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聖武器
花と十字架の想い 58話
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エルフのいるヘリオスの森へは船で行くため、一行は一度城下まで戻り、
そこから船を出してもらおうと思ったが、
セイクレイ城の将軍のおかげで飛行艇を貸してもらえる事になった。
海にはまだ船を沈める魔物がいる事を考えての判断だった。
その飛空艇に乗っている間……
シオン「…シュロ、良かったのか? 墓参りしてこなくて……」
シュロ「この旅が終わればいつでも行けるだろう。今はレオの方が心配だ」
ふとレオノティスの方を見る。ずっと遠くを見ている。
目も笑っていない。まだ自分達を完全に信じ切れていない頃の目だ。
シオン「レオ……大丈夫か?」
レオノティス「悪い…心配かけたか。……父上は病に伏せっている。
そこを狙われればひとたまりもない、が…聖武器の在処など父上しか知らない」
シオン「ほぼ狙われるって事か……」
レオノティス「ああ、だからーー」
バタバタと懸けてくる足音。
ブローディア「着いたよ! 着いた、けど、村にいた人たちが傷だらけで!」
顔を見合わせて慌てて駆け降りる。
レオノティス「おい、大丈夫か!?」
「…レオノティス様…魔族が村に、攻めて来て……」
「歯が立たなかった我々を、長がここまで転移させ、血族にしか壊せない結界を張りました」
「長は自分だけ村の中に残ったんです! 魔族ごと、結界の中に閉じ込めて!」
!?
レオノティス「魔族はどんな奴だ!?」
「幼い少年と少女の二人組です…レオノティス様…どうか、長を、村を…」
レオノティス「アイリス、頼みがある。ここの奴らを回復するために残ってくれないか?」
アイリス「うん、もちろん!」
シスル「巫女様、俺達もここに残るぞ」
後ろの方でシスルがつぶやいた。
シスル「念のため、ここの防衛がいるだろう。こいつは回復で魔力が尽きる。
船員はもちろん、エルフはもう戦えない。」
シオン「…任せる」
そう一言言って、村まで駆け抜ける。
道中は全くと言って良いほど魔物がいなかった。
恐らくツァイとセレスタが蹴散らしたのだろう。
レオノティス「……結界があるが弱まっている。後少しで壊れるぐらいだ」
フクシア「まさかそれって……レオのお父さんの……」
レオノティス「この結界は術者が死ぬか術者が解除しない限りは消えない。
そうなると……くっ、父上!!」
銃弾を結界にぶつけてぶち壊す。
長がみんなを逃がしたからだろうが、不気味なほど村は静まり返っていた。
火の手はなし。血は恐らくさっきまでのエルフの人達の怪我によるものだろう。
そして、遠くに見える長の家の前に門番のように立っている人二人……
ブローディア「ここに残った人……?」
アスター「いや、違う、あれは!」
その声に反応するように二人が振り向いてこちらに歩いてくる。
セレスタ「遅かったね。いや、早い方かな。」
ツァイ「目的は聖武器。その在処を聞いたら鍵が必要なんですって。
それはここの長老様が持っているらしくて…渡すように言ったら断ったから……」
言い終わる前にレオノティスが声をあげた。
レオノティス「父上に何をした!?」
・・・・・・・・・・・・
ツァイ「殺しては無いけど瀕死にしたわ。その後で鍵を奪った」
セレスタ「転移でもされて持ち逃げされたら困るからね。
過去エルフ最強も病に倒れてたらあっけなかったよ!! アハハハハハ!!」
時間が止まったような気がした。
レオノティス「…か。貴様らだけは許すものか!!」
間髪開けずに銃弾を飛ばす。
セレスタ「こんなことしてていいの? 言ったと思うけど、瀕死だから。
頑張れば間に合うかもよ!?」
ツァイ「私達は聖武器の入手があるから、相手をしている暇はないの」
軽く受け流して村の外へ出て行く。
フクシア「私が長老さんの回復やってみる!! レオ達は追いかけて!」
シュロ「……っ頼む!」
シオン「急ごう!」
ひたすらに森を走っていく。
シュロ「レオ、聖武器の場所は!?」
レオノティス「おそらく森の最奥だ! 押しても引いても開かない扉があった!」
少し先を進んでいる双子も気配に気づく。
セレスタ「げっ……もう追いかけてきた……」
ツァイ「……ファイアウォール」
ツァイがそう告げると火柱がシオンたちの周りを囲んだ。
アスター「炎の壁!?」
ブローディア「私の水属性魔法で何とかなるとおも……レオ!?」
詠唱を待っていられなかったレオノティスはそのまま壁をくぐり抜けた。
シュロ「何無茶してるんだ!?」
レオノティス「壁一枚分ぐらいの炎、どうって事はない!
お前達はちゃんと壁を消してから追いかけてこい!」
そう言い残して走り去る。
ブローディア「みんな、待ってね、今何とかするから!
祭壇前にて
セレスタ「…あれ? あの炎の壁はどうしたの?」
ツァイ「というか…その怪我は……まさか、くぐって来たの?」
それには答えずに銃を構える。
レオノティス「その鍵は父上の物だ。奪い取っていいものじゃない。
返してもらおう」
ツァイ「……ファイアプリズン」
その瞬間、レオノティスの周りに火でできた牢屋のようなものが出来上がる。
レオノティス「この程度、またくぐって……」
セレスタ「やめたほうがいいよ。その炎は本物の鉄格子と同じ強度だから」
レオノティス「なら!!」
銃を討つ。が、ひらひらと躱される。
代わりにセレスタの撃った銃弾はレオノティスの腕をかすめる。
セレスタ「そっちは檻の中だから、躱せる距離は限界がある。勝利は一目瞭然だよ」
ツァイ「お仲間さんは、今頃他の魔族の兵士相手に足止め。
助けなんか期待しても……」
・・・・・・・・・
ブローディア「アクアボルト!!!」
炎の鉄格子が崩壊する。
レオノティス「ブローディア!?」
ブローディア「水で炎を。硬さは電気で壊しちゃえば問題なし!」
ツァイ「魔族の兵は?」
シオン「この程度の数なら問題なさそうだな!」
アスター「早く片付けて加勢しよう!」
シュロ「ブローディアが行ったんだ、レオの方もそう簡単にやられやしないさ!」
ツァイ「……くっ」
レオノティス「…あいつらを舐めないでもらおうか。」
セレスタ「そっちは遠距離ばっかじゃん。俺は接近戦も遠距離も可能だよ!」
一瞬でこっちと間合いを詰めてくる。その瞬間…
ブローディア「アタックリフレクシヨン!」
セレスタが弾かれる。目の前に何か壁のようなもの……が、あったような。
レオノティス「今のは、物理反射か。短い詠唱で済むんだな」
ブローディア「一度しか弾けないけど」
後ろから足音が響いてくる。
シオン「二人とも!!」
シュロ「レオ、無事か!?」
アスター「ブローディアも!」
後から魔族の兵士を相手にしていたシオンたちが来る。
ツァイ「……分が悪すぎ」
セレスタ「…どうすんの?」
そこに転移魔法。ジェイドだ。
シオン「ジェイド!? 最近来ないと思ったら!!」
ジェイド「……魔王様がよんでる。戻って来いって」
……二人を連れ戻しに来た??
セレスタ「聖武器いいの?」
無言の間。それを「はい」と受け取ったツァイが鍵をこちらに投げる。
ツァイ「命拾いしたわね」
アスター「分が悪いとか言ったやつが何を!」
ツァイ「私達が手の内を全て明かしたと思ったら大間違い」
そう言って先に二人は転移していく。
シオン「……ジェイド、今日は戦いに来たんじゃないんだな?」
ジェイド「レオノティス…だったか? お前の親父、回復しないから戻れよ」
レオノティス「なっ……!」
何かに弾かれたようにレオノティスは来た道を走り出す。
アスター「…何しに来たんだ」
ジェイド「魔王様に二人を呼んでこいって言われただけだ。
……シオン、必ずお前だけは殺す」
言い捨ててその場から転移していった。
ブローディア「聖武器はレオを連れて来てからだね」
シオン「ああ。……心配だ、早く村に戻ろう」
そこから船を出してもらおうと思ったが、
セイクレイ城の将軍のおかげで飛行艇を貸してもらえる事になった。
海にはまだ船を沈める魔物がいる事を考えての判断だった。
その飛空艇に乗っている間……
シオン「…シュロ、良かったのか? 墓参りしてこなくて……」
シュロ「この旅が終わればいつでも行けるだろう。今はレオの方が心配だ」
ふとレオノティスの方を見る。ずっと遠くを見ている。
目も笑っていない。まだ自分達を完全に信じ切れていない頃の目だ。
シオン「レオ……大丈夫か?」
レオノティス「悪い…心配かけたか。……父上は病に伏せっている。
そこを狙われればひとたまりもない、が…聖武器の在処など父上しか知らない」
シオン「ほぼ狙われるって事か……」
レオノティス「ああ、だからーー」
バタバタと懸けてくる足音。
ブローディア「着いたよ! 着いた、けど、村にいた人たちが傷だらけで!」
顔を見合わせて慌てて駆け降りる。
レオノティス「おい、大丈夫か!?」
「…レオノティス様…魔族が村に、攻めて来て……」
「歯が立たなかった我々を、長がここまで転移させ、血族にしか壊せない結界を張りました」
「長は自分だけ村の中に残ったんです! 魔族ごと、結界の中に閉じ込めて!」
!?
レオノティス「魔族はどんな奴だ!?」
「幼い少年と少女の二人組です…レオノティス様…どうか、長を、村を…」
レオノティス「アイリス、頼みがある。ここの奴らを回復するために残ってくれないか?」
アイリス「うん、もちろん!」
シスル「巫女様、俺達もここに残るぞ」
後ろの方でシスルがつぶやいた。
シスル「念のため、ここの防衛がいるだろう。こいつは回復で魔力が尽きる。
船員はもちろん、エルフはもう戦えない。」
シオン「…任せる」
そう一言言って、村まで駆け抜ける。
道中は全くと言って良いほど魔物がいなかった。
恐らくツァイとセレスタが蹴散らしたのだろう。
レオノティス「……結界があるが弱まっている。後少しで壊れるぐらいだ」
フクシア「まさかそれって……レオのお父さんの……」
レオノティス「この結界は術者が死ぬか術者が解除しない限りは消えない。
そうなると……くっ、父上!!」
銃弾を結界にぶつけてぶち壊す。
長がみんなを逃がしたからだろうが、不気味なほど村は静まり返っていた。
火の手はなし。血は恐らくさっきまでのエルフの人達の怪我によるものだろう。
そして、遠くに見える長の家の前に門番のように立っている人二人……
ブローディア「ここに残った人……?」
アスター「いや、違う、あれは!」
その声に反応するように二人が振り向いてこちらに歩いてくる。
セレスタ「遅かったね。いや、早い方かな。」
ツァイ「目的は聖武器。その在処を聞いたら鍵が必要なんですって。
それはここの長老様が持っているらしくて…渡すように言ったら断ったから……」
言い終わる前にレオノティスが声をあげた。
レオノティス「父上に何をした!?」
・・・・・・・・・・・・
ツァイ「殺しては無いけど瀕死にしたわ。その後で鍵を奪った」
セレスタ「転移でもされて持ち逃げされたら困るからね。
過去エルフ最強も病に倒れてたらあっけなかったよ!! アハハハハハ!!」
時間が止まったような気がした。
レオノティス「…か。貴様らだけは許すものか!!」
間髪開けずに銃弾を飛ばす。
セレスタ「こんなことしてていいの? 言ったと思うけど、瀕死だから。
頑張れば間に合うかもよ!?」
ツァイ「私達は聖武器の入手があるから、相手をしている暇はないの」
軽く受け流して村の外へ出て行く。
フクシア「私が長老さんの回復やってみる!! レオ達は追いかけて!」
シュロ「……っ頼む!」
シオン「急ごう!」
ひたすらに森を走っていく。
シュロ「レオ、聖武器の場所は!?」
レオノティス「おそらく森の最奥だ! 押しても引いても開かない扉があった!」
少し先を進んでいる双子も気配に気づく。
セレスタ「げっ……もう追いかけてきた……」
ツァイ「……ファイアウォール」
ツァイがそう告げると火柱がシオンたちの周りを囲んだ。
アスター「炎の壁!?」
ブローディア「私の水属性魔法で何とかなるとおも……レオ!?」
詠唱を待っていられなかったレオノティスはそのまま壁をくぐり抜けた。
シュロ「何無茶してるんだ!?」
レオノティス「壁一枚分ぐらいの炎、どうって事はない!
お前達はちゃんと壁を消してから追いかけてこい!」
そう言い残して走り去る。
ブローディア「みんな、待ってね、今何とかするから!
祭壇前にて
セレスタ「…あれ? あの炎の壁はどうしたの?」
ツァイ「というか…その怪我は……まさか、くぐって来たの?」
それには答えずに銃を構える。
レオノティス「その鍵は父上の物だ。奪い取っていいものじゃない。
返してもらおう」
ツァイ「……ファイアプリズン」
その瞬間、レオノティスの周りに火でできた牢屋のようなものが出来上がる。
レオノティス「この程度、またくぐって……」
セレスタ「やめたほうがいいよ。その炎は本物の鉄格子と同じ強度だから」
レオノティス「なら!!」
銃を討つ。が、ひらひらと躱される。
代わりにセレスタの撃った銃弾はレオノティスの腕をかすめる。
セレスタ「そっちは檻の中だから、躱せる距離は限界がある。勝利は一目瞭然だよ」
ツァイ「お仲間さんは、今頃他の魔族の兵士相手に足止め。
助けなんか期待しても……」
・・・・・・・・・
ブローディア「アクアボルト!!!」
炎の鉄格子が崩壊する。
レオノティス「ブローディア!?」
ブローディア「水で炎を。硬さは電気で壊しちゃえば問題なし!」
ツァイ「魔族の兵は?」
シオン「この程度の数なら問題なさそうだな!」
アスター「早く片付けて加勢しよう!」
シュロ「ブローディアが行ったんだ、レオの方もそう簡単にやられやしないさ!」
ツァイ「……くっ」
レオノティス「…あいつらを舐めないでもらおうか。」
セレスタ「そっちは遠距離ばっかじゃん。俺は接近戦も遠距離も可能だよ!」
一瞬でこっちと間合いを詰めてくる。その瞬間…
ブローディア「アタックリフレクシヨン!」
セレスタが弾かれる。目の前に何か壁のようなもの……が、あったような。
レオノティス「今のは、物理反射か。短い詠唱で済むんだな」
ブローディア「一度しか弾けないけど」
後ろから足音が響いてくる。
シオン「二人とも!!」
シュロ「レオ、無事か!?」
アスター「ブローディアも!」
後から魔族の兵士を相手にしていたシオンたちが来る。
ツァイ「……分が悪すぎ」
セレスタ「…どうすんの?」
そこに転移魔法。ジェイドだ。
シオン「ジェイド!? 最近来ないと思ったら!!」
ジェイド「……魔王様がよんでる。戻って来いって」
……二人を連れ戻しに来た??
セレスタ「聖武器いいの?」
無言の間。それを「はい」と受け取ったツァイが鍵をこちらに投げる。
ツァイ「命拾いしたわね」
アスター「分が悪いとか言ったやつが何を!」
ツァイ「私達が手の内を全て明かしたと思ったら大間違い」
そう言って先に二人は転移していく。
シオン「……ジェイド、今日は戦いに来たんじゃないんだな?」
ジェイド「レオノティス…だったか? お前の親父、回復しないから戻れよ」
レオノティス「なっ……!」
何かに弾かれたようにレオノティスは来た道を走り出す。
アスター「…何しに来たんだ」
ジェイド「魔王様に二人を呼んでこいって言われただけだ。
……シオン、必ずお前だけは殺す」
言い捨ててその場から転移していった。
ブローディア「聖武器はレオを連れて来てからだね」
シオン「ああ。……心配だ、早く村に戻ろう」
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