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第三章『遊学』~魔竜の集う国・ガデルフォーン~
過去の因縁とこれから
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※最初は、ウォルヴァンシアの王宮医師ルイヴェルの視点。
後半は、ガデルフォーンの騎士団長サージェスティンの視点で、お送りします。
――Side ルイヴェル
「不精髭の男……、か」
一度自分の部屋に戻った俺は、ラナレディアの町でユキが遭遇した二人の人物について考えていた。
『金の髪の少女』については、俺もガデルフォーン側の情報でしか知らないが、もう一人……、『不精髭の男』については、ひとつ心当たりがある。
単なる偶然かもしれない。ただ、似通っただけの特徴を持つ人物……。
そう思いもしたが、ユキを害した『瘴気』の存在を考えると……、ある種の可能性が過る。
「…………」
自身の思考を数年前へと沈めるようにソファーに重みをかけると、俺は珈琲の苦味と共に液体を喉の奥へと流し込んだ。
現・国王であるセレインが王子であった時代に起きた事件。
そろそろ十年近くが経つだろうか……。
ユキが話した男の特徴と一致する不精髭の男が裏で操りの糸を引き、王子の命を脅かし、古より伝わるラスヴェリートの秘宝にまで手を出した。
それどころか、さらには面倒な手間を二度、三度とかけさせた挙句、仕掛けた陣から巨大な魔獣を呼び出した男。
最終的には、男の死によって全ての騒動は幕を閉じたが……、
ラスヴェリートの地に再び現れた陣の事といい……。
「無関係、と……、言い切るには難しい、か」
ラスヴェリートに再度現れたあの陣は、その紋様だけが『場』の地面に描かれているという状態だ。
俺も一度見に行ったが、術としての構成は成されておらず、現時点で言えば、ただの砂地に描かれた落書きのようなものと言っていいだろう。
ウォルヴァンシアの術者とラスヴェリートの術者が、万が一を考えて研究と調査は行っているが、あの『不精髭の男』の影をユキの話から感じた以上、一度陛下に報告をしておく必要があるだろうな。
「また何か面倒事でも起きてんのか?」
俺の部屋にノックもなく入って来たのは従兄のディークだ。
向かい側のソファーに腰を下ろし、長い黒銀髪を後ろに払い、足を組んでこちらを探るように視線を向けてくる。
一応確認の形をとってはいるが、「とっとと吐け」がこの眼差しの真意だ。
「起こるというか、起きる可能性があると言うべきか」
「どっちも同じようなモンだと俺は思うがな。ユキがお前の様子が変だって心配してたぞ?」
「ふっ……、お人好しなお姫様だからな。誰かに変化があれば、すぐに気付いて気に掛ける」
それは、アイツの幼い頃からの変わらない美点であり、また自身を厄介事へと巻き込む難儀なところでもあるが。
せっかく他国へと学びに来ているあれに、余計な面倒は御免だ。
しかし、あの男の存在が危惧される今、何も起こらない可能性は限りなく低いだろう。ユキの話にあった、金髪の少女を待たせていた間の男の用事というのも気になるが……。
「こっちは情報不足なんでな。さっさとお前の持ってる面倒事とそれを寄越せ」
「相変わらず上から目線だな、お前は」
「当たり前だろうが。俺はお前の従兄だぞ? たまにはお従兄様と崇め奉って頼ったらどうだ?」
物言いは挑発的だが、一応手助けを申し出てくれているんだろう。
確かに、ディークが戦力に加われば俺の負担は減るな……。
「たまにはいいだろう。……ディークお従兄さ」
「いや、やっぱいい。何か気色悪くなってきた」
「遠慮をするな。たまには可愛い従弟に徹してや」
「次言ったら、ぶん殴る」
まぁ、百パーセント嫌がらせで言おうとしたわけだがな。
期待通りに「うげっ」とした表情を描いたディークに小さな笑いを零す。
