花と十字架の想い

瑠璃✧*̣̩⋆̩☽⋆゜

文字の大きさ
7 / 80
旅立ち

花と十字架の想い 7話

しおりを挟む
翌朝。シオンが出発の準備をしていると隣の部屋からもの凄い物音が。

ブローディア「きゃあ!?」

プラス、ブローディアの声。

シオン「な、何事…?」

部屋に行ってみると…

アイリス「あ、シオン…ちょっと手伝って」

シオン「…何やってたんだ?」

ブローディアが転んでいる…というか、傍に椅子があるから落ちたのか?

ブローディア「えへへ…昨日荷物を高いところに置いちゃって…

取ろうと思って椅子に乗ったらバランス崩して…」

シオン「落ちたと…」

カルビ「ルビ~…」

やれやれと思いながら、棚の上の荷物を取る。

ブローディア「ありがと、シオン」

アイリス「今日は、ミネルヴァ村に行くんだよね」

シオン「ああ。気を付けていこう」

そう言って、街を出た。


この日はずいぶんと風が強かった。

アイリス「シュロさん…ってどんな人かな…いい人だといいけど…」

シオン「そうだな…ブローディア、どんな人かはわからないのか…って…どうした?」

ふとブローディアの方を向くと髪を押えて耳を隠しているように見える。

ブローディア「な、何でもないよ…風強いから…ちょっと…あはは」

アイリス「そういえば、ブローディアって髪で耳隠しちゃってるよね?」

あきらかにギクッというような、反応をした。

ブローディア「ま、まあ…あんまり気にしないで~」

あはははと乾いた笑い。あんまり突き詰めるのもあれなので、そこでストップした。


そうこうしているうちに村に到着。そこまで来ると風も落ち着いた。

シオン「さてと…シュロって人を探さないと…」

アイリス「誰かから聞いた方がいいかな」

情報収集を始めようとしたとき…

カルビ「…なんか、向こうの家から美味しそうなにおいがするルビ~」

ブローディア「か、カルビ!?」

走って行ってしまった。さすがに放っても置けないので後を追う。

カルビが入っていってしまった家の中から、声が聞こえる。

???「精霊って本当にいるんだな…」

カルビ「料理上手ルビね~美味しいルビ~シオンにも引けを取らないルビ」

???「母さんに昔教えてもらった程度だが…喜んでもらえてよかった。…はぐれたのかな…」


カルビがいるのを確信したため扉を叩いて、中に入る。

シオン「失礼します」

???「君たちは?」

カルビ「あ、シオン、アイリス、ブローディアルビ~」

カルビがブローディアのもとへ走ってきた。

ブローディア「勝手にどっか行かないの! 迷子になったらどうするの?」

カルビ「ごめんルビ~!!」

そんなやり取りをしていると、片目が前髪で隠れている青年がこちらへ近づいてきた。



???「良かった。こいつの友達かな。君がシオンか?」

シオン「あ、ああ…悪いな。カルビが迷惑かけたよ」

???「いや、気にしないでくれ。それより…この村の人じゃないな…どこから?」

シオンたちを見て問う。

アイリス「私たちは王都から。ある人を探しに来たんです。シュロって人…知りませんか?」

背後でブローディアとカルビが良いあっているがとりあえずスルー。

???「シュロ…? シュロなら…」

シオン「知ってるのか?」

シュロ「僕がシュロだよ」

結果としてカルビの暴走で見つけられた。

シュロ「それで、僕に何か用か?」

シオン「いや…ブローディアの占いでシュロに会う様に示されて…」

アイリス「魔族に関わることで、何か知りませんか?」

シュロが少し考える。

シュロ「魔族か…魔族と直接関わりがあるかわからないけど、

僕は今「ある剣」を探していてね」

シオン「剣…?」

シュロ「自分で殺す者を選び、使い手の心が弱ければ意のままに操ってしまうという

いわくつきの剣…呪剣・ウロボロス」

シオンの目の色が変わった。アイリスが心配そうにのぞき込む。

シュロ「あれはかなり強い力を持つ。そんなものが魔族の手に渡ったらまずい…」

ブローディア「…っ、でも、それどこにあるかわかってるの…?」

カルビとの言い合いを中断して、ブローディアが話に入ってきた。

シュロ「此処に来るまでの間、風が強かっただろ?

