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出会い
~未来(イマ)に至るためのプレリュード~ 14話
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森に入ってみるが、敵らしきものはいない。
ただ、ちょっと暗くて、入ろうとは思わない雰囲気だったというか、
迷ったら出られないような雰囲気があるだけで。
ゼルシェード「…ゼファ。国王からは魔物の討伐を頼まれているんだろ?
…説得するつもり、とか聞いたが?」
ゼファ「そのつもりだよ。父上には認めてもらう。
魔物と言えど、話せる魔物だし、意志疎通ができるなら、
相手の話も聞かずに倒すのはどうかと思うんだ。」
サラテリ「あー…今回はかなりハードになるね」
グラファイト「殺さずに説得っていうのは結構骨が折れるからね…」
プリムローズ「それでも、私達三零士は、ゼファ様の考えに従うのみ!でしょ?」
セピア「じゃあ三零士ではないワタクシは見ているだけで良いですわね」
エルブ「せ、セピアさん…」
エピナール「まあまあ、付き合いましょう?」
フロスティ「…兄も愛されてるのぅ…」
まあ、これも愛故と言うか、なんというか。
オペラ「ふふ、楽しい人達ですね」
森を抜けると、情報通り、渓谷に着いた。
ゼファ「……うわっ、風が強いな…」
オペラ「谷だから…?」
その直後に、何か頭上に巨大な影ができた。
グラファイト「なるほど…強風の原因は渓谷のせいじゃない」
セピア「竜が飛んでいるせい、ですわね。しかも大きい竜ですわ」
それが、魔物を統治している竜…?
今、頭上を飛んでいったであろう竜が?
サラテリ「絶対骨が折れる奴」
フロスティ「大きいぞ…今回の敵は」
まあ、だからと言って退くゼファじゃないのは分かっていたけれど…。
ゼファ「かっこいい! どんな竜なんだろうね!
影じゃなくて、早く実物と会ってみたい!」
怖がりもしてないのな…。
プリムローズ「と、取りあえず行こっか?」
エピナール「あ。皆さん待ってください」
エピナールが取り出したのは、香水…?
エルブ「これ、城下町で売っていたエンジェルパフュームですよね?」
エピナール「ええ、この先の魔物の統治者と話しに行くんです。
それまでに魔物を傷つけていたら、上手く行く話し合いもうまく行きません。
これで敵を避けて先へ進みましょう」
先の事を考えて、出かける前に行動してくれていたようだ。
ゼルシェード「…ふっ、無鉄砲ばかりというわけではないか…」
ゼファ「何か言ったかい、ゼルシェード? 君も無鉄砲の仲間入りするかい?」
聞こえてるじゃないか。
って、無鉄砲の仲間入りって…。
ゼルシェード「良いから、気を引き締めろ。
無残に焼き殺されるか食い殺されても知らないぞ」
ゼファ「分かってるよ。よし、頑張ってこの谷を進もう!」
エピナールが買って来てくれたエンジェルパフュームを全員使って、
谷の中を進んでいく。
さすがの効果と言うべきか、魔物達は引っ込んで出てこない。
これなら、消費を抑えて竜の所へ行ける。
渓谷をしばらく進んでいくと、開けたところに出た。
魔物の長が…あの竜がいるとしたら、ここだろうか。
その時、また先ほどの影が通った。
ゼファ「…っ、あ!?」
上を見上げると、竜が羽ばたいていた。
???「人間共か…ここに何の用だ」
フロスティ「…本当に、喋ったのじゃ」
???「朕をそこらの魔物と同じにするな。だてに長く生きてはいない。」
風格が他の魔物とは別格だ。
グラファイト「……ゼファ」
グラファイトに背中を押されて、声を出す。
ゼファ「君が、ここの魔物達を統治している竜かい?」
インフェヌム「朕はインフェヌム。邪竜。邪王などと呼ばれている。
人間。お前は、クレセディアの王族だな?」
サラテリ「知ってるの!?」
インフェヌム「ああ。…来た理由は大方予想がつく。
我らを殺しに来たのだろう? だが、そうはいかんぞ。
朕とて同胞を守らねばならん」
やっぱりそう思われるよな。
ゼファ「確かに僕は父である国王から、君達の討伐を命じられた。
けどね。僕自身は、君達と和解するために来たんだ。」
インフェヌム「信じられると思うか? 今までどれだけ同胞が殺されたと思っている。
人間というのはいつだってそうだ。魔物と聞けばすぐに殺しにかかる。」
セピア「この方に限って、それはありえませんわよ」
エルブ「は、話だけでも聞いてもらう事はできませんか?」
まあ、聞いてもらえないのは察しがついているのだが…。
インフェヌム「どうしてもというのなら、朕に勝ってみせろ!」
プリムローズ「か、勝つわよ!」
エピナール「ええ」
ゼファ「オペラは下がってて」
オペラ「はいっ」
ゼルシェード「俺も下がろう。見させてもらうぞ、ゼファ」
オペラを下げて、戦闘開始…と言っても、
インフェヌムと和解するために来たのだ。
大けがを負わせるわけにもいかない。
サラテリ「光の涙…シャインティア!」
プリムローズ「雷破殺環!」
そのため、そこまで威力の高いものは撃てない。
グラファイト「斬れ水よ…スラッシュウェーブ!」
エルブ「氷の刃…アイシクル!」
エピナール「氷閣忌・絶!」
けれど、インフェヌムの方は容赦ない。
インフェヌム「無旋翼!」
フロスティ「星の明かりを…スターライト!」
セピア「下がって! 血の盾で防ぐ…ブラッドプロテクト!」
セピアの血属性は威力が高いので、防御系を使うしかない。
ちなみに、ゼファはと言うと…
インフェヌム「どうした、その程度か!?」
ゼファ「!? ブレス!! …っ!」
攻撃を避けてばかり。攻撃は一切しない。
ゼファ「くっ」
一撃、かわし切れずに腕に傷がつく。
オペラ「ゼファ様! 生命の息吹を…キュレア!」
オペラの魔法で回復させる。
ゼファ「ありがとう…っ」
(でも、このままじゃ埒が明かない。)
そう思ったゼファは、インフェヌムの前に乗り出した。
ゼファ「頼む!君達の事は、僕達に任せてほしい。
殺しはしないから、和解に応じてくれ!」
インフェヌム「なら、今すぐここで殺されるか? お前が死んだら人間と仲良くしよう」
ゼファ「ああ、構わないよ。それで君達が満足するのなら。」
その言葉に、その場にいた全員が固まる。
ゼファ「ただ、僕が死んだら必ず人と手を取り合ってくれ。
でないと、いつまでも争いはなくならない。
フロスティに伝言は託すから問題ないよ。
君達はクレセディアにいて構わない。君達の居場所はここに用意しよう。
君達がそれで要求を呑んでくれるなら、僕はこの命を君にあげよう!」
もしもの場合はすぐに止められるように身構えていたが、
これが策なら、と、取りあえずはみんな黙って聞いていた。
でも、身構えていたのは、杞憂に終わった。
インフェヌム「……お前、そうまでして我らに居場所を与えてくれるのか?
