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プロローグ
しおりを挟む「海は広いな大きいな~っと」
青い海に囲まれながら釣り糸を垂らす。まだ朝日が昇っていくぶんもたっていないが今日も大漁だ。このあたりの魚は警戒心が薄いのか実に良く釣れる。
「今日はもう帰るかな」
竿と魚篭を持ちねぐらに戻る。ここから比較的近くにある洞穴だ。以前に誰かが暮らしていたのかもしれないが調度品のようなものが置いてある。一人で住むには少々広いが何かとちょうど良い感じだ。
この島に流れ着いてから1ヶ月は経っただろうか。機関士として乗り込んだ船が嵐に巻き込まれ気がついたらここの浜辺に打ち上げられていた。このあたりの海域は潮の流れが複雑で天候も変わりやすく遭難事故が多い。なぜか船舶や今流行の飛行船等の遭難事故も多かったため魔の海域と恐れられていた。
しかしこの海域は各国を結ぶ最短コースに位置しているため行きかう船の数は多いのだ。常に危険と言うわけでもないのだが、なぜか春から夏にかけては安全な航海になることが多かった。ただしその時期でも毎年何隻か行方不明になっている。
私は40代の冴えないおっさんで得意は機械いじり。昔から大人しく特に罪を犯そうと思ったこともない。容姿もこれといって良くもなく、穏やかに生きてきたものの最近は腹も出てきて髪もすっかりハゲてしまった。
今後をどうするか考えていた矢先に海難事故にあってしまった。いまは1日を生き抜くことがテーマだ。
とはいってもこの島は比較的暮らしやすいといえる。まず近くに湧き水がある。森もあり果物がある程度とれる。魚も豊富にとれるのだ。さらに各国の船や飛行船の残骸もたくさんあるので資源が豊富にある。まさに国や時代を超えた各種艦船の見本位置のような状態だ。まだ使える部品もたくさんあるのでこれらを修理すればここを脱出することも不可能ではないかもしれない。
一日の基本は食料調達と残骸にある生活必需品や調度品・工具類使える機械部品の探索をしている。それらを見つけてはねぐらに運ぶ毎日だ。特に飛行船に動力として使用されている太陽石は永久機関と呼ばれていて無限のエネルギーが込められていると言われている。これを使えばちょっとした暖房器具やコンロもすぐ作れるのだ。なので無人島暮らしとはいえそれなりの生活環境を保つことができている。
「昨日ちょうどいいのがあったから、そろそろ雨水用の貯水タンクを作ろうかな」
魚を食べて干物を作るとさっそく島の東部に向かった。島の南は砂浜で北は森、東西には各種残骸が放置されている。森の最北は少々問題アリな植物郡もあるのだが、近かづかなければ特に問題もないのだ。
さっそく残骸エリアにさしかかった。
「確かこの辺りにちょうどいいのがあったような・・・・・・アレ?」
そこには昨日は何もなかったはずだが新たに飛行船の残骸がある。小型のプライベート用なのか帝国の紋章がしっかり入っている。
「まさか皇室専用機なのか?」
左舷は大きく損傷している。右舷はまだ原型を留めている、すぐに中を調べてみるが残念なことに生存者は見当たらない。中の乗務員はすでに死亡しているようだ。
「そりゃそうだよな。後で葬ってやるかな・・」
何か貴重品はないかと右舷をくまなく見てみると救命区画を発見した。外観に問題はなさそうだ。
「中に誰かいるかもしれないな」
強引に開くと中に高貴そうな少女と護衛の騎士のような女が眠っていた。
「おおっ。生きているぞ。とりあえず洞穴に連れて行こう」
2人を担ぎあげると歩き出した。こうして新たな住人の出現に心は浮きつつ岐路を急ぐのであった。
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