いているように見えた。

「本当にもう、ちょっと心配しちゃったじゃない」

 続けてアキナも、タクヤの顔色を伺い、安堵の表情を浮かべていた。

「アハハー! 悪い悪い」

 悪戯っ子のように、舌をペロッと出して愛想笑いのタクヤ。そしてミチヨも、続けてタクヤに声を掛けた。

「スッキリして良かったわね。シュナイダー」

 だが、その視線の先は、タクヤの顔ではなく、さっきまでキャンプが行われていた、下半身を見つめていた。
 当然のことながら、もうテントは張っていなかった。キャンプファイアーをしていた火は消され、小人たちも忽然と姿を消しており、テントに潜んでいた巨大なウミガメも、小さなミドリガメへと変化していたのであった。

「あ、ああ、一応な」

 一応は、違う意味でスッキリしたと、ミチヨに告げるタクヤ。ミチヨの視線が、股間から徐々に上がり、タクヤの顔に注がれていたが、タクヤは、まともにミチヨと顔を合わせることができない。
 その理由は、ミチヨがブサイクだからではなく、今しがた一発ヌイた、オナペットだったからである。

「何か飲みましょうか?」

 タクヤの気持ちを察したのか、ミチヨは、近くにあった自販機をチラリと見てそう言った。

「バナナミルクあるかな?」

 相変わらず、バナナミルクには目がないタクヤ。

「あたしが見てくるわ」

 そう言うと、おっぱいという名のリーサルウエポンを、ユッサユッサと揺らしながら、小走りで自販機へと駆けて行った。

 その姿を、タクヤは冷静に見守っていた。さっきまで、元気なわんぱく坊主だったペニ佐衛門も、おしとやかになり、ミチヨの激しく揺れるおっぱいを見ても、平静を保つことができていた。
 しかし、ユウタは違った。やはりユウタも、股間に“竿”を持つ、ヒト科の霊鳥類(♂)の一人。
 いくらブサイクとはいえ、ナイスバディに付属している、はち切れんばかりの乳が上下に激しく揺れるのを、目の当たりにしてしまったら、ポコチンになんらかの反応を示さずにはいられなかったのである。

 ユウタはさっきのタクヤ同様に、前かがみになりつつある。

「どうしたの? ユウタ」

 ユウタの身体の異変に気付いたアキナが声を掛ける。

「い、いやあ……」

 言えない。ミッチョリーナの爆乳を見て、半ボッキ状態だなんて言えるわけがない。そんなこと言ったら、貧乳アキナンジェラから、半ボッキのまま半殺しにされてしまうだろう。
 ユウタは、ポケットに両手を突っ込むと、左右からポコチンを押さえ込んだ。
 とそこへ、ミチヨの声が聞こえてきた。

「バナナミルクあったわよー!」

 ミチヨは、バナナミルクを四つ、胸元に抱きかかえ、意図的におっぱいをプルンプルンと弾ませながら走ってきた。ユウタのポコチンの海綿体に、さらに血液が流れ込む。
 見てはならない。見てはならないんだけど見てしまう、ミチヨのおっぱい。ユウタは、ポケットの中でポコチンを押さえ込んでいるの左右の手に、さらに力を注ぎ込んだ。
 一方のタクヤは、涼しい顔でミチヨを出迎えた。わずかながらも、ペニ佐衛門は反応を示していたが、一発ヌイていただけあって、さすがにボッキンキンにはならないようである。

「はい、シュナイダー。バナナミルク」

「サンキュ!」

 ミチヨの胸元から、バナナミルクを一つ取るタクヤ。おもわず、はずみで触ってしまおうかと思ったが、一発ヌイたという理性のバリアが、そうはさせなかった。

 次にミチヨは、ユウタの元へ向かった。

「はい、ユウタくん」

「あ、ありがとう……」

 ミチヨの胸元へ、手を伸ばすユウタ。生唾をゴクリと飲み込み、グランドキャニオンにも匹敵するであろう胸の谷間を凝視していた。
 バナナミルクの先には、ユウタのポコチンを元気にさせた元凶である、おっぱいぱいーんがある。
 バナナミルクを取る“はずみで”ちょっとくらい触れてもいいよな。
 との思いの中で、いつしかユウタは、ポコチンを押さえ込んでいた両手を、ポケットから出していた。
 いまや、ユウタの下半身は、先住民族のキャンプのにも、負けず劣らずのテントを張っていたのであった。
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