【完結】透明令嬢だったけれど、素敵な愛を知ることができました。

朝日みらい

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(45)アツアツな日常 

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結婚して数ヶ月が過ぎ、アリシアとレオネルの生活は、まるで二人だけの小さな世界のようだった。

朝、目を覚ますと、レオネルが優しくアリシアの髪を撫でながら「おはよう」と言ってくれ、アリシアは微笑みながら「おはよう、レオネル」と返す。

毎日がまるで夢のようで、二人の間には幸せが満ち溢れていた。

その日も、朝食を一緒に取った後、アリシアはふと、窓の外を眺めながら言った。

「ねぇ、レオネル、今度の休みにどこか行きたいな。」

アリシアはちょっと嬉しそうに、そして少し照れくさそうに言った。

「外の空気を吸いたくて。」

レオネルはアリシアの目を見つめ、少し考えてから答えた。

「どこでもいいよ。」

彼の声は真剣で、いつもより少し優しさが増しているように感じた。

「君が行きたい場所なら、どこでも付き合うよ。だって、君と一緒なら、どこでも楽しいし。」

その言葉に、アリシアは心が温かくなった。

「ほんとに?」

アリシアは目を輝かせて、うれしそうに尋ねた。

「じゃあ、どこに行こうかな…海辺?それとも、山の方がいい?」

アリシアは目を細めて考えながら、心の中でいろんな場所を思い描いていた。

レオネルは笑って首を振った。

「君が笑っているなら、どこだっていいんだよ。でも、君が海辺に行きたいなら、もちろん付き合うよ。」

アリシアはレオネルの言葉に嬉しそうに頷いたが、突然、少し考え込む様子を見せた。

「あ…でも、今日は外に行かずに、二人で家でまったりしてもいい?」

アリシアはちょっと照れくさくて、顔を赤らめながら提案した。

レオネルはしばらく黙ってアリシアを見つめていたが、すぐにニッコリと笑った。

「もちろん。」

その笑顔に、アリシアはほっとした気持ちを抱えた。

「君と一緒にいられるなら、どんな過ごし方でも最高だよ。」

彼の言葉に、アリシアは嬉しさを隠しきれず、思わず声を上げて笑った。


二人はその後、家の中でゆっくりと過ごし始めた。

アリシアが本を読んだり、レオネルが昼寝をしたり、まったりとした時間が流れていった。

お互いに寄り添いながら、特に何をするでもなく、ただ一緒にいるだけで幸せだった。

レオネルがアリシアを自分の膝に座らせ、アリシアが恥ずかしそうに笑いながら、「どこか行こうって言ったけど、結局こうして一緒にいる方が嬉しいなんて…私、贅沢すぎるわ。」とつぶやいた。

レオネルはその言葉に少し驚いたような顔をした後、優しく彼女の髪を撫でながら言った。

「贅沢だなんて思わないよ。君が幸せなら、それが一番だよ。」

そして、アリシアをギュッと抱きしめる。

「俺は、君がどんな時も笑っていてくれたら、それだけで十分なんだ。」

アリシアはその優しさに胸がいっぱいになり、つい顔を赤らめて、レオネルにぎゅっと抱きついた。

「…本当に、あなたって優しいわ。」

そして、恥ずかしそうに顔を赤くしながら、「でも、少しだけ甘えさせてくれる?」と、ちょっと照れくさそうに言った。

レオネルはその言葉を聞いて、嬉しそうに笑いながら、「もちろん、君が甘えてくれるの、すごく嬉しいよ。」と言って、さらにアリシアを強く抱きしめた。

「もっと甘えていいんだよ?俺は君を抱きしめてるときが一番幸せなんだから。」

彼の言葉に、アリシアはドキッとし、心臓が早鐘のように鳴った。

「レオネル…」

アリシアはその名前をつぶやきながら、顔を彼の胸に埋める。

レオネルは優しくアリシアの髪を撫で、穏やかに言った。

「何でもないよ。」

そして、ちょっと照れた様子で笑いながら、「ただ、君が幸せならそれでいいって思ってるだけだよ。」

その言葉を聞いて、アリシアは思わず彼を見上げ、深い感動を覚えた。

アリシアはその瞬間、レオネルに軽くキスをした。

「ありがとう、レオネル。私、ずっと幸せよ。」

そのキスが終わった後、二人は互いに見つめ合い、ただその幸せを噛みしめるだけだった。

レオネルは笑顔でアリシアを見つめ返し、少しふざけた様子で言った。

「じゃあ、もう少しだけ甘えてくれ。今日は君のために、全力で甘やかすから。」

アリシアは照れながらも、「そんなの、甘やかされすぎよ!」と言いつつも、しっかりとレオネルに寄り添い、二人だけの世界でまた少しだけ、甘い時間を過ごした。
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