虐げられた王女は隣国の王太子と出会ったので、真実の愛を見つけることにしました。

朝日みらい

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第27章: 城の奪還作戦 

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城の城壁が見えてきたとき、心臓がドクドクと速くなるのがわかった。

冷静を装おうとしたけれど、やっぱりドキドキする。

だって、これから父王を救うために戦うんだもの。

緊張で胸が張り裂けそうだけど、でもこれをやらなきゃ、何も変わらない。

「アリシア、大丈夫か?」

レオニードの声が、私を現実に引き戻す。

振り返ると、彼が少し心配そうな顔をしていた。

なんだか、その顔を見るたびに胸がぎゅっと締め付けられる。

「うん、大丈夫。」

私はにっこり笑って答えた。

でも、内心は全然大丈夫じゃない。

だって、これから戦うんだよ?

誰だって怖いに決まってる。

でも、レオニードがいるから、少しだけ勇気が湧いてくる気がした。

「本当に大丈夫か?」

レオニードがもう一度問いかける。

私の顔をじっと見つめるその目が、あまりにも優しくて、心が少し揺れる。

「大丈夫よ、だって…」

私は口を開こうとしたけど、言葉が続かない。

だって、彼が隣にいるから。

彼が一緒に戦ってくれるから、私は一歩踏み出せる気がするんだ。

そんなこと、言葉にして伝えるのは照れくさいけど、目の前の彼がそんな風に見守ってくれていることが、何より心強かった。

レオニードが少し黙ってから、やっと言った。

「ならいい。けど、前線に出る必要はない。危険だ。」

「私だって戦うわ。」

私は決然と言った。

その言葉に、レオニードがびっくりしたように目を見開いた。

「私は王家の一員で、今は王国を取り戻すために戦わなくちゃいけないの。だから、戦わせて。」

その瞬間、彼が少しだけ眉をひそめる。

「でも、君は王女だろう?危険な場所に立つべきじゃない。」

「私が王女だからこそ、戦わなくちゃいけないのよ。」

私は少しだけ強い口調で答えた。

心の中で少し震えていたけれど、それでも言い切った。

レオニードはため息をついたように、軽く頭を振った。

「君がそんなことを言うと、ますます手がつけられないな。」

でも、どこか優しそうな目で私を見ている。

その表情を見て、なんだか少しホッとした。

「ありがとう、レオニード。」

私は小さな声で言った。

彼が許してくれるわけじゃないことはわかっているけれど、それでも彼の優しさが嬉しかった。

戦いが始まると、私はもうそれどころじゃなかった。

剣をしっかり握りしめて、目の前の敵に向かって突っ込んでいく。

体が動く。

頭が冴える。

あとは前に進むだけだ。

でも、戦場で気づいたのは、レオニードがいつも私の背後にいて、しっかり守ってくれているということだった。

彼が剣を振るたび、私を守ってくれる。

そのたびに心の中で感謝の気持ちが込み上げてくる。

だって、彼は私のために戦っているんだもの。

「アリシア、気をつけろ!」

レオニードが突然叫んだ。

その声で私ははっとして、すぐに横に飛び退いた。

ちょうど目の前に大きな剣が振り下ろされようとしていたからだ。

間一髪で避けられた。

私が無事だとわかると、レオニードが軽く息を吐きながら、にやりと笑う。

「ちょっと焦ったよ。君が無防備すぎるから。」

「無防備じゃないわよ。」

私は顔を赤くして答えた。

彼の笑顔に、思わず胸がドキドキしてしまう。

こんな状況で、そんなことを感じるなんて、私ってばほんとに…

「でも、君が戦っている姿、すごくかっこいい。」

レオニードが続けて言った。

私の顔が一気に真っ赤になって、何も言えなくなった。

「し、しっかり戦いなさいよ!」  

私は急に冷静を装って叫んだ。

でも、心の中はすごくドキドキしていて、どうしようもなかった。

戦いが続く中、私たちは互いにカバーし合い、少しずつ城の奪還を進めていった。

最終的に、城内の反乱軍の拠点を制圧したとき、私たちはついに父王を発見した。

「アリシア…。」

父王が弱々しく声をかけてきた。

その姿を見た瞬間、私は胸が締め付けられるような気持ちになった。

だけど、すぐに顔を上げて、父王に笑顔を向けた。

「父上、お帰りなさい。」私はその一言だけで、涙がこみ上げてきた。

「お前が…来てくれたんだな。」父王の顔にも、ほんの少しの安心感が浮かんでいた。私たちは再び、王国を取り戻した。

そして、戦いが終わった後、レオニードが私の横に立って、「お前、すごかったな。」とぽつりと言った。

「あなたもよ。」

私は照れくさい笑顔で答えた。

だって、彼と一緒に戦って、無事にここまで来たから。

彼と一緒だから、こんなにも強くなれたんだと思う。
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