決して俺が上手(うわて)というわけじゃないが、その時々で言い負かされる時もあれば、ディークをこんな顔にさせる事もある。
昔から変わらない従兄とのやりとりだ。
「小せぇ頃から可愛げのねぇガキだったが、そのまま大人になると、本当厄介だよな。お前、昔のままユキを苛めてんじゃねぇだろうな?」
「ふっ、可愛がってやっているだけだ」
「迷いのない目で悪趣味な事をよく言えたもんだ。まぁいい。それより、さっきの話の続きだ。お前は何を抱え込んでる? 久しぶりに会ったんだ。暇潰しに俺の力を貸してやるよ」
すでに関わる気の様子のディークは、一度女官を呼び茶の支度を言いつけてソファーに居座った。こうなると絶対に意思を曲げないからな。ここはひとつ、従兄に素直に甘えさせて貰うとするか。
俺は過去に起きたラスヴェリートの件と、ディークも把握しているガデルフォーンで過去に起こった事件の事を併せて説明を行う事にした。
◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆
――Side サージェスティン
「というわけなんだけど、……陛下はどう思う?」
ラナレディアの町で遭遇した瘴気の気配、ユキちゃんの異変。
彼女の記憶から提供された『金髪の少女』の話。
玉座に座り瞼を閉じて聞いていた陛下が、そのアメジストの双眸を宙へと据える。
傍ではシュディエーラが手で口許を隠し、「まさか……」と小声を漏らして俺へと視線を向けた。
「……やはり、『生きている』という事か」
「正確には、あの子、遠い昔に死んでるんだけどねー。陛下が霊体に干渉して消滅させた時も、後から面倒事引き起こしてくれたし、その後どれだけ消息を追おうとしても無駄だった……。結構な月日が経ってから現れてくれたもんだよ、まったく」
「サージェスティン、金の髪の少女はエリュセード内に幾らでもいます。まだ決めつけるのは早い気がしますが、……ユキ姫殿の受けた影響を考えますと」
「害ある存在であるのは、間違いないんじゃないかな。それに……、ユキちゃんを気に入っちゃった可能性があるんだよね」
もしも、ユキちゃんの話してくれた少女が、間違いなくあの子だとすれば……。
お兄様お兄様と囚われの皇子達を慕い操ったように、彼女にも何か仕掛けてくる可能性がある。まだ存在している以上、遅かれ早かれ、このガデルフォーンの皇宮にも何か厄災を持ち込む事だろう。はぁ……、嫌な自信だね、まったく。
「そうなると、ユキ姫にも危害が及ぶ可能性があるな」
外の庭に続く窓張りの扉に背を預けていたラシュさんが、俺の横に立つ。
ラシュさんにとっても意外過ぎただろうね。いや、ここにいる全員同じか。
何十年も何事もなく過ごして来れたのに、どういう悪趣味なサプライズなんだか。
ほーんと……、肉体があるなら跡形も残らないように斬り刻んであげたいところだよ。
「ユキにはルイヴェルがついておる。だが、……サージェス、お前もユキの護衛につけ。騎士団の仕事は他の者に任せよ」
「了解。あの金髪悪戯っ子は、絶対にユキちゃんには近づけさせないよ」
「ディア、俺は国内の探索にまわろう。仕掛けてくる前に動きを封じられるなら、それに越した事はないからな」
「では、私は皇宮内に異変がないかの調査と、情報収拾にまわりましょう」
ラシュさんとシュディエーラがそれぞれに自分の役割を進言して玉座の間を後にし始める。
「陛下、一度『ガデルディウスの神殿』も確認しておいた方がいいんじゃない?」
「それについては、我が明日一人で行こう。あとは……、魔術師団の者達とルイヴェルの報告も聞かねばならんな」
「ルイちゃん達の話だと、『場』も厄介な事になってるみたいだしねー。人員が上手くまわるかどうかの面倒も増える、かな」
幸いだったのは、この時期にラシュさんが帰ってきている事と、ルイちゃんと、その従兄でもあるフェリデロード家の神童、ディークさんが居合わせてくれた事だね。
