22 / 42
6話ー③ 幼児退行した嫁が可愛すぎる......
しおりを挟む:次の日の朝:
「ルシア。おはよう。」
「お……おはょぅ」
「どうしたのさ。いい朝だよ??」
「私……また、ねんねしてたの?」
「あれ?寝ようと思って寝たわけじゃないの?ホントによく寝るね。可愛いよ。」
僕ら神族には、基本的に睡眠が必要ない。
寝るという行為は、意識的に調整できるもので、起きていようと思えば半永久的に活動できる。
例外はあるけれど、睡眠は娯楽の一つというのが基本的な感覚だ。
知らず知らずの内に眠ってしまうのは、神族にとって非常に珍しい。
だからこそ自然に眠りに落ちることが多いルシアは、神族の中でも特異な存在で、それが一層彼女を愛らしく見せるのだ。
「あぁぁ露天風呂入りたかったぁぁ。」
「そう言うと思って早めに起こしたよ。朝風呂に行こうか。」
「お風呂行くぅ!!抱っこしてぇ!!」
「いいよ~。抱っこして行こうか。」
行為の後に眠り、朝目覚めると、いつもルシアはこうだ。
普段から寝起きが悪い彼女だが、行為後の影響でさらに幼児退行し、甘えん坊になる。
朝からゆったりと露天風呂に浸かりながら、僕は密かに笑みを浮かべる。
実は、この旅行の予定は一か月なのだ。
昨日、休みが取れたかと聞いたのも、彼女に気付かせないための策略に過ぎない。
実際には、彼女の勤め先に連絡を取り、一か月の休暇を確保しているのだから。
向こうの人達も僕の話にノリノリで乗っかってきてくれた。
そのせいで、ルシアはまだ明日は仕事だと勘違いしていることだろう。
ちなみにルシアは段々と幼児化が解けてきたようで、僕の隣で耳まで真っ赤にしている。
裸で風呂に浸かっているのだから当然と言えば当然か??
「これから1か月旅行楽しもうね。職場には連絡しといたから。」
「え?それって......」
「旅行が一か月続くってこと。」
「え!?いっぱい遊べる!」
ルシアは露天風呂の水をバシャバシャしながな、満面の笑みで喜んでいた。
そうして長い旅行の幕が開けた。
:一月後:
僕らの旅行は予定通り、1ヶ月にわたって続いた。
その間、特に問題もなく旅行は順調に進んだ。
森林公園の散策、首都での買い物、少し首都から外れた場所でのグルメ探し、
そして魔鉱洞窟の観光など、星の文明を存分に楽しんだ。
この星の自然美と文化の多様性に触れ、心からリフレッシュすることができた。
旅行を通じて、僕たちは新たな発見や経験を積み重ね、思い出深い一ヶ月を過ごした。
「もう1ヶ月経ったのね……家で仕事をしながら過ごす1ヶ月より短く感じたわ。」
「それだけ楽しめた証拠だね?計画して良かったよ。僕は魔道具作成に使う材料も調達できたし。」
「本当に器用ね……戦闘から実務作業、政治学から哲学、魔道具作りに戦術や魔術の研究・開発……あなたの知識欲は留まるところを知らないわね。」
「僕は本気で5代目全神王を目指してるんだ。そのためには今よりさらに力や知識が必要だからね。あとは印象操作?」
僕が全神王を目指す理由は、この世界を良くしたいなんて高尚なものではない。
全神王はこの神界の頂点に立つ存在だ。
行ける場所、手に入る情報、あらゆる行動に制限がない。
僕はこの世界をもっと隅々まで知りたい。もっと広い世界を見たい。未知を知りたい。
この探究心こそが、僕の最大の原動力であり動機だ。
「何度聞いても本当に呆れるくらい大きい夢だわ。でも......夢に向かって努力し続ける所は尊敬してるわ。」
「素直に好きって言いなよ。何だよ尊敬って。恥ずかしいからって言い換えしちゃって。」
ルシアはシャイだ。特に外では好き、愛してるなどの言葉は羞恥心でまず絶対に言えない。
だからあえて突っ込んだのだ。少しいじめたくなってしまった。
「……ぅうるさいわね!流しなさいよ!」
そんな雑談を交わしながら、僕たちは自宅に帰るための船に乗り込んだ。
次にこの星に来るときは、旅行ではなく仕事だろうな......と思いつつ、
僕は前々から予定していた大型依頼の事について考えた。
次の任務はそれだけ危険で......そして不気味なのだ。
☆☆☆☆★★★☆☆☆☆☆★★★☆☆☆☆
どうもこんにちわ!G.なぎさです。
第6話を読んでいただきありがとうございます!
ここまで旅行編で退屈.....
という方がいたかもしれませんが、来週からはバトル漫画に戻ります!
0
あなたにおすすめの小説
タイム連打ってなんだよ(困惑)
こすもすさんど(元:ムメイザクラ)
ファンタジー
「リオ、お前をパーティから追放する。お前のようなハズレスキルのザコは足手まといなんだよ」
王都の冒険者ギルドにて、若手冒険者のリオは、リーダーの身勝手な都合によってパーティから追い出されてしまい、同時に後宮では、聖女の降臨や第一王子の婚約破棄などが話題になっていた。
パーティを追放されたリオは、ある日商隊の護衛依頼を受けた際、野盗に襲われる可憐な少女を助けることになるのだが、彼女は第一王子から婚約破棄された上に濡れ衣を着せられて迫害された元公爵令嬢こと、アイリスだった。
アイリスとの出会いから始まる冒険の旅、行く先々で様々な思惑によって爪弾きにされてしまった者達を受け入れていく内に、彼はある決意をする。
「作ろう。誰もが幸せに過ごせる、そんな居場所を」
目指すべき理想、突き動かされる世界、そしてハズレスキル【タイム連打】に隠されたリオの本当の力とは?
※安心安全安定安泰の四安揃った、ハピエン確定のハズレスキル無双です。
『エ○ーマンが倒せない』は関係ありません。
五年後、元夫の後悔が遅すぎる。~娘が「パパ」と呼びそうで困ってます~
放浪人
恋愛
「君との婚姻は無効だ。実家へ帰るがいい」
大聖堂の冷たい石畳の上で、辺境伯ロルフから突然「婚姻は最初から無かった」と宣告された子爵家次女のエリシア。実家にも見放され、身重の体で王都の旧市街へ追放された彼女は、絶望のどん底で愛娘クララを出産する。
生き抜くために針と糸を握ったエリシアは、持ち前の技術で不思議な力を持つ「祝布(しゅくふ)」を織り上げる職人として立ち上がる。施しではなく「仕事」として正当な対価を払い、決して土足で踏み込んでこない救恤院の監督官リュシアンの温かい優しさに触れエリシアは少しずつ人間らしい心と笑顔を取り戻していった。
しかし五年後。辺境を襲った疫病を救うための緊急要請を通じ、エリシアは冷酷だった元夫ロルフと再会してしまう。しかも隣にいる娘の青い瞳は彼と瓜二つだった。
「すまない。私は父としての責任を果たす」
かつての合理主義の塊だった元夫は、自らの過ちを深く悔い、家の権益を捨ててでも母子を守る「強固な盾」になろうとする。娘のクララもまた、危機から救ってくれた彼を「パパ」と呼び始めてしまい……。
だが、どんなに後悔されても、どんなに身を挺して守られても、一度完全に壊された関係が元に戻ることは絶対にない。エリシアが真の伴侶として選ぶのは、凍えた心を溶かし、温かい日常を共に歩んでくれたリュシアンただ一人だった。
これは、全てを奪われた一人の女性が母として力強く成長し誰にも脅かされることのない「本物の家族」と「静かで確かな幸福」を自分の手で選び取るまでの物語。
R・P・G ~転生して不死にされた俺は、最強の英雄たちと滅ぼすはずだった異世界を統治する~
イット
ファンタジー
オカルト雑誌の編集者として働いていた瀬川凛人(40)は、怪現象の取材中、異世界の大地の女神と接触する。
半ば強制的に異世界へと転生させられた彼は、惑星そのものと同化し、“星骸の主”として不死の存在へと変貌した。
だが女神から与えられた使命は、この世界の生命を滅ぼし、星を「リセット」すること。凛人はその命令を、拒否する。
彼は、大地の女神により創造された星骸と呼ばれる伝説の六英雄の一人を従者とし、世界を知るため、そして残りの星骸を探すため旅に出る。
しかし一つ選択を誤れば世界が滅びる危うい存在……
女神の使命を「絶対拒否」する不死者と、裏ボス級の従者たち。
これは、世界を滅ぼさず、統治することを選んだ男の英雄譚である。
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
【状態異常無効】の俺、呪われた秘境に捨てられたけど、毒沼はただの温泉だし、呪いの果実は極上の美味でした
夏見ナイ
ファンタジー
支援術師ルインは【状態異常無効】という地味なスキルしか持たないことから、パーティを追放され、生きては帰れない『魔瘴の森』に捨てられてしまう。
しかし、彼にとってそこは楽園だった!致死性の毒沼は極上の温泉に、呪いの果実は栄養満点の美味に。唯一無二のスキルで死の土地を快適な拠点に変え、自由気ままなスローライフを満喫する。
やがて呪いで石化したエルフの少女を救い、もふもふの神獣を仲間に加え、彼の楽園はさらに賑やかになっていく。
一方、ルインを捨てた元パーティは崩壊寸前で……。
これは、追放された青年が、意図せず世界を救う拠点を作り上げてしまう、勘違い無自覚スローライフ・ファンタジー!
攻撃魔法を使えないヒーラーの俺が、回復魔法で最強でした。 -俺は何度でも救うとそう決めた-【[完]】
水無月いい人(minazuki)
ファンタジー
【HOTランキング一位獲得作品】
【一次選考通過作品】
---
とある剣と魔法の世界で、
ある男女の間に赤ん坊が生まれた。
名をアスフィ・シーネット。
才能が無ければ魔法が使えない、そんな世界で彼は運良く魔法の才能を持って産まれた。
だが、使用できるのは攻撃魔法ではなく回復魔法のみだった。
攻撃魔法を一切使えない彼は、冒険者達からも距離を置かれていた。
彼は誓う、俺は回復魔法で最強になると。
---------
もし気に入っていただけたら、ブクマや評価、感想をいただけると大変励みになります!
#ヒラ俺
この度ついに完結しました。
1年以上書き続けた作品です。
途中迷走してました……。
今までありがとうございました!
---
追記:2025/09/20
再編、あるいは続編を書くか迷ってます。
もし気になる方は、
コメント頂けるとするかもしれないです。
最難関ダンジョンをクリアした成功報酬は勇者パーティーの裏切りでした
新緑あらた
ファンタジー
最難関であるS級ダンジョン最深部の隠し部屋。金銀財宝を前に告げられた言葉は労いでも喜びでもなく、解雇通告だった。
「もうオマエはいらん」
勇者アレクサンダー、癒し手エリーゼ、赤魔道士フェルノに、自身の黒髪黒目を忌避しないことから期待していた俺は大きなショックを受ける。
ヤツらは俺の外見を受け入れていたわけじゃない。ただ仲間と思っていなかっただけ、眼中になかっただけなのだ。
転生者は曾祖父だけどチートは隔世遺伝した「俺」にも受け継がれています。
勇者達は大富豪スタートで貧民窟の住人がゴールです(笑)
出来損ない貴族の三男は、謎スキル【サブスク】で世界最強へと成り上がる〜今日も僕は、無能を演じながら能力を徴収する〜
シマセイ
ファンタジー
実力至上主義の貴族家に転生したものの、何の才能も持たない三男のルキウスは、「出来損ない」として優秀な兄たちから虐げられる日々を送っていた。
起死回生を願った五歳の「スキルの儀」で彼が授かったのは、【サブスクリプション】という誰も聞いたことのない謎のスキル。
その結果、彼の立場はさらに悪化。完全な「クズ」の烙印を押され、家族から存在しない者として扱われるようになってしまう。
絶望の淵で彼に寄り添うのは、心優しき専属メイドただ一人。
役立たずと蔑まれたこの謎のスキルが、やがて少年の運命を、そして世界を静かに揺るがしていくことを、まだ誰も知らない。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる