月が響鳴-カナデ-るカプリッチオ 外伝 ~未来(イマ)に至るためのプレリュード~

瑠璃✧*̣̩⋆̩☽⋆゜

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悲壮は音無く近付く

~未来(イマ)に至るためのプレリュード~ 23話

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城外。

セピア「血の舞台サングイス・スカイナ!」

エピナール「消滅する時間テンプス・ラクタック!」

二人の舞台が展開される。

フェズ「おおー、やってんなー!」

サラテリ「あたし達の出番だね!」

武器を構えて行動に移る。

セピアの空間のおかげで相手は持続的にダメージを受けているし、

エピナールの空間のおかげで相手に先手を取られる事はない。

フェズ「飢えの痛みドロア・フェイムス!」

サラテリ「勝利の光ルクス・ヴィクトーリア!」

フェズとサラテリの能力スキルで出現した悪神獣は一掃。


空間を解除したと同時に、ゼファ達とエルブ達が駆けてきた。

ゼファ「みんな、もう片付いたのかい!?」

セピア「この四人の能力スキルなら無問題ですわ」

まあ、確かに……。

封じられるような相手でもない限り、問題はなさそうだ。

エピナール「ゼルシェード様、それで…これはそのベレイザの仕業なんですね?

ゼルシェード「ああ、間違いないだろう。」

プリムローズ「本当に、神様が…」

フロスティ「どうする? 探すのか?」

とは言っても、今どこにいるんだか…。

グラファイト「多分、ここまで仕掛けたんだ。

見つけて仕留めない限り、この事態は落ち着かないだろうね」

オペラ「……あれ? 何だか急に風が強くなったような…」

フェズ「あ? 確かに…」

サラテリ「天候の崩れ…?」

エルブ「…あっ! 皆さん、あれ!!」

エルブが指さした方を見ると、誰かが宙に浮いている。

翼の生えた…黒衣の…女性……。



直感で分かった。

ゼファ「ベレイザ……」

ゼルシェード「ベレイザ!! 貴様は…!」

ベレイザ「あっはははは! 本当に馬鹿みたい。

神様が人間に肩入れなんて…!」

そう言いながら、目の前に降りてきた」

ゼルシェード「人間を支えるのも神の役目だ。

争うように仕向けるお前の方がよほど言語道断だな」

フロスティ「こいつが……」

髪は…半分黒く染まっている。

ゼルシェード「まだ真っ黒に髪が染まってないだけでも儲けものだな。

翼と瞳は完全に堕ちているが」

………

ゼルシェード「悪神獣出現の原因である負の増幅。

それは貴様の仕業だな。

そして、こいつらの父親を、あの化け物を差し向けて殺したのも貴様だな?」

神の力…やっぱりベレイザが…。

フロスティ「っ…よくも…!」

飛び掛かりそうだったフロスティをグラファイトが止める。

フロスティ「グラファイト…!」

グラファイト「…考えなしに飛び込まない方がいい」

グラファイトが冷静で助かる。

四零士、セピア、エピナールは落ち着いている。

エルブとオペラは少し怯えてるか。

ゼファ「……我がゼルシェードから力を借りたのは、ゼルシェードの意志だ。

その意志を、誰にだって否定も恨む資格もないよ」

ベレイザ「人間ごときが…いつだって、争いに導くのは人よ?

少し揺さぶっただけで騙されて怒って恨んで憎んで殺して滅ぼして」

ゼルシェード「揺さぶる必要などないだろう!?」

どうにもゼルシェードとベレイザはやはり、因縁があるっぽいな。

ゼルシェードの方が荒れてる。

ベレイザ「この国、丸ごと滅ぼしてあげる。でも、まあ、一日猶予はあげる。

…ちょっとしたゲーム。クレセディアには神殿があるわよね?」

今は使われていないところだ。

ベレイザ「私、あそこにいるんだけど。そこの扉は開かないようにしてあるの。

そこを開けるためのカギであるクリスタル。

それを取って来て神殿を開けたなら、相手してあげる」

サラテリ「どこにあるの、そのクリスタル」

プリムローズ「さすがに一日しかないのに、場所から捜せって事はないよね?」

ベレイザ「ここからでも見えるけど、あの山岳地帯。

そこに置いてきたわ。じゃあ、頑張ってね」

そう言うと、ベレイザは消えてしまった。


フェズ「むかつく。…えーと? あの山岳地帯に行けばいいって?」

セピア「場所を教えてもらえたのは助かりましたわね」

オペラ「後は取りにさえ行けば…」

………

エルブ「兄さん?」

エピナール「…取りに行くだけ?

場所を教えて、猶予は一日。山岳地帯に何かあるのでは?」

罠か、何か…?

グラファイト「……あの山岳地帯は…確か猛毒の瘴気が…」

フロスティ「たしかそうじゃったな」

ゼファ「……その中を突き進めって?」

さすがにそれは…取りに行っている間に内部で力尽きてしまうだろう。

グラファイト「しかも、猛毒って言っても即死毒だった気がする。

一瞬でも入れば終わりだ」

そんなの、取れないじゃないか。傍から取らせるつもりが無かったのか。

オペラ「……私の魔法で、毒を防ぐ加護を張り続けることは可能だと思います」

ゼファ「オペラ…」

オペラ「ただ、加護を張っている本人は自らにはかけられません。

なので、外で待っている事になりますが…」

ゼルシェード「……内部は何かあるか分からん。ゼファとフロスティに、

フェズ、サラテリ、あと、怪我した時のためにグラファイト。

お前達がついて行け。」

サラテリ「りょーかーい!」

グラファイト「わかった」

フェズ「守り抜くから安心しろよ」

頼もしい限りだ。

プリムローズ「オペラの護衛は私達で何とかするね」

エピナール「安心して行って来てください」

エルブ「山岳地帯まではどうやって行きますか?」

セピア「ここからだと結構遠いですわよね」

歩いて行く、馬車で行く。どれも間に合いそうにない。

インフェヌム「朕に乗って行け。一時間とかからずに行けるだろう。」

フロスティ「助かる。頼む、インフェヌム」

インフェヌム「あと、各地に雑兵だが悪神獣の類が現れている。

こちらも魔物達を動かして討伐をさせよう。」

それは…フェズに最初に手伝ってもらった任務にいた奴らか。

ゼファ「ありがとう。おかげでこっちはベレイザに専念できるよ」

ゼルシェード「時間が無い。早く行くぞ」

ゼファ「うん!」

一行はインフェヌムに乗り込み、

瘴気蔓延する山岳地帯に向かい始めた。
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