なぜ、自分の命よりも、お前を殺そうとしたものを生かそうとする?」
ゼファ「自分の命よりも、国民の命。当然の事さ」
当然、と言ってのけてしまうのは、ゼファだからだろう。
フロスティ「兄……。
インフェヌムよ。どうじゃろうか…?」
少し沈黙した後、その場に静かに降りた。
インフェヌム「…分かった。お前の心の広さに負けた。
……そちらと和解に持ち込もう。…我らの居場所を奪わないと言ってくれた礼だ」
ゼファ「ありがとう。インフェヌム。」
それを見ていたゼルシェードが歩いてきた。
ゼルシェード「ゼファ。お前に託して良かったとつくづく思う。
お前なら、この衰退の世を変えられるかもしれん。本当に」
グラファイト「ゼファ。国王の説得は頑張れよ。」
ゼファ「大丈夫さ。父上は、害のない魔物を殺すほど、冷酷ではないよ。
和解に応じると言ったんだ。僕が証人になる。」
緊張の糸が抜けたので、一気にみんながゼファの周りに集まる。
インフェヌム「………国王を説得したら、また連絡に来い。
それが分かれば、今後お前達の力になると誓おう」
セピア「ええ、わかりましたわ」
サラテリ「伝えに来るよ。グラファイトが!」
グラファイト任せかい。
エルブ「ありがとうございます、インフェヌムさん」
エピナール「さすが、魔物の王。ゼファ様なら、約束は守りますよ」
プリムローズ「うん、だから安心して」
オペラ「ゼファ様……」
オペラが心配そうな顔でゼファに近付く。
ゼファ「ごめんごめん、心配かけたかな?」
そりゃあ、死ぬのを覚悟しているような事を言われたら…。
フロスティ「兄は、そう簡単には死なぬ。」
インフェヌム「…のんきな奴らだな。敵陣の中だというのに」
ゼファ「君達はもう、仲間同然だからね」
やれやれと言ったようにため息をつかれたが、その後すぐに、
インフェヌム「背中に乗れ。森の入り口まで送ろう。」
サラテリ「いいの?」
それに頷き、全員を乗せてくれた。
入り口まで戻してもらった一行は、城に戻り、
ゼファとフロスティは父の説得に入った。
ゼファの言う通り、国王は納得してくれ、
インフェヌムはクレセディアの国民として正式に認められることになった。
それ以降、インフェヌム含む魔物達はその谷で穏やかに暮らせるようになり、
度々手助けに入ってくれることもあるようになった。
悪神獣は、魔物さえ脅かす。
なのに人間と魔物でいがみ合うのは、悪神獣の思うつぼなのだ。
だからこそ、世界を託されたからこそ、
ゼファは彼らと手を取り合う事を選んだ。
負の感情は、悪神獣の糧になってしまうから。
ただ、ちょっと暗くて、入ろうとは思わない雰囲気だったというか、
迷ったら出られないような雰囲気があるだけで。
ゼルシェード「…ゼファ。国王からは魔物の討伐を頼まれているんだろ?
…説得するつもり、とか聞いたが?」
ゼファ「そのつもりだよ。父上には認めてもらう。
魔物と言えど、話せる魔物だし、意志疎通ができるなら、
相手の話も聞かずに倒すのはどうかと思うんだ。」
サラテリ「あー…今回はかなりハードになるね」
グラファイト「殺さずに説得っていうのは結構骨が折れるからね…」
プリムローズ「それでも、私達三零士は、ゼファ様の考えに従うのみ!でしょ?」
セピア「じゃあ三零士ではないワタクシは見ているだけで良いですわね」
エルブ「せ、セピアさん…」
エピナール「まあまあ、付き合いましょう?」
フロスティ「…兄も愛されてるのぅ…」
まあ、これも愛故と言うか、なんというか。
オペラ「ふふ、楽しい人達ですね」
森を抜けると、情報通り、渓谷に着いた。
ゼファ「……うわっ、風が強いな…」
オペラ「谷だから…?」
その直後に、何か頭上に巨大な影ができた。
グラファイト「なるほど…強風の原因は渓谷のせいじゃない」
セピア「竜が飛んでいるせい、ですわね。しかも大きい竜ですわ」
それが、魔物を統治している竜…?
今、頭上を飛んでいったであろう竜が?
サラテリ「絶対骨が折れる奴」
フロスティ「大きいぞ…今回の敵は」
まあ、だからと言って退くゼファじゃないのは分かっていたけれど…。
ゼファ「かっこいい! どんな竜なんだろうね!
影じゃなくて、早く実物と会ってみたい!」
怖がりもしてないのな…。
プリムローズ「と、取りあえず行こっか?」
エピナール「あ。皆さん待ってください」
エピナールが取り出したのは、香水…?