あの従兄弟がタッグを組んだら、本当鬼のように強いよー。冗談抜きで。
金髪悪戯っ子相手でも一切容赦ないだろうね。同情とか一切しないよ。即瞬殺の刑だろうね。……特にディークさんが。あの人殺られる前に殺れがモットーだし。
「騎士団の子達に、不審者二人の捜索と捕獲を命じたいとこだけど、さすがに、あの子達にそんな事押し付けたら……、死んじゃうからね」
「シュディエーラの補佐をする形で情報を集めさせよ。無駄死には決してせぬように、制限を付けて行動させるがよい」
「了解。じゃ、俺は引継ぎとユキちゃんの護衛の任に行ってくるねー」
玉座の間を退出した俺は、騎士団へと向かって歩みを進めながら思考の揺り籠に意識を預けた。
なんで……、あの金髪悪戯っ子は、ユキちゃんに接触してきたのかな。
俺が店で会計をしている間に接触してきたみたいだけど、その目的がいまいちだ。
陛下の関係者だと把握した上でなのか、それとも偶然なのか……。
そして、何故、ユキちゃんを瘴気で害したのか……。
ガデルフォーンに再び現れた理由といい、本当に考える事が多いね。
「団長~!! ちょ、ちょっと正門の方にお願いします~!!」
「また陛下に挑戦者が~!!」
「忙しいから帰ってもらってー」
「「団長~~!!」」
適当にあしらって追い返すぐらいの技術を身に着けてほしいものだよねー。
陛下や俺は物凄くご多忙なルートに突入中だってのに……。
団員君達数名が俺の腰に縋り着いて来てるせいで、すっごく下が重いよ。
やっぱり行かなきゃ駄目? どうせまた陛下が出るまでもない弱い人達だと思うけど。
「仕方ないから五分以内に片付けるからね。その後の処理は君達でやるように」
「「はい!!」」
ラナレディアの町から戻って来て、まだあまり休めてもいないっていうのに、
手加減出来るかなー……。ちょーっと手荒くストレス発散しちゃうかもねー。
俺はやれやれと溜息を吐いて、護衛任務の前のひと仕事を片付けに正門へと向かうのだった。
後半は、ガデルフォーンの騎士団長サージェスティンの視点で、お送りします。
――Side ルイヴェル
「不精髭の男……、か」
一度自分の部屋に戻った俺は、ラナレディアの町でユキが遭遇した二人の人物について考えていた。
『金の髪の少女』については、俺もガデルフォーン側の情報でしか知らないが、もう一人……、『不精髭の男』については、ひとつ心当たりがある。
単なる偶然かもしれない。ただ、似通っただけの特徴を持つ人物……。
そう思いもしたが、ユキを害した『瘴気』の存在を考えると……、ある種の可能性が過る。
「…………」
自身の思考を数年前へと沈めるようにソファーに重みをかけると、俺は珈琲の苦味と共に液体を喉の奥へと流し込んだ。
現・国王であるセレインが王子であった時代に起きた事件。
そろそろ十年近くが経つだろうか……。
ユキが話した男の特徴と一致する不精髭の男が裏で操りの糸を引き、王子の命を脅かし、古より伝わるラスヴェリートの秘宝にまで手を出した。
それどころか、さらには面倒な手間を二度、三度とかけさせた挙句、仕掛けた陣から巨大な魔獣を呼び出した男。
最終的には、男の死によって全ての騒動は幕を閉じたが……、
ラスヴェリートの地に再び現れた陣の事といい……。
「無関係、と……、言い切るには難しい、か」
ラスヴェリートに再度現れたあの陣は、その紋様だけが『場』の地面に描かれているという状態だ。
俺も一度見に行ったが、術としての構成は成されておらず、現時点で言えば、ただの砂地に描かれた落書きのようなものと言っていいだろう。
ウォルヴァンシアの術者とラスヴェリートの術者が、万が一を考えて研究と調査は行っているが、あの『不精髭の男』の影をユキの話から感じた以上、一度陛下に報告をしておく必要があるだろうな。
「また何か面倒事でも起きてんのか?」
俺の部屋にノックもなく入って来たのは従兄のディークだ。
向かい側のソファーに腰を下ろし、長い黒銀髪を後ろに払い、足を組んでこちらを探るように視線を向けてくる。
一応確認の形をとってはいるが、「とっとと吐け」がこの眼差しの真意だ。
「起こるというか、起きる可能性があると言うべきか」
「どっちも同じようなモンだと俺は思うがな。ユキがお前の様子が変だって心配してたぞ?」
「ふっ……、お人好しなお姫様だからな。誰かに変化があれば、すぐに気付いて気に掛ける」
それは、アイツの幼い頃からの変わらない美点であり、また自身を厄介事へと巻き込む難儀なところでもあるが。
せっかく他国へと学びに来ているあれに、余計な面倒は御免だ。
しかし、あの男の存在が危惧される今、何も起こらない可能性は限りなく低いだろう。ユキの話にあった、金髪の少女を待たせていた間の男の用事というのも気になるが……。
「こっちは情報不足なんでな。さっさとお前の持ってる面倒事とそれを寄越せ」
「相変わらず上から目線だな、お前は」
「当たり前だろうが。俺はお前の従兄だぞ? たまにはお従兄様と崇め奉って頼ったらどうだ?」
物言いは挑発的だが、一応手助けを申し出てくれているんだろう。
確かに、ディークが戦力に加われば俺の負担は減るな……。
「たまにはいいだろう。……ディークお従兄さ」
「いや、やっぱいい。何か気色悪くなってきた」
「遠慮をするな。たまには可愛い従弟に徹してや」
「次言ったら、ぶん殴る」
まぁ、百パーセント嫌がらせで言おうとしたわけだがな。
期待通りに「うげっ」とした表情を描いたディークに小さな笑いを零す。
決して俺が上手(うわて)というわけじゃないが、その時々で言い負かされる時もあれば、ディークをこんな顔にさせる事もある。
昔から変わらない従兄とのやりとりだ。
「小せぇ頃から可愛げのねぇガキだったが、そのまま大人になると、本当厄介だよな。お前、昔のままユキを苛めてんじゃねぇだろうな?」
「ふっ、可愛がってやっているだけだ」
「迷いのない目で悪趣味な事をよく言えたもんだ。まぁいい。それより、さっきの話の続きだ。お前は何を抱え込んでる? 久しぶりに会ったんだ。暇潰しに俺の力を貸してやるよ」
すでに関わる気の様子のディークは、一度女官を呼び茶の支度を言いつけてソファーに居座った。こうなると絶対に意思を曲げないからな。ここはひとつ、従兄に素直に甘えさせて貰うとするか。
俺は過去に起きたラスヴェリートの件と、ディークも把握しているガデルフォーンで過去に起こった事件の事を併せて説明を行う事にした。
◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆
――Side サージェスティン
「というわけなんだけど、……陛下はどう思う?」
ラナレディアの町で遭遇した瘴気の気配、ユキちゃんの異変。
彼女の記憶から提供された『金髪の少女』の話。
玉座に座り瞼を閉じて聞いていた陛下が、そのアメジストの双眸を宙へと据える。
傍ではシュディエーラが手で口許を隠し、「まさか……」と小声を漏らして俺へと視線を向けた。
「……やはり、『生きている』という事か」
「正確には、あの子、遠い昔に死んでるんだけどねー。陛下が霊体に干渉して消滅させた時も、後から面倒事引き起こしてくれたし、その後どれだけ消息を追おうとしても無駄だった……。結構な月日が経ってから現れてくれたもんだよ、まったく」
「サージェスティン、金の髪の少女はエリュセード内に幾らでもいます。まだ決めつけるのは早い気がしますが、……ユキ姫殿の受けた影響を考えますと」
「害ある存在であるのは、間違いないんじゃないかな。それに……、ユキちゃんを気に入っちゃった可能性があるんだよね」
もしも、ユキちゃんの話してくれた少女が、間違いなくあの子だとすれば……。
