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メインストーリー
7.今日はオフです
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勇者様は私達に月一で休みをくれます。
それはとてもありがたいことなので、今回私は魔界に来ました。
「ケロちゃーん! 会いたかったよ」
もふもふ、ふわふわ、なんと形容すればいいかわからないこの毛並みがなんともたまりません。
今回は私の体質とそれによる恩恵、いや呪いというべきでしょうか、この二つについて紹介します。
「それで、今回の御用は何でしょうか?ナノ様」
「うーん、今後の方針と私の体質問題についてかな」
それでは私の体質についてご紹介しよう。
今回はなんか、外の皆様に向けて喋ってて変だって? そんなの気にしない。
前にも話しましたが、私はヴァンパイアとエルフのハーフです。
その結果、闇の精霊に愛され、不死身で長寿だし、血を吸わないと禁断症状がでてしまうのです。
「輸血パック、魔物の血ですがそれなら大量にありますよ」
「そこなんだよ、魔物の血を吸うと、私がより魔物に近づいてしまう」
ヴァンパイアは他を喰らい成長する。
いってしまえば、生き物は全て食料であり、成長の材料ということだ。
「人間の血となると、我々はかなり集めづらくなると思います」
それはそうだ、関係を築こうとしているのに壊してしまう原因になってしまう。
「大丈夫、私人間の血飲めないから!」
「全然大丈夫じゃないですから!死活問題ですよそれ」
「だって、人間の血って濃いんだよね、私薄口派なんだよね」
「そんな醤油みたいに血を好き嫌いしないでくださいよ」
彼の言うことはごもっともなのだが、やはり、あの濃さには少し抵抗がある。
わかりやすく例えれば、ラーメンの塩を選んだと思ったら、豚骨を食べていたというくらい災厄だ。
「なんともわかりづらいですね」
「ずっと気になってたんだけど君誰?」
目の前にはライオンとヘビと後なんかがくっついている化け物がいた。
まあ、私自体化け物なので今更驚かないが。
「あ、それは私が作った合成獣の新作のキマイラです」
魔王の新しいことに挑戦していく姿勢はすごいと思う。
現国王にもこのくらいの探究心とカリスマ性があれば人間同士の紛争なんて起きないのに。
カルロはお父さんが魔王の頃、魔界図書館の館長を任されていた。
噂は聞いていたがここまでとは思わなかった。
「この子ケロちゃんみたいに可愛くないね、ライオンとヘビとか」
「一応獅子とヘビって言って欲しいんですが、あと山羊もはいってますよ」
可愛くはないけど、心を読めるし、確か口から火を吐けるという伝説は聞いたことあるし強いんだろうな。
「その通りだ! 我は魔王様の次に強い。魔王様がこんなものに頭をさげるなどあってはならない」
「ピッキーン、なにこの子?殺っちゃうよ?」
「すいませんナノ様、最近作ったばかりなもので」
なるほど、そんな部下を私の前に立たせたということはつまりそういうことだな。
「教育してやろう」
「やれるものならやってみろ」
これはなかなかに、騎士さん以上にイライラする奴が現れるなんて。
折角のオフなのに、ストレス溜まるわ。
「一応魔界じゃブラッドプリンセスと呼ばれてた私を怒らせるとか、あんた数秒で死ぬからね」
「お前の思考を読める俺が負けるわけなど…」
例の如く勝ちは勝ちだが、今回は相手の血を全て吸ってやった。
味としては薄くもなく、濃くもない上出来だった。
「カロン! あの子美味しかったね、動物の味がしたよ」
「はい、原型は動物ですから」
少し悲しそうにミイラ化した死体を眺めるカロンが少し可哀想になってきた。
「アウトヒール!」
これは死んだ者を生き返らせる魔法、禁じ手中の禁じ手、まあ、私からしたら普通の魔法だけどね。
「三分後には生き返るから安心して、暴れちゃってごめんね」
「いえいえ、無作法な態度をとった者にまで慈悲を与えてくれるなんて感激の極みです」
「いいってことよ、またねー」
新技のテレポーテーションで私は、宿屋に戻った。
結構楽しかったなー。
それはとてもありがたいことなので、今回私は魔界に来ました。
「ケロちゃーん! 会いたかったよ」
もふもふ、ふわふわ、なんと形容すればいいかわからないこの毛並みがなんともたまりません。
今回は私の体質とそれによる恩恵、いや呪いというべきでしょうか、この二つについて紹介します。
「それで、今回の御用は何でしょうか?ナノ様」
「うーん、今後の方針と私の体質問題についてかな」
それでは私の体質についてご紹介しよう。
今回はなんか、外の皆様に向けて喋ってて変だって? そんなの気にしない。
前にも話しましたが、私はヴァンパイアとエルフのハーフです。
その結果、闇の精霊に愛され、不死身で長寿だし、血を吸わないと禁断症状がでてしまうのです。
「輸血パック、魔物の血ですがそれなら大量にありますよ」
「そこなんだよ、魔物の血を吸うと、私がより魔物に近づいてしまう」
ヴァンパイアは他を喰らい成長する。
いってしまえば、生き物は全て食料であり、成長の材料ということだ。
「人間の血となると、我々はかなり集めづらくなると思います」
それはそうだ、関係を築こうとしているのに壊してしまう原因になってしまう。
「大丈夫、私人間の血飲めないから!」
「全然大丈夫じゃないですから!死活問題ですよそれ」
「だって、人間の血って濃いんだよね、私薄口派なんだよね」
「そんな醤油みたいに血を好き嫌いしないでくださいよ」
彼の言うことはごもっともなのだが、やはり、あの濃さには少し抵抗がある。
わかりやすく例えれば、ラーメンの塩を選んだと思ったら、豚骨を食べていたというくらい災厄だ。
「なんともわかりづらいですね」
「ずっと気になってたんだけど君誰?」
目の前にはライオンとヘビと後なんかがくっついている化け物がいた。
まあ、私自体化け物なので今更驚かないが。
「あ、それは私が作った合成獣の新作のキマイラです」
魔王の新しいことに挑戦していく姿勢はすごいと思う。
現国王にもこのくらいの探究心とカリスマ性があれば人間同士の紛争なんて起きないのに。
カルロはお父さんが魔王の頃、魔界図書館の館長を任されていた。
噂は聞いていたがここまでとは思わなかった。
「この子ケロちゃんみたいに可愛くないね、ライオンとヘビとか」
「一応獅子とヘビって言って欲しいんですが、あと山羊もはいってますよ」
可愛くはないけど、心を読めるし、確か口から火を吐けるという伝説は聞いたことあるし強いんだろうな。
「その通りだ! 我は魔王様の次に強い。魔王様がこんなものに頭をさげるなどあってはならない」
「ピッキーン、なにこの子?殺っちゃうよ?」
「すいませんナノ様、最近作ったばかりなもので」
なるほど、そんな部下を私の前に立たせたということはつまりそういうことだな。
「教育してやろう」
「やれるものならやってみろ」
これはなかなかに、騎士さん以上にイライラする奴が現れるなんて。
折角のオフなのに、ストレス溜まるわ。
「一応魔界じゃブラッドプリンセスと呼ばれてた私を怒らせるとか、あんた数秒で死ぬからね」
「お前の思考を読める俺が負けるわけなど…」
例の如く勝ちは勝ちだが、今回は相手の血を全て吸ってやった。
味としては薄くもなく、濃くもない上出来だった。
「カロン! あの子美味しかったね、動物の味がしたよ」
「はい、原型は動物ですから」
少し悲しそうにミイラ化した死体を眺めるカロンが少し可哀想になってきた。
「アウトヒール!」
これは死んだ者を生き返らせる魔法、禁じ手中の禁じ手、まあ、私からしたら普通の魔法だけどね。
「三分後には生き返るから安心して、暴れちゃってごめんね」
「いえいえ、無作法な態度をとった者にまで慈悲を与えてくれるなんて感激の極みです」
「いいってことよ、またねー」
新技のテレポーテーションで私は、宿屋に戻った。
結構楽しかったなー。
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