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聖武器
花と十字架の想い 57話
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シュロの故郷、ミネルヴァ村まで来た一行。
見た限り、犠牲になっている奴もいなさそう。
シオン「ここに来るのも久しぶりだな。」
シュロ「あの頃はカルビが家に飛び込んできて焦ったぞ…」
レオノティス「世間話をしている場合か…というか、墓の下って…掘り起こせと?」
いや、いやそれはまずいような……
騎士「それなら大丈夫ですよ」
奥の方から騎士が一人こっちに歩いてきた。
ローレル将軍が派遣してくれたセイクレイ城の騎士だ。
アイリス「大丈夫ってどういう事ですか?」
騎士「墓の前で、その墓に眠る者の名を告げる事で魔法陣ができるようです。
それで地下へ行くようです。我々では分からないので、シュロさん、お願いします。」
シュロ「そうか。ならすぐわかるな。じゃあ……ん?」
(妹の名前は仲間達しか知らない。騎士団はおろか、魔族だって…
もしかして、僕達がここを開けるのを待っている?)
シスル「早くしろ」
わかってる! と急に飛んできた苛立ち声に慌てて返事する。
シュロ「……サフラン」
そう告げると墓の前に転移魔方陣が現れた。
ブローディア「この先に聖武器があるんだね!」
リナリア「魔族も来ていないし、良かったわね」
・・・・・・・・・・・・・・・
シオン「…ああ、わかってる。俺達は俺達で何とかできます。
貴方達を下手に犠牲にはできません。いつ逆刃十架や死鎌刃魂が来るか分かりません。」
シュロ「貴方達は強いです。だからこそ、セイクレイ城に戻ってください」
少しの沈黙の後…
騎士「わかりました。ご武運を…」
シュロ「さてと…これから入るわけだけど…」
シスル「……村の守備は良いのか? 分断か、結界を張っておく方がいい」
ブローディア「私が結界を張るよ!」
レオノティス「ブローディアが倒れたら終わりだ。俺も残る」
シオン「レオ!!」
だったら俺も…と言いかけた所でレオノティスに止められる。
レオノティス「自分のやるべきことを見失うな! リーダー!」
シオン「!!!」
リーダー……さんざん自分のわがままで離れたり、
基本的に無口な自分をそう思ってくれている。
シュロ「そうだ、君は僕達のリーダーだ。
安心しろ。ブローディアもレオも死なないさ」
アイリス「シオン。早く片付けて戻って来て
レオの聖武器を手に入れに行こう?」
みんなの後押しでやっと魔法陣の方へ足を向ける。
シオン「分かった……!」
シュロ「…レオ、死ぬなよ」
レオノティス「誰に言ってる。そっちこそ死ぬなよ」
ブローディア「入り口は開いてる。魔族なら、転移で直接その中に来るかもしれない。
だから…!」
みんなが転移魔方陣に入った後、シスルが最後、入る直前にそれに答える。
シスル「内部が狭いところなら、俺や片手剣持ちのシオンの独壇場だ。
死なせはしない。」
そう言ってシスルも転移魔方陣の中へ。
ブローディア「随分仲良くなったね。シスルも…レオとシュロも!」
レオノティス「俺が誰と仲良しだ」
少し苛立ち気味。これは仕方ない。
一方内部では…
アイリス「なにこれ、狭い…暗い!?」
シスル「別にこれぐらい普通に見えるだろ」
シオン「それはシスルがアサシンだからだよ……」
足元が崩壊していないことを祈るか、シスルに頼るしかない。
シュロ「ほんとに暗いな…皆の居場所も……ん?」
リナリア「きゃー!? 誰かが私のお尻触ったー!?」
シスル「おい、俺は見えてるぞ。ふざけたことしてたら殺すからな……」
シュロ「待っ……わざとじゃないから殺すな!?」
自爆。誰とは言っていなのに……
アイリス「………」
リナリア「………」
暗いから見えないが、明らかに冷めた目をされている気がする。
シオン「集中しろ。はぐれたら大変だし、な??」
いっつも宥め役はシオン。
シスル「……おい。目の前明るくなってきてる。
視線を前に向けると確かにそこだけ明るくなっている。
その中央には聖武器らしきものがある。
シュロ「……やっぱり…ブーメラン??」
シスル「……これってかつての英雄が集めたものなんだろ?
そいつらもブーメラン使いがいたのか?」
アイリス「ここにあるって事は、そうなんだと思うよ?」
ブーメラン。一見おもちゃか、とも思うが、
両刃に加え、コントロールを間違えば
キャッチする際に自分の手を切断することになるから、
高等武器とも考えられる。
シオン「……シュロ、頼む」
シュロ「あ、ああ……」
シュロがその聖武器を手に取る。
『この棍の名を……この棍の名はーーーー』
シュロ「スターブル!!」
シュロは無事に認められた。…ここまで魔族の気配がない?
外で引き留めている? なら早く……
途端、響く拍手の音。
カイヤ「お疲れ様です。聖武器集め、順調のようで」
シオン「お前は…カイヤ!? 悪いが、もうシュロが適合したぞ!」
少し辺りを見回して
カイヤ「いえいえ、今回はスルーです。村にも手は出していませんよ。
ただ少しお話を……」
シュロ「聞く気はない!! 僕の妹を殺した奴の話なんか!」
呆れかえるようにため息をつく。
カイヤ「嫌われたものですね…でも大事な話なんです。
聖武器の一つ、聖短刃。これの持ち主は恐らくそちらのシスルさんです。
シスル「なぜそれを教える?」
カイヤ「分かっているはずです…貴方が魔王様の肉体を宿している限り、
聖武器は貴方をお認めになりませんよ?」
シオン「なっ……」
それもそうだ。魔族に力を貸すほど聖武器は馬鹿ではないだろう。
迷いがあるだけでも認めないような武器だ。
シスル「…渡せって言うのか?」
カイヤ「魔王様の肉体を渡していただいて、聖武器を手に入れるか、
聖武器を我らに任せていただき、魔王様の肉体は意地でも持ち続けるか…
どうかお考え下さい」
リナリア「……シスル……」
少しの沈黙の後、カイヤが口を開く。
カイヤ「ああ、時間稼ぎはこれぐらいでいいですね。」
アイリス「時間稼ぎ?」
カイヤ「レオノティスさんの故郷、今、死鎌刃魂の二人が向かっています。
急げば、間に合うかもしれませんね? 十中八九、手遅れでしょうが……」
シュロ「はあ……!?」
ふふっと笑って一言告げる。
カイヤ「あの双子は容赦ないですからね……血の海か火の海は覚悟しておいた方かと……
それでは、失礼いたします」
転移で消える。
シオン「ま、まずい…!」
アイリス「急がないと!?」
慌ててきた道を戻り、二人と合流する。
ブローディア「あ、みんなおかえりー! 聖武器は……」
シュロ「レオ! 急いでいくぞ、お前の故郷!! 死鎌刃魂の双子が、向かってる!!」
レオノティス「なに!?」
嫌な予感がする。レオノティスの所には……
病に伏せって寝たきりの父親がいる……!
しかも聖武器の在処や、そこへの入り方を知っているのは
おそらく長であるその人だ。
見た限り、犠牲になっている奴もいなさそう。
シオン「ここに来るのも久しぶりだな。」
シュロ「あの頃はカルビが家に飛び込んできて焦ったぞ…」
レオノティス「世間話をしている場合か…というか、墓の下って…掘り起こせと?」
いや、いやそれはまずいような……
騎士「それなら大丈夫ですよ」
奥の方から騎士が一人こっちに歩いてきた。
ローレル将軍が派遣してくれたセイクレイ城の騎士だ。
アイリス「大丈夫ってどういう事ですか?」
騎士「墓の前で、その墓に眠る者の名を告げる事で魔法陣ができるようです。
それで地下へ行くようです。我々では分からないので、シュロさん、お願いします。」
シュロ「そうか。ならすぐわかるな。じゃあ……ん?」
(妹の名前は仲間達しか知らない。騎士団はおろか、魔族だって…
もしかして、僕達がここを開けるのを待っている?)
