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出会い
~未来(イマ)に至るためのプレリュード~ 13話
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ゼルシェードがフィレイド城に留まった翌日、
フィレイド城には一人の訪問者が現れた。
グラファイト「…貴方が、ゼファ様の」
桃色の髪をした、いかにもなお嬢様のような振る舞いをしている女性。
オペラ「初めまして。オペラ・フリディアと言います。」
オペラ・フリディア。フリディア家の彼女は、ゼファの婚約者だ。
今回が会うのは初めてなのだが。
ゼファ「ゼファ・セイル・クレセディア。
噂に聞いていたけど、優しそうな人だね」
オペラ「こちらこそ…ゼファ様のお噂はかねがね。
国のために、動いていると…」
そういえば、結構動きやすそうな服装だけど…
どちらかというとフロスティに近いような。ドレスではない。
グラファイト「…もしかして」
オペラ「はい。私も…ゼファ様のお手伝いをさせていただきたくて。
ご両親には許可をもらっております」
まさか、オペラまで関わろうとするとは…。
ゼファ「ありがたいけど、良いのかい? 今日会ったばかりだし、
それに、危険な事にも巻き込まれると思うよ?」
オペラ「承知の上です。それに、ゼファ様は素晴らしい方だと思っています。
一緒にいた方が、人柄もよく分かると思うので…」
グラファイト「…戦いもありますよ? それでも…」
オペラ「攻撃系の魔法は使えませんし、武器もありません。けれど…」
オペラが手をかざすと、光が放たれる。
これは、治癒魔法だ。
オペラ「私は治療系の魔法、後は、防衛魔法など、支援型の魔法が一通り使えます。
皆さんのサポートならできるかと…」
グラファイトも傷の治療はできるが、
正直この人数を一人で…というのはいい加減きついとは思っていた。
サポート専門が一人入ってくれるなら、とてもありがたい。
ゼルシェード「いいんじゃないか。これからは世界に関わる事になるからな」
後ろからゼルシェードが歩いてきた。
オペラ「あの…そちらの方は?」
ゼファ「ああ、昨日、会ったんだ。
彼はゼルシェード。僕の友達で、この世界の管理神だよ」
既に友達認定されていたのか。
オペラ「管理神様…!?」
ゼルシェード「ゼルシェードでいい。ここでは神の力を使う気はないからな。」
オペラ「よ、よろしくお願いします、ゼルシェード様…」
礼儀正しいのか、呼び捨ては厳しいか。
ゼファ「ああ、そうだ。僕の仲間は他にもいるんだけど、
公の場以外ではタメ口で話すように言ってるんだ。
だから、気にしないでくれるかな」
オペラ「はい。分かりましたわ」
グラファイト「…じゃあ、僕はみんなに伝えて来るよ。
ゼファの婚約者が旅に同行する事になったってね」
ゼファ「うん、頼むよ、グラファイト」
その後、ゼルシェードとグラファイトは手分けしてこの事を伝えに行った。
サラテリ達はそれぞれバラバラに自由行動になっていたため、
一人で探すのは大変だったからだ。
その間、ゼファはオペラとバルコニーで話をしていた。
オペラ「…この国は綺麗ですね」
ゼファ「そうかい? そう言ってもらえると嬉しいよ」
この日は晴天。それを除いても城から見えるクレセディアはとても綺麗だった。
ゼファ「この城下と国の一部だけを見れば、争いは無いように見える。
でも、この前に旅行に行った先で見た、迫害、見て見ぬふり。
任務で行った先で起きていた奴隷市場。
他の国や、少し船で行った先では負の感情が渦巻いている。」
オペラ「さらに異変も起きていますわね。悪神獣…でしたっけ?」
オペラの所にも少し情報は行っているようだ。
ゼファ「この一連の事を、ゼルシェードは「世界の衰退」と言っていた。
悪神獣は、世界中に溢れる負の感情から生成された異端者。
世界は正と負の力がつり合わないといけない。
負が増えすぎると、世界の浄化作用でも止められないんだ。
そして止められず溜まる一方になり、悪神獣が生まれてしまった、というわけだ」
けれど…いきなりどうして世界が浄化できないほど
急激に負が増えたのか…。
誰かが撒き散らしたのか?
