5 / 29
5
しおりを挟む
決闘の後、ナハトや他の隊士たちはそれぞれの持ち場に戻って行き、フェリスと団長も事務室に戻った。
「それでは取り決め通り、フェリス嬢の補佐にナハトをつけるという事で異論ありませんな」
「騎士に二言はありません。それと私は既に衛兵団の一隊士です、敬称は不要に願います」
表情こそ沈んでいるが、それでも気丈にフェリスは答える。
「うむ。それではフェリス、今後の隊の編成なのだが──」
「その前に一つ、お聞かせください」
「何だ?」
「あの男は何者なのですか?」
「──ナハトか」
フェリスは小さくうなずく。
決闘でナハトはフェリスの木剣を打ち落として決着とした。おそらくだが普通に打ち込んで一本とることも出来ただろう。
しかしフェリスを打ち据えては角が立つと考え、ああいう形での決着に持ち込んだのだ──ある程度以上の腕前があれば、ナハトの方が強いと目に見えて分かる形で。
ナハトがタダ者ではないことは明白だった。
「あの失礼な男の事を、私は何も知りません。補佐につけることに口は挟みませんが、人となりについて団長からお聞かせ願いたい」
フェリスがナハトについて知りたくなるのも当然か──そう思った団長はポツポツとナハトについて話し始めた。
「そうさな……名前はナハト・アストレイ。歳は21で三番隊所属の平隊士だ。剣の腕に関しては──立ち合った通りだ」
「今まで立ち合った事のない、不思議な剣筋でしたが……一体どこであんな剣術を?」
「私も詳しくは知らん。何でも数年間、ふらりと現れた剣士に師事して、東方の剣術を習ったとかぬかしていたが」
「東方剣術……私の剣の師である父から聞いたことがあります、遥か東方では我々とはまったく違う理合を持った玄妙な剣術がある、と」
(だとすればあの男の技には納得がいく……本当に見たこともない極限の神業だった)
脳内で先ほどの剣戟を反芻し、フェリスは内心で一人ごちる。
「それと知っての通り腕は立つが、それ以上に金にがめつい奴でな。隊士たちからは守銭奴というあだ名をつけられている」
「何故、あれ程の使い手が平隊士なのですか。もっと上の位についても、問題ない腕前だと思いましたが」
「それがそうも行かんのだ。奴は他の隊士の危険な任務を代行して、その分の金を貰うという事を度々繰り返していてな。兎にも角にも金々とうるさい」
「それで守銭奴ですか」
フェリスは臨時給与を出すと言われた途端に雰囲気を一変させたナハトを思い出す。
団長は渋い顔で眉間を押さえる。
「役職がつくとなれば、対外的にもまともな人間を置かねばならん。任務代行で金を稼いでいる素行不良な人間の役職を、おいそれと上げるわけには行かんのだよ」
「それで未だ平隊士のままだと」
団長は首肯する。
そこでフェリスは疑問に思った。
「何故、あの男はそんなにも金に拘るのですか?」
「気になるかね」
「ええ、あの男の剣の腕は本物です。真摯に訓練を積み重ねなければ──才能だけでああはならない。それだけに、あの男のプライドの無さは気にかかる」
フェリスの知っている強者とナハトの立ち振る舞いが、どうにも重ならないのだ。
立ち合った後だから余計にそう思う。
ナハトの剣技には、本人の態度のような俗臭さがまるでなかった。
才能だけであれほどの絶技は成し得ない──ナハトが真摯に鍛錬を積み重ねたであろうことは明白だ。
それだけにナハトの卑しい態度が解せない。
「訓練を積み重ね、技量を上げた人間はそこにプライドと自負を持つようになり、卑しい行いはしない。出来なくなるのが普通です。しかしあの男は金の為に戦うと、憚りもなく公言している。それがどうにも腑に落ちません」
「ふむ……」
