9 / 65
第二章
第9話
しおりを挟む
神官庁の客室のベッドで、クララは目を覚ました。
窓からの太陽からの、日差しが眩しい。
クララは下着姿で、布団を掛けられている。
足元に重りのような違和感を感じて、そろそろと上半身を起こすと、セリスが足下の布団の上に頭を埋めて眠っていた。
クララは、昨晩に子どもたちの治癒魔法をしていて、意識を失ったことを思い出した。
そして、自分の法衣を洗って、部屋の隅のハンガーに干されていること、そして、何よりも自分がこんな肌の露わな格好でいることにたちまち赤面した。
クララは慌てて足を引っ込め、布団を胸元にたぐり寄せた。
セリスは顔を上げた。
「お、あっ、目が覚めたん……」
言い終わらないうちに、クララは膝を両手で抱えて、従者をにらみつけながら、
「出て行きなさい!」
と、叫んだ。
「いったい、全体、何をそんなに怒ってるんですかい?」
セリスは、眠そうに瞼をこすりながら、言った。
「当たり前よ。自分のベッドで知らないうちに男が添い寝していたら、誰だってびっくりするわ!」
すると、従者は床にあぐらをかいて、クララをにらんだ。
「その前に、まずは俺に感謝してほしいっすね。俺が治癒魔法は無謀だからやめろと言ったのに。案の定、あなたはぶっ倒れてしまって。俺はあなたを担いできて、介抱してやったんです」
窓からの太陽からの、日差しが眩しい。
クララは下着姿で、布団を掛けられている。
足元に重りのような違和感を感じて、そろそろと上半身を起こすと、セリスが足下の布団の上に頭を埋めて眠っていた。
クララは、昨晩に子どもたちの治癒魔法をしていて、意識を失ったことを思い出した。
そして、自分の法衣を洗って、部屋の隅のハンガーに干されていること、そして、何よりも自分がこんな肌の露わな格好でいることにたちまち赤面した。
クララは慌てて足を引っ込め、布団を胸元にたぐり寄せた。
セリスは顔を上げた。
「お、あっ、目が覚めたん……」
言い終わらないうちに、クララは膝を両手で抱えて、従者をにらみつけながら、
「出て行きなさい!」
と、叫んだ。
「いったい、全体、何をそんなに怒ってるんですかい?」
セリスは、眠そうに瞼をこすりながら、言った。
「当たり前よ。自分のベッドで知らないうちに男が添い寝していたら、誰だってびっくりするわ!」
すると、従者は床にあぐらをかいて、クララをにらんだ。
「その前に、まずは俺に感謝してほしいっすね。俺が治癒魔法は無謀だからやめろと言ったのに。案の定、あなたはぶっ倒れてしまって。俺はあなたを担いできて、介抱してやったんです」
応援ありがとうございます!
0
お気に入りに追加
19
1 / 5
この作品を読んでいる人はこんな作品も読んでいます!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる