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第16話
「・・・とうの昔にその名は捨てたんだよ」
しおりを挟むラン「まさか、お知り合いだったとは」
ノウゼンカズラ「・・・昔の話だ」
ディアナ「ヒューくんとフォンくんはここに世話になった事があってまだまだ小さな子供だったのよね~。もうあれから何年経つのかなぁ~?こんな大きく逞しくなって。」
そう言ってディアナはノウゼンカズラとアザレアは近寄る。
ノウゼンカズラ「・・・おい、その名前で呼ぶんじゃねぇ」
ディアナ「え?だってフォンくんでしょ?ヒューベルク=ロウガくんとフォン=ブレク君でしょ?何年も付き合ってたんだから顔を忘れたりはしないわ」
ノウゼンカズラ「・・・とうの昔にその名前は捨てたんだよ」
ディアナ「あら、そうなの??それじゃなんて呼べばいいかな?」
ノウゼンカズラ「・・・教えるつもりはねぇけど」
ディアナ「もう!なんでよ!・・・でも、変わらないね。性格は。背だけが大きく成長したみたい。
そういえばカトレアさんは元気?仲良くできてる?」
カトレアと言う言葉に、今まで会話を聞いていたランは口を開く。
ラン「カトレア様ともお知り合いなのですか?」
声をかけられたことにディアナはランへと振り返り、
「・・・この方は2人のどっちの彼女??」といきなり訳の分からないことを言い出すものでノウゼンカズラとアザレアは「は?」と声がはもる。
ノウゼンカズラ「どっからどう見れば彼女になる」
アザレア「・・・目可笑しいんか」
ランのことをずっと女性と勘違いをしていたディアナは掛けていた眼鏡に触れてまじまじとランを下から上までを観察した。
ディアナ「・・・・え。あ、男性だった!?ご、ごめんね、視力あまり良くなくて。あまりにも長く綺麗な髪をしてたから・・・・。でも近くで見ると、本当だ。紛れもない男の子だったね。」
ディアナはランに近付くとランの頬に手を添える。
そのディアナの手の感触から、ランはふと幼少期の頃を思い出した。
頬に触れた手はすぐ離され「貴方、名前は?」とディアナは聞いた。
ラン「・・・ランです」
ディアナ「ラン君ね!聞いてよラン君!ヒュー君とフォン君がここに世話になってたってことは親がいないか何らかの事情でここに来る子供が多いんだけどね、2人とも誰にも寄り付こうとしなくて・・・でも私が声かけたら心を開いてくれるようになって、それから私にべったりでね~。でもこんな2人を引き取ったのがカトレアさんという方だったかな。」
いきなりのマシンガントークにランは引きぎみになりながらも、「・・なるほど」と適当に返した。
それにはもう付き合いきれなくなったノウゼンカズラは馬に跨る。
ノウゼンカズラ「・・・・話長ぇんだよ。」
ディアナ「ってあれ!?もう行っちゃうの?たまにはここに遊びにきてもいいんだからね?」
アザレア「うるさいもうお前黙れ」
ディアナ「なによもう!」
ノウゼンカズラ「とりあえず子供達は預けたからな」
ラン「では僕たちはこれで」
ランは扇子を取り出して、子供達に向けて振るとかまいたちが起きたかのように子供たちの首と手につけられてる枷が壊されて壊れた枷は地へと落ちる。
枷を外され自由になった手を見つめる子供達はやがて馬車に乗って来た道を帰っていくラン達を見えなくなるまで見送ったディアナと子供達であった。
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