団長は顎を撫でさすりながら思案げに視線を彷徨わせる。わずかな逡巡の後に、声のトーンを落として話し始めた。
「奴の名前、アストレイという姓に聞き覚えはあるかね」
「いえ、ありません。変わった名だとは思いましたが」
「だろうな。奴の姓は勝手に名乗っているだけだからな」
姓を勝手に名乗っている──それが意味するところをフェリスはすぐに理解する。
「ここまで言えば分かるだろう。奴は元孤児なのだよ」
「十年前の戦ですか」
帝国は建立以来、周辺の小国を侵略・併合しながら徐々に大きくなった国だ。数年置きにどこかしらで戦争をやっている。
戦災孤児が増えるのは避けられない。
ナハトもそういった数多いる孤児のひとりだったという事か。
「底辺から這い上がったゆえに、金にがめついと?」
「それもあるだろうが、それだけではない」
「ではなんですか?」
「それについてだが──」
セリフの途中で、団長はいたずらっ子のように表情を変える。
「ここで言うのは止めておこう。私の口から言うより、君がその目で確かめた方が良いだろうからな」
「……はあ」
団長の表情の変化に戸惑いつつ、フェリスは曖昧にうなずいた。団長には何か考えがあるのだろう。
「……随分とナハトを買っているのですね」
「そうか?」
「思えば私の補佐に付けようとしたり、決闘の際に臨時給与を出すと言ったりと、団長の言動はナハトを高く評価していなければ出ないものだと思いまして」
「──なるほど。確かにそうかもしれん」
団長は苦笑する。その表情は、親バカな父親のようにも見えた。
「改めて言うが、奴の腕は超一流だ。あの歳であそこまでの高みに至った剣士はそうはおるまい──だが、私が奴を評価しているのは何も腕だけではないのだ」
それは一体何なのか──と視線で訴えるフェリスに、団長は唐突に話題を変えた。
「フェリス、君の考える騎士とはどんな存在かね?」
「……?」
脈絡もなく振られた問いに、フェリスは戸惑いながらも思考を巡らせる。
「そうですね……騎士とは武をもって民を守り、救う者……弱き者を守るために苦難に耐え、我が身を省みずに戦う者のこと──だと思います」
「ふふっ、そうか。それを聞いて安心した」
団長は満足そうにうなずいた。
「その定義に従うならば、ナハトは立派な騎士だ」
「えっ?」
思わずフェリスはつぶやいた。
(あの男が立派な騎士?)
臨時給与が出ると言われるまでまともに戦おうとしなかったナハトの、騎士の誇りなど知ったことか言わんばかりの姿がフェリスの脳内に再生される。
その姿と『立派な騎士』という単語が、フェリスにはどうしても結びつかなかった。
「今は分からないかもしれないが、奴を見ていたらそのうち分かるだろう」
戸惑うフェリスを団長は微笑ましく見ている。
「君の補佐官になる者だ。フェリス、君の目でしかと見極めてみるといい」
「……はい」
フェリスは団長に頭を下げ、事務室を後にした。
(一体何があるんだ?)
ぼんやりと屯所を眺めつつ、フェリスは物思いにふけっていた。
団長があそこまで言うからには、ナハトにはきっと何かがあるのだろう──フェリスには皆目見当もつかないが。
(『君の補佐官になる者だ。フェリス、君の目でしかと見極めてみるといい』──か)
団長の言葉を反芻し、フェリスは脳裏にナハトの姿を思い描く。
立ち合ったせいかわずかにしか相対していないはずのナハトが鮮明に思い描ける──すぐに思い浮かぶのは、給与を出すと言われた時のニヤリとした笑み。
そして「──興味があるのは、銭をくれるのかだけですよ」という言葉。
やはり今思い出しても、とても立派な騎士には思えない。しかし確実に何かがあるのだ。
(ならば、しかと見極めさせてもらうとしよう──!)
