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旅立ち
花と十字架の想い 21話
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祭壇から戻り、シオンとアイリスも含めて村まで戻る。
石が天使の輝石ではなく黒曜石だったことや、
その黒曜石についてレオノティスから聞いたことも説明しながら。
シオン「じゃあ…ここで。色々助かったよ、レオ」
レオノティス「……シオン」
村に着いて立ち去ろうとしたら、レオノティスに引き留められた。
シオン「なんだ?」
レオノティス「おまえたちは…何の為に旅を…?」
アイリス「私たちは、最終的には魔王を討てたら…と…」
レオノティス「魔王…か…。お前たちの武器…目的…それを考えるともしかしたら…」
少し考えてレオノティスが顔を上げた。
レオノティス「俺もお前たちの旅に加えてもらいたい…テイルもな」
シュロ「な!?」
ブローディア「本当!? 来てくれるの!?」
門番が慌てる。ブローディアは喜んでるが、こっちとしても良いのかどうか。
シオン「でも、いいのか? お父さんの件だってあるだろ?」
レオノティス「長…父の病は魔王が復活したことが原因だ。魔王を討てばきっと…
それに俺の代わりに父の仕事をできるやつはもう1人いる。
俺がここを離れても問題はない」
シオン「…そうか。なら、良いか…よろしくな、レオ、テイル」
レオノティスが門番を説得する。
シュロだけ納得がいかない表情をしていたが、大丈夫だろうか。
村を離れ、船着き場に向かう。船長はずっと待っていてくれていたらしく、
すぐに船に乗れた。
乗っている最中…
シュロ「…レオノティス…君はエルフの長の息子だろう?
僕たちみたいな位の低い奴と居て、別にいいのか?」
レオノティス「俺は構わないが。お前はどうやら納得いかないらしいな。
自分達より位の高い奴…いや、「エルフ」と居ること自体が」
シオン「おい、船の上であんまり喧嘩するな。レオもシュロも少し落ち着け」
いつもシオンが宥め役。
シュロ「うっ…そうだな…下手をしたらまた君に怪我を……。
…レオノティス、絶対に連携できるようにするぞ…
こちらのせいで仲間が危険になる事だけは避けたいからな…」
レオノティス「ふん…良いだろう」
ほっとしたのも束の間。途端に船が大きく揺れた。
アイリス「シオン!!」
フクシア「魔物! 海に出るって言われていた怪物が出てきたの!」
部屋に慌てて飛び込んできた。急いで甲板に出る。
海の方を見ると…魔物、というよりも海そのものに見える…。
シュロ「う、海に…目が…!?」
船長「海に目があるだけに見えるが、彼奴自体ちゃんと肉体はある。
海と同化して見えるだけだ」
シオン「…来るぞ!」
武器を構えて攻撃をする。だが、歯が立たない…強すぎる。
その数秒後……怪物の攻撃が船に大穴を開け姿を消した。
ブローディア「ふ、船が!?」
カルビ「ふ、船が沈んでいくルビ…」
船長「みんな、海に飛びこめ!」
その船長の言葉を合図に、全員が海に飛び込んだ。
そのころ…ヘルクロス城。
ジェイド「チッ…魔獣が倒された…! 間違いなくシオンの仕業か!」
カイヤ「おそらく、あの祭壇にあった黒曜石は奪われましたね…
ですが、「聖武器」はまだ1つも彼らの手には渡っていません。
シオンさんのペンダントも黒曜石も呪剣・ウロボロスも、
奪取するぐらいの余裕はあるでしょう」
魔王フロックス「ふむ…こちらはどう出るか…今シオンたちはどこに居る?」
魔王の言葉の直後、クロムとアスターが転移で出てきた。
クロム「どうやら、乗った船が沈んだみたいね…
運が悪ければ死んでるかもしれないけど…どこかに流れ着いてる気がするわ」
アスター「船の沈んだ位置と、水の流れで言うと…
大きな湖のあるミーミル村のある島か、広い砂漠の拡がるアポロ村のある島かどちらかと思われます」
ジェイドがついアスターを睨みつける。
ジェイド「完全に逆刃十架の一員か…チッ…気に入らねえ」
カイヤ「貴方はアスターには本当にきついですね」
ジェイド「当たり前だろ!
魔族でもなのにこの城の中をウロウロし、逆刃十架と名乗られても迷惑だ!」
短気である。魔王が決めたことなのにいまだに納得がいかないらしい。
アスター「騒がしい。少しは静かにできないのか」
ジェイド「っ……!」
アメシス「ジェイド…フロックス様の決定です。異論は認めません」
アメシスが静かに制す。
魔王フロックス「まあ良い。
カイヤはミーミル村のある島へ、ジェイドはアポロ村のある島へ向かえ」
ジェイドとカイヤが頭を下げて転移で消える。
魔王フロックス「…クロム。他の3大陸の状況はどうなっている?」
クロム「シオンたちのいるラディル大陸以外の大陸ね。
今のところ我々魔族は他大陸ではあまり動いていないけど、
貴方が復活直後、力慣らしに滅ぼしたクレイドル大陸のあの場所の生き残り…
その人が貴方を探しているという話よ」
それを聞いて、魔王が少し口角を釣り上げた。
魔王フロックス「ふっ…来るなら来い…その方が好都合だ…。
恐らく我が肉体の封じられた箱はヤツの中に…」
アメシス「…生き残り…となると、フロックス様に復讐目的で…」
アスター「復讐…か…その執念は強いだろうな…
すぐに居場所を突き止めて、来るかもしれない」
魔王フロックス「来たところで…返り討ちに合うだけだ。
完全復活していないとはいえ、魔族であるこの私には勝てん」
魔王が不敵な笑みを浮かべていることも知らず…
今もクレイドル大陸で暗殺者と巫女は魔王を追っていた。
石が天使の輝石ではなく黒曜石だったことや、
その黒曜石についてレオノティスから聞いたことも説明しながら。
シオン「じゃあ…ここで。色々助かったよ、レオ」
レオノティス「……シオン」
村に着いて立ち去ろうとしたら、レオノティスに引き留められた。
シオン「なんだ?」
レオノティス「おまえたちは…何の為に旅を…?」
アイリス「私たちは、最終的には魔王を討てたら…と…」
レオノティス「魔王…か…。お前たちの武器…目的…それを考えるともしかしたら…」
少し考えてレオノティスが顔を上げた。
レオノティス「俺もお前たちの旅に加えてもらいたい…テイルもな」
シュロ「な!?」
ブローディア「本当!? 来てくれるの!?」
門番が慌てる。ブローディアは喜んでるが、こっちとしても良いのかどうか。
シオン「でも、いいのか? お父さんの件だってあるだろ?」
レオノティス「長…父の病は魔王が復活したことが原因だ。魔王を討てばきっと…
それに俺の代わりに父の仕事をできるやつはもう1人いる。
俺がここを離れても問題はない」
シオン「…そうか。なら、良いか…よろしくな、レオ、テイル」
レオノティスが門番を説得する。
シュロだけ納得がいかない表情をしていたが、大丈夫だろうか。
村を離れ、船着き場に向かう。船長はずっと待っていてくれていたらしく、
すぐに船に乗れた。
乗っている最中…
シュロ「…レオノティス…君はエルフの長の息子だろう?
僕たちみたいな位の低い奴と居て、別にいいのか?」
レオノティス「俺は構わないが。お前はどうやら納得いかないらしいな。
自分達より位の高い奴…いや、「エルフ」と居ること自体が」
シオン「おい、船の上であんまり喧嘩するな。レオもシュロも少し落ち着け」
いつもシオンが宥め役。
シュロ「うっ…そうだな…下手をしたらまた君に怪我を……。
…レオノティス、絶対に連携できるようにするぞ…
こちらのせいで仲間が危険になる事だけは避けたいからな…」
レオノティス「ふん…良いだろう」
ほっとしたのも束の間。途端に船が大きく揺れた。
アイリス「シオン!!」
フクシア「魔物! 海に出るって言われていた怪物が出てきたの!」
部屋に慌てて飛び込んできた。急いで甲板に出る。
海の方を見ると…魔物、というよりも海そのものに見える…。
シュロ「う、海に…目が…!?」
船長「海に目があるだけに見えるが、彼奴自体ちゃんと肉体はある。
海と同化して見えるだけだ」
シオン「…来るぞ!」
武器を構えて攻撃をする。だが、歯が立たない…強すぎる。
その数秒後……怪物の攻撃が船に大穴を開け姿を消した。
ブローディア「ふ、船が!?」
カルビ「ふ、船が沈んでいくルビ…」
船長「みんな、海に飛びこめ!」
その船長の言葉を合図に、全員が海に飛び込んだ。
そのころ…ヘルクロス城。
ジェイド「チッ…魔獣が倒された…! 間違いなくシオンの仕業か!」
カイヤ「おそらく、あの祭壇にあった黒曜石は奪われましたね…
ですが、「聖武器」はまだ1つも彼らの手には渡っていません。
シオンさんのペンダントも黒曜石も呪剣・ウロボロスも、
奪取するぐらいの余裕はあるでしょう」
魔王フロックス「ふむ…こちらはどう出るか…今シオンたちはどこに居る?」
魔王の言葉の直後、クロムとアスターが転移で出てきた。
クロム「どうやら、乗った船が沈んだみたいね…
運が悪ければ死んでるかもしれないけど…どこかに流れ着いてる気がするわ」
アスター「船の沈んだ位置と、水の流れで言うと…
大きな湖のあるミーミル村のある島か、広い砂漠の拡がるアポロ村のある島かどちらかと思われます」
ジェイドがついアスターを睨みつける。
ジェイド「完全に逆刃十架の一員か…チッ…気に入らねえ」
カイヤ「貴方はアスターには本当にきついですね」
ジェイド「当たり前だろ!
魔族でもなのにこの城の中をウロウロし、逆刃十架と名乗られても迷惑だ!」
短気である。魔王が決めたことなのにいまだに納得がいかないらしい。
アスター「騒がしい。少しは静かにできないのか」
ジェイド「っ……!」
アメシス「ジェイド…フロックス様の決定です。異論は認めません」
アメシスが静かに制す。
魔王フロックス「まあ良い。
カイヤはミーミル村のある島へ、ジェイドはアポロ村のある島へ向かえ」
ジェイドとカイヤが頭を下げて転移で消える。
魔王フロックス「…クロム。他の3大陸の状況はどうなっている?」
クロム「シオンたちのいるラディル大陸以外の大陸ね。
今のところ我々魔族は他大陸ではあまり動いていないけど、
貴方が復活直後、力慣らしに滅ぼしたクレイドル大陸のあの場所の生き残り…
その人が貴方を探しているという話よ」
それを聞いて、魔王が少し口角を釣り上げた。
魔王フロックス「ふっ…来るなら来い…その方が好都合だ…。
恐らく我が肉体の封じられた箱はヤツの中に…」
アメシス「…生き残り…となると、フロックス様に復讐目的で…」
アスター「復讐…か…その執念は強いだろうな…
すぐに居場所を突き止めて、来るかもしれない」
魔王フロックス「来たところで…返り討ちに合うだけだ。
完全復活していないとはいえ、魔族であるこの私には勝てん」
魔王が不敵な笑みを浮かべていることも知らず…
今もクレイドル大陸で暗殺者と巫女は魔王を追っていた。
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