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聖武器
花と十字架の想い 34話
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アスターが動けるようになるまでの1週間、勝手に町を出るわけにも行かないので、
町の中で聖武器や魔族の動きについての情報収集を始めていた。…が、
シオン「んー…だめか」
アイリス「これといって、情報ないね」
聖武器はただでさえ、見つけることが難しいもの。魔族については、
魔族の侵入を許さないこの地では、姿さえ見ないのだから当然と言えば当然だった。
ブローディア「聖武器探しだって、当てはないしね。
王様たちも場所知らないし…私のオーブにも映らないし…」
シュロ「昨日決めた次の目的地は一応…この近くにある星氷山にしたが…
そこにだって聖武器があるかどうか…」
レオノティス「あったら運が良かった…程度に思っておいたほうがいいな」
町の真ん中のあたりで悩ませているシオンたちと別に、カルビとテイルは雪で遊んでいる。
カルビ「ルビ~♪」
テイル「ルイ~♪」
ブローディア「良いよね、カルビは気楽で」レオノティス「呑気だな、テイルは」
同時に発せられた言葉にシオンたちが笑い出す。
アイリス「まあ、あの子たちはああやって遊んでるほうがいいと思う」
シオン「そうだな。せっかく兄弟だし、見てて和むし」
悩んでいても仕方ない。
もう聞ける情報はなさそうだったので、宿に戻って休むことにした。
その頃、アスターとフクシアは部屋で話し込んでいた。
内容は…掟のこと。
フクシア「ねえ、アスター…私、もう少し強くなったら、フリージア様に挑もうと思う」
アスター「…やっぱり、あの頃から気持ちは変わってないんだ」
フクシアが頷く。
アスター「俺も変わってない。君がフリージア様に挑むなら、俺も一緒に戦う」
ふと、フクシアがアスターに質問を投げかけた。
フクシア「……ねえ、アスター…お兄様の…ディアスキア様のこと、まだ…」
アスター「許してない。許すつもりもないし、
あの人だって、生粋の悪魔同士の結婚なのに生まれた混血悪魔なんか、迷惑だろうさ」
少しだけ沈黙が起こる。
アスター「あの人は生粋の悪魔で生まれたのに、俺は混血になった。
同じ兄弟でもこれだ…俺は大悪魔の弟ってことで混血ながらも生かされてきた…けど…」
フクシア「…そうだね…アスターの親友…
彼は、混血悪魔って理由で…ディアスキア様に…」
アスター「親友を殺されて…許せるわけないだろ。あんなの、兄とも思いたくもない」
でも、フクシアはわかっていた。本当はディアスキア様もかなりの葛藤があった…
でも、掟に逆らえなかったことも。アスターがそれをわかっていて、
許したいのに、許せないで苦しんでいることも。
だからこそ、余計に掟を変えたいと強く思うようになった。
もうこんなことを起こさないために。
その夜…食事をしている最中に外から物音がした。
アイリス「何? 今の音」
シオン「…屋根に積もった雪でも落ちたんじゃないか? ちょっと見てくる」
シオンが外に出てみると、目の前に人が2人…倒れている。
女の子のほうはそこまでの怪我はなかったが、男の子のほうは出血が酷い。
シオン「……!? みんな、手伝って!」
レオノティスとシオンで2人を部屋に運ぶ。
アイリスの回復魔法のおかげで何とか命に別状はなさそうだ。
フクシアもアスターに行けと言われ、この部屋に来ていた。
アイリス「うん、脈も安定したし、もう平気だと思う。あとは目が覚めるのを待つだけ」
フクシア「良かったぁ…」
(……この男の子の傷の感じ……アスターが宿の外で倒れていた時に似てる…?)
???「う…ん……?」
女の子の方が目を覚ました。
疲弊しているが、傷は深くなかったのですぐに気が付いたんだろう。
シオン「気が付いた…? 大丈夫か?」
???「は…はい……あの…ここは…?」
シュロ「ここはアルテミスの町だ。2人が倒れていたから、この宿の部屋に連れてきた」
女の子が一言お礼を言うと、すぐに隣で横になっている男の子のほうへ目を向けた。
???「あの…彼は…無事ですか…?」
ブローディア「だーいじょうぶ! 生きてるよ」
???「よかった……1人で魔王に挑みに行ったりするから…どうなることかと…」
シオン「魔王!?」
魔王という言葉…反応しないわけがなかった。
レオノティス「…目覚めたばかりで悪いが、もしも話せるようなら、
何があったのか話してもらえないか?」
???「あ、はい、大丈夫です…えっと…」
シオン「あ、自己紹介がまだだったな。俺は…」
シオンたちが一通り自己紹介を終える。
???「シオンさんとアイリスさんとブローディアさんとシュロさんとフクシアさんと
レオノティスさんですね。本当に助けていただいてありがとうございました」
シオン「気にしないでいいって」
リナリア「私は、リナリアです。彼は、シスル…。
…何があったのか、わかる限りでお話します……」
リナリアと名乗る少女が、口を開いた。ここまでのことになった、経緯を…。
町の中で聖武器や魔族の動きについての情報収集を始めていた。…が、
シオン「んー…だめか」
アイリス「これといって、情報ないね」
聖武器はただでさえ、見つけることが難しいもの。魔族については、
魔族の侵入を許さないこの地では、姿さえ見ないのだから当然と言えば当然だった。
ブローディア「聖武器探しだって、当てはないしね。
王様たちも場所知らないし…私のオーブにも映らないし…」
シュロ「昨日決めた次の目的地は一応…この近くにある星氷山にしたが…
そこにだって聖武器があるかどうか…」
レオノティス「あったら運が良かった…程度に思っておいたほうがいいな」
町の真ん中のあたりで悩ませているシオンたちと別に、カルビとテイルは雪で遊んでいる。
カルビ「ルビ~♪」
テイル「ルイ~♪」
ブローディア「良いよね、カルビは気楽で」レオノティス「呑気だな、テイルは」
同時に発せられた言葉にシオンたちが笑い出す。
アイリス「まあ、あの子たちはああやって遊んでるほうがいいと思う」
シオン「そうだな。せっかく兄弟だし、見てて和むし」
悩んでいても仕方ない。
もう聞ける情報はなさそうだったので、宿に戻って休むことにした。
その頃、アスターとフクシアは部屋で話し込んでいた。
内容は…掟のこと。
フクシア「ねえ、アスター…私、もう少し強くなったら、フリージア様に挑もうと思う」
アスター「…やっぱり、あの頃から気持ちは変わってないんだ」
フクシアが頷く。
アスター「俺も変わってない。君がフリージア様に挑むなら、俺も一緒に戦う」
ふと、フクシアがアスターに質問を投げかけた。
フクシア「……ねえ、アスター…お兄様の…ディアスキア様のこと、まだ…」
アスター「許してない。許すつもりもないし、
あの人だって、生粋の悪魔同士の結婚なのに生まれた混血悪魔なんか、迷惑だろうさ」
少しだけ沈黙が起こる。
アスター「あの人は生粋の悪魔で生まれたのに、俺は混血になった。
同じ兄弟でもこれだ…俺は大悪魔の弟ってことで混血ながらも生かされてきた…けど…」
フクシア「…そうだね…アスターの親友…
彼は、混血悪魔って理由で…ディアスキア様に…」
アスター「親友を殺されて…許せるわけないだろ。あんなの、兄とも思いたくもない」
でも、フクシアはわかっていた。本当はディアスキア様もかなりの葛藤があった…
でも、掟に逆らえなかったことも。アスターがそれをわかっていて、
許したいのに、許せないで苦しんでいることも。
だからこそ、余計に掟を変えたいと強く思うようになった。
もうこんなことを起こさないために。
その夜…食事をしている最中に外から物音がした。
アイリス「何? 今の音」
シオン「…屋根に積もった雪でも落ちたんじゃないか? ちょっと見てくる」
シオンが外に出てみると、目の前に人が2人…倒れている。
女の子のほうはそこまでの怪我はなかったが、男の子のほうは出血が酷い。
シオン「……!? みんな、手伝って!」
レオノティスとシオンで2人を部屋に運ぶ。
アイリスの回復魔法のおかげで何とか命に別状はなさそうだ。
フクシアもアスターに行けと言われ、この部屋に来ていた。
アイリス「うん、脈も安定したし、もう平気だと思う。あとは目が覚めるのを待つだけ」
フクシア「良かったぁ…」
(……この男の子の傷の感じ……アスターが宿の外で倒れていた時に似てる…?)
???「う…ん……?」
女の子の方が目を覚ました。
疲弊しているが、傷は深くなかったのですぐに気が付いたんだろう。
シオン「気が付いた…? 大丈夫か?」
???「は…はい……あの…ここは…?」
シュロ「ここはアルテミスの町だ。2人が倒れていたから、この宿の部屋に連れてきた」
女の子が一言お礼を言うと、すぐに隣で横になっている男の子のほうへ目を向けた。
???「あの…彼は…無事ですか…?」
ブローディア「だーいじょうぶ! 生きてるよ」
???「よかった……1人で魔王に挑みに行ったりするから…どうなることかと…」
シオン「魔王!?」
魔王という言葉…反応しないわけがなかった。
レオノティス「…目覚めたばかりで悪いが、もしも話せるようなら、
何があったのか話してもらえないか?」
???「あ、はい、大丈夫です…えっと…」
シオン「あ、自己紹介がまだだったな。俺は…」
シオンたちが一通り自己紹介を終える。
???「シオンさんとアイリスさんとブローディアさんとシュロさんとフクシアさんと
レオノティスさんですね。本当に助けていただいてありがとうございました」
シオン「気にしないでいいって」
リナリア「私は、リナリアです。彼は、シスル…。
…何があったのか、わかる限りでお話します……」
リナリアと名乗る少女が、口を開いた。ここまでのことになった、経緯を…。
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