エルブ「これ、城下町で売っていたエンジェルパフュームですよね?」
エピナール「ええ、この先の魔物の統治者と話しに行くんです。
それまでに魔物を傷つけていたら、上手く行く話し合いもうまく行きません。
これで敵を避けて先へ進みましょう」
先の事を考えて、出かける前に行動してくれていたようだ。
ゼルシェード「…ふっ、無鉄砲ばかりというわけではないか…」
ゼファ「何か言ったかい、ゼルシェード? 君も無鉄砲の仲間入りするかい?」
聞こえてるじゃないか。
って、無鉄砲の仲間入りって…。
ゼルシェード「良いから、気を引き締めろ。
無残に焼き殺されるか食い殺されても知らないぞ」
ゼファ「分かってるよ。よし、頑張ってこの谷を進もう!」
エピナールが買って来てくれたエンジェルパフュームを全員使って、
谷の中を進んでいく。
さすがの効果と言うべきか、魔物達は引っ込んで出てこない。
これなら、消費を抑えて竜の所へ行ける。
渓谷をしばらく進んでいくと、開けたところに出た。
魔物の長が…あの竜がいるとしたら、ここだろうか。
その時、また先ほどの影が通った。
ゼファ「…っ、あ!?」
上を見上げると、竜が羽ばたいていた。
???「人間共か…ここに何の用だ」
フロスティ「…本当に、喋ったのじゃ」
???「朕をそこらの魔物と同じにするな。だてに長く生きてはいない。」
風格が他の魔物とは別格だ。
グラファイト「……ゼファ」
グラファイトに背中を押されて、声を出す。
ゼファ「君が、ここの魔物達を統治している竜かい?」
インフェヌム「朕はインフェヌム。邪竜。邪王などと呼ばれている。
人間。お前は、クレセディアの王族だな?」
サラテリ「知ってるの!?」
インフェヌム「ああ。…来た理由は大方予想がつく。
我らを殺しに来たのだろう? だが、そうはいかんぞ。
朕とて同胞を守らねばならん」
やっぱりそう思われるよな。
ゼファ「確かに僕は父である国王から、君達の討伐を命じられた。
けどね。僕自身は、君達と和解するために来たんだ。」
インフェヌム「信じられると思うか? 今までどれだけ同胞が殺されたと思っている。
人間というのはいつだってそうだ。魔物と聞けばすぐに殺しにかかる。」
セピア「この方に限って、それはありえませんわよ」
エルブ「は、話だけでも聞いてもらう事はできませんか?」
まあ、聞いてもらえないのは察しがついているのだが…。
インフェヌム「どうしてもというのなら、朕に勝ってみせろ!」
プリムローズ「か、勝つわよ!」
エピナール「ええ」
ゼファ「オペラは下がってて」
オペラ「はいっ」
ゼルシェード「俺も下がろう。見させてもらうぞ、ゼファ」
オペラを下げて、戦闘開始…と言っても、
インフェヌムと和解するために来たのだ。
大けがを負わせるわけにもいかない。
サラテリ「光の涙…シャインティア!」
プリムローズ「雷破殺環!」
そのため、そこまで威力の高いものは撃てない。
グラファイト「斬れ水よ…スラッシュウェーブ!」
エルブ「氷の刃…アイシクル!」
エピナール「氷閣忌・絶!」
けれど、インフェヌムの方は容赦ない。
インフェヌム「無旋翼!」
フロスティ「星の明かりを…スターライト!」
セピア「下がって! 血の盾で防ぐ…ブラッドプロテクト!」
セピアの血属性は威力が高いので、防御系を使うしかない。
ちなみに、ゼファはと言うと…
インフェヌム「どうした、その程度か!?」
ゼファ「!? ブレス!! …っ!」
攻撃を避けてばかり。攻撃は一切しない。
ゼファ「くっ」
一撃、かわし切れずに腕に傷がつく。
オペラ「ゼファ様! 生命の息吹を…キュレア!」
オペラの魔法で回復させる。
ゼファ「ありがとう…っ」
(でも、このままじゃ埒が明かない。)
そう思ったゼファは、インフェヌムの前に乗り出した。
ゼファ「頼む!君達の事は、僕達に任せてほしい。
殺しはしないから、和解に応じてくれ!」
インフェヌム「なら、今すぐここで殺されるか? お前が死んだら人間と仲良くしよう」
ゼファ「ああ、構わないよ。それで君達が満足するのなら。」
その言葉に、その場にいた全員が固まる。
ゼファ「ただ、僕が死んだら必ず人と手を取り合ってくれ。
でないと、いつまでも争いはなくならない。
フロスティに伝言は託すから問題ないよ。
君達はクレセディアにいて構わない。君達の居場所はここに用意しよう。
君達がそれで要求を呑んでくれるなら、僕はこの命を君にあげよう!」
もしもの場合はすぐに止められるように身構えていたが、
これが策なら、と、取りあえずはみんな黙って聞いていた。
でも、身構えていたのは、杞憂に終わった。
インフェヌム「……お前、そうまでして我らに居場所を与えてくれるのか?
なぜ、自分の命よりも、お前を殺そうとしたものを生かそうとする?」
ゼファ「自分の命よりも、国民の命。当然の事さ」
当然、と言ってのけてしまうのは、ゼファだからだろう。
フロスティ「兄……。
インフェヌムよ。どうじゃろうか…?」
少し沈黙した後、その場に静かに降りた。
インフェヌム「…分かった。お前の心の広さに負けた。
……そちらと和解に持ち込もう。…我らの居場所を奪わないと言ってくれた礼だ」
ゼファ「ありがとう。インフェヌム。」
それを見ていたゼルシェードが歩いてきた。
ゼルシェード「ゼファ。お前に託して良かったとつくづく思う。
お前なら、この衰退の世を変えられるかもしれん。本当に」
グラファイト「ゼファ。国王の説得は頑張れよ。」
ゼファ「大丈夫さ。父上は、害のない魔物を殺すほど、冷酷ではないよ。
和解に応じると言ったんだ。僕が証人になる。」
緊張の糸が抜けたので、一気にみんながゼファの周りに集まる。
インフェヌム「………国王を説得したら、また連絡に来い。
それが分かれば、今後お前達の力になると誓おう」
セピア「ええ、わかりましたわ」
サラテリ「伝えに来るよ。グラファイトが!」
グラファイト任せかい。
エルブ「ありがとうございます、インフェヌムさん」
エピナール「さすが、魔物の王。ゼファ様なら、約束は守りますよ」
プリムローズ「うん、だから安心して」
オペラ「ゼファ様……」
オペラが心配そうな顔でゼファに近付く。
ゼファ「ごめんごめん、心配かけたかな?」
そりゃあ、死ぬのを覚悟しているような事を言われたら…。
フロスティ「兄は、そう簡単には死なぬ。」
インフェヌム「…のんきな奴らだな。敵陣の中だというのに」
ゼファ「君達はもう、仲間同然だからね」
やれやれと言ったようにため息をつかれたが、その後すぐに、
インフェヌム「背中に乗れ。森の入り口まで送ろう。」
サラテリ「いいの?」
それに頷き、全員を乗せてくれた。
入り口まで戻してもらった一行は、城に戻り、
ゼファとフロスティは父の説得に入った。
ゼファの言う通り、国王は納得してくれ、
インフェヌムはクレセディアの国民として正式に認められることになった。
それ以降、インフェヌム含む魔物達はその谷で穏やかに暮らせるようになり、
度々手助けに入ってくれることもあるようになった。
悪神獣は、魔物さえ脅かす。
なのに人間と魔物でいがみ合うのは、悪神獣の思うつぼなのだ。
だからこそ、世界を託されたからこそ、
ゼファは彼らと手を取り合う事を選んだ。
負の感情は、悪神獣の糧になってしまうから。
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