「それでは取り決め通り、フェリス嬢の補佐にナハトをつけるという事で異論ありませんな」
「騎士に二言はありません。それと私は既に衛兵団の一隊士です、敬称は不要に願います」
表情こそ沈んでいるが、それでも気丈にフェリスは答える。
「うむ。それではフェリス、今後の隊の編成なのだが──」
「その前に一つ、お聞かせください」
「何だ?」
「あの男は何者なのですか?」
「──ナハトか」
フェリスは小さくうなずく。
決闘でナハトはフェリスの木剣を打ち落として決着とした。おそらくだが普通に打ち込んで一本とることも出来ただろう。
しかしフェリスを打ち据えては角が立つと考え、ああいう形での決着に持ち込んだのだ──ある程度以上の腕前があれば、ナハトの方が強いと目に見えて分かる形で。
ナハトがタダ者ではないことは明白だった。
「あの失礼な男の事を、私は何も知りません。補佐につけることに口は挟みませんが、人となりについて団長からお聞かせ願いたい」
フェリスがナハトについて知りたくなるのも当然か──そう思った団長はポツポツとナハトについて話し始めた。
「そうさな……名前はナハト・アストレイ。歳は21で三番隊所属の平隊士だ。剣の腕に関しては──立ち合った通りだ」
「今まで立ち合った事のない、不思議な剣筋でしたが……一体どこであんな剣術を?」
「私も詳しくは知らん。何でも数年間、ふらりと現れた剣士に師事して、東方の剣術を習ったとかぬかしていたが」
「東方剣術……私の剣の師である父から聞いたことがあります、遥か東方では我々とはまったく違う理合を持った玄妙な剣術がある、と」
(だとすればあの男の技には納得がいく……本当に見たこともない極限の神業だった)
脳内で先ほどの剣戟を反芻し、フェリスは内心で一人ごちる。
「それと知っての通り腕は立つが、それ以上に金にがめつい奴でな。隊士たちからは守銭奴というあだ名をつけられている」
「何故、あれ程の使い手が平隊士なのですか。もっと上の位についても、問題ない腕前だと思いましたが」
「それがそうも行かんのだ。奴は他の隊士の危険な任務を代行して、その分の金を貰うという事を度々繰り返していてな。兎にも角にも金々とうるさい」
「それで守銭奴ですか」
フェリスは臨時給与を出すと言われた途端に雰囲気を一変させたナハトを思い出す。
団長は渋い顔で眉間を押さえる。
「役職がつくとなれば、対外的にもまともな人間を置かねばならん。任務代行で金を稼いでいる素行不良な人間の役職を、おいそれと上げるわけには行かんのだよ」
「それで未だ平隊士のままだと」
団長は首肯する。
そこでフェリスは疑問に思った。
「何故、あの男はそんなにも金に拘るのですか?」
「気になるかね」
「ええ、あの男の剣の腕は本物です。真摯に訓練を積み重ねなければ──才能だけでああはならない。それだけに、あの男のプライドの無さは気にかかる」
フェリスの知っている強者とナハトの立ち振る舞いが、どうにも重ならないのだ。
立ち合った後だから余計にそう思う。
ナハトの剣技には、本人の態度のような俗臭さがまるでなかった。
才能だけであれほどの絶技は成し得ない──ナハトが真摯に鍛錬を積み重ねたであろうことは明白だ。
それだけにナハトの卑しい態度が解せない。
「訓練を積み重ね、技量を上げた人間はそこにプライドと自負を持つようになり、卑しい行いはしない。出来なくなるのが普通です。しかしあの男は金の為に戦うと、憚りもなく公言している。それがどうにも腑に落ちません」
「ふむ……」
団長は顎を撫でさすりながら思案げに視線を彷徨わせる。わずかな逡巡の後に、声のトーンを落として話し始めた。
「奴の名前、アストレイという姓に聞き覚えはあるかね」
「いえ、ありません。変わった名だとは思いましたが」
「だろうな。奴の姓は勝手に名乗っているだけだからな」
姓を勝手に名乗っている──それが意味するところをフェリスはすぐに理解する。
「ここまで言えば分かるだろう。奴は元孤児なのだよ」
「十年前の戦ですか」
