極道検事

タカベ タクト

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第一話 乙女達の友情の裁判

1-3

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すると武瑠はその少女に近づき、少女のポニーテールを掴み引っ張った。


「痛い、痛い!お兄ちゃんなにすんのよ!」


「関係者以外の立ち入りはご遠慮願います、お嬢さん」


武瑠は少し怒った顔でそう言った。この少女が武瑠の妹である京極 美緒だ、この学校の2年で彼女も検察官を目指している。そして、美緒はある能力を持っている。


「なによ、少しぐらいいいじゃない!検察官の兄の妹なんだし、事件の捜査なんてなかなか見れないのよ」


「検察官の主任に一般人を現場に入れたことが知れたら俺らが怒られんだよ」


武瑠は美緒のポニーテールを引っ張ってテープの外に出した。赤井刑事がまあまあと止めていたが捜査の邪魔をされたらたまったもんじゃない。


「それで赤井、事件の詳細の続きは?」


「はい!現場には被害者の生徒手帳、日記、レンズの割れた被害者のメガネがおちてました」


「あのフェンスは?」


武瑠はトラックのそばにあったフェンスを指差した。


「はい!5階の屋上のフェンスで被害者と一緒に落下したものです。今わかっていることはこれぐらいです。」


「生徒や教師の事情聴取で何かわかったことは?」


「それがまだ有力な情報は得られていません、なにしろ事件発生直後は目撃者が少なかったものですから」


確かにここは新校舎の裏側で並木、テニスコートぐらいしかなく人どうりは少なそうだった。赤井刑事は手帳を再びポケットにしまって、考えこんだ。


「状況からして事故、自殺、他殺が考えられますね」


武瑠は被害者の生徒手帳をめくり中を確認した、写真に写っていた彼女は色白で髪は茶色のロングでおしとやかな感じの子だった。再び事件現場を見て回った。そして、トラックの下で足を止めた。


「なるほど、確かに赤井の言うとうりいろいろなことが考えられるな。だが自殺の可能性は低いな」


「え、なぜですか!?」


「一つ目はトラックだ。トラックが下に停まってんのに飛び降りはしねえだろ。二つ目はメガネ。普通メガネかけたまま飛び降りしねえと思うぞ」


「しかし、可能性が0のわけではないんじゃ?」


「私もお兄ちゃんの推理が正しいと思いまーす!」


テープの外から美緒が叫んだ


武瑠は警官に注意するように言った。しかし、赤井刑事は警官達を止めた。


「美緒ちゃん、どういうことか説明してくれるかい?」


美緒はニコリと笑うと「はい!」と元気よく返事した。武瑠は仕方ないなという表情をしていたが美緒に説明してやるように言った。


「私が思うには、被害者の藤堂先輩はふだん殆どメガネをかけてなかったんじゃないかと思います」


「え!?なんでそう思うんだい?」


赤井刑事は驚いた表情で聞いた


「お兄ちゃんにつまみ出されるときに、藤堂先輩の日記を見たんです。そのページにたくさんの写真やプリクラが貼ってあったんですけど、藤堂先輩はどの写真やプリクラもメガネ姿で写っていなかったんでそう思いました」


赤井刑事は、近くにいた鑑識に日記を持ってこさせて確認してみた。すると、確かに藤堂さんはどの写真もメガネをかけていなかった。


「こ、これは!でもあんな数秒しか日記を見なかったのになんで覚えてたんだい?」


美緒は武瑠にアイコンタクトで「説明していい?」と聞いた。武瑠はうなずいて返事をした。美緒は小さな声で


「この話は内緒ですよ。実は私瞬間記憶の能力があるらしいんです」


「えー!瞬間記憶能力って一回、一瞬でも見たものは忘れないっていうあれ?」


「はい、でも内緒ですよ」


赤井刑事はとりあえずうんうんとうなずいた、まだ頭の中の整理がつかないらしい。武瑠は藤堂さんの生徒手帳を指差した。


「美緒のいうとおりだ、俺も生徒手帳の写真を見たときそうじゃないかと思ったよ。そんで、日記を見たとき確信したってわけ。クソッ、美緒においしいとこ持って行かれちまったぜ」


赤井刑事が手帳を見てみるとこっちの藤堂さんもメガネをかけていなかった。武瑠は悔しそうな顔をしていたが美緒はニコニコしていた


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