お兄様お兄様と囚われの皇子達を慕い操ったように、彼女にも何か仕掛けてくる可能性がある。まだ存在している以上、遅かれ早かれ、このガデルフォーンの皇宮にも何か厄災を持ち込む事だろう。はぁ……、嫌な自信だね、まったく。
「そうなると、ユキ姫にも危害が及ぶ可能性があるな」
外の庭に続く窓張りの扉に背を預けていたラシュさんが、俺の横に立つ。
ラシュさんにとっても意外過ぎただろうね。いや、ここにいる全員同じか。
何十年も何事もなく過ごして来れたのに、どういう悪趣味なサプライズなんだか。
ほーんと……、肉体があるなら跡形も残らないように斬り刻んであげたいところだよ。
「ユキにはルイヴェルがついておる。だが、……サージェス、お前もユキの護衛につけ。騎士団の仕事は他の者に任せよ」
「了解。あの金髪悪戯っ子は、絶対にユキちゃんには近づけさせないよ」
「ディア、俺は国内の探索にまわろう。仕掛けてくる前に動きを封じられるなら、それに越した事はないからな」
「では、私は皇宮内に異変がないかの調査と、情報収拾にまわりましょう」
ラシュさんとシュディエーラがそれぞれに自分の役割を進言して玉座の間を後にし始める。
「陛下、一度『ガデルディウスの神殿』も確認しておいた方がいいんじゃない?」
「それについては、我が明日一人で行こう。あとは……、魔術師団の者達とルイヴェルの報告も聞かねばならんな」
「ルイちゃん達の話だと、『場』も厄介な事になってるみたいだしねー。人員が上手くまわるかどうかの面倒も増える、かな」
幸いだったのは、この時期にラシュさんが帰ってきている事と、ルイちゃんと、その従兄でもあるフェリデロード家の神童、ディークさんが居合わせてくれた事だね。
あの従兄弟がタッグを組んだら、本当鬼のように強いよー。冗談抜きで。
金髪悪戯っ子相手でも一切容赦ないだろうね。同情とか一切しないよ。即瞬殺の刑だろうね。……特にディークさんが。あの人殺られる前に殺れがモットーだし。
「騎士団の子達に、不審者二人の捜索と捕獲を命じたいとこだけど、さすがに、あの子達にそんな事押し付けたら……、死んじゃうからね」
「シュディエーラの補佐をする形で情報を集めさせよ。無駄死には決してせぬように、制限を付けて行動させるがよい」
「了解。じゃ、俺は引継ぎとユキちゃんの護衛の任に行ってくるねー」
玉座の間を退出した俺は、騎士団へと向かって歩みを進めながら思考の揺り籠に意識を預けた。
なんで……、あの金髪悪戯っ子は、ユキちゃんに接触してきたのかな。
俺が店で会計をしている間に接触してきたみたいだけど、その目的がいまいちだ。
陛下の関係者だと把握した上でなのか、それとも偶然なのか……。
そして、何故、ユキちゃんを瘴気で害したのか……。
ガデルフォーンに再び現れた理由といい、本当に考える事が多いね。
「団長~!! ちょ、ちょっと正門の方にお願いします~!!」
「また陛下に挑戦者が~!!」
「忙しいから帰ってもらってー」
「「団長~~!!」」
適当にあしらって追い返すぐらいの技術を身に着けてほしいものだよねー。
陛下や俺は物凄くご多忙なルートに突入中だってのに……。
団員君達数名が俺の腰に縋り着いて来てるせいで、すっごく下が重いよ。
やっぱり行かなきゃ駄目? どうせまた陛下が出るまでもない弱い人達だと思うけど。
「仕方ないから五分以内に片付けるからね。その後の処理は君達でやるように」
「「はい!!」」
ラナレディアの町から戻って来て、まだあまり休めてもいないっていうのに、
手加減出来るかなー……。ちょーっと手荒くストレス発散しちゃうかもねー。
俺はやれやれと溜息を吐いて、護衛任務の前のひと仕事を片付けに正門へと向かうのだった。
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