帝国は建立以来、周辺の小国を侵略・併合しながら徐々に大きくなった国だ。数年置きにどこかしらで戦争をやっている。
戦災孤児が増えるのは避けられない。
ナハトもそういった数多いる孤児のひとりだったという事か。
「底辺から這い上がったゆえに、金にがめついと?」
「それもあるだろうが、それだけではない」
「ではなんですか?」
「それについてだが──」
セリフの途中で、団長はいたずらっ子のように表情を変える。
「ここで言うのは止めておこう。私の口から言うより、君がその目で確かめた方が良いだろうからな」
「……はあ」
団長の表情の変化に戸惑いつつ、フェリスは曖昧にうなずいた。団長には何か考えがあるのだろう。
「……随分とナハトを買っているのですね」
「そうか?」
「思えば私の補佐に付けようとしたり、決闘の際に臨時給与を出すと言ったりと、団長の言動はナハトを高く評価していなければ出ないものだと思いまして」
「──なるほど。確かにそうかもしれん」
団長は苦笑する。その表情は、親バカな父親のようにも見えた。
「改めて言うが、奴の腕は超一流だ。あの歳であそこまでの高みに至った剣士はそうはおるまい──だが、私が奴を評価しているのは何も腕だけではないのだ」
それは一体何なのか──と視線で訴えるフェリスに、団長は唐突に話題を変えた。
「フェリス、君の考える騎士とはどんな存在かね?」
「……?」
脈絡もなく振られた問いに、フェリスは戸惑いながらも思考を巡らせる。
「そうですね……騎士とは武をもって民を守り、救う者……弱き者を守るために苦難に耐え、我が身を省みずに戦う者のこと──だと思います」
「ふふっ、そうか。それを聞いて安心した」
団長は満足そうにうなずいた。
「その定義に従うならば、ナハトは立派な騎士だ」
「えっ?」
思わずフェリスはつぶやいた。
(あの男が立派な騎士?)
臨時給与が出ると言われるまでまともに戦おうとしなかったナハトの、騎士の誇りなど知ったことか言わんばかりの姿がフェリスの脳内に再生される。
その姿と『立派な騎士』という単語が、フェリスにはどうしても結びつかなかった。
「今は分からないかもしれないが、奴を見ていたらそのうち分かるだろう」
戸惑うフェリスを団長は微笑ましく見ている。
「君の補佐官になる者だ。フェリス、君の目でしかと見極めてみるといい」
「……はい」
フェリスは団長に頭を下げ、事務室を後にした。
(一体何があるんだ?)
ぼんやりと屯所を眺めつつ、フェリスは物思いにふけっていた。
団長があそこまで言うからには、ナハトにはきっと何かがあるのだろう──フェリスには皆目見当もつかないが。
(『君の補佐官になる者だ。フェリス、君の目でしかと見極めてみるといい』──か)
団長の言葉を反芻し、フェリスは脳裏にナハトの姿を思い描く。
立ち合ったせいかわずかにしか相対していないはずのナハトが鮮明に思い描ける──すぐに思い浮かぶのは、給与を出すと言われた時のニヤリとした笑み。
そして「──興味があるのは、銭をくれるのかだけですよ」という言葉。
やはり今思い出しても、とても立派な騎士には思えない。しかし確実に何かがあるのだ。
(ならば、しかと見極めさせてもらうとしよう──!)
0
あなたにおすすめの小説
龍王の番〜双子の運命の分かれ道・人生が狂った者たちの結末〜
クラゲ散歩
ファンタジー
ある小さな村に、双子の女の子が生まれた。
生まれて間もない時に、いきなり家に誰かが入ってきた。高貴なオーラを身にまとった、龍国の王ザナが側近二人を連れ現れた。
母親の横で、お湯に入りスヤスヤと眠っている子に「この娘は、私の○○の番だ。名をアリサと名付けよ。
そして18歳になったら、私の妻として迎えよう。それまでは、不自由のないようにこちらで準備をする。」と言い残し去って行った。
それから〜18年後
約束通り。贈られてきた豪華な花嫁衣装に身を包み。
アリサと両親は、龍の背中に乗りこみ。
いざ〜龍国へ出発した。
あれれ?アリサと両親だけだと数が合わないよね??
確か双子だったよね?
もう一人の女の子は〜どうしたのよ〜!
物語に登場する人物達の視点です。
次期国王様の寵愛を受けるいじめられっこの私と没落していくいじめっこの貴族令嬢
さら
恋愛
名門公爵家の娘・レティシアは、幼い頃から“地味で鈍くさい”と同級生たちに嘲られ、社交界では笑い者にされてきた。中でも、侯爵令嬢セリーヌによる陰湿ないじめは日常茶飯事。誰も彼女を助けず、婚約の話も破談となり、レティシアは「無能な令嬢」として居場所を失っていく。
しかし、そんな彼女に運命の転機が訪れた。
王立学園での舞踏会の夜、次期国王アレクシス殿下が突然、レティシアの手を取り――「君が、私の隣にふさわしい」と告げたのだ。
戸惑う彼女をよそに、殿下は一途な想いを示し続け、やがてレティシアは“王妃教育”を受けながら、自らの力で未来を切り開いていく。いじめられっこだった少女は、人々の声に耳を傾け、改革を導く“知恵ある王妃”へと成長していくのだった。
一方、他人を見下し続けてきたセリーヌは、過去の行いが明るみに出て家の地位を失い、婚約者にも見放されて没落していく――。
婚約破棄したら食べられました(物理)
かぜかおる
恋愛
人族のリサは竜種のアレンに出会った時からいい匂いがするから食べたいと言われ続けている。
婚約者もいるから無理と言い続けるも、アレンもしつこく食べたいと言ってくる。
そんな日々が日常と化していたある日
リサは婚約者から婚約破棄を突きつけられる
グロは無し
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
主婦が役立たず? どう思うかは勝手だけど、こっちも勝手にやらせて貰うから
渡里あずま
ファンタジー
安藤舞は、専業主婦である。ちなみに現在、三十二歳だ。
朝、夫と幼稚園児の子供を見送り、さて掃除と洗濯をしようとしたところで――気づけば、石造りの知らない部屋で座り込んでいた。そして映画で見たような古めかしいコスプレをした、外国人集団に囲まれていた。
「我々が召喚したかったのは、そちらの世界での『学者』や『医者』だ。それを『主婦』だと!? そんなごく潰しが、聖女になどなれるものか! 役立たずなどいらんっ」
「いや、理不尽!」
初対面の見た目だけ美青年に暴言を吐かれ、舞はそのまま無一文で追い出されてしまう。腹を立てながらも、舞は何としても元の世界に戻ることを決意する。
「主婦が役立たず? どう思うかは勝手だけど、こっちも勝手にやらせて貰うから」
※※※
専業主婦の舞が、主婦力・大人力を駆使して元の世界に戻ろうとする話です(ざまぁあり)
※重複投稿作品※
表紙の使用画像は、AdobeStockのものです。
【完結】捨て去られた王妃は王宮で働く
ここ
ファンタジー
たしかに私は王妃になった。
5歳の頃に婚約が決まり、逃げようがなかった。完全なる政略結婚。
夫である国王陛下は、ハーレムで浮かれている。政務は王妃が行っていいらしい。私は仕事は得意だ。家臣たちが追いつけないほど、理解が早く、正確らしい。家臣たちは、王妃がいないと困るようになった。何とかしなければ…
愛する夫が目の前で別の女性と恋に落ちました。
ましゅぺちーの
恋愛
伯爵令嬢のアンジェは公爵家の嫡男であるアランに嫁いだ。
子はなかなかできなかったが、それでも仲の良い夫婦だった。
――彼女が現れるまでは。
二人が結婚して五年を迎えた記念パーティーでアランは若く美しい令嬢と恋に落ちてしまう。
それからアランは変わり、何かと彼女のことを優先するようになり……
【完結】以上をもちまして、終了とさせていただきます
楽歩
恋愛
異世界から王宮に現れたという“女神の使徒”サラ。公爵令嬢のルシアーナの婚約者である王太子は、簡単に心奪われた。
伝承に語られる“女神の使徒”は時代ごとに現れ、国に奇跡をもたらす存在と言われている。婚約解消を告げる王、口々にルシアーナの処遇を言い合う重臣。
そんな混乱の中、ルシアーナは冷静に状況を見据えていた。
「王妃教育には、国の内部機密が含まれている。君がそれを知ったまま他家に嫁ぐことは……困難だ。女神アウレリア様を祀る神殿にて、王家の監視のもと、一生を女神に仕えて過ごすことになる」
神殿に閉じ込められて一生を過ごす? 冗談じゃないわ。
「お話はもうよろしいかしら?」
王族や重臣たち、誰もが自分の思惑通りに動くと考えている中で、ルシアーナは静かに、己の存在感を突きつける。
※39話、約9万字で完結予定です。最後までお付き合いいただけると嬉しいですm(__)m
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる