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「……何をしているんだろうな私は」
夕方、フェリスは建物の陰に隠れながらポツリと漏らした。チラリと視線を送る先にはナハトがいる。
段々と冷静になってくるにつれて、フェリスは自分の行いが奇天烈であると自覚し始めていた。
ここは帝都北西部の大きな市場で、様々な店が立ち並んでいる。
その市場の片隅で、フェリスはこそこそと隠れながらナハトを尾行し観察していた。仕事を終えて帰路につくナハトを屯所で見かけたフェリスは、団長の言葉もあってついつい後を追いかけてしまったのだ。
何故尾行などしているのかと言えば、もちろんナハトの人となりを知るためである。
何しろ屯所で他の隊士にナハトの事を聞いて回ったものの、
『守銭奴が金に拘る理由? そりゃやっぱ女じゃねぇですかね。野郎が金を貯める理由なんて、十中八九女でしょう』
だの、
『博打のやり過ぎで借金のツケが死ぬほど溜まってるとかじゃねぇか』
だの、
『さぁ? 知りませんな。酒かご禁制の魔法薬にでも手を出してるんじゃないですか?』
だのと胡乱な話しか聞けなかったのだ。
ナハトの守銭奴ぶりは辟易されているのか碌な話がなかったが、しかしどれも噂話の域を出ず、確かなことは何も分からない。となれば後はもう、自分の目で確かめるしかない──そう思い立ったフェリスは勢いで尾行を開始したのだった。
(何も後ろめたいことをしている訳ではないのだから、隠れなくてもいいのだが……)
それでも決闘に敗れた悔しさか、妙に顔を合わせづらい。
(しかし何をしているのだあの男は?)
臨時給与を受け取ったナハトは、屯所を出るなり心なしかウキウキとした軽い足取りで、誰と話すでもなく帝都をスイスイと進んでいく。
そんなナハトの後を尾行すると、ついた先はこの市場だったのだ。そして今現在、視線の先ではナハトが肉屋の前にしゃがみ込んで真剣に悩んでいる。
フェリスを負かして手に入れた臨時給与で塩漬け肉を買うか、それとも他のものにするか考えているらしい──時折指を折っているのは、頭の中で算盤をはじいて金勘定でもしているのだろう。
塩漬け肉は決して高価ではない。そんなものでも購入を真剣に悩む人間がいるのだと、フェリスは初めて知った。
それとも塩漬け肉さえも気軽に買えないほど、ナハトには金を貯めねばならない理由でもあるのだろうか。
(貴様がそこまで金を欲する理由はなんだ? ──ナハト・アストレイ)
フェリスの胸中でのつぶやきに呼応するように、スッとナハトは立ち上がり、背後を振り返った。
(まずい!)
反射的にフェリスは物陰に隠れ、しばらくしてからそっと顔を出す。
フェリスが物陰から顔を出した時には、ナハトは肉屋を後にして歩き出していた。手に何も持っていないところを見ると、結局肉屋では何も買っていないらしい。
(気付かれたか⁉)
ナハトは足早に何処かへ向かっている。人にぶつからないコツでもあるのか、市場の人混みに脚を止めることなくナハトは歩を進めた。はた目にはゆったりした動きに見えるのだが、その実あっという間にずっと先まで行ってしまう足運びである。
(このままでは撒かれる……!)
フェリスはナハトを見失わないように足早に追いかけた。
市場の端の人気のないエリアまで来たところで、ナハトは不意に横道へと入った。フェリスも後に続く──しかし横道に入ったところでナハトの姿がない。
家屋の裏口や窓が並ぶ薄暗い路地には、両脇に積み重なった木箱やゴミのような麻袋が転がっているだけで、人の姿などどこにもなかった。
(──消えた?)
「そんな馬鹿な……!」
慌てて横道の奥まで駆けて、フェリスは曲がり角の先を確認する。そこにもナハトの姿はない。
「一体どこに──」
「俺に何の用ですか」
「う……」
フェリスは弾かれたように後ろを振り返る──気付けばフェリスの背後にナハトが立っていた。
フェリスはチラリとナハトの背後に視線をやった。転がっていた麻袋が動いている──ナハトはそこに隠れていたようだ。
どうやらフェリスはナハトにここへ誘いこまれていたらしい。
「私の尾行に気付いてたのか」
「気配がしたので何となく」
(気配がした? ──あの雑踏で?)
市場はおおいに賑わっており、人ひとりの気配など紛れてしまいそうなものだが……
「そなたはかなり勘が鋭いな」
「勝負事に負けると俺を闇討ちしようと企む輩がいるので、普段から用心しているだけですよ。特に貴族と勝負事をすると、メンツがどうの名誉がどうのと、負けるより勝つ方が面倒が多い」
苦虫を嚙み潰したような顔で答えるナハト──口調に実感がこもっている。過去、本当にそういったトラブルがあったのだろう。
「……それが私との決闘で、手を抜いた理由か」
「ええ。団長が臨時給与を出すと言ってくれたんで、面倒事を被ってでも銭を取りに行きましたが……決闘の続きがしたいのなら、俺にも考えがありますが」
そう言ってナハトは愛刀の鯉口を切ったので、フェリスは慌てて弁明する。
「待て待て! こちらに戦う意志はない!」
「ではどのような理由で俺を尾行したんですか? 出来れば金にならない剣は振るいたくないのですがね」
「そなたは本当に徹頭して銭勘定で動いているのだな」
感心とも呆れるともつかない苦笑をフェリスは漏らした。
その態度にナハトはおや? と態度を軟化させる。フェリスの口調から敵愾心がないことを感じ取ったのだ。
だからこそ疑問に思い、ナハトはもう一度問いかける。
「闇討ちではないのなら、俺に何の用ですか」
ナハトにはフェリスが自分を尾行してきた理由が分からない。フェリスは少し躊躇いながらも、思い切って口を開く。
「そなたに興味がある」
「へ?」
予想だにしないフェリスの言葉にナハトは間の抜けた声を出し、ポカンと口を開ける。
「俺に……?」
「団長から言われたのだ。そなたは立派な騎士だと……正直なところ私には金にがめついそなたが、どうしても立派な騎士には見えなかったのでな。だから自分の補佐にあたる人物のことを、ちゃんと知りたいと思ったのだ。団長がそう言うからには何か理由があるはずだと。他人の目ではなく、自分の目でしかと見極めたいと、な──それで」
「それで俺を尾行したんですか?」
気まずそうにフェリスは視線を逸らす。
「それは……今思うと軽率だったな。申し訳ない」
決闘の時とは打って変わったいじらしい態度に、思わずナハトは小さく笑う。フェリスの態度が真面目過ぎて、どこか微笑ましいのだ。
「団長は俺が金に拘る理由について、団長は何も言ってなかったんですか?」
「それは自分の目で確かめろと。何やら思惑がある口ぶりでおっしゃられたな」
「はぁ……そうですか」
団長のニヤニヤとした顔が思い描けるようだ──ナハトは頭を抱えた。
(さてさて、どうしたもんか……)
ナハトは腕を組み、フェリスと地面に視線を彷徨わせ、思考を高速で回転させる。
(どうにかして撒くか……いや、今日撒けたとしても明日以降も付きまとわれるだけだろうし……となると事情を打ち明けるか?)
ナハトはチラリとフェリスを見やる。
フェリスが実直な人物であることは、これまでのやり取りで分かっている。ならば事情を打ち明けても、大きな問題にはならないだろう──とナハトは判断した。
(いや、それだけだとアレだから──)
ナハトの中の守銭奴の部分が脳内算盤を高速で弾き、もっとも利のある提案を導き出す。
「分かりました。フェリスさんを見込んで、俺が金に拘る理由をお教えしましょう」
「本当か」
「はい。しかしお願いがあります」
「なんだ?」
(まさか金品を要求してくる気か?)
フェリスは若干身構えるが、ナハトが口にしたのは意外な要求だった。
ナハトは市場を指さして言う。
「あそこで売ってる焼き菓子を買ってほしいんですが」
「──は?」
予想だにしないセリフに、フェリスは阿呆のようにポカンと口を開けた。
夕方、フェリスは建物の陰に隠れながらポツリと漏らした。チラリと視線を送る先にはナハトがいる。
段々と冷静になってくるにつれて、フェリスは自分の行いが奇天烈であると自覚し始めていた。
ここは帝都北西部の大きな市場で、様々な店が立ち並んでいる。
その市場の片隅で、フェリスはこそこそと隠れながらナハトを尾行し観察していた。仕事を終えて帰路につくナハトを屯所で見かけたフェリスは、団長の言葉もあってついつい後を追いかけてしまったのだ。
何故尾行などしているのかと言えば、もちろんナハトの人となりを知るためである。
何しろ屯所で他の隊士にナハトの事を聞いて回ったものの、
『守銭奴が金に拘る理由? そりゃやっぱ女じゃねぇですかね。野郎が金を貯める理由なんて、十中八九女でしょう』
だの、
『博打のやり過ぎで借金のツケが死ぬほど溜まってるとかじゃねぇか』
だの、
『さぁ? 知りませんな。酒かご禁制の魔法薬にでも手を出してるんじゃないですか?』
だのと胡乱な話しか聞けなかったのだ。
ナハトの守銭奴ぶりは辟易されているのか碌な話がなかったが、しかしどれも噂話の域を出ず、確かなことは何も分からない。となれば後はもう、自分の目で確かめるしかない──そう思い立ったフェリスは勢いで尾行を開始したのだった。
(何も後ろめたいことをしている訳ではないのだから、隠れなくてもいいのだが……)
それでも決闘に敗れた悔しさか、妙に顔を合わせづらい。
(しかし何をしているのだあの男は?)
臨時給与を受け取ったナハトは、屯所を出るなり心なしかウキウキとした軽い足取りで、誰と話すでもなく帝都をスイスイと進んでいく。
そんなナハトの後を尾行すると、ついた先はこの市場だったのだ。そして今現在、視線の先ではナハトが肉屋の前にしゃがみ込んで真剣に悩んでいる。
フェリスを負かして手に入れた臨時給与で塩漬け肉を買うか、それとも他のものにするか考えているらしい──時折指を折っているのは、頭の中で算盤をはじいて金勘定でもしているのだろう。
塩漬け肉は決して高価ではない。そんなものでも購入を真剣に悩む人間がいるのだと、フェリスは初めて知った。
それとも塩漬け肉さえも気軽に買えないほど、ナハトには金を貯めねばならない理由でもあるのだろうか。
(貴様がそこまで金を欲する理由はなんだ? ──ナハト・アストレイ)
フェリスの胸中でのつぶやきに呼応するように、スッとナハトは立ち上がり、背後を振り返った。
(まずい!)
反射的にフェリスは物陰に隠れ、しばらくしてからそっと顔を出す。
フェリスが物陰から顔を出した時には、ナハトは肉屋を後にして歩き出していた。手に何も持っていないところを見ると、結局肉屋では何も買っていないらしい。
(気付かれたか⁉)
ナハトは足早に何処かへ向かっている。人にぶつからないコツでもあるのか、市場の人混みに脚を止めることなくナハトは歩を進めた。はた目にはゆったりした動きに見えるのだが、その実あっという間にずっと先まで行ってしまう足運びである。
(このままでは撒かれる……!)
フェリスはナハトを見失わないように足早に追いかけた。
市場の端の人気のないエリアまで来たところで、ナハトは不意に横道へと入った。フェリスも後に続く──しかし横道に入ったところでナハトの姿がない。
家屋の裏口や窓が並ぶ薄暗い路地には、両脇に積み重なった木箱やゴミのような麻袋が転がっているだけで、人の姿などどこにもなかった。
(──消えた?)
「そんな馬鹿な……!」
慌てて横道の奥まで駆けて、フェリスは曲がり角の先を確認する。そこにもナハトの姿はない。
「一体どこに──」
「俺に何の用ですか」
「う……」
フェリスは弾かれたように後ろを振り返る──気付けばフェリスの背後にナハトが立っていた。
フェリスはチラリとナハトの背後に視線をやった。転がっていた麻袋が動いている──ナハトはそこに隠れていたようだ。
どうやらフェリスはナハトにここへ誘いこまれていたらしい。
「私の尾行に気付いてたのか」
「気配がしたので何となく」
(気配がした? ──あの雑踏で?)
市場はおおいに賑わっており、人ひとりの気配など紛れてしまいそうなものだが……
「そなたはかなり勘が鋭いな」
「勝負事に負けると俺を闇討ちしようと企む輩がいるので、普段から用心しているだけですよ。特に貴族と勝負事をすると、メンツがどうの名誉がどうのと、負けるより勝つ方が面倒が多い」
苦虫を嚙み潰したような顔で答えるナハト──口調に実感がこもっている。過去、本当にそういったトラブルがあったのだろう。
「……それが私との決闘で、手を抜いた理由か」
「ええ。団長が臨時給与を出すと言ってくれたんで、面倒事を被ってでも銭を取りに行きましたが……決闘の続きがしたいのなら、俺にも考えがありますが」
そう言ってナハトは愛刀の鯉口を切ったので、フェリスは慌てて弁明する。
「待て待て! こちらに戦う意志はない!」
「ではどのような理由で俺を尾行したんですか? 出来れば金にならない剣は振るいたくないのですがね」
「そなたは本当に徹頭して銭勘定で動いているのだな」
感心とも呆れるともつかない苦笑をフェリスは漏らした。
その態度にナハトはおや? と態度を軟化させる。フェリスの口調から敵愾心がないことを感じ取ったのだ。
だからこそ疑問に思い、ナハトはもう一度問いかける。
「闇討ちではないのなら、俺に何の用ですか」
ナハトにはフェリスが自分を尾行してきた理由が分からない。フェリスは少し躊躇いながらも、思い切って口を開く。
「そなたに興味がある」
「へ?」
予想だにしないフェリスの言葉にナハトは間の抜けた声を出し、ポカンと口を開ける。
「俺に……?」
「団長から言われたのだ。そなたは立派な騎士だと……正直なところ私には金にがめついそなたが、どうしても立派な騎士には見えなかったのでな。だから自分の補佐にあたる人物のことを、ちゃんと知りたいと思ったのだ。団長がそう言うからには何か理由があるはずだと。他人の目ではなく、自分の目でしかと見極めたいと、な──それで」
「それで俺を尾行したんですか?」
気まずそうにフェリスは視線を逸らす。
「それは……今思うと軽率だったな。申し訳ない」
決闘の時とは打って変わったいじらしい態度に、思わずナハトは小さく笑う。フェリスの態度が真面目過ぎて、どこか微笑ましいのだ。
「団長は俺が金に拘る理由について、団長は何も言ってなかったんですか?」
「それは自分の目で確かめろと。何やら思惑がある口ぶりでおっしゃられたな」
「はぁ……そうですか」
団長のニヤニヤとした顔が思い描けるようだ──ナハトは頭を抱えた。
(さてさて、どうしたもんか……)
ナハトは腕を組み、フェリスと地面に視線を彷徨わせ、思考を高速で回転させる。
(どうにかして撒くか……いや、今日撒けたとしても明日以降も付きまとわれるだけだろうし……となると事情を打ち明けるか?)
ナハトはチラリとフェリスを見やる。
フェリスが実直な人物であることは、これまでのやり取りで分かっている。ならば事情を打ち明けても、大きな問題にはならないだろう──とナハトは判断した。
(いや、それだけだとアレだから──)
ナハトの中の守銭奴の部分が脳内算盤を高速で弾き、もっとも利のある提案を導き出す。
「分かりました。フェリスさんを見込んで、俺が金に拘る理由をお教えしましょう」
「本当か」
「はい。しかしお願いがあります」
「なんだ?」
(まさか金品を要求してくる気か?)
フェリスは若干身構えるが、ナハトが口にしたのは意外な要求だった。
ナハトは市場を指さして言う。
「あそこで売ってる焼き菓子を買ってほしいんですが」
「──は?」
予想だにしないセリフに、フェリスは阿呆のようにポカンと口を開けた。
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