この近くに「ディアナ渓谷」って谷があるからなんだ。

そこに隠されてるって聞いたことがある。これから行こうと思ってたところだったんだ」

シオンたちは顔を見合わせる。

アイリス「でも、下手したら操られてしまうんじゃ…」

シュロ「今は剣は眠った状態にある。今なら、手にとっても操られない」

シオンが口を開く。

シオン「俺たちにも手伝わせてくれ」

ブローディア「シオン…」

シオン「魔族に関わりが全くないとは言い切れないし、ひとりで行くよりは危険じゃない」

少しシュロは迷ったが、シオンの目は本気だった。

シュロ「分かった。正直助かる。準備するから、少し待っててくれ」

しばらくシュロの家で時間を潰すことになった。

その間にひとつの写真がシオンの目に留まった。

それは恐らくシュロの…家族写真…
しおりを挟む

あなたにおすすめの小説

「がっかりです」——その一言で終わる夫婦が、王宮にはある

柴田はつみ
恋愛
妃の席を踏みにじったのは令嬢——けれど妃の心を折ったのは、夫のたった一言だった 王太子妃リディアの唯一の安らぎは、王太子アーヴィンと交わす午後の茶会。だが新しく王宮に出入りする伯爵令嬢ミレーユは、妃の席に先に座り、殿下を私的に呼び、距離感のない振る舞いを重ねる。 リディアは王宮の礼節としてその場で正す——正しいはずだった。けれど夫は「リディア、そこまで言わなくても……」と、妃を止めた。 「わかりました。あなたには、がっかりです」 微笑んで去ったその日から、夫婦の茶会は終わる。沈黙の王宮で、言葉を失った王太子は、初めて“追う”ことを選ぶが——遅すぎた。

はじめまして、私の知らない婚約者様

有木珠乃@『ヒロ弟』コミカライズ配信中
ファンタジー
ミルドレッド・カーマイン公爵令嬢は突然、学園の食堂で話しかけられる。 見覚えのない男性。傍らには豊満な体型の女性がいる。 けれどその女性から発せられた男性の名前には、聞き覚えがあった。 ミルドレッドの婚約者であるブルーノ王子であることを。 けれどミルドレッドの反応は薄い。なぜなら彼女は……。 この世界を乙女ゲームだと知った人々による、悪役令嬢とヒロイン、魔女の入れ替え話です。 悪役令嬢を救いたかったはずなのに、どうしてこんなことに? ※他サイトにも掲載しています。

公爵令嬢は結婚式当日に死んだ

白雲八鈴
恋愛
 今日はとある公爵令嬢の結婚式だ。幸せいっぱいの公爵令嬢の前に婚約者のレイモンドが現れる。 「今日の結婚式は俺と番であるナタリーの結婚式に変更だ!そのドレスをナタリーに渡せ!」  突然のことに公爵令嬢は何を言われたのか理解できなかった。いや、したくなかった。 婚約者のレイモンドは番という運命に出逢ってしまったという。  そして、真っ白な花嫁衣装を脱がされ、そのドレスは番だという女性に着させられる。周りの者達はめでたいと大喜びだ。  その場所に居ることが出来ず公爵令嬢は外に飛び出し……  生まれ変わった令嬢は復讐を誓ったのだった。  婚約者とその番という女性に 『一発ぐらい思いっきり殴ってもいいですわね?』 そして、つがいという者に囚われた者の存在が現れる。 *タグ注意 *不快であれば閉じてください。