オペラ「…ゼファ様。次の任務は…」
ゼファ「もう頼まれているよ。
外れの方に、隠れているかのように森があって、
その先に大きな谷があるらしい。そこに魔物がいるらしくて、
それを統治している竜がいるって話なんだ。」
オペラ「…それの討伐ですか?」
ゼファはそれに対して首を横に振る。
ゼファ「その竜は、人の言葉が話せるし、分かるらしいんだ。
彼らもクレセディアの民だ。魔物であってもね。
だから僕は、説得しようと思う。共存の道を選ぶつもりだ」
魔物と共存。そんな事を言い出すのはゼファぐらいだろう。
オペラ「…そんなあなただから、皆さん付いて行くのでしょうね。」
ゼファ「あはは、そうかな?
…そういうわけだから…説得と言うのは、殺すよりも大変な仕事だ。
きっと、普段より厳しい事になると思う。それでも…」
オペラ「一緒に行かせてください。
ゼファ様の気持ちは、きっと伝わります」
翌日、城前に全員集合することになり、
サラテリ「貴方が、ゼファの婚約者さん?」
オペラ「オペラと言います。…どうか、呼び捨ててくださって構いません。」
プリムローズ「い、いいのかな?」
セピア「良いと言っているのですから、お言葉に甘えましょう?」
フロスティ「まったく、兄に付き合わせて済まんの」
気にしていないというように首を振る。
オペラ「皆さんの足を引っ張らないように、頑張ります」
グラファイト「気を付けて。…えっと、オペラ」
ゼルシェード「俺は見ているだけに努めるぞ。
お前達の実力も見たいからな」
おっと、これは無様な所は見せられないな。
エピナール「神様が一緒にいるなんて、未だにびっくりしますね…」
エルブ「頑張りましょう、ゼファ様!」
ゼファ「うん、そうだね。
ゼルシェード、期待には応えるよ」
満面の笑みでそう告げる。
やれやれと言った様子でゼルシェードはいたが、
その口元は少し笑っていた。
フィレイド城には一人の訪問者が現れた。
グラファイト「…貴方が、ゼファ様の」
桃色の髪をした、いかにもなお嬢様のような振る舞いをしている女性。
オペラ「初めまして。オペラ・フリディアと言います。」
オペラ・フリディア。フリディア家の彼女は、ゼファの婚約者だ。
今回が会うのは初めてなのだが。
ゼファ「ゼファ・セイル・クレセディア。
噂に聞いていたけど、優しそうな人だね」
オペラ「こちらこそ…ゼファ様のお噂はかねがね。
国のために、動いていると…」
そういえば、結構動きやすそうな服装だけど…
どちらかというとフロスティに近いような。ドレスではない。
グラファイト「…もしかして」
オペラ「はい。私も…ゼファ様のお手伝いをさせていただきたくて。
ご両親には許可をもらっております」
まさか、オペラまで関わろうとするとは…。
ゼファ「ありがたいけど、良いのかい? 今日会ったばかりだし、
それに、危険な事にも巻き込まれると思うよ?」
オペラ「承知の上です。それに、ゼファ様は素晴らしい方だと思っています。
一緒にいた方が、人柄もよく分かると思うので…」
グラファイト「…戦いもありますよ? それでも…」
オペラ「攻撃系の魔法は使えませんし、武器もありません。けれど…」
オペラが手をかざすと、光が放たれる。
これは、治癒魔法だ。
オペラ「私は治療系の魔法、後は、防衛魔法など、支援型の魔法が一通り使えます。
皆さんのサポートならできるかと…」
グラファイトも傷の治療はできるが、
正直この人数を一人で…というのはいい加減きついとは思っていた。
サポート専門が一人入ってくれるなら、とてもありがたい。
ゼルシェード「いいんじゃないか。これからは世界に関わる事になるからな」
後ろからゼルシェードが歩いてきた。
オペラ「あの…そちらの方は?」
ゼファ「ああ、昨日、会ったんだ。
彼はゼルシェード。僕の友達で、この世界の管理神だよ」
既に友達認定されていたのか。
オペラ「管理神様…!?」
ゼルシェード「ゼルシェードでいい。ここでは神の力を使う気はないからな。」
オペラ「よ、よろしくお願いします、ゼルシェード様…」
礼儀正しいのか、呼び捨ては厳しいか。
ゼファ「ああ、そうだ。僕の仲間は他にもいるんだけど、
公の場以外ではタメ口で話すように言ってるんだ。
だから、気にしないでくれるかな」
オペラ「はい。分かりましたわ」
グラファイト「…じゃあ、僕はみんなに伝えて来るよ。
ゼファの婚約者が旅に同行する事になったってね」
ゼファ「うん、頼むよ、グラファイト」
その後、ゼルシェードとグラファイトは手分けしてこの事を伝えに行った。
サラテリ達はそれぞれバラバラに自由行動になっていたため、
一人で探すのは大変だったからだ。
その間、ゼファはオペラとバルコニーで話をしていた。
オペラ「…この国は綺麗ですね」
ゼファ「そうかい? そう言ってもらえると嬉しいよ」
この日は晴天。それを除いても城から見えるクレセディアはとても綺麗だった。
ゼファ「この城下と国の一部だけを見れば、争いは無いように見える。
でも、この前に旅行に行った先で見た、迫害、見て見ぬふり。
任務で行った先で起きていた奴隷市場。
他の国や、少し船で行った先では負の感情が渦巻いている。」
オペラ「さらに異変も起きていますわね。悪神獣…でしたっけ?」
オペラの所にも少し情報は行っているようだ。
ゼファ「この一連の事を、ゼルシェードは「世界の衰退」と言っていた。
悪神獣は、世界中に溢れる負の感情から生成された異端者。
世界は正と負の力がつり合わないといけない。
負が増えすぎると、世界の浄化作用でも止められないんだ。
そして止められず溜まる一方になり、悪神獣が生まれてしまった、というわけだ」
けれど…いきなりどうして世界が浄化できないほど
急激に負が増えたのか…。
誰かが撒き散らしたのか?
オペラ「…ゼファ様。次の任務は…」
ゼファ「もう頼まれているよ。
外れの方に、隠れているかのように森があって、
その先に大きな谷があるらしい。そこに魔物がいるらしくて、
それを統治している竜がいるって話なんだ。」
オペラ「…それの討伐ですか?」
ゼファはそれに対して首を横に振る。
ゼファ「その竜は、人の言葉が話せるし、分かるらしいんだ。
彼らもクレセディアの民だ。魔物であってもね。
だから僕は、説得しようと思う。共存の道を選ぶつもりだ」
魔物と共存。そんな事を言い出すのはゼファぐらいだろう。
オペラ「…そんなあなただから、皆さん付いて行くのでしょうね。」
ゼファ「あはは、そうかな?
…そういうわけだから…説得と言うのは、殺すよりも大変な仕事だ。
きっと、普段より厳しい事になると思う。それでも…」
オペラ「一緒に行かせてください。
ゼファ様の気持ちは、きっと伝わります」
翌日、城前に全員集合することになり、
サラテリ「貴方が、ゼファの婚約者さん?」
オペラ「オペラと言います。…どうか、呼び捨ててくださって構いません。」
プリムローズ「い、いいのかな?」
セピア「良いと言っているのですから、お言葉に甘えましょう?」
フロスティ「まったく、兄に付き合わせて済まんの」
気にしていないというように首を振る。
オペラ「皆さんの足を引っ張らないように、頑張ります」
グラファイト「気を付けて。…えっと、オペラ」
ゼルシェード「俺は見ているだけに努めるぞ。
お前達の実力も見たいからな」
おっと、これは無様な所は見せられないな。
エピナール「神様が一緒にいるなんて、未だにびっくりしますね…」
エルブ「頑張りましょう、ゼファ様!」
ゼファ「うん、そうだね。
ゼルシェード、期待には応えるよ」
満面の笑みでそう告げる。
やれやれと言った様子でゼルシェードはいたが、
その口元は少し笑っていた。
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