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「ああ、やっとお目覚めになられましたか?」
ぼんやりする意識の中、目を開けると知らない天井が目に映った。
ベッドサイドには心配そうに覗き込む侍女の顔がある。
「ご気分はいかがですか? 医師を呼ぶのに少し時間がかかってしまい申し訳ありませんでした。幸い、傷はさほど深くないそうですが……」
セーリーヌはゆっくりと身を起こした。背中に痛みが走るが、我慢できないほどではない。
ベッドサイドに置かれた鏡を見ると、肩に包帯が巻かれているのが見えた。
そして、背中がじんわりと濡れている感触もする──
血だ。
ああ、そうだわと思い出す。セーリーヌは怪我をしていたのだ。
ここはどこだろう? セーリーヌは周りをキョロキョロと見回した。
「あの……?」
「王宮の客室でございます」
「……わたくし、怪我をして気絶していたんでしたっけ……」
いまいち現実感がなくてぼんやりとしてしまう。
侍女がセーリーヌの手をとって温かい紅茶の入ったカップを持たせた。
それを両手で包み込み、一口すする。
ほぅとため息が出た。
まだ少し頭がぼうっとする。なぜ自分はここにいるのか思いだそうとしたが、よくわからなかった。
「セーリーヌ様は、賊に襲われて背中に怪我をされたのですよ。覚えていらっしゃいますか?」
「ああ……」
あの場にいたのは王族とその伴侶候補の二人だけだ。ほかの貴族達はこぞって壁の花と化していた。
しかし、だからといって犯人がいないとは限らない。どこかに共犯者が隠れている可能性だってあったのだ。
──確か、背後から刺されたような気が……。
そこでセーリーヌは思い出した。自分のドレスの背中の部分が大きく破れていることを。
「これは……、わたくし、もう着られないわね」
セーリーヌは悲しげに言った。
しかし、侍女は淡々とした口調で返事をする。
「代わりに素敵なドレスがございますよ。そこに居合わせた近衛騎士団長のアドニス様が、すぐにドレスを届けてくださったのですから」
「……え?」
セーリーヌは思わず聞き返した。
ぼんやりする意識の中、目を開けると知らない天井が目に映った。
ベッドサイドには心配そうに覗き込む侍女の顔がある。
「ご気分はいかがですか? 医師を呼ぶのに少し時間がかかってしまい申し訳ありませんでした。幸い、傷はさほど深くないそうですが……」
セーリーヌはゆっくりと身を起こした。背中に痛みが走るが、我慢できないほどではない。
ベッドサイドに置かれた鏡を見ると、肩に包帯が巻かれているのが見えた。
そして、背中がじんわりと濡れている感触もする──
血だ。
ああ、そうだわと思い出す。セーリーヌは怪我をしていたのだ。
ここはどこだろう? セーリーヌは周りをキョロキョロと見回した。
「あの……?」
「王宮の客室でございます」
「……わたくし、怪我をして気絶していたんでしたっけ……」
いまいち現実感がなくてぼんやりとしてしまう。
侍女がセーリーヌの手をとって温かい紅茶の入ったカップを持たせた。
それを両手で包み込み、一口すする。
ほぅとため息が出た。
まだ少し頭がぼうっとする。なぜ自分はここにいるのか思いだそうとしたが、よくわからなかった。
「セーリーヌ様は、賊に襲われて背中に怪我をされたのですよ。覚えていらっしゃいますか?」
「ああ……」
あの場にいたのは王族とその伴侶候補の二人だけだ。ほかの貴族達はこぞって壁の花と化していた。
しかし、だからといって犯人がいないとは限らない。どこかに共犯者が隠れている可能性だってあったのだ。
──確か、背後から刺されたような気が……。
そこでセーリーヌは思い出した。自分のドレスの背中の部分が大きく破れていることを。
「これは……、わたくし、もう着られないわね」
セーリーヌは悲しげに言った。
しかし、侍女は淡々とした口調で返事をする。
「代わりに素敵なドレスがございますよ。そこに居合わせた近衛騎士団長のアドニス様が、すぐにドレスを届けてくださったのですから」
「……え?」
セーリーヌは思わず聞き返した。
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