初夜に暴言を吐いた夫は後悔し続ける──10年後の償い【完結】

星森 永羽(ほしもりとわ)
恋愛
王命により、辺境伯ロキアのもとへ嫁いだのは、金髪翠眼の美しき公爵令嬢スフィア。 だが、初夜に彼が告げたのは、愛も権限も与えないという冷酷な宣言だった。噂に踊らされ、彼女を「穢れた花嫁」と罵ったロキア。 しかし、わずか一日でスフィアは姿を消し、教会から届いたのは婚姻無効と慰謝料請求の書状──。 王と公爵の怒りを買ったロキアは、爵位も領地も名誉も奪われ、ただの補佐官として生きることに。 そして十年後、運命のいたずらか、彼は被災地で再びスフィアと出会う。 地位も捨て、娘を抱えて生きる彼女の姿に、ロキアの胸に去来するのは、悔恨と赦しを乞う想い──。 ⚠️本作はAIの生成した文章を一部に使用しています。

【完結】冷酷伯爵ディートリヒは、去った妻を取り戻せない

くろねこ
恋愛
名門伯爵家に政略結婚で嫁いだ、正妻エレノア・リーヴェルト。夫である伯爵ディートリヒ・フォン・アイゼンヴァルトは、 軍務と義務を最優先し、彼女に関心を向けることはなかった。 言葉も、視線も、愛情も与えられない日々。それでも伯爵夫人として尽くし続けたエレノアは、ある一言をきっかけに、静かに伯爵家を去る決意をする。 ――そして初めて、夫は気づく。 自分がどれほど多くのものを、彼女から与えられていたのかを。 一方、エレノアは新たな地でその才覚と人柄を評価され、 「必要とされる存在」として歩き始めていた。 去った妻を想い、今さら後悔する冷酷伯爵。前を向いて生きる正妻令嬢。 これは、失ってから愛に気づいた男と、 二度と戻らないかもしれない夫婦の物語。 ――今さら、遅いのです。

つまらない妃と呼ばれた日

柴田はつみ
恋愛
公爵令嬢リーシャは政略結婚で王妃に迎えられる。だが国王レオニスの隣には、幼馴染のセレスが“当然”のように立っていた。祝宴の夜、リーシャは国王が「つまらない妃だ」と語る声を聞いてしまい、心を閉ざす。 舞踏会で差し出された手を取らず、王弟アドリアンの助けで踊ったことで、噂は一気に燃え上がる――「王妃は王弟と」「国王の本命は幼馴染」と。 さらに宰相は儀礼と世論を操り、王妃を孤立させる策略を進める。監視の影、届かない贈り物、すり替えられた言葉、そして“白薔薇の香”が事件現場に残る冤罪の罠。 リーシャは微笑を鎧に「今日から、王の隣に立たない」と決めるが、距離を取るほど誤解は確定し、王宮は二人を引き裂いていく。 ――つまらない妃とは、いったい誰が作ったのか。真実が露わになった時、失われた“隣”は戻るのか。

さようなら婚約者

あんど もあ
ファンタジー
アンジュは、五年間虐げられた婚約者から婚約破棄を告げられる。翌日、カバン一つを持って五年住んだ婚約者の家を去るアンジュ。一方、婚約者は…。

夫と息子に邪険にされたので王太子妃の座を譲ります~死に戻ってから溺愛されても今更遅い

青の雀
恋愛
夫婦喧嘩の末に置き去りにされた妻は、旦那が若い愛人とイチャついている間に盗賊に襲われ、命を落とした。 神様の温情により、10日間だけこの世に戻った妻と護衛の騎士は、その10日間の間に心残りを処分する。それは、娘の行く末と……もし、来世があるならば、今度は政略といえども夫以外の人の妻になるということ。 もう二度と夫と出会いたくない彼女は、彼女を蔑ろにしてきた息子とも縁を切ることを決意する。 生まれかわった妻は、新しい人生を強く生きることを決意。 過去世と同じ轍を踏みたくない……

処理中です...