悪役令嬢になんてさせません。

タツミ

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新生児

お話しませんか

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ばれてしまいました
笑顔のぱぱさんの後ろに威嚇する蛇の姿が見えてしまい、私は蛙のように動くことができなくなってしまった。
「とりあえず、移動しよう」
「あう・・・」
無条件降伏です。アズに抱えられ書斎を出ると、パパさんと執事のセバスの後ろについて歩きだした。
あああ・・ドナドナが聞こえてくる
しかもアズが頭をなでなでしているので、より一層悲壮感を感じて泣きそうだ。

ついたのは応接室だった
正面にパパー子爵が座り、その後ろにセバス。三人掛けにアズとアズに支えられて座る私と騎士団長のロイ。
そしてその後ろにメイド長のカナイが控えている。
「さて、私の言葉はわかるね」
「あーあー」
「言葉は?」
「うー」
「ダメか。ならば、イエスは右、ノーは左を上げてくれ。出来るかね?」
私は右手を挙げた。
今まで、不思議そうな顔をしていたロイとカナイが目を見開いた。何も知らされていなかったのであろう、ありえないものを見るような目で、右手を挙げた私を見ている。
まあ、1歳にもならない赤ちゃんが普通に応対していたら、ドン引きするよね
後で二人から質問攻めにあいそうな気もするけど、今は子爵が優先
「まず・・・・君はその・・・・」
子爵は言いにくそうに言葉を濁したので、私は彼が何を聞きたいのか分かった。
イエス
「そうか」
子爵はあからさまにホッとした表情をみせた。
確かに娘に対して本当に自分の子なのかと聞くのは難しいだろうが、私がでたらめをいうとはおもわないのかちょっと心配になった
「あーうー」
「そんなに心配そうな顔をしないでくれないか?確かに、誰かの変装や意識の乗っ取りも考えたが、変装には無理があるし、意識を乗っ取りは体に特有のあざがでる。君にあざがないことはアズからきているからね」
子爵は笑っているが、私という異分子の存在を知ったら彼はどうするのだろうか。
生まれる前から私という意識が全面に出ているが、私という意識がなかったら、そこにはシルの意識があったはず、厳密には私がシルの精神を消してしまったのかもしれない。そう思うと私は謝りたくて仕方がなかった。
「うーあー」
ごめんなさい、あなたの本当の娘を消してしまって。子爵には全く通じていないけど、心の中で私は謝った
「しかし驚いた。本当に泣かない子だから心配していたが、必要な分しか泣かないわけだ。大人顔負けの精神状態なら当然だろうが、本は戻してくれ」
返事を返す代わりに私はアイテムボックスの中の本を次々に取り出した
「アイテムボックス持ちだとは知ってはいたが、これほどまでとは」
厚みに違いはあるが、ゆうに20冊はある量に子爵は深いため息をついた
「この量ですと、すでに下級魔法使い程度の魔力はお持ちなのですね」
セバスは一つ一つの本を丁寧に確認して、傍らのワゴンに乗せた
魔力の量は魔王級です。ごめんなさい。
アイテムボックスはわりとポピュラーな能力らしいが、魔力によって大きさや能力がわかる。
下級者は100キロ、中級者で500キロ。ここまではただ物をいれるだけだが、上級者や最上級者になると1000キロ、2000キロと上がり時間すら止めることができるようになる。
ちなみに私は重量無制限、時間停止、自動整理機能付きの壊れっぷりである
「いつから自我がでたのかな?最近かい?」
ノー
「1ヶ月前?2ヶ月?3ヶ月?まさか、生まれた時から?とか・・・・・嘘だろ」
イエス
私がずっと否定するので、思い余って言ってしまった言葉に、思いも寄らずイエスの返事を受けてしまい、子爵はショックでうなだれてしまった






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