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7 嘘つき
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ふたりで、クリストフ王子と花束を抱えたリリアナを丁重に玄関先まで送り出した後で、エミエルに、
「アンドレ、リリアナとの距離近いっつうの!」
と、お尻を思い切り、つねられる。
「痛っ! 突然、何ですか、いきなり……」
「……抱っこして。あたし、がんばったんだから」
「また赤ちゃんですか? 家人に見られてますよ……」
「みんな、知ってるもの。今さらどうってことないわよ」
呆れ顔で侍女たちに見守られながらも、アンドレは彼女を抱き上げて、二階の自室のベッドに運び入れる。
「この先、どうするの?」
エリエルは、羽根入りのフワフワの敷き布団に寝返りを打ちながら訊くので、
「御父上にお願いして舞踏会を開いてください。理由は何でもいいです。王子とリリアナを招くのです。あくまで、エミエル様は二人を応援し、祝福するんですよ」
と、ベッド端に腰掛ける。
「祝福する? なんで、嘘ばかりついてなきゃいけないのかしら。愛って、肩がこるものね!」
「あくまで、クリストフ様の幸せを願っているという姿勢をしてみせるんです。彼の気持ちをいちばん大切にしているという態度は、彼への愛情にも通じます」
「あっそう。ところで、あの花はどこから持ってきたの?」
アンドレが、郊外の農家で贈答用に育てている花であること、実はリリアナの実家で、養女なのだと告げると、
「ほうほう。だから、植物とか園芸が好きなのね。田舎の貧乏娘。かわいそう!」
と、エリエルは鼻で笑いながら、相づちをうつ。
「リリアナはかわいそうな方ですよ。義理のお父様が金貸しでのし上がった方ですから。きっと、彼女を利用して、王家とのつながりを持とうという魂胆が丸見えだからね」
アンドレがしんみり言うと、エリエルはベッドから上半身を起こして、
「あら、アンドレがリリアナに同情するなんて。あなたはめったにじぶんの気持ちを言わないくせに。さては、本当にあの娘が好きに?」
と、いたずらっぽい瞳を向けてくる。
「からかわないでくださいよ……」
アンドレがそっぽを向くと、
「なに、むくれちゃってさあ。さあさあ、わたしの肩をもんでよ。肩こっちゃったんだから。それから、髪のブラッシングをしてちょうだい」
と、アンドレに背を向けて、いつも通りに甘えてくるのだった。
「アンドレ、リリアナとの距離近いっつうの!」
と、お尻を思い切り、つねられる。
「痛っ! 突然、何ですか、いきなり……」
「……抱っこして。あたし、がんばったんだから」
「また赤ちゃんですか? 家人に見られてますよ……」
「みんな、知ってるもの。今さらどうってことないわよ」
呆れ顔で侍女たちに見守られながらも、アンドレは彼女を抱き上げて、二階の自室のベッドに運び入れる。
「この先、どうするの?」
エリエルは、羽根入りのフワフワの敷き布団に寝返りを打ちながら訊くので、
「御父上にお願いして舞踏会を開いてください。理由は何でもいいです。王子とリリアナを招くのです。あくまで、エミエル様は二人を応援し、祝福するんですよ」
と、ベッド端に腰掛ける。
「祝福する? なんで、嘘ばかりついてなきゃいけないのかしら。愛って、肩がこるものね!」
「あくまで、クリストフ様の幸せを願っているという姿勢をしてみせるんです。彼の気持ちをいちばん大切にしているという態度は、彼への愛情にも通じます」
「あっそう。ところで、あの花はどこから持ってきたの?」
アンドレが、郊外の農家で贈答用に育てている花であること、実はリリアナの実家で、養女なのだと告げると、
「ほうほう。だから、植物とか園芸が好きなのね。田舎の貧乏娘。かわいそう!」
と、エリエルは鼻で笑いながら、相づちをうつ。
「リリアナはかわいそうな方ですよ。義理のお父様が金貸しでのし上がった方ですから。きっと、彼女を利用して、王家とのつながりを持とうという魂胆が丸見えだからね」
アンドレがしんみり言うと、エリエルはベッドから上半身を起こして、
「あら、アンドレがリリアナに同情するなんて。あなたはめったにじぶんの気持ちを言わないくせに。さては、本当にあの娘が好きに?」
と、いたずらっぽい瞳を向けてくる。
「からかわないでくださいよ……」
アンドレがそっぽを向くと、
「なに、むくれちゃってさあ。さあさあ、わたしの肩をもんでよ。肩こっちゃったんだから。それから、髪のブラッシングをしてちょうだい」
と、アンドレに背を向けて、いつも通りに甘えてくるのだった。
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❇❇❇❇❇❇❇❇❇
2024年12月追記
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