シスル「早くしろ」
わかってる! と急に飛んできた苛立ち声に慌てて返事する。
シュロ「……サフラン」
そう告げると墓の前に転移魔方陣が現れた。
ブローディア「この先に聖武器があるんだね!」
リナリア「魔族も来ていないし、良かったわね」
・・・・・・・・・・・・・・・
シオン「…ああ、わかってる。俺達は俺達で何とかできます。
貴方達を下手に犠牲にはできません。いつ逆刃十架や死鎌刃魂が来るか分かりません。」
シュロ「貴方達は強いです。だからこそ、セイクレイ城に戻ってください」
少しの沈黙の後…
騎士「わかりました。ご武運を…」
シュロ「さてと…これから入るわけだけど…」
シスル「……村の守備は良いのか? 分断か、結界を張っておく方がいい」
ブローディア「私が結界を張るよ!」
レオノティス「ブローディアが倒れたら終わりだ。俺も残る」
シオン「レオ!!」
だったら俺も…と言いかけた所でレオノティスに止められる。
レオノティス「自分のやるべきことを見失うな! リーダー!」
シオン「!!!」
リーダー……さんざん自分のわがままで離れたり、
基本的に無口な自分をそう思ってくれている。
シュロ「そうだ、君は僕達のリーダーだ。
安心しろ。ブローディアもレオも死なないさ」
アイリス「シオン。早く片付けて戻って来て
レオの聖武器を手に入れに行こう?」
みんなの後押しでやっと魔法陣の方へ足を向ける。
シオン「分かった……!」
シュロ「…レオ、死ぬなよ」
レオノティス「誰に言ってる。そっちこそ死ぬなよ」
ブローディア「入り口は開いてる。魔族なら、転移で直接その中に来るかもしれない。
だから…!」
みんなが転移魔方陣に入った後、シスルが最後、入る直前にそれに答える。
シスル「内部が狭いところなら、俺や片手剣持ちのシオンの独壇場だ。
死なせはしない。」
そう言ってシスルも転移魔方陣の中へ。
ブローディア「随分仲良くなったね。シスルも…レオとシュロも!」
レオノティス「俺が誰と仲良しだ」
少し苛立ち気味。これは仕方ない。
一方内部では…
アイリス「なにこれ、狭い…暗い!?」
シスル「別にこれぐらい普通に見えるだろ」
シオン「それはシスルがアサシンだからだよ……」
足元が崩壊していないことを祈るか、シスルに頼るしかない。
シュロ「ほんとに暗いな…皆の居場所も……ん?」
リナリア「きゃー!? 誰かが私のお尻触ったー!?」
シスル「おい、俺は見えてるぞ。ふざけたことしてたら殺すからな……」
シュロ「待っ……わざとじゃないから殺すな!?」
自爆。誰とは言っていなのに……
アイリス「………」
リナリア「………」
暗いから見えないが、明らかに冷めた目をされている気がする。
シオン「集中しろ。はぐれたら大変だし、な??」
いっつも宥め役はシオン。
シスル「……おい。目の前明るくなってきてる。
視線を前に向けると確かにそこだけ明るくなっている。
その中央には聖武器らしきものがある。
シュロ「……やっぱり…ブーメラン??」
シスル「……これってかつての英雄が集めたものなんだろ?
そいつらもブーメラン使いがいたのか?」
アイリス「ここにあるって事は、そうなんだと思うよ?」
ブーメラン。一見おもちゃか、とも思うが、
両刃に加え、コントロールを間違えば
キャッチする際に自分の手を切断することになるから、
高等武器とも考えられる。
シオン「……シュロ、頼む」
シュロ「あ、ああ……」
シュロがその聖武器を手に取る。
『この棍の名を……この棍の名はーーーー』
シュロ「スターブル!!」
シュロは無事に認められた。…ここまで魔族の気配がない?
外で引き留めている? なら早く……
途端、響く拍手の音。
カイヤ「お疲れ様です。聖武器集め、順調のようで」
シオン「お前は…カイヤ!? 悪いが、もうシュロが適合したぞ!」
少し辺りを見回して
カイヤ「いえいえ、今回はスルーです。村にも手は出していませんよ。
ただ少しお話を……」
シュロ「聞く気はない!! 僕の妹を殺した奴の話なんか!」
呆れかえるようにため息をつく。
カイヤ「嫌われたものですね…でも大事な話なんです。
聖武器の一つ、聖短刃。これの持ち主は恐らくそちらのシスルさんです。
シスル「なぜそれを教える?」
カイヤ「分かっているはずです…貴方が魔王様の肉体を宿している限り、
聖武器は貴方をお認めになりませんよ?」
シオン「なっ……」
それもそうだ。魔族に力を貸すほど聖武器は馬鹿ではないだろう。
迷いがあるだけでも認めないような武器だ。
シスル「…渡せって言うのか?」
カイヤ「魔王様の肉体を渡していただいて、聖武器を手に入れるか、
聖武器を我らに任せていただき、魔王様の肉体は意地でも持ち続けるか…
どうかお考え下さい」
リナリア「……シスル……」
少しの沈黙の後、カイヤが口を開く。
カイヤ「ああ、時間稼ぎはこれぐらいでいいですね。」
アイリス「時間稼ぎ?」
カイヤ「レオノティスさんの故郷、今、死鎌刃魂の二人が向かっています。
急げば、間に合うかもしれませんね? 十中八九、手遅れでしょうが……」
シュロ「はあ……!?」
ふふっと笑って一言告げる。
カイヤ「あの双子は容赦ないですからね……血の海か火の海は覚悟しておいた方かと……
それでは、失礼いたします」
転移で消える。
シオン「ま、まずい…!」
アイリス「急がないと!?」
慌ててきた道を戻り、二人と合流する。
ブローディア「あ、みんなおかえりー! 聖武器は……」
シュロ「レオ! 急いでいくぞ、お前の故郷!! 死鎌刃魂の双子が、向かってる!!」
レオノティス「なに!?」
嫌な予感がする。レオノティスの所には……
病に伏せって寝たきりの父親がいる……!
しかも聖武器の在処や、そこへの入